2015年5月18日月曜日

蓼科だより・395号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年5月16日(土)★
★テーマ:初ほっとステイ、我町の人口統計、田植体験イベント、
    美しく強靭な農村自給圏、米国の人種差別
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 今朝は3時間ばかり降ってくれて、畑の野菜も一息つけたと思います。それでも夕方行ってみると、表面は既に乾いていました。深植えしたジャガイモの元気さだけが目立ちます。

 トマト3種はみごとに発芽しましたが、ナスとキュウリと花類の発芽が悪いです。稲苗の生育も悪いので、JAで売っている有機顆粒肥料を使い施肥しました。窒素量に換算して、1箱当り約2グラム与えましたが、まだ葉色がうすいので、更に追肥する予定です。
 葉色を見ながらの施肥量管理ですが、やはり、水苗代とはかなり勝手が違います。箱育苗は昨年に続き2年目ですので、今年はなんとか施肥管理手法をものにしたいものです。
ーー
 去る水曜日、今年初のほっとステイとなり、楽しい一日を過ごしました。
 横浜市東永谷中学2年生6名。発達障害的な子供もいなくて明るく元気で活発な子供達でした。全員が長野県は初めてだと。前日バスで横浜を出て、昨夜は白樺湖を見おろすホテル(標高1500m)で、オリエンテーションだけして泊り、当日、農村体験のため700mまで下ってきたのです。

 トウモロコシとコカブと春菊の種蒔きを、畝づくりから給水、養生まで体験させました。午後は、トマト定植予定地の土づくり。これには、冬中の生ごみをEMボカシで処理して保管してあったものを土中に混入します。最後は黒マルチで養生しますが、2週間後にはホカホカのつくり土ができ上がります。

 毎回、お弁当のおかずに、みそ汁と山菜天ぷらだけを出すのですが、今回の子供たちは、全員がみそ汁をお代わりし天ぷらもきれいに食べてくれました。実に気持ちが良い!中にはみそ汁が飲めない子供もいるのです。

 最後は、里山を通り抜けて、近所で飼っているヤギと戯れに。
 私は、触るもの見るもの動いているもの全てに命を感じることと、全ての作業を素手でやることによって、畑の土の柔らかさを感じることを勧めています。山中で、落葉をかき分けて黒いふわっとした腐葉土に触れさせると皆感動します。土は生きていると。
ーー
 ”まちづくり”研究の参考にと思い、役場に行き昭和大合併(昭和30年)以来の町全体と我が区の人口動態データが欲しいとお願いしました。数えると、今年で丁度60年なんですね。やはり還暦というのは大きな節目なのかもしれませんね。町自体の存亡が問われています。

 何と、整理されたデータがなかった。私に攻められて、受付の職員が困っていました。とじヒモで片隅をしばり、釘にかけてあったのか、隅がめくれ上がって書類とは呼べないような束を持ってきて、これしかないんです、と言う。コンピューターに入ったデータもなく、古いデータは、書庫の中にある筈と。

 チョット待てよ、人口って、自治の基本数値ではないのか。全職員の机にパソコンがづらりと並んでいますが、その中に人口データがないというのです。何を根拠に諸行政を行っているのか。

 各部署に断片的にはあるのでしょうが、トータルで見られる経年人口データはないということです。そのデータ無しに、何を根拠に過疎を語るのか、何を根拠に人口政策を作っているのか、私は唖然としました。

 担当の女性職員は、申し訳ないと思ったのか、私が返った後、倉庫に行ってデータを探してくれて、「昭和40年以降のものは見つけました」と、電話をくれました。当方も手伝ってデータを整理しましょう、ということになりました。でも、良い職員ですね!

