2013年1月20日日曜日

蓼科だより・275号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年1月19日(土)★
★テーマ:大雪,バイオマス温室,子どもの脳が危ない,

  農村ツーリズム,TPP反対の誤解,地方景気と住宅,
  猪瀬都知事の挨拶
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 去る14日の積雪は今冬最高の35センチでした。その日は,家の周りを初めとして,家までのアプローチ道路や,地元区の雪掻き当番地区,更にやはりアプローチが長い息子の家の雪掻きまで,一日中除雪機を運転しました。良い運動になりました。
 その後,厳しい寒気が続いているため,真冬日はなかったものの雪が融けません。今朝は,今冬最低マイナス12.5℃を記録しました。

 嬉しいのは雪景色が美しいことです。日頃見苦しい景色でも全てを美化してくれます。そこで,「雪の中山道芦田宿」をYoutubeにアップロードしました。

 前号で書きましたバイオマス温室のアンモニアガスの件では,バイオに詳しいメル友からアドバイスを戴きましたが,自分で理解しきれず,炭による除去を教えてくれた先輩に相談しました。その先輩は下水道処理の仕事をしていたことがあったので詳しいのです。
 研究した結果,私が使っているバイオマスは竹チップなので,木チップに比べると詰込まれた状態の空気量が少ない,つまり酸素量の不足が原因ではないかとの結論に落ち着きました。
 しかし,今年はもうやりようがないので,今年の秋修復する時に,空気を供給できる仕組みを組み込むことにしました。新たな未知への遭遇が楽しみです。

 おかげさまで,「たかすけのお米」の販売が終りました。当初100kg売り出し,年末に50kg追加しましたが完売できました。私を励まして下さるお気持ちかもしれないと思いながらも,T様から下記のメールを頂き悦にいっています。
 「冷めても美味しい味わい深いお米でした。無農薬からでしょうか。体に染み込むような美味しさです。体が美味しいと言っている感じです。」
 ありがとうございました。今秋はもっとたくさん販売するつもりですので宜しくお願い申し上げます。

ーーーーー子どもの脳が危ない!

 黒田洋一郎先生(東京都神経科学総合研究所)の講演録より抜粋です。下のURLに全ての講演録が入っています。

<科学的データは常に後になる
・・化学物質が子どもにどういう影響があるのかということは、わかっている部分に比べて、わかっていない部分の方が多いのです。研究者は、よくわからないこと、データがないことについては、極端に言えば話してはいけないという暗黙の了解があります。
 しかし、あぶない可能性があるということは、市民のみなさんの耳に入れておいたほうがいいと私は思います。
 今までは、「わからないから、科学的に証明されていないから安全」という議論がまかり通ってきました。レイチェル・カーソンが『沈黙の春』を書いて、農薬があぶないと言った1950年代には、農薬の毒性についてはあまりよくわかっていませんでした。
 彼女は生態学者で、直感的に鳥が鳴かないということが起こっているのは農薬のせいではないかと考えたのです。化学工業界からは、頭がおかしいという評価を受けました。
 しかし、それから50年経った今は、農薬は野生生物だけではなく、人間にも影響があるということが明らかになってきています。・・>

(私)黒田先生の話しが100%正しいかどうか私には判りませんが,レイチェル・カーソンの『沈黙の春』と重ね合わせると,黒田先生の仰っていることは正しいように感じられます。
 発達障害については,一昨年からほっとステイで首都圏の子ども達を受入れてみて初めて気がつき,かつ良く判りました。異常に見える子ども達は,本人が悪いのではなく被害者です。本当に可哀相で,彼等の将来のことを考えるとやり場のない怒りを覚えます。
 皆さん,下記URLを開いて読んでみて下さい。

『脳の発達と化学物質・子どもの脳が危ない』
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kouza/kodomo_060512_060616.html

ーーーーー農村ツーリズムとは,本当の幸せとは?

 東京生まれ東京育ちの大島順子先生は,フランス・ブルゴーニュ地方に留学して初めて,田舎のすばらしさを知り,以来ブルゴーニュ地方に住みグリーンツーリズム・教育ファーム・農村の活性化等の研究・著述を続けています。
 このメルマガでお知らせ致しましたが,去る1219日,大島順子先生をお招きして長野市のホクト文化会館で県とグリーンツーリズム関係団体が主催する「農村ツーリズムシンポジウム」が開催されました。

 その時の先生の講演をダイジェスト版でアップロードしました。
 田舎暮らしを嫌いな方も見てください。気づかされることがあると思います。

ーーーーーTPP反対派“5つの誤解”とは!

