2012年3月25日日曜日

蓼科だより・232号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年3月24日(土)★
★テーマ:自然耕塾,信州せいしゅん村,犬と鬼,南京虐殺
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  昨日,今日と,高山村の自然耕塾に通いました。昨日朝は小雪だったので,仕方なく高速を使い須坂ICで降りましたが,後は全て菅平を越えました。高山村からだと丁度90分ばかりです。
 標高1500mの菅平は,昨日の帰りは小雨でした。夕方4時頃。まばらでしたがスキーゲレンデにはスキーヤーの姿が見え,ボードを抱えて歩いている若者の姿もありました。
 昨日の自然耕塾は,種籾の種蒔き。10人ばかりで,渡部式という自動機械を使って,説明・指導を受けながらの作業でした。

 催芽(さいが)と言って,籾から1~2ミリ芽を出したものを30センチ×60センチほどの育苗用トレイに撒き着けますが,約15秒に1枚づつ出てくるので,結構忙しい作業でした。
 以前に計算した時,米作りは,1粒が200~250粒になります。籾のどこにそんなすごいパワーがあるんだろうと思いながらの作業でした。因に麦はたしか20~50倍だったと思います。米は連作障害もなく本当に効率の良い主食です。

 今日午前中は,公民館で講義。「稲の生理と耕さない田んぼの特徴」と「田植の準備」でした。何故不耕起移植栽培用の苗は病気と倒伏に強いのかという原理,理由を学びました。科学的に研究された説明に納得しました。

日本不耕起栽培普及会のホームページ

ーーーーー0319小林一郎村長より
3月11日から1週間の台湾訪問の報告書が届きましたので披露します。ーーとーーの間です。
ーー
皆様へ
 台湾へ行って大歓迎されて、無事に帰ってきました。
これも私ども信州せいしゅん村を温かくご指導ご支援して頂いている
皆様方のお蔭だと感謝申し上げます。

台湾では信じられない歓待を受けましたし、新たな学びも得ることが出来ました。農村交流、学校交流、行政担当者・山岳協会との交流。また街歩き等、様々な貴重な体験を重ねてきました。

特に高雄市政府の氾特別顧問や彰化女子高中孔校長先生、華僑実験高中の陳校長先生にはお世話になり、また有意義な意見交換もすることが出来、将来への展望が開けてきました。
ーー
(私)信州せいしゅん村と台湾との交流は3年目だと思いますが,阿部県政が観光振興・地域振興の施策として大きなバックアップをしてくれています。昨年秋に県が出した「国際青少年交流農村宣言」を下記ホームページからご覧下さい。

 最近,立科町の「まちづくり協議会ユーユーたてしな」から,24年度のほっとステイ受入予定表が届き,私の受入れ予定を書き込みました。今のところ,7月までで12回ありますが,私は10回のOKを出しました。今年も子供たちと楽しませてもらいます。
 
 皆さんの地域も始めませんか。都会の方は田舎に行くことを!田舎の人は受入れることを!
 子供だけでなく,一般ツアーもあります。詳しくは下記ホームページを!

ーーーーー「犬と鬼・知られざる日本の肖像」(アレックス・カー著)
 この本は2002年の出版であり,過去に数名の方から読むように薦められていましたが,今頃になってしまったものです。
 記憶が薄れていますが,夢中で読んだカレル・V・ウォルフレンの「人間を幸福にしない日本というシステム」の兄弟編のような本です。
 「数々の文化遺産、美しい国土、すぐれた教育制度、世界一の個人貯蓄。それがありながら、なぜ日本は道を踏み外すのか?」という問いかけで始まります。
 たまらなく日本が好きな作者がやりばのない怒りを日本国民にぶつけている,と感じました。

 10年前の本であるだけに,その後の経過と照らし合わせることができ,様々な指摘が際立っています。原発問題も指摘されており,今その指摘の通りになっています。
 私の関心事である”まちづくり”についても多くのページを割いていますが,かねがね私が想い続けていた疑問が全て書かれており大きな共感を覚えました。
 その疑問とは,政官財による”まちづくり”の研究不足と無作為による取り返しのつかない失敗です。