ーーー田植体験イベントのご案内

 手植えの体験イベントを6月14日に行います。
 詳細とお申し込みは、下記URLをご覧ください。

田植体験イベント
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2015/05/blog-post_16.html

ーーー「スマート・テロワール」=「美しく強靭な農村自給圏」

 「スマート・テロワール」に書かれていることは本当にすばらしいと思います。静岡県知事川勝平太さんは「美しく強靭な農村自給圏」と表現していますが、別な表現をするなら、「地域の特徴ある生産物とその加工・流通手段を持つ自立したコミュニティ」と言えると思います。
 地方の再生は、恐らく、これしかないだろうと思っています。本を読んだ大勢の人が同じ感想をもらしています。私はこれを「好都合な真実」だと思いました。真実だと言ったのは、現に世界に実在するからです。

 確かに大きすぎる話しです。ですが、「サステイナブル・コミュニティ」(持続可能なコミュニティ)と同義語だと思い至ったのです。我々は、今までサステイナブル・コミュニティを狭義に解釈してきています。つまり、経済はどこかで成立っているという前提に立って、生活の場だけを論じてきました。
 ですが、本来は経済的な裏付けのないコミュニティなどあり得ない訳です。

 「サステイナブル・コミュニティ」(川村健一、小門裕幸共著学芸出版社)に紹介されているアワニー原則の「2コミュニティの原則」に次のようにあります。
(アワニー原則とは、1991年にカリフォルニア州ヨセミテ公園のホテルアワニーで発表された、現代の”まちづくり”原則のバイブルとも言えるものです)

1. すべてのコミュニティは,住宅,商店,勤務先,学校,公園,公共施設など,住民の生活に不可欠なさまざまな施設・活動拠点をあわせ持つような,多機能で,統一感のあるもとして設計されなければならない。>
 もちろん、生活必需の100%を完結することなど不可能ですが、完結度が高いほど強いコミュニティだと言えるのだと思います。
 ともかく、我々は、とんでもない「好都合な真実」を知らされてしまいました。今まで言ってきた「コミュニティづくり」そのものは変わりありませんが、全体構想は仕切り直しせざるを得なくなりました。

 松尾様から、今夜も長時間電話でご指導を頂きましたが、最重要なことは、しっかりした科学的裏付けをもった「30年ビジョン」を策定すること、でした。そのビジョンをしっかり掲げることによって、必ず協力者は現れる。首都圏にはそうい気持ちの人がたくさんいる。でした。

 常に強調されることは、地域の住民が自発的に美食の開発と地域内流通の仕組みづくりに参加すること、そして行政を頼ってはいけない、でした。
 まず、地元住民が地域の食材を美味しく食べることを知ることが先決だと言います。ヨーロッパで起きた美食革命(スローフード、ガストロノミニー)のことです。

 東京で売る競争ではダメ。地元住民の為の、地元レストランによる、地元シェフによる、地元の美食の開発が最重要だと説きます。有名シェフは、立派な「30年ビジョン」を掲げれば募集できる、とキッパリ。

 私が「スマート・テロワール」に傾注するのは、自惚れるなと叱られそうですが、このような具体的かつ現実的な提案を他に知らないからです。思想的なものや断片的な改革論はたくさんあります。しかし、総合的で科学的で根本的な、つまりサステイナブルな改革提言を他に知りません。

 遅きに失しましたが、一昨日、立科町の図書室に、「サステイナブル・コミュニティ」(川村健一、小門裕幸共著学芸出版社)を寄贈してきましたので、お読み下さい。
 尚、この本の中にあるアワニー原則(The Ahwahnee Principles)の和・英文ファイルを持っていますので、ご希望の方はお知らせください。”まちづくり”を考えるには多いに参考になると思います。

ーーー戦後70年を経ても変わらない米国の人種差別!
 なるほど〜、知らないことばかりです!ほぼ全文をコピーしましたが、
 最下段のURLの「コラム」から、全文を読むことができますが、

< 戦後70年に、日米戦争の原因について考えたい。その1つが、人種差別にあった。昭和天皇が敗戦の翌年に、対米戦争の原因について、つぎのように述べられている。

「この原因を尋ねれば、遠く(大正8年のパリ講和会議に)日本の主張した人種平等案は列国の容認する処(ところ)とならず、黄白の差別感は依然残存し加州移民拒否の如きは、日本国民を憤慨させるに充分なものであった。

