2015年9月21日月曜日

蓼科だより・413号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年9月19日(土)★
★テーマ:ユパンキのフォルクローレ、蜘蛛の死、稲刈りイベント、
     千曲川流域会議、「佐久の花」、よそ者
★蓼科便りは,”田舎暮らし”と自給圏づくりの情報をお伝えします
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 30年ぶりくらいに、アルゼンチンの「アタワルパ・ユパンキ」のフォルクローレをLPで聞きながら書き始めました。心に底に沈んでくるような歌声、すばらしいギター、深い哀愁の民謡です。ユパンキはインカ帝国の住民の血を引くインディオとの混血の家系だとのこと。ユパンキの音楽から、地上から抹殺された文明の悲哀を連想するのは私だけでしょうか。
 iTunes Storeで聞くことができます。お聞きになってください。ご理解頂けると思います。
ーー
 今日は、今年初めての秋晴れのような気がします。少し遅い朝でしたが、朝どり野菜を採りに出た時に見上げた空の碧さはエキサイティングでした。空って、こんなに蒼かったのか、と。
 すっかり弱ってしまった這いウリを1本だけ採って、トマトの雨よけハウスに入ろうとして、いつもの通り蜘蛛に挨拶すると、だらしなく腰を折って動かなくなっていました。よく見ると死んでいました。アシナガグモと思われるスマートでカッコいい蜘蛛です。通路入口の端に陣取っていて、私はそれを避けるように出入りしていました。

 夏からず~と昨日まで、入口で虫退治をしてくれていたのに、寂しい情景でした。収穫の秋ですが、生きものが死んでいく秋でもあります。しかし、すぐそばに小さな子供がちゃんといて、息をかけると元気にネットを振わせていました。冬眠するんでしょうね。
ーー
 トマトは、3種類作りましたが、生食用「麗華」と料理用「ボンジョールノ」の出来がとても良くて、盆過ぎの20日から毎日5~8ケ採り続けています。大部分が孫娘が二人いる長男の家に行ってしまいますが、私達も食事の都度いただいています。大きいのは直径10センチほどもあります。真っ赤でまん丸なトマトを見ているだけで幸せな気持ちになります。美味しいですよ!

 生ごみ堆肥とEM活性液で育てていますが、病気も全くなく、今でも樹は青々して元気です。全くの無農薬ですが、何の問題もありません。たまに虫が付いたのがありますが、許容範囲です。まだ一杯実をつけていますが、気温が下がるにつれて赤くなるのに時間がかかります。
ーー
 仕上げペンキ塗りが半分ほど終りました。夕方、材料を手配してくれたペンキ屋さんが見に来てくれて、「艶よく塗れてますね」と誉めてくれました。確かにピカピカしています。ペンキ屋さんの話だと、「午後、気温が下がり始めると露が降り始める。乾いていない部分にその露が付くと艶がでない。艶が悪いと耐久性も落ちる」ということでした。
 いつも午前中に塗っていたのが良かったようです

 考えて見ると、気温が下がると飽和水蒸気量が下がるので、余った水蒸気が露として降るんですね。妻が午後2時頃になると干し物を取り込むのもこのためだったようです。実は、今日干してあった黒小豆を取り込むのを忘れていて、5時頃になって触ってみたら既に湿気っていました。昼頃はカラカラだったのに、です。
ーー
 9月4日にEさんと種蒔きしたダイコン3種が、3日目には芽が出て、今は本葉も育ち8センチほどになったので間引きをしました。サラダが美味しかったです。Eさん、ごめんなさい、食べちゃいました。
 大豆類もとても良い状態で育ち、びっしり実が付いています。茹で豆が食べたくて、畑に行く度に実入り状態をチェックしていますが、いよいよ明日は初採りできそうです。

ーーー稲刈りイベント参加者募集!