(私)DIAMOND online1/10号,八代尚宏国際基督教大学客員教授の記事です。八代教授は小泉路線を支持していますので,反発される方も多いようですが,巷でいろんな反対論が叫ばれているTPPのほとんどの問題にこの論文は答えているように思います。わたしは同調します。下記は一部抜粋です。

<・・米国政府の圧力で国益が損なわれるという論者は、暗黙のうちに、日本の既存生産者利益が国益と同じものと見なしています。しかし、米国政府は、日本を米国企業の独占市場にせよというのではなく、単に参入自由の競争市場にすることを求めているだけです。
 これは日本の新規参入企業と消費者にとっても、自由貿易と同じ利益を受けることを意味します。
 仮に、競争市場であっても米国企業が優位性を持っていれば独占市場と同じというのは、あまりにも悲観的な見方です。日本の製造業は、すべて国際競争力の弱い時期から、絶え間のない企業努力で発展してきました。
 なぜ同じことが非製造業ではできないのでしょうか。競争力がないから保護が必要というのではなく、保護をするから競争力がつかないのです。本来は、米国から要請されるまでもなく、国内市場での既得権を排除し、参入自由の市場を作ることが日本全体の利益です。

・・
 農家の平均年齢は65歳以上で、農村を蝕む耕作放棄地は増える一方です。そもそも耕作をしない農地所有者は、明確な農地法違反です。課徴金や宅地並の固定資産税を課すことで、真の耕作者である専業農家への農地の売却や貸与を促すべきです。
 農業保護は多くの国で行われていますが、日本のような生産性の高い専業農家を虐げる、矛盾した農政を行う国はありません。>


(私)ISDS条項については,ゆうちょ銀行やJA共済のように数々の特権を享受しているものは,不公正であるとして訴えられるが,それは望ましいことだ,と述べていますが,その通りだと思います。

ーーーーー地方の景気と住宅産業

 昨日,田村耕太郎氏が書いていました;

<・・今後のアメリカ経済はいいだろう。力強く復活してくると思う。理由は政府部門、個人部門、民間部門の三つで見た場合、民間が好調となるからだ。その中でも、個人消費と最も関連があるといわれる住宅市場の回復が力強い。
 米商務省が昨年末発表した、11月の新築1戸建て住宅販売(季節調整済)は、前月比4.4%増の年率377000戸と、2010年4月以来2年半ぶりの高水準となった。販売価格の中央値も前年同月から大きく上昇し、米住宅市場の回復が幾分勢いを増していることを示唆した。・・>

(私)現役時代にアメリカの住宅産業について勉強した時に,アメリカには日本のようなハウスメーカーは存在せず,地域のビルダーが主役であることに驚きました。オレゴン市の私の友人の息子もカーペンターになり今はスーパーバイザーとして家を造り続けています。
 田村氏が書いているように,住宅産業は大きく景気に影響します。その主役が各地域にあることは地方の景気回復に与える影響は非常に大きい筈です。アメリカの不況からの脱出が常に日本より早い原因が,以前からここにあるように感じていました。

 日本では自民党が,ハウスメーカーとマンション業者を育てる住宅政策を推進してきたために,悲しいかな,地域の工務店と大工と左官等の職工を,地方の住宅文化と共に葬り去ってしまいました。
 更に,ハウスメーカーは「家」だけを売りまくったので「街」の景観を壊してしまいました。経済と文化の両面から考えて世紀の大失敗ではないでしょうか。

 日本では中古住宅の流通は新築の数分の1ですが,アメリカで全く逆で,新築が中古の数分の1です。従ってリフォーム工事が多いので,これも地域のビルダーと職工が仕事になり,地域経済の活性化に貢献している訳です。
 田村氏の数字から類推すると,中古住宅市場は150万~200万戸はあると思います。莫大な経済が全米の地方で動くのです。日本の住宅市場は50~60万戸ではないでしょうか?
 アメリカの住宅事情をWebで探しましたら,最近アメリカの住宅事情視察をされた京都のポラリス・ハウジングサービス社のレポートを見つけました。電話をしましたら社長さんが出て下さり,上記の考え方をお話ししましたら「全くその通りです」とご返事を頂き,意を強く致しました。
 そのレポートをご紹介します。
『日本と全く違う アメリカの住宅事情』
http://www.polaris-hs.jp/house_of_usa.html

ーーーーーー猪瀬さんの挨拶はすばらしいです!