かゝる国民的憤慨を背景として、軍が立ち上つた時に、之を抑へることは容易な業(もの)ではない。(『昭和天皇独白録』)・・・

・・・太平洋戦線で、アメリカのほとんどの部隊が日本人を蔑視して、投降する兵や、負傷兵を見境なく虐殺した。
そう聞かれると、驚く読者もおられようが、チャールズ・リンドバーグの『第二次大戦参戦記』(学研文庫)、マサチューセッツ工科大学(MIT)のジョン・ダワー教授の『容赦なき戦争(ウォア・ウィズアウト・マーシー)』(平凡社)をはじめとする、多くの著作に克明に描かれている。

アメリカ兵が沖縄戦で住民を虐殺したことが、イギリスの歴史作家M・ヘイスティグスの『日本との戦い1944―5年』(ハーパース、未訳)に、取りあげられている。

ノース・カロライナ大学のG・ホーン教授の新著『人種戦争(レイス・ウオア)』(6月に祥伝社から刊行)によれば、トルーマン大統領がホワイトハウスで「神は白人を土から創り、黒人(ニガー)を屑から創った。その残りが、シナ人(チャイナマン)だ。

神はシナ人(チャイナマン)とジャップが大嫌いだ。私もだ。人種差別だが、私は黒人(ニガー)はアフリカへ、黄色(イエローメン)のはアジアにいるべきだと強く主張する」と語った。

アメリカは日本について、まったく無知だった。そのよい例が、戦争中にアメリカ政府の委託によって、人類文化学者のルース・ベネディクトが、日本の国民性について研究した『菊と刀』である。

ベネディクトは日本語もできず、日本を訪れたこともないが、日系アメリカ人を拘禁した収容所をまわって調査し、西洋が内面の「罪の文化」であるのに対して、日本は外面だけを飾る「恥の文化」だと、結論づけた。・・・

・・・ベネディクトが似非(えせ)学者なら、日本にもその男版がいた。
私は有斐閣の昭和47年初版の『六法全書』を、所蔵している。我妻栄東京大学教授が編集代表として、編纂したものだ。日本が独立を回復して20年後に刊行されたというのに、憲法篇の扉にアメリカ独立宣言文が、全文、英語と日本語で載っている。

「われわれは、次の真理を自明なものと考える。すなわち、すべての人間は、平等に造られている。彼らは、その造物主によって一定のゆずり渡すことのできない権利を与えられている‥‥」から、始まる。

アメリカ独立宣言は、アメリカ3代大統領となったトマス・ジェファーソンが起草したが、南部の荘園主で、奴隷主だった。「すべての人間」というのは、白人だけのことだ。

アメリカ独立宣言文は、鞭打たれる黒人たちの悲鳴を聞きながら、書かれたものだった。>


http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi

(私)これを、アメリカの大学に学び、ブリタニカの編集長を務め、英語屋を自認する加瀬先生が書いているところに大きな意味があるように思います。私は、これを本当だろうと感じながら読みましたが、もしこれに間違いがあるようでしたら、その箇所と理由をご教授頂ければ幸いです。

フッターーーーーーーーーーーー

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

団塊世代の地方移住が日本を救う
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post_10.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/
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2015年5月16日土曜日

田植体験イベント

下記要領で参加者を募集します。子供も見学者もOK!

実行日平成27年6月14日(日)
    小雨なら実行します。

体験時間:朝9時から午後3時までの間
集合時間:朝8時30分

集合場所:立科町役場隣の中央公民館前駐車場

    地図はここ

支度:泥に汚れてもいい服装。長靴。雨合羽。手袋。着替え。

参加費:無料

昼 食:バーベキューを用意しています。
    お一人2,000円、ご負担をお願いいたします。
    
やること苗を手で植えます。

申込方法

私のメールアドレス:takasuke@mitsuyakogyo.co.jp に,
住所,氏名,参加人数,ケイタイ電話を書き込んで送信して下さい。

閉切りは,6月10日とします。

お楽しみ:秋、収穫後、この新米を5kgお送りします。
     お米は、無農薬で、有機肥料のみで育てています。

ご承知下さい:往復の交通上、体験作業中の事故につきましては、
       自己責任でお願い致します。

泊まり4〜5人泊まれる小屋があります。

イベント日の前後の予約を先着順で受け付けます。
お一人2000円頂きます。小学生以下は無料とします。
枕カバー(タオルでOK),洗面具,パジャマはご持参下さい。

小さな流しとガス台はありますが、食事は原則として外食とします。
近くにそば屋とコンビニがあります。
シャワーはありますが、お風呂は,2kmにある町営「権現の湯」をご利用下さい。