 稲刈りの予定を決めようと、4枚全部の稲の状況を観察しました。中途で分げつ不足を心配しましたが、全体的には80%以上に回復したと思います。良い穂を付けています。数えたら150粒ほどです。一般より30%以上多いと思います。しかし、全体に成熟が遅れているので、未熟の穂も目立ちます。

 ですが、稲の幹も葉も青々しているので、まだまだ登熟(とうじゅく:穂の籾に中身が入っていくこと)が続くと思います。慣行栽培の両隣の稲は、幹も葉も枯れていて、穂と同じ真っ黄になっています。同じコシヒカリなのに私のは異様な光景です。
 廻りの田んぼは、稲刈りの準備で水をすっかり落として、乾かしていますが、私の田んぼは水が満杯です。稲も青々しているので、まだ育つ筈です。という訳で、今年の稲刈りは昨年より約1週間遅れです。

稲刈りイベントは、10月11日(日)
機械で刈った稲を、ハゼを作ってそこに架ける作業です。
私のロッジに、前泊或いは後泊できます。
前日、当日が雨天でしたら延期します。
お子様連れでも結構です。お気軽にご参加ください。
詳細は私の下記ブログ「稲刈り体験イベントご案内」をご覧ください。
不明な点は、電話でお問い合せ下さい。

http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_9922.html

 今、田んぼの土手は花盛りです。ひときわ目立つのが鮮やかな紫色のアザミです。そして、アカツメクサ。名前が判りませんが、菊のような感じの白や黄の野草が一杯です。稲刈りの時には刈らなければなりませんがもったいない感じです。

ーーー千曲川流域会議で木質バイオマス利用を討議

 長野大学の環境ツーリズム学部が社会貢献事業としてイニシアティブをとっている会議でした。NPO法人信州まちづくり研究会に入ってくれたバイオマス活用システムコンサルタント会社の営業マンの誘いで、理事長と私と3名で、上田市街地で行われたこの会議に参加しました。

 3名ともこの会議は初めてでしたが、松枯れで問題になっている「上田市東山の復活を目指して、木質バイオマスの活用を考える」というテーマに惹かれてでした。東山は、長野大学の東側に広がる大きな山地で、松枯れが問題となっている地域です。

 最初に、大学の助教による木質バイオマス活用の現況と事例の発表があり、続いて、東山をどうするか、松枯れにどのように対処するか、バイオマス発電の可能性は、と多岐にわたり、意見発表がありました。
 大学の先生、生徒、県職、森林組合、環境保護団体、我々のような一般市民等が参加していたので、意見交換に留まりましたが、専門性の高い注目すべき意見もありました。

 ですが、松枯れ対策はかなり悲観的意見が多く、木質バイオマス活用についてはどの組織も団体も基本戦略がないことがよく判りました。ビジョンがないので、これでは前に進みようがありません。
 一つだけ頷いたのは、「このような違う立場の人が集まり、意見交換できたのは初めてです。今までこういう場がなかった。」という発言でした。

 そこで私は発言を求め、本「スマート・テロワール」を紹介し、地域内の関係大学・諸組織を巻込んだプラットフォームの必要性を説明し、長野大学のイニシアティブに期待しているとお願いしました。
 元県議とヤマンバの会の事務局長さんが本を買ってくれました。長野大学の先生方は既にこの本を読まれているので、私の期待は理解していただけたと思います。

 これは、16日でしたが、翌17日は、同じ3人で、本州一の大牧場を持ち、最近メガソーラーを稼働させた長和町町長を訪ね、自給圏構想とバイオマス活用について懇談しました。

ーーー「佐久の花」山廃純米酒を飲んでみて!