201314日『猪瀬知事から職員へ新年のあいさつ』
http://www.youtube.com/watch?v=23RE7pVRycw
20121218日『猪瀬直樹東京都知事就任記者会見生中継』
http://www.youtube.com/watch?v=meox-d8pA7E
「情報公開はもう古い!SNSの時代です。危機管理に絶対必要です。東京都に30のアカウントを作ります。」と言ってました。長野県からこんなすばらしい作家・政治家が出たことを誇りに思います。

 応援の意味で,私が関係している3つのブログに下記リンクを貼りました。

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「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

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2013年1月12日土曜日

蓼科だより・274号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年1月12日(土)★
★テーマ:バイオマス温室,農水省のTPPプロパガンダ,

 西欧の近代は間違い?ステキなNPO,大前さん論説,etc.
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 昨年秋の諸作業が遅れてしまい,バイオマス温室の整備も年末になってしまいましたが,元日頃からバイオマスからの排出ガス・空気温度が30℃前後になり,その状態が続いています。温度は順調です。
 問題は,排出ガスの内容です。発明者の200m2の実験ハウスでは,CO2と空気だけです。
 その排出ガスの炭酸ガス濃度は,外気の500〜1500ppmに対して,バイオマスからのは1000〜7000ppmなので,平均外気の約4倍あります。そのCO2が植物に良い影響を与えています。

 ところが私のバイオマスからはアンモニアが混じって出てきます。粗い木チップではなく,細かい竹チップを使っているためだと思われます。アンモニアは除去しなければならないので,数日前ですが,昨年教わったぼや炭で除去する装置を設置しました。
 その装置はとても簡単で,地下のバイオマスから立ち上がっている有孔パイプ出口の上に,段ボールを丸めて作った直径40㎝高さ60センチ程の筒を置き,その中にぼや炭を詰めるだけです。そうすると地下から上がってくるガスがその炭を通る過程でアンモニアが除去されるという設計です。

 とてもうまくいって,現在は全く無臭です。熱とCO2だけが温室内に供給されています。

 この温室には,今まで家に置いてあった観葉植物を収納しますが,今後は温度管理が必要です。たとえ夜の外気がマイナス15℃になっても温室内は5℃を下廻ることはないと思いますが,日中絞めっぱなしにすると30℃を超えてしまいますので,開けてやらなければなりません。
 しかし,エネルギーゼロでこれだけのことができるのはすばらしいと思います。
 昨年末からのバイオマス温室整備の様子はYoutubeにアップロードする予定です。

ーーーーーTPPについて,山下一仁氏のブログより抜粋

(私)前回書きましたが,私のような農楽者の生産コストを含めたデータなど無意味だということが判ると思います。実態をごまかす材料になっているだけです。大規模農家の米は世界に輸出できることも判ります。これがプロパガンダでなくて何でしょう!

<農林水産省はTPPに参加すると8兆5千億円の農業生産額が4兆1千億まで減少し、食料自給率は14%まで低下する。また、洪水防止などの農業の多面的機能は3兆7千億減少するという資産を出しました。しかし、この試算は意図的に影響額を大きくしたものです。


 
第一にデータの取り方に問題があります。生産額の減少の内の半分の2兆円が米についてで、海外から安い米が入ってくると米農業は壊滅するとしています。
 日本が中国から輸入した米の内、過去最低の10年前の価格を海外の価格とし、これを国内の米の値段と比較して内外価格差は4倍以上だとしています。しかし、中国から輸入した米の値段は、10年前は60kgあたり約3千円でしたが、09年では約1万500円と3.5倍も上昇しています。