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2015年5月14日木曜日

蓼科だより・394号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年5月9日(土)★
★テーマ:畑の様子、田植体験イベント、コミュニティづくり、

     飼料米政策、「スマート・テロワール」
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 昨年からお借りした畑に蒔いたジャガイモが、元気に芽を出しました。その隣にある、昨秋種蒔きしたニンニクとタマネギも、日照りにもメゲズ順調に成長しています。
 最近2〜3回小雨がありましたが、大地が乾き切っているせいか、お湿りにもなりません。4月12日に種蒔きした葉物類が芽を出しているものの一向に成長しません。

 4月には長雨と日照不足により不作と告げられた野菜類も、今度は日照りで不作なのではないでしょうか。そして、台風が接近しているとか、うまくいかないものです。気象が偏っていますよね!

 今週は、以前から借りている家の前の2枚の畑の土作りにせいを出しました。まず、昨秋から貯め込んでおいた草木灰を撒いて荒起こしして、約1週間おきます。次は、無農薬キノコ培地による土壌改良材と籾殻燻炭とキラグリーンS(吉良商店の有機ケイ酸を多く含む有機堆肥)を撒いて細起こしします。
 
 無農薬キノコ培地による土壌改良材は、障害者授産施設「とんぼハウス」が生産している堆肥です。スーパーつるやさんが販売していますが、今年は売れ行きが良く、生産が間に合わないくらいだと悦んでいました。私は軽トラで、直接工場に買いに行きます。完熟なので作物には最高の堆肥だと思います。

 昨秋種を採取しておいたマリーゴールドや日本オダマキもトレイに種蒔きしました。10日前にポットに種蒔きしたトマト3種はまだ発芽しません。ので、毎年この時期に、ホームセンターからトマトとキュウリの苗を2本づつ買ってきて定植します。早く食べたいので。(笑)

ーーーNPO総会と、田植体験イベントのご案内
(以下の文章でNPOというのは信州まちづくり研究会のことです)

 NPOの会員ではない方は、田植イベントの部分だけお読み下さい。
 NPOの総会は5月16日に計画していましたが、お楽しみを加える為に、田植体験イベントの前日6月13日に変更致します。

 NPO会員の方は、12日の総会に出席して、その夜は「NPOの家」に泊まり、翌日田植体験イベントを楽しんで下さい。泊まりで田植をなさる方は、パジャマ、洗面具、タオル、着替え、長グツ等をご持参下さい。12日の夕食は近くの食堂で懇親会とし、13日朝食はコンビニ調達とします。但し、新鮮な野菜が目の前の畑で採れますよ!
 田植体験なさる方の昼食はバーベキューです!
 詳細はお問い合せ下さい。
 NPO会員以外の方の田植体験とお泊まりも歓迎です。既に、安中さんの予約が入っています。寝具が足りなかったら寝袋持参になるかも知れません!

 お申し込みは、このメールの返信でお願いいたします。

ーーー”素敵なコミュニティづくり”に参加しませんか!

 今週もまたこの記事には全く反響がありませんでした。根本的に考え直さなくてはいけないかも知れません。
 
 そんな状況ではありますが、良いこともありました。連休最終日の夜、地元町区の住人でかつ日頃”まちづくり”の活動をしている数人に声をかけて、地元NPO会員と共に、「芦田町区の将来を考える会」を立ち上げようと提案し、検討会をもちました。

 活発な討論をした結果、過去の町区”まちづくり”活動の経緯が絡んでくるので、新規に”まちづくり”の組織をつくるより、NPOの地元メンバーを増やして、NPOがやった方が良いのではということになり、仕切り直しすることになりました。