 いろんな書評を読むと,記述の細部に調査不足と間違いがあるようですが,わたしはそれは話しの大筋に影響するようなことではないと感じています。
 もし,お読みになっていなければ,下記書評をお目通しください。私は佐久市の図書館で借りましたが,どこの図書館にもあると思います。 
 
ーーーーー「河村発言を支持し『南京』の真実を究明する国民運動」
 渡部昇一上智大学名誉教授が呼びかけ人代表となり上記運動が発足しました。
 私は,川村市長は「互いに言うべきことを言って仲良くしていきたい」として討論を呼びかけただけなのに,これを問答無用どころか恫喝で答えた中国はおかしいと思っています。

 この問題は原発問題と同じで,自分で検証することは不可能です。しかし,原発問題は科学の問題ですから,近い将来真実が明らかになると想いますが,南京虐殺の問題は論理の問題ではないので,遥かに面倒だと思います。
 ですが,日中双方で詳細に史実の検証を積み重ねれば,究明が不可能だとは思いません。しかし,問答無用と恫喝では話しになりません。国際信義にもとる話しです。
 これは,右とか,左とかの問題ではなく,国家の尊厳の問題です。私は南京虐殺には大きな疑問をもっています。日中に国際機関を加えた合同組織で,真実を究めるべきだと強く思っています。

 私は開設された下記ブログから署名をしました。面倒な問題を先送りしたり,見て見ぬ振りをしたり,訳の判らぬ笑顔をしたり,筋の通らないことにもヒューマニストの振りをするのは,もう止めなければと思うからです。
http://ameblo.jp/nankinkokumin/

ーーーーー原発興国論
いつも貴重な情報を頂くW氏から,渡部昇一上智大学名誉教授が書かれた表記の記事を頂きましたので,下記ブログに掲載させて頂きました。雑誌「WiLL 平成24年4月号」に掲載されたものです。

NPO法人信州まちづくり研究会ブログ
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2012/03/will_4701.html

ーーーーー農業による”まちおこし”の実例報告
世界各地で始まっている大きな動きです。その一例です。

やはり,NPO法人信州まちづくり研究会ブログ
現代版アメリカンドリーム「アグリカルチュラル・アーバニズムの実践」
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”田舎暮らし”のことなら
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2012年3月23日金曜日

自然耕塾@高山村にて実習



今日は,自然耕塾@高山村の実習に行った。
午前中曇,午後小雪。先生を含めて11名。
内容は,浸種した種籾の乾燥,苗トレイへの土入れ,播種,発芽のための保存・養生。
作業は約3時間。大勢でやると楽しい。
全部で1500枚(トレイ)育苗するそうです。
お昼は,高山亭にてお蕎麦。美味しかった。
行きは高速で,帰りは菅平越えで来た。
菅平の雪を心配したが,峰も雨だった。


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2012年3月18日日曜日

蓼科だより・231号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年3月17日(土)★
★テーマ:寒すぎる立科,生きている奇跡,メル友さんとの原発討論,

     信州明治維新,原発興国論(渡部昇一)
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  先週土曜,約40センチの雪が積もり,2日もすれば融けてしまうでしょうと書きましたが,陽当たりの良いところは融けましたが,私の畑はまだ半分残っています。
 お彼岸を目前にして,今日お墓掃除に行きましたが日陰部分の雪が深くて,軽トラを四駆にしても行き着けませんでした。ちょっと寒すぎますね。
 でも,バイオマス温室の中では野菜の苗が元気に育っています。一番大きいのがダイコンで5~6センチになりました。外気温がマイナス9℃になっても,ビニールで覆った苗トレイの部分は14℃をキープしています。
 電気も石油も使わないのだからスゴイ,と自己満足しています!
ーー
 3月11日前後は,東日本大震災の追悼と,1年を振り返った様々なドキュメントでテレビが埋め尽くされていました。私も当日14時46分には黙祷させて頂きました。
 あまりテレビを見ない私ですが,食事時などに垣間見た時に,なるほど,そうだったのか,そうだよな~と頷かされる言葉が幾つかありました。