 一方で国産の米価格は1万4千円ぐらいまでに低下しており米中間の米の価格は接近しており、価格差は今や1.4倍以下になっております。

更に、日本の農家の平均的なコストと輸入価格を比較しているという問題があります。
 肥料や農薬など、米の生産のために実際にかかったコストの平均値は9800円なんですが、0.5ha未満という規模の小さい農家のコストは1万5千円で、15ha以上の規模の大きい農家の6500円と大きな差があります。
 関税が無くなって国内の米価が下がっていけば、コストの高い規模の小さい兼業農家と言われる人たちは影響が大きいでしょうが、規模の大きい農家は存続できます。>

(私)兼業農家はほとんどが自給と土地管理が目的ですから農業経済とは関係ないと思います。
下記URLより全文を読むことができます。
http://blog.goo.ne.jp/politics10/e/d8f42f875ec2cb4e31bcdd8d2c2f36d9


ーーーーー東京新聞1/7「年のはじめに考える 人間中心主義を貫く」を考える

 この記事の中にあった下記「」内の言葉(命題)が気になりました。

「西欧の近代は自然を制御、征服する思想。今回の大震災はその西欧の限界を示しました。」

 3.11大震災の論評の中に,他のメディアでも上記のような表現をよく目にします。「人間中心主義」という言葉が格好良いのですが,とても気になっていたので少し考えてみました。
 命題を私流に意訳すると次のようになります。

「西欧の近代科学は,自然の力を制御し,自然の摂理とエネルギーを超える技術を創りだそうとする思想である。今回の東日本大震災の被害は,自然の制御と征服などできないことを示した。西欧の自然制御と征服の思想は間違いであった。」

 という意味になりました。
 高さ9mの津波よけ大堤防をひっくり返されたこと,原発が大事故と起こしたことを言っているのだと思います。

 しかしです。
 何度も読み返してみましたが,本当にそうでしょうか?
 西欧の誰が自然を制御・征服できると言ったのでしょうか?
 そして,自然の何を制御・征服できると考えたのでしょうか?
 本当に西欧の近代思想は間違っていたのでしょうか?

 私は,この命題はどこかおかしいと感じ,次の設問を立てました。

設問1.自然の力と言えば,天候,台風,地震,四季の移ろい,津波等を考えますが,西欧の近代科学は本気でその力を制御・征服できると考えたのか?

設問2.西欧の科学技術の思想が間違っていたから,それを採りいれたから,3・11大震災の災害が大きくなったのか?


まず,Webから参考論説を見つけ出しました。

http://philosophy.hix05.com/Renaissance/renaissance12.bacon.htmlより抜粋;
<ベーコンは「知は力なり」といったが、それは知によって人間は自然を征服し、世界の主人になれるという意味を内包していた。>(私:これを根拠に「自然を征服する思想」と言ったのでしょうか)

http://www.kankyo-sizen.net/blog/2012/01/001012.htmlより抜粋;
<科学技術思想は、私権獲得を第一義とする金貸しの欲求に基づいて現実対象を矮小化→捨象する過程を経て形成されたと言えます。>
(私:これを根拠に「西欧の近代思想は金の力で動くもの」と定義したのか。原子力学者は東電の言いなりになったと。しかし,こういう面があることはあらゆることに共通ではないでしょうか。)

『考察』 一応なるほどですが,これらの論説を読んで次のように考えました。

設問1.自然の力と言えば,気候,台風,地震,四季の移ろい,津波等を考えますが,西欧の近代科学は本気でその力を制御・征服できると考えたのか?

(私の答え)違うと思います。彼等が言った「征服」という言葉は,「解明できる」という意味ではないでしょうか。今まで原因不明の諸現象や,判らなかった物質の中身を解明できる,正体をあばくという意味ではないでしょうか。事実,人類は解明を進めてきました。

 そもそも,「征服」という言葉の翻訳を間違えているのではないでしょうか?
 上記の文章を読む限りでは,「知によって人間は自然を征服し、世界の主人になれるという意味を内包していた。」と言ってるのは,ベーコンではなく訳者です。
 私は,工学書の中にも誤訳があり,そのために日本がそのことの概念も政策も間違えてしまった実例を幾つか信頼できる先生方から教わっています。同じことが起こっているのではないでしょうか。
 どう考えてみても,日本語でいうところの「征服」など,大自然に対していえる人間が地球上にいるとは到底思えないからです。
 科学嫌いな,或いは特定な思想を持った集団が敢えて歪曲し,虚構の論理を作り上げたのではないでしょうか。どなたかヘーゲルの原文を読まれる方がいらっしゃいましたらご教授願えないでしょうか?