 そして、この検討会に新規参加してくれた熱意ある二人がNPOに入会すると言ってくれました。更に、以前にこのメルマガに佐久市望月地区に本物の新規農業経営者が現れたことを書きましたが、その吉田さんも入会すると言ってくれました。プロの農業者が加わってくれれば勇気百倍です。

 実は、この3名が入会する大きな動機になったのは、「スマート・テロワール」を読んだからでした。この本に感動し、「これしかない」と感じられたようです。

 「スマート・テロワール」とは、「美しく強靭な農村自給圏」のこと、と、静岡県知事川勝平太さんが推薦しています。彼らは、集落の”まちづくり”はこの考えの中に包括されると考えたのです。そして、この方が、区民の皆さんが乗ってき易いと考えたようです。
 私の提案が仕切り直しにはなってしまいましたが、嬉しい結果です。

 皆さん、地方創生にご関心のある方は是非『スマート・テロワール-農村消滅論からの大転換-』(松尾雅彦著学芸出版社)をお読み下さい。必ず何か得るものがあると確信します。
 同時に、「里山資本主義」(藻谷浩介、NHK広島取材班著角川oneテーマ21新書)をどうぞ。人とのつながりと自然とのつながりの価値を再認識して、人間の尊厳を取り戻し、「お金しか頼るものがない」という不安に対するセーフティーネットにしよう、という提言です。この両書は補完し合う関係にあると思います。

 統一地方選挙で、我が町立科町も選挙戦がありましたが、まだ在住12年という無名の新人が町長に当選し、定員12名の町会議員も半分が新人となり、正副議長は両方とも女性になりました。この町もすごいことをやってみせますね。新たな挑戦への好機と捉えたいと思います。

 NPOの活動として、新町長始め、全議員の皆さんに「スマート・テロワール」を買っていただきました。党派を越え、小異を捨てた新たな”まちづくり”機運が起こることを期待しています。

ーーー信じがたいほど大きな財政負担を必要とする飼料米政策

 下記は、『農業経営者』のメルマガからの引用です。信じられないことが行われています。誰の為、何の為なんでしょう!

<『水田農業と財政負担について考える 』
【講師/叶芳和氏(日本経済大学大学院経営学研究科教授・元国民経済研究協会理事長】
 叶氏には『農業経営社』4月号のシリーズ・水田農業イノベーションにおいて「食料自給率とトウモロコシ国産化の寄与度」(下記URL:無料会員登録で読むことができます)というタイトルでご寄稿いただいています。
http://agri-biz.jp/item/detail/4034
その中で叶氏は、政府がカロリーベース食料自給率の向上目標を45%に下方修正しましたが、その実現のための方策としてある「飼料米政策(標準反収で80,000円、多収性品種で117,000円の転作助成)」では、1%自給率を向上させるのに必要な財政負担は4,210億円~4,920億円になります。
一方、それを「トウモロコシ(飼料作転作助成35,000円)」で行なうなら、財政負担は1,030億円で済むと試算しています。・・・>
(私)これはごく一部の抜粋ですので、上記URLから詳細をお読み下さい。財政負担というのは税金のことです。要らない田んぼを造り続けた結果、40%も田んぼが余っています。しかし、田んぼのままでは、採算のとれる畑作物が作れないので、無理やり飼料米により農業政策を維持しようとする結果です。
 この負担をしているのは消費者である国民です。

 尚、下記は、参考資料です。
「水田における麦、大豆、非食用米等の所得(10a当たりのイメージ)」
http://agri-biz.jp/contents/kijityu/0512semi.jpg


ーーー何故「スマート・テロワール」なのか!