 一番心に残ったのは被災地の女子高校生の言葉でした。「親兄妹を亡くし,家も無くして気づいたことは,生きているということが奇跡であるということでした」と話したのです。
 表現のしようのない悲惨な現実に直面し,自然の非情さと命の儚さをいやという程感じたのでしょう。自分も親兄妹を失い,周りには一家が丸ごと亡くなった家もあり,命の継承の激しい断絶に直面したからではないでしょうか。

 何故この言葉が心に残ったかというと,私は「ほっとステイ」で来てくれる子供たちに「生きていることの奇跡」に気づかせようと無い智恵をしぼっていたからです。それが理解できれば自ずと感謝の念が生まれるだろうと思っているからです。

 わたしは子供たちに話します。「親からもらった命には違いないが,親から親へのさかのぼってごらん,何百年,何千年も何億年も途切れることなくつながっていることが判るだろう」。
 「もし,どこかで途切れていたとすれば今の自分はないんだよね。自分の命のルーツは,結局地球の生命の誕生にまで行き着くんだよ。今の自分の命が何千年,何億年もつながっているなんて奇跡だと思わないかい」,
「もし君たちが大人になって自分の子孫を残せないとしたら,何億年も続いてきた命の連鎖を自分で断絶することになるんだよ」と。
 子供たちが驚いたように頷くところをみると,理解してくれたようだなと感じています。子供たちには,命の奇跡と土の生命力のすごさを判ってもらおうと工夫しています。

ーーーーーメル友さんとの討論
 原発問題に絡んであるメル友さんと見解が対立し,お互いに感情的にはなりませんでしたが際どい意見交換をしました。おかげで,自分の考え方を整理することもできました。
 毎回メルマガで勝手なことを書いていますが,その元になっている考え方を披露させて頂きます。メル友に差し上げたメールです。ーーとーーの間です。
ーー 
私の基本的な考え方を申し上げます。
物事には,何事に対してもいろんな考え方と学説があります。結果的に真実が確認されたこともあるし,確認されないものもたくさんあります。

そのような状況の中で,私は,確認できていないことに関しては,専門家のいうことを,自分が気にくわなくても否定しません。専門家に対抗することなど不可能だからです。
むしろ,自分の意に反したものであれば,より積極的に聞こうと心がけます。

 放射能に関して言えば,あなたはLNT理論(閾値無し論:放射線はその量に正比例して害も直線的に増大するとする)を正しいとされておられますが,
 ホルミシス論(放射線も一定の範囲では人間に良い影響を与えるとする)が実証されているのも事実です。研究論文が何千とあるのです。
ただ,それが全てに言えるかどうかはまだ実証されていないので,専門家でない私には断定はできません。

 逃げ口上のようですが,断定していません。理由は,素人にはできないからです。この曖昧な現実は,専門学者の皆さんの怠慢だと思っています。
 ですから,両論を承知の上で,結果として,今の私はこう思っていると言っているだけです。今の私はホルミシス論に傾いています。

飢餓が戦争の原因と思っているのは次の理由です。
第一次大戦の結果,ドイツに多額の賠償金を課したためにドイツ国民を窮乏に追い込んでしまい,それが第二次大戦の原因になってしまったという反省に立ち,
 第二次大戦の敗戦国には賠償金をかけなかったと,連合国が言い,実行し,それが歴史書に書かれているからです。逆に大量の食料援助をしてくれたのです。

日本の満州の問題も,表面的には様々なこと(陰謀も野望も暴走も外交や戦略の過ちも)があります。しかし,根底にあるのは生活の防衛と窮乏だと思います。
 維新の時に3000万人台だった人口がその後どんどん増えました。たしか1945年には6000万人台だったと思います。約倍になったのです。マルサスの人口論が現実化したのです。
3000万人でも食えなくて一揆が絶えませんでした。それが倍になったのです。

ですが,これは私の受け止め方です。所詮素人ですから,絶対的真実などとも思ってもいません。違う考えの方があれば傾聴するつもりですし,納得の論説があれば考えを変えます。