設問2.西欧の科学技術の思想が間違っていたから,それを採りいれたから,3・11大震災の災害が大きくなったのか?

(私の答え)これも違うと思います。むしろ逆で,西欧の思想通りにやらなかったから災害が大きくなったのではないでしょうか。

『私の結論』
 この命題は,「3・11大震災の災害が大きくなった」原因を,自分達から西欧へ責任転嫁しているのだとしか思えません。そして,ひたすら世論に迎合し原発に反対している振りをするために,西欧をダシにした論理の捏造ではないでしょうか。


ーー安中さんに上記の検証をお願いしご返事を頂きました。

<安江さんの仰ることに100%同意します。
「西欧の近代は自然を制御、征服する思想。今回の大震災はその西欧の限界を示しました。」
 私も、この解釈は全くの間違いだと思います。

 安江さんも仰っておられるように、西欧文明の下敷きはキリスト教です。かのアインシュタインは、最後まで「不確定性原理」を認めようとはしませんでした。その理由は、「神は不確定なものなど作るはずは無い」でした。

 そこにあるのは、「神の作った摂理を知りたい」という宗教的探究心です。
 彼ら科学者に、自然を制御・制服する考えはなかったと思います。

 今回の大震災が「西欧の限界」というなら、「東洋思想なら防げた」とでも言うのでしょうか。震災以降の日本は、科学技術を否定し、お題目思想に浸されています。
 経済より安全,電気より命,鎮魂等の甘〜いお題目を冠にして世論におもねっています。鬼畜米英を書き立てた戦前や,非武装中立論を主張した戦後のマスコミと変わりないのではないでしょうか。

 このような記事を書かせているのは国民そのものです。マスコミは、国民の不安や妬みといった「負の感情」に乗っているのです。狭い意味での「民族主義」とも言えます。
「悪いのは日本」と叫ぶお隣の国と事情は変わらないのです。

 人間は、この災害を乗り越えて復旧し、さらなる進歩を遂げていくことに意義があると思います。そうしなければ、津波の犠牲になった約2万人の犠牲者は浮かばれません。>

ーー
(私)も安中さんも決してアメリカの手先でも原発業者の手先でもありません。大前さんも岡本さんも違うと思います。アメリカといつも対立しているフランスも原発大国ですが,アメリカの手先ではないと思います。
 原発を進めるのがアメリカの手先であると言うなら,原発開発を進めている中国,北朝鮮,イランはアメリカの手先ですね!
 何だか,アメリカや西欧をダシにしてコトを論じるのは卑怯に感じられませんか。

ーーーーーーメル友からステキな子どものためのNPO!
このホームページを見たら,きっと第二,第三の山中教授が出るだろうと思います!

NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」
おもしろ科学たんけん工房は、小学4年~中学2年を対象に横浜市・藤沢市内で科学実験,手作り理科工作,自然観察など『おもしろ科学体験塾』を開催しています。

ーーーーー「大前研一ニュースの視点」KON448

 書かれているアベノミクスの論評に大きく同感です。
下記URLから全文を読むことができます。

ーーーーーおたや祭と山車の由来
 長和町の古町(旧長窪古町)に所在する古町豊受大神宮の伝統の祭は、通称おたや祭として知られています。山車は5場所,スサノヲノミコトと八岐大蛇,真田幸村夏の陣,源義経の壇ノ浦です。
開催期間 : 2013/01/14 ~ 2013/01/15 
見頃は1/14日午後から。
開催場所 : 古町・豊受大神宮
詳細は下記URLよりどうぞ。
http://www.town.nagawa.nagano.jp/life/dtl.php?hdnKey=1738


ーーーーーYoutubeに新動画!