 下記は『農業経営者』メルマガからの引用ですが、表題の意味が判ります。

<『農業経営者』編集長の昆吉則です。
2015年第2回目の「農村経営研究会」のご案内です。

今回は、トーマス・ライソン著『シビック・アグリカルチャー』の翻訳者である北野収氏(獨協大学教授)を講師としてお招きします。
・・・北野氏は、米国への留学以前に農水省に勤務し、 “村づくり対策”を担当する仕事をしてていました。米国留学時の研究テーマも「グローバル化時代の農村活性化対策」でした。
しかし、留学中の研究、その後のメキシコなどで調査を通して、地域おこしをやって観光客を集めたり、特産品の開発や販売ルートづくりで成功しているケースを農水省で表彰していく、ということでは問題解決にはならないということに気づいたそうです。

そこで表彰されるような村も、もっとすごいことをやる村にとって代わられるし、同じ条件なら東京に近い村が有利になるという市場競争をしているに過ぎないのではないか。グローバリゼーションに対抗してと言いながらナショナルレベルで競争をするということになり、それは本当の答えにならないと北野氏は言います。

松尾雅彦氏が『スマート・テロワール』で言う、“自給圏”という概念はこうした北野氏あるいはトーマス・ライソン教授が『シビック・アグリカルチャー』の語る問題意識に発しています。
「農村経営研究会」は“自給圏”という概念だけに縛られるものではありませんが、この本質的なテーマを脇に置くことはできないし、ローカリゼーションをいかに実現していくべきかを考えるべきだと思います。
さらに、北野氏は、メキシコでの調査などを通して、ローカリゼーションの国際化という事例も報告しており、これも地域おこしのもう一つのヒントになるものだと思います。

『農業経営者』の2013年2月号・3月号で松尾雅彦氏による北野収氏のインタビューをご覧いただけます。
 専門家インタビュー 美しい村を生むローカルの視点(前編)
 専門家インタビュー 美しい村を生むローカルの視点(後編)
・・・

セミナーへのお申込み、詳しい内容は下をご覧ください。
http://www.farm-biz.co.jp/2015/04/22-111522.php

・・・もう一つのご案内は、弊社の主催ではありませんが、「農村経営研究会」のアドバイザーをお願いしている松尾雅彦氏が主催する新品種産業化研究会のセミナーです。

『特別講演会 “アクリー教授 信州と甲州を巡って” 
日時:5月22日13:30~16:30 場所:東海大学校友会館(霞が関ビル35階)
会費:無料

講師はアクリー教授(コーネル大学)に「ワイン産地形成の急所」というテーマで、ベスタ―教授(ハーバード大 ライシャワー日本文化研究所)には「和食とワイン」というテーマで、さらに、高橋悌二氏に「地理的表示制度」についてお話をいただき、最後に松尾氏が「見えてきた日本の田園」というテ
ーマでお話します。

公式のご案内と申込みはこちらをご覧ください↓
https://www.jataff.jp/news/seminar/kouen0522/kouen0522.pdf


・・・>

(私)22日のセミナーの聴講を申込みました。実は、アクリー教授の「信州を巡って」については阿部知事部局がバックアップしています。そして、松尾氏はワイン産地形成と自給圏構築をリンクできないかとお考えになっているようです。どうやったら自給圏が構築できるのか、とても興味深いところです。ご一緒しませんか?

フッターーーーーーーーーーー

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

団塊世代の地方移住が日本を救う
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post_10.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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2015年5月3日日曜日

蓼科だより・393号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年5月2日(土)★
★テーマ:ウグイス、旱魃、ミョウガ、コミュニティづくり、

  農協改革と自給圏構想、大塚貢先生、真田丸、川内原発
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 私の家は南側が里山なので、毎年、家のソメイヨシノと山桜と、桜は2度楽しめます。その山桜も散りましたが、清々しい新緑が青空に映えてすばらしく美しいです。
 そんな舞台で、私のウグイスが完璧な仕上がりです。特に午前中によく鳴いてくれます。ウグイスはカウンターテナーなんですよね!しかし、これならミラノ・スカラ座に出しても大丈夫です。

 「谷渡り鳴き」とか「笹鳴き」とか言いますが、笹鳴きは冬にならないと聞かれないそうです。今日は「ホーホケキョ」と谷渡りが素敵でした。「春告げ鳥」とも言うのだそうです。
 残念ながら私のアップロードではありませんが、Youtubeのウグイスを聞いてみて下さい。

 去る23日から晴天が続いていて、今日で10日目ですが、種蒔きした葉物野菜の水やりが大変なので、今度は晴天が恨めしくなってきました。もう1ヶ月も雨が降らない感覚になってきます。人間の気分なんて勝手なものですね。