「原発が無ければ国の経済が破綻する」
これについて申し添えます。
私はこのような物言いは一度もしていません。「もし経済が破綻したら」と心配しているだけです。原発に代わるものがあれば全く心配ないからです。ですから「原発が無ければ」などとは言わないのです。

では何故,経済の破綻を心配するかといえば,日本のこれほどまでの驚異的な経済成長は,良質な電力供給なしにはあり得なかっただろうということが一点。もちろん,それが原因の全てではありません。
もう一つは,世界の経済戦争は非常に激しいということです。釈迦に説法で失礼ですが,企業は0.1%でも利益が出るのであれば,存続できます。しかし,逆であれば滅亡します。ほんの僅かなコストの差で存亡が決まるのです。

 アメリカも最近原発2基の新設を決めたようです。中国始めほとんどの国(全部ではありませんが)が原発増設計画を持っています。現に日本の原発が輸出されています。
 そのような状況下で,電力コストが少しでも上がることは,競争に負けることを意味します。既に日本は負けはじめています。原因は電力だけの問題ではありませんが,安価な電力供給は大きな要因のひとつだと思います。

原発電気が本当に安いかどうか私には判りませんが,要するに安価な電力を求めなければならないということです。原発に代わるものがあれば全く心配ないのです。

日本の法人税は,良かった頃に比べると半分(10兆円以上)に減っているようです。税収より借金の方が多い国家経営が続く筈がありません。
そのような訳で,「もし経済が破綻したら」と心配しているだけです。
私はその可能性が高いと心配しています。

久しぶりにこんな真剣な会話を致しました。率直な意見交換ができて良かったと思っています。本当にありがとうございました。

ーー「街道を駆けた『信州明治維新』柏企画出版」
 佐久市出身で浦和(現さいたま市)で鉄工所を経営,市会議長まで務められた大先輩から頂いた本を読みました。明治維新直後長野県内で起きた百姓一揆についてまとめたものです。

 この本によると県内27ヶ所で騒動が起き,100人位(?)は打ち首になったようです。我が立科町でも明治2年に勃発し,その首謀者として二人が捕らえられ明治5年に小諸城で打ち首になりました。そのご子孫とはつきあいもあります。
 凄まじい窮乏と飢餓の歴史が書かれています。

ーーーーー原発興国論
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2012年3月10日土曜日

蓼科だより・230号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年3月10日(土)★
★テーマ:
大雪40センチ,野菜の発芽,ブルーリボン,米価の不思議!,
「世界で最も安全で信頼できる原発」論議!,農業による”まちおこし”
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
昨日の午後から降り始めた粉雪が今日の昼まで降り続き,1月20日と同じ約40センチ積もりました。この雪が年末に降ってくれると,雪が断熱材になり,大地が凍らずにすむのです。
私が子供の頃はお正月には外は雪に覆われているのが当たり前でしたが,今は雪が無いのが普通になってしまいました。今日の雪も2日もすれば融けてしまうでしょう。
統計的には平均1℃以下の温度上昇のようですが,こんなにも違うものなんですね。
ーー 
4日にコカブ,シュンギク等,5種類の野菜の種を128穴プラグトレーに蒔き,バイオマス温室に入れましたら,8日朝見事に発芽しました。
一番早かったのはコカブでしたが次の日は全部発芽しました。今草丈は1センチほどです。心配した保温は,床から40センチほどの位置にビニールシートを架けることにより,バイオマスから上がってくる熱を逃がさないようにしました。

その頃の外気最低温度は0℃前後でしたが,その場所は14〜5℃に保つことができました。日中は温室内の気温が上がり過ぎてしまうので,入口扉とその反対側の壁シートを一部解放することにより20℃〜30℃に保つことができました。
結果として,4日目で発芽しました。先輩にそのことを報告すると「それは上等だ」と誉められました。8日にもサヤエンドウはじめ4種類の野菜種と蒔きました。今月内には畑に植えつけることができるでしょう。