元日の立科町 2013・田舎暮らし便り322号(蓼科より)
http://www.youtube.com/watch?v=gBlX-_1p-c4

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無農薬で有機肥料だけで作った「たかすけのお米」の販売
50kg追加しましたので,後20kgです。
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/11/blog-post.html

「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey
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2013年1月5日土曜日

蓼科だより・273号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年1月5日(土)★
★テーマ:年末年始,初詣,農業への問題提起,日本の自閉症
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 今朝は晴天,最低外気温-10℃,8時の気温-5℃,ハウス内-4℃,土室内4℃,バイオマス温室のバイオマス内部温度26℃でした。順調な冬の状況です。
 暮れの29日に降った雪は日陰を残してほとんど消え,寒さだけが残っています。夜は星がすばらしく美しく,プレアデス星団(昴)も見えてます。
ーー
 今年の元日は,地元芦田区の役員を仰せつかっている関係で,早朝6時に起きて,区が管理している愛宕神社に初詣。その神社は区の西端にある小高い山の上にあります。
 6時45分集合でしたが,100段程?ある階段を登ると,社の前では既に区長を初めとして10名位は集まっていて,大きな焚き火が勢いよく煙りをなびかせて燃えていました。
 晴天でした。たぶんマイナス5℃位だったろうと思います。皆で初日の出を待ちました。
私は,この初詣に参加したのは初めてでした。

 だんだんと東の空が明るくなり,もうすぐ登るな,と思われる頃,区長の音頭で神殿に参拝します。参拝が終ると社の丁度正面に当る方角から上がる日の出を待ち,参拝しました。
 誰かが言ってました。「天照大神が上がってきたぞ!」と。7時10分でした。

 私は,日本の神道は一般に言われている宗教とは違うのではと漠然と考えています。太陽を崇め,大自然の摂理に叶った収穫を祈念・感謝する気持ちを形にしたもの,のように思えるのです。
 それはともかく,気持ちの良い参拝でした。
 参拝の後,ビデオカメラをもって,里山と田んぼを廻り,元日の様子を撮りました。近日中にYoutubeにアップロードします。
ーー
 大晦日は,長男家族と一緒に,紅白を見ながら年とりをしました。
 正月の間は,長男親子が来たり,弟がその息子家族と来たりして楽しく過ごしました。次男一家は,本人が帰国できないというので,家族があちらに行き,年末をカンボジアで過ごし,フライトの関係で29日には帰国したようです。
 2日には,去年から,長男の小学校4年生と幼稚園年長の娘二人と一緒に書き初めを始めました。孫のおかげで私も久しぶりの書き初めができることになりました。墨すりからやらせますが,後半は墨汁になってしまいます。(笑)

 下手な手本ですが,私が書いたものをなぞって練習しますが,孫達が楽しいと言って一生懸命書いている様子は本当に微笑ましいものです。約3時間ばかり楽しみ,最後に学校への提出用を仕上げて終りです。
 私も手本の中から「対青山依緑水」を見つけ,何回か練習し,出来のいいのを一枚書斎の壁に架けました。終った後の部屋には清々しい墨の香りが漂っていて気持ちの良いものでした。
ーー
 今年の正月の良いことは,難しい理論は専門家に任せるとして,円安と株高が世の中を明るくしてくれているようなので,自分も何となくハイな気分になっていることです。景気は本当に気分なんだと,実感です!

ーーーーー相変わらずの農業の情報操作!

 年末に,日頃お世話になっている方にお礼のつもりでお米をお届けした際,農業に対する世論の歪みを痛烈に知らされました。その方は,畑が少しあるだけで米は作っていません。
 私は誉めてもらえるだろうと思って「この米は無農薬で作ったんです。体に良いので食べて下さい」と挨拶しました。
 そうしたら何と,「無農薬なんて机上の空論だ。そんな理想主義で農業なんかできっこない」と前置きした上で,その人の近所に起こったことやテレビ放送で知った無農薬栽培の失敗例を並べ立てたのです。「素人の戯言」と,手厳しい!

 いやはや参りました。その方は良い方なので悪気があって言ってるのではないことは判っていましたし,実際にそういうことが多かったので嘘でもありません。
 有機栽培は,私のように農楽(自給自足)であれば,無農薬による収量減も見栄えの悪さも労働集約も容認できますが,農で飯を食っている農業の皆さんにしてみれば命取りになってしまうので簡単に承諾できるものでないことは判っています。

 問題は,反対情報を持ち合わせていないこと,知らないことです。ネタを持ち合わせないのですから議論ができません。これでは進歩など望むべくもありません。

 反論すれば火に油になるだろうと思ったので,「そうですか,そんなことがあったんですか,気をつけます」という程度で逃げ帰ってきました。どうしてその人がそうなっているか。有機栽培に関する世界の情報を知らされていないからです。