 一昨年からの懸案だったミョウガの植え替えが終りました。土づくりしてからまだ8日目なので早過ぎるのですが、良質の材料を使っているので、良しとしました。
 果して、これで芽が出てくれるのかどうか心配ですが、培土の中に保存してあったた根を植込みました。土がカラカラなので、EM活性液500倍液でしっかり灌水しました。

 昨年まで水苗代をやっていた場所で、稲苗の箱育苗をやっているのですが、何故か水漏れが激しくなってしまったので、0.1ミリのビニールシートを買ってきて防水工事をしました。ホームセンターに行くと何でも手に入ります。本当に便利です。
 いつものEさんに手伝ってもらい、一旦苗箱を全部外にだして、ビニールを張り、箱を元に戻し、堪水しました。縱4m巾4m水深7センチというミニプールです。苗丈がまだ7センチほどで、成長が遅いですが、葉色はとても良い淡緑色です。今日からEM活性液を入れ、ペーハーを5前後に調整するつもりです。

ーーー”素敵なコミュニティづくり”に参加しませんか!

 しつこく同じことを掲載して飽きられそうですが、今週もこの記事には全く反響がありませんでした。どう判断するべきか、考えてみます。
 リンクしている情報が判りづらく未整備な部分があるのも事実ですが、現在新しいホームページを作成しているところです。

 下記のブログをリンクして頂けませんか。
 ”田舎暮らし”やコミュニティづくりに興味のお持ちの方をご紹介下さい。
 移住することが前提でなくても、勉強、研究だけでもOKです。宜しくお願い申し上げます。

http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/04/blog-post_23.html

ーーー農協改革と自給圏構想

 「スマート・テロワール」の著者松尾雅彦氏は、地域の自給圏を構築するにあたり、農協が持っている農産物の集荷システムを活用すべきだと提案しています。次のように述べています。
 「自信を失っているJAを後押しして、自給圏内の物流事業を始めることは有効でしょう。地域内の集荷組織を持っているからで、それを域外に送り出すだけではなく、域内の配荷を優先的に行う事業です。」

 農協の再生にもつながるすばらしい提言だと思います。ですが、心配になることがあります。最近の『農業経営者』の特集「裏読み農協改革」の山下一仁氏と土門剛氏の論説を読むと、安倍総理が看板に掲げたような断固とした農協改革ができるとはとても思えません。
 だとしたら、農協が本来の使命に戻るための改革を行う意志がないままで、自給圏構想に取組むことができるのでしょうか。自給圏構想の根本は地元愛と多様な地元農産物生産への情熱にあると思うからです。

 「裏読み農協改革」は、長い論説ですが、日本農業の特異な実態とアベノミクス農業改革の裏側がよく判ります。


ーーー大塚貢先生が真田町でされた学校給食の改善を長野でも

 和田享さんは、特定非営利法人地球環境フォーラム長野理事長を務め、地域コミュニティの活性化と自立型循環社会の実現に努力されている方です。その和田亨さんのfacebookからの引用です。

<・・・西村さんから大塚貢先生が真田町でされた学校給食の改善を長野でもモデル地区をつくろうと提案があり、その候補地として戸隠地区を選び取り組んで行くことになりました。
それに伴って年内に戸隠地区で大塚貢先生講演会を開催する計画です。更に、千葉県南房総市の「南房総市日本一おいしいご飯給食」トランスワールドジャパン(株)発行の書籍の紹介があり、南房総市教育委員会が取り組んだ給食改善の内容を出版したものです。

続いて福岡市の高取保育園の「子供が育つ玄米和食 高取保育園のいのちの食育」(光文社文庫)書籍が紹介されました。皆様も良かったら読んでみて下さい。西村さんいわく、究極の給食だそうです。
山田愛さんからは、1.流通の壁 2.無農薬の壁 3.親の意識の壁(危機感が無い)これらの壁をどう越えるかというお話しがありました。
・・・
また、生産者が無農薬野菜で生産できる品目と時期など数字的な調査も行うことを確認しました。
・・・今後「戸隠を元気にしよう!」シンポジウムの開催に向けて検討を重ねて進めて行きたいと思います。また、同時に長野市全体を対象にした大塚貢先生講演会を「長野・農と食の会」と共に協力して開催を目指したいと思います。・・・文責:和田亨 >