ーーーーーブルーリボンを買いました!
以前にこのことを聞いたことがありましたが忘れていました。昨日新聞で目にして「日本ブルーリボンの会」をWikipediaで確認しました。<>内です。

<一向に進展しない北朝鮮による日本人拉致問題が解決に向けて少しでも前進することを祈念し、国内外における更なる「ブルーリボン運動」の推進を期して、2009年(平成21年)6月23日に設立された拉致被害者救出支援団体。>
(私)日本人の8割がブルーリボンをつけてくれれば拉致問題は解決する,と新聞にありましたが本当のような気がします。私はとても他人のことなど考えていられる実情にはないのですが,これだけはと思い,500円のブルーリボンを一つ注文しました。
皆さんもこの運動を広げませんか。下記URLから注文できます。
日本人の尊厳に関わる問題であり,これこそ経済より大事だと思います。

ーーーーー米価の不思議!
3/9日付産経紙面に,西友が中国産米を輸入し,5kgで1299円で販売する,米国産米より30%安いとありました。
MA(ミニマムアクセス)米だということです。MA米をWikipediaで読むと,ウルグァイランド貿易交渉で決められた関税率ゼロないし低率による一定枠の輸入米とありました。
記事の中国産米は,キロ当りに換算すると約260円です。この値段は日本産とあまり変りません。農協が農家から買い上げている価格がキロ当り約200円ですから。
TPPで反対している人達の言によれば,10倍とか違うので日本の米作は壊滅するというのですが,産経記事はそれを否定する内容です。米価問題はどっかおかしいな,とず〜と感じていましたがやはり,です。
こういう現実を知らされると,農水省と農協がやっていることはますます不可解です。

ーーーーー「世界で最も安全で信頼できる原発」論議!
前回のメルマガ記事について尊敬するメル友より際どい質問を頂き,私の手には負えないので安中さんに助けてもらいました。

(メル友Mさんの質問)さて、文中にある「世界で最も安全で信頼できる原発」と言う根拠を教えてください。根拠を示していただかないことには信頼ができませんから・・
私は「思考停止的ヒステリックな原発反対派」ではありませんが、でも、使用済み核燃料の始末が宙に浮いたまま、原発の稼働を議論するのもナンセンスだと思うのですが?
(安中さんのコメント)「世界で最も安全で信頼できる原発」の根拠を示せというご質問ですが、難しいですね。世界中の原発の性能や安全性を比較できる資料を持っているわけではありませんし、比較になる指針があるわけでもありません。
私は、「最も安全・・」という言い方は避けてきたつもりです。
(もし、あったら「ごめんなさい」ですが・・)


ただ,福島の事故があっても、「日本の原発の安全度は高い」とは言えると思います。下記の理由です。

1.福島第一原発は、地震と津波に襲われた時、稼働中の1~3号機は自動で緊急停止した。
⇒つまり、原子炉の「緊急停止」という安全機能は正常に機能したということです。

2.1~3号機は交流電源喪失に陥ったが、緊急炉心冷却装置は稼働した。これは、無電源(または直流電源)で稼働する炉心を冷却する装置。1号機では「非常用復水器」、2~3号機は「隔離時冷却系」という。稼働した時間は、1号機が8時間、3号機は20時間、2号機は70時間。

⇒つまり、最後の砦と言われる「緊急炉心冷却装置」は規定どおりの時間、作動したということです。

この2点の安全装置は、設計どおりの機能を発揮しました。この2点を持って、「世界で最も・・」と言えるかどうかは横に置いても、「安全で信頼出来る原発」と言えると思います。電源喪失後も一定時間は原子炉が「制御可能」な状況にあったのですから。

しからば、なぜ、事故が起きたかですが、以下の要因が色濃いと思います。
1.安全装置が稼働している間に、外部電源の引込みが出来ていれば、事故にはならなかった。しかし、緊急時の外部電源の引込訓練が行われていた形跡がない。
結果として、東電の持つ非常用電源車は渋滞に巻き込まれ到着出来ず、慌てて要請した東北電力の電源車は電圧が合わなかったという「おそまつ」さを露呈した。