 私は全面的に農薬や化学肥料を否定するものではありません。化学肥料と農薬の発展が,2度の大戦後の人類を飢餓から救ったと思っているからです。
 ですが,世界の有機栽培は確実に拡大しています。有機栽培を否定するのは間違っていることは,下でデータを見れば明らかです。問題はそれらのデータが一般には知らされていないことです。少なくともJAの資料には出てきません。

 それにしても,日本人の農薬に対する信仰は凄まじいものがあります。農水省と農薬企業とJAの完全な戦略勝ちです。この信仰は日本の農家の少なく見ても9割以上に浸透しているのではないでしょうか。その結果が単位面積当り農薬使用量世界一の酷い実績です(OECD調査)。

 情報はどこかにあるだけでは広がりません。積極的にアピールしてマスコミに載せないと広まりませんが,情報伝達のプロであるマスコミも,”村”の雰囲気を察知して横を向いているようです。戦争を煽っていた真珠湾攻撃前後のマスコミと同じではないでしょうか。

 その一例を紹介いたします。下記URL「世界の有機農業の現状(2)」です。
 その一部分を紹介します。

<ロンドンに拠点を置き,世界の有機農業や食品に関する情報収集・配信などを行なっている会社「オーガニックモニター」のデータによると,世界の有機食品の販売額は,USドルで2008年に509億ドル(1ドル104.23円での換算額で5兆3000億円)であった。
 1999年には152億ドルだったので,この間に3.3倍に増加した。
 509億ドルのうち,北アメリカが230億ドル(2兆4000億円),ヨーロッパが260億ドル2兆7000億円),その他が19億ドル(2000億円)で,北アメリカとヨーロッパが96%を占めていた。>


http://lib.ruralnet.or.jp/libnews/nishio/nishio172.htm

(私)因に日本の農業生産額は平成15年で約8兆円です。世界の有機農業の大きさが判ります。
 更に,上記URLの中に「表2 国別の有機農地面積とその・・・・」がありますが,それを見ると,トップはオーストラリアで,2位アルゼンチン,3位アメリカ,4位中国と続き,日本は30位に当ります。日本より国土が小さい韓国より下です。
ーー
 私は,農業政策を,それで飯を食っている農業者と,兼業で自給自足の農楽は分けるべきだと考えています。農地を持っているという面では農業も農楽も共通ですが,まったく異質なものだと思います。
 大きな理由は,兼業と自給自足の農家は,業ではなくて,労賃はコストに入っていないばかりか計算する気も必要もないからです。こういう立場の農家をあらゆる農業統計に取り入れていることに一体どういう意味があるのでしょうか。
 
 趣味で機械やパソコンを作っている人を工業統計に加えるでしょうか。
 それだけでなく,業としてやる気のない人の経営支援をするという発想はどこから出てくるのでしょうか。だから選挙目当てのバラマキだと言われるのでしょうが・・。

 実はわたしもほんのチョッピリですが,「・・奨励金」とか「・・補償金」をもらっています。しかし,私はもちろんのこと,周囲の兼業農家を見回しても誰一人として本気で農業をやろうなどという人はいません。
 しかも,自給自足ですからコスト計算もなく,これらの奨励金・支援金がなくても誰も止めないと思います。生計費は勤めの給料で賄われており,稼ぐのが目的ではないからです。
 たとえいくらでもお金をもらえば嬉しいですが,私のような者にいくらくれても農業の振興には全くつながりません。
 しかも,兼業・自給農家は計算すると赤字になるのが普通ですが,これが家計に貢献するのです。税務申告の際,他の所得から赤字分が控除されるのです。
 サラリーマンが通勤車やスーツを買っても経費としてみてもらえませんが,業をしていない農家でもトラクターは経費になるのです。このような法律を次から次に作り,農家をとりもって農民票を集めたのが自民党です。民主党もそれを引き継ぎました。
 票が欲しいのはどの政党も同じですから,この農業改革は非常に難しいのだと思います。阿部さんもここからは逃げているように思えます。

 周囲の兼業農家から出てくる話しは「働けなくなったら止める」話しばかりです。政府がやるべき農業政策は,やる気のない兼業農家を救うことではなく,その止めた農地を買い集める農業者を支援することではないでしょうか。
 逆に,やる気のない人を支援したら,やる気のある人の大規模化を妨害することになります。