(私)この記事を掲載したのは、これは学校群を単位とした自給圏構築につながるのではと感じたからです。子供たちの食育の考えを普及しながら、若い子育世代を運動の中核に巻込んでいけば運動を進め易いのではないでしょうか。大塚貢先生のお話は2度ほど聞かせて頂きましたが、本当にすばらしかったです。

ご飯が子供たちを変えた
ーーー「真田丸」と上田市

 溝尾良隆先生(帝京大学教授)から、前号の藻谷さんの記事に関係して、大河ドラマ「直江かねつぐ」実現の経過調書と「大河ドラマのテレビ放映の影響」という論文の一部を頂きました。

 それを読ませて頂くと、大河ドラマ「直江かねつぐ」の実現には、県まで巻込んで10年かかっていました。それに比べると、「真田丸」の誘致運動は平成21年からですから5年で達成できた訳で、効率の良い誘致運動だったんですね。
 「大河ドラマのテレビ放映の影響」の中の「テレビの影響」章では次のような記述がありました。

<・・大河ドラマは、特定の人物を選び、その人物に関連する地域が選ばれる。しかしそれは過去の話であるから、セットでその時代の雰囲気作りをするので、過去でもそのようなまちではないし、当然、現在の姿を描いてはいない。実際にその地域に行っても、自分でストーリーを思い出して、テレビのイメージとのギャップを埋めなければならない。
現地に行っても感動することが少ない。テレビの放映が終われば、その地域は忘れ去られてしまうので、人気は一過性である。・・> 後ほど頂いたメールには次の記述もありました。
<・・しかし、上田城へ行ったときに、市民の方々が一生懸命に大河ドラマ放映実現への取組みをしていたのには、感心しました。上田城を核に、歩いてたのしいまち、真田地区の見せ方を工夫してください。
泊まりは、別所温泉と鹿教湯温泉となるでしょう。>
(私)「テレビの放映が終われば、その地域は忘れ去られてしまうので、人気は一過性である」。これは厳しいですね。ドラマの人気で観光に来てくれた人も、現地に地域の光を発するものを見つけることが無ければ、失望して返るだけとということでしょうか。真価が問われるとはこういうことなんでしょうね。

ーーー川内原発、20代から30代で「賛成」「どちらかといえば賛成」が75%

 HAL通信5/1より引用します。意外な数字に驚いています。

<・・一方、経済産業省は、4月23日、2030年時点の望ましい電源構成「ベストミックス」について、原子力の比率を20~22%とする原案を関係閣僚に示しました。ほぼ経済同友会の提言に沿った形となったのは偶然か否か・・は、さておくとして、この比率を達成するには、かなりの数の原発再稼働が必要です。
さらに、老朽化した原発を廃炉にする代わりに、新増設が必要となります。それをも見越した提言であり、政策であることは明らかです。

当然、反原発派は反発をしています。世論も、まだ福島原発事故の後遺症が強く、再稼働に反対の声のほうが大きいようです。それでも、安全審査に合格した原発の再稼働がまもなく始まります。しかし、反対の声は思った以上に大きくなっていないように感じます。
事故の記憶が風化しているとも言えるし、現実を冷静に捉えている人が多くなってきたとも言えます。

年代別に見ると、若い方たちは賛成のほうが多いのです。川内原発についてNHKが行った地元・薩摩川内市の調査では、20代から30代で「賛成」「どちらかといえば賛成」が75%に上りました。反対が賛成を上回ったのは、60代以上の年代でした。この傾向は、原発に限らず、安全保障や憲法改正についても同様です。・・>


(私)「60代の中心は団塊の世代ですね。高度成長を謳歌した世代。若者と団塊世代との価値観の対比が興味あります。何を意味するのでしょうか。そして、どちらが現実的なのでしょうか。

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