2.電源回復がダメでも、最後の手段である「海水注入」の時間はあった。注入が行えていれば、メルトダウンは防げたし、水素爆発も防げた。事実、現地では、その準備は整っていたという。
注入を止めたのは東電首脳ということであるが、そうであればトップ人事の不備であり、首脳に情報が上がらなかったのであれば、組織機能の不全である。
また、官邸が東電に海水注入を強制できる法整備がなされていなかった。あの事態でも、官邸は「要請」しか出来なかったわけである。

つまり、典型的な「人災」です。人災は、技術力で完全に排除することが出来ません。それは原発に限らず、なんでも同じです。

最後に津波ですが、「想定外」はウソです。津波の襲来は想定していましたし、原発の海面からの設置高さが足らないことも認識していました。
その証拠に、福島第一原発の後に建設された、近くにある福島第二原発や女川原発の設置位置は、福島第一より数m高いところにあります。福島第一の設置高さの不足が分かっていたことの証拠です。

これだけの説明をしても、反原発派の方々は決して納得しないと思います。最初から納得する気持ちが無いのですから、何を言っても信用してもらえません。いやになるほど経験したことです。

使用済み核燃料の始末の技術は確立しています。
しかし、最終処分地は未だに決まりません。
手を挙げた町もありましたが、住民の猛反対で潰されました。

ですが、使用済み核燃料に対する誤解が大きいと思います。使用済み核燃料は、臨界はしていない状態で保管されています。ですから、処理施設は、臨界状態にある原発本体より安全です。
私は、処理施設の設計にも携わりましたが、ずっと簡単でした。この誤解を解くことが必要ですね。

間もなく1年です。感情論ではない、地に足の着いた議論が望まれます。

(私のメル友への返事)わたしは単純でして,日本の製造業トップ企業の優れた技術者の言葉は信頼してもよい,と思っているのです。
「世界で最も安全で信頼できる」かどうか証明できる資料はなくとも,当事者自身がそう言うのであれば,本人も「証明しろ」と言われればできないのかもしれませんが,わたしは当らずとも遠からずだと信じます。真剣な本人の心情を信じたいと思います。(かなり非科学的ですが!)

ーーーーー農業による”まちおこし”の実例報告
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ソプラノ森麻季さんに魅せられています!

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2012年3月3日土曜日

蓼科だより・229号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年3月3日(土)★
★今回のテーマ:バイオマス温室,ニューアバニズム,原発の東芝
★蓼科便りは,”田舎暮らし”と地域(長野県東信地区)の情報をお伝えします
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

  今朝,今冬初めてマイナス温度になりませんでした。結局私の記録では今冬の最低温度はマイナス16℃でした。バイオマス温室の温度推移は順調で,この2週間ばかりは毎夜ドアを少し開けていましたが,下がってもプラス2℃に留まりました。
2月11日に装置したアンモニア吸着装置も効果が出ました。検知器がないので濃度の測定はできませんが,匂いは今でも若干残ってはいますが明らかに大きく下がりました。次回は最初からこの仕組みを組み込みます。
温室内のコンテナに植えたジャガイモが,草丈20センチ位に大きくなっています。今月末位に食べられると良いのですが・・。
ーー
昨年の記録を見ると,今日鹿教湯の親友の温室で野菜の種蒔きをやったとありました。今年は鹿教湯で育苗するか,自分の温室でやるか迷っていましたが,自分の温室で育苗することに今日決断しました。
装置が不十分なので昼間の温度管理が問題なのです。換気装置がないので,日中温度が上がり過ぎてしまう。現在でも,ドアを開けてあっても毎日30℃を越してしまうからです。
ですが,妙案を思いつきました。ドアの反対側のビニールシートの一部分を開閉すれば何とかコントロールできると考えました。また楽しみがひとつ増えたようです!(笑)
ーー
3日ばかり前に,田んぼに仕掛てあった給水設備の防寒を取り除きました。水は満杯に溜まっていて,気分が良いです!陽当たりの悪い部分に少し氷が残っていますが,全面にさざ波がたっている様子はパワーを感じます。
今年こそ,不耕起移植栽培を成功させます!