 農業はGDPに占める比率は2%未満と低いですが,専有面積でいったら林業について二番目であることは間違いありません。その大自然を管理している農業の役割の大きさは計り知れないものがある筈です。

 新年早々,長々と失礼致しました。ご批判をお願い致します。

ーーーーー岡本行夫氏「日本の自閉が進んでいる」

大晦日の岡本行夫氏(MITシニアフェロー)の産経論説「先を見通す気迫が最重要」には大きく頷いてしまいました。要点だけ抜粋しました。
<・・
 日本は,かつて自由貿易の旗手だった。今や旗ふりどころか環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加すらできない。「貿易立国」だったのは過去。輸出入総額のGDP比率を見れば,日本はOECD加盟34カ国中最下位だ。
 日本の自閉が進んでいる。ドイツのDHL社が発表する各国のグローバリゼーションの度合いでは,日本はベトナムやサウジより劣る世界第42位。もちろん先進国の中で最低である。
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 八方塞がりの日本だったが,新政権が誕生し,経済に明るさが出てきた。しかし自民党が正しいわけでもない。日本の後退は,財政悪化にしても,ODAや防衛費の削減にしても,すべて自民党が始めたことである。
 私がいるマサチューセッツ工科大学(MIT)は,今年,世界の大学ランキング1位になった。ここでは「国籍」は意味を持たない。MITの学生の半分は外国人。世界中の人材が個人として集まる。多様な教育や文化や価値観や思考の相克の中から知恵と競争力が出てくることが常識となった。
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 この時代に何よりも重要なのは,先を見通そうとする気迫だ。安倍政権にそれができるか。まずは期待して新年を迎えよう。>

(私)因に日本の大学の世界ランキングは,評価機関によって違いがありますが,平均すると20位台に東大,京大,東京工大の順に並んでいました。
 日本人の海外留学生は毎年減り続けているようです。

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無農薬で有機肥料だけで作った「たかすけのお米」の販売http://daylanbo.blogspot.jp/2012/11/blog-post.html

「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上http://jp.youtube.com/user/takasukey

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2013年1月2日水曜日

謹賀新年・蓼科だより〜田舎暮らし情報


★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 平成25年 元旦 ★
★蓼科便りは,”田舎暮らし”と地域(長野県東信地区)の情報をお伝えします
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
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新年明けましておめでとうございます


 振り返ってみますと、たいがいのコトが思うようにいかず、結果もともなわないのに、何故か楽しいのは、米作り・野菜作りが素人なのと、全て自分で考え作るしかないので、毎日が未知への挑戦になっているからだと思います。

 昨年最高のコトは,自然耕塾@高山村に9回ばかり通い,不耕起移植栽培の理論と実際を学んだことでした。すごい宝物を得たような気がしています。 
 しかし,昨年の不耕起移植栽培による米作りは、とても美味しいものはできましたが、草に負けて収量は一昨年同様、標準の40%減でした。

 私たちの栽培法では収量は二義的な目標ではありますが、標準の20%減にはもっていきたいところです。今仲間と除草対策を練っていますが、可能性は充分あると考えています。既に実践している先輩がいるので心強いです。

写真:元日の私の家と体験農園

 私が目指すのは農楽(下記URLに説明)のプロです。田舎暮らしの達人になり、”田舎暮らし”を考えている皆さんに現実的な情報を提供申し上げたいのです。

 大げさなことを言うようですが,それが今の日本にとって必要であり,田舎でできることとすれば一番理想的なことだと考えているからです。


 私の今年の未知への挑戦は、農家民宿です。泊まりと農村体験を、ビジターの皆さんと共に楽しめるシンプルな仕組みを創るつもりです。準備が整いましたらお知らせ致しますので、お出かけください


 大晦日の新聞で,有人潜水調査船「しんかい6500」が、約一年かけて深海世界一周の航海に出発するというニュースを読み、すごく胸が弾みました。

 私も今年の航海を始めます。

追伸:
 自分では気がつきませんが,私の文章には間違いも勘違いも多いのではと思っています。今までもありがたいコメントをたくさん頂戴しておりますが,今後もご忠告やご意見をお寄せください。お願い申し上げます。

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農楽のすすめ!
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無農薬で有機肥料だけで作った「たかすけのお米」の販売
当初の100kgは売切れ,50kg追加しました。
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「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
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