ーーーーー「世界から学ぶ成功する「宅地開発」」(下記URL)

私の”まちづくり”の先生,住宅生産性研究会戸谷理事長のリポートです。
日本の政治も問題ですが,住宅=”まちづくり”問題も深刻です。
2週間ばかり前ですが,上記タイトルでブログに掲載しました。
20世紀初頭から欧米の潮流となったニューアーバニズムの視察報告で,なるほどと納得頂ける内容だと思います。ニューアーバニズムは,一口で言えば,人間の絆を大切にした”まちづくり”です。

以前にご紹介したサステイナブル・コミュニティ「ヴィレッジ・ホームズ」もそのひとつです。

尚,ニューアーバニズムから更に発展した”まちづくり”がアグリカルチュラル・アーバニズムです。ニューアーバニズムに農業をプラスしたのです。グリーンツーリズムのひとつとも言えます。
この成功事例がアメリカ・アリゾナにあります。次回はそれをブログにアップ致します。

ーーーーーW様宛の,原発推進当事者のメールを頂きました。

W様  ・・前略・・
原発事故の責任の総括は我々推進当事者に負わされた大きな課題で、深い反省と、今後の更なる安全な原子炉の開発、改良をやらねばなりません。現役の後輩技術者たちはすでに、設計に着手しています。

渡部教授のような全くの素人が多角的な観点から原発を論じられて(WiLL4月号に「原発興国論」掲載)、真の国益とは何であるかを熱い論旨で語られ心強い限りです。

我々原発メーカ三社は、利益追求のために原発を作った訳ではありません。
オイルショック時の悲惨なエネルギー不足を案じ、30%は原子力により電力を賄えば、水力、石炭火力とあわせ、なんとか民生用の電力は安定供給できるとの考えで推進したものです。
将来のエネルギーセキュリチィと技術がないことによるバーゲニングパワー強化のためを思い、開発推進したものです。

反論はあるとは思いますが、少なくとも30%の原発の維持は今後も絶対に必要です。福島の原発サイトを海水面から東北電力の高さと同じ高さにしていれば(僅か数メートルです)このような事故は起こらなかったのです。 東北電力女川1号機2号機とも東芝が作ったもので、女川1号機は福島の事故原発と同じ設計です。

原発三社の当事者は、原発の利益喪失のために、原発再開を考えている人など全くいないと断言できます。
国益のためのみが最終目的であり、他の商品とは全く違った企業文化をもった人々の集団で、一般の人からみると異質だと思います。
でもその気概が「世界で最も安全で信頼できる原発」を作り上げた大きな要因だと自負しています。
石油国家備蓄は民間を合わせ7カ月前後だと思いますが、核燃料は3年間以上の備蓄があります。
核燃料の生産工程は非常に多岐で、鉱石採掘から原子炉に入れる核燃料までに3年以上のリードタイムが必要で、すでにどこかの生産工程に組み込まれているからです。


私)反原発の立場をとる人達がこれを読めば,原発で金儲けをしている企業の宣伝工作だということになるのでしょうが,そうでしょうか。
 確かに独占企業で横暴な電力会社とつるんでいる東芝の言うことなど,感情的には「何を言ってるか!」と言いたいところですが,しかし,冷静に考えればそうとは思えません。

 ある次元の安全が,それより上にある次元のリスクを誘発する危険性も有り得ると考えるべきではないでしょうか。もっと高い次元で,もっと論理的・比較考証的に論ずるべきだと思えてなりません。

(バーゲニングパワー:国際間の交渉・折衝などにおける対抗力。交渉能力。)

ーーーーーお知らせ

我が安中さんが情報を更新しました。
◆福島原発事故を考えるコーナー
「第31回:最近のトピックスを解説」をアップしました。
http://www.halsystem.co.jp/column/detail.asp?id=93

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これが,公園です!
欧米の公園には,柵も門もありません。
大学もそうです。何故日本の大学には塀と守衛があるのでしょうか?
http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=セントラルパーク+ニューヨーク

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