 不耕起栽培の仲間であり、師匠でもある宮下和美さんが昨年から作っている純米酒です。原料の米に自信があり、かつ美味いからです。正直言って私は利き酒ができるほど通ではありませんが、日本酒は大好きです。

 まじりっけのない純粋なお米の味です。私は彼の米の作り方を知っているから言えます。自然環境の厳しい条件の下で無農薬で育てあげた米のお酒です。

お酒好きの方、是非試して下さい。
お買い求めの方、是非、忌憚のないご感想も聞かせて下さい。
高橋酒店のサイトです。

ーーー福岡の開発プロジェクトを動かしているのも、”よそもの”

 「蓼科便り412号」に書いた「よそ者」記事へのコメントを安中さんから頂きました。納得の内容なので披露させて頂きます。
 福岡プロジェクトというのは、福岡市の郊外で計画している本格的な「サステイナブル・コミュニティ」づくりプロジェクトです。
 彼は土木コンサルタントであり、福島第一原発建設工事に携わった一員でもあります。そんな彼の発言には実践から身に付いた重みがあります。

< 福岡の開発プロジェクトを動かしているのも、私たち”よそもの”です。
町長以外の町の方々は、「そんなこと出来るわけ無い」と冷ややかです。
でも、無理もありません。
自分の町を外から眺めたことが無いのですから。
彼らに「出来るんだ!」という実感を感じさせることが大事です。

河川の氾濫は人災です。
総合的な河川の流量調査がなされていないのです。
調査記録があっても、時期がまちまちです。
当たり前のことですが、一級河川だけの川なんてありません。
大小様々な河川が流れ込んできます。
そのデータの調査時期がまちまちでは、治水に役立ちません。
そんなことは、みな分かっているのですが、予算の壁に阻まれ、いつも頓挫しています。
民主党政権時代、「スーパー堤防はムダ」として、予算が削られました。
その中に流量調査もあったわけです。

原発事故も人災です。
その解明がなされないままの再稼働です。
私の原発推進論は、廃止で原子力技術が失われることへの危惧からです。
そして、中国の原発事故に備えるためでもあります。
エネルギー問題は、二の次です。

原発事故も今回の堤防決壊も同じ根っこからです。 >
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農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
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2015年9月18日金曜日

蓼科だより・412号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年9月12日(土)★
★テーマ:東日本豪雨、川より低い町、黒小豆、ペンキ塗り、
     住みたいまちの作り方会議、命からがらの脱出、
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 今回の東日本豪雨の凄まじさは、水の力の凄さと防災政治の難しさを思い知らされます。
 被災された方々とご関係のある方が大勢いらっしゃると思います。
 心よりお見舞い申し上げます。

 今夜のテレビニュースで、様々な悪条件が重なって、広範囲な線上降水帯が長時間にわたり鬼怒川沿いに停滞し、大水害になってしまったと解説されています。鬼怒川上流では、500ミリ~600ミリ降ったとか、長野では想像のつかない雨です。ですが、数年前に紀伊半島で3日で800ミリとか、なかったでしょうか。
 でも、今回の豪雨を見ていると、他人事ではないなと感じています。

 基本的には、温室効果ガスによる地球温暖化により海水温が上がり、水の蒸発量が増えて雨量が増えるというごく判りやすい理論で説明されています。気候現象の過激化も温度上昇に関係あるのでしょうか。

 地球温暖化に対する懐疑論もあり、原発業者の陰謀だとする説もあったようですが、CO2の元凶と攻撃される石油業界も人為説への批判をしなくなり、「近年は温暖化への人為的影響を否定する国際的かつ公的な学術組織は無い」とWikipediaに記載がありました。地球温暖化説がほぼ固まっている感じです。

 川より低いところに家や町があるところは日本中にたくさんあるようですね。インターネットで少し調べましたがデータがありませんでした。ところが面白いデータを見つけました。「川に働きかけて、今の国土はできたんだ」(下にURL)に次のような記述がありました。

<・・国土交通省によれば、わが国では国土面積の約 10%にすぎな い洪水氾濫区域に約 50%の人口、約 75%の資産が集中しています。洪水氾濫区域とは洪水の危険にさらされている土地なのです。・・・

・・・沖積平野はもともと地盤が軟弱で、堆積 した土自体の重みでもすこしずつ地盤が沈下し続けている。そこで大量の地下水を汲く み上げると沈下はずっと大きくなる。越後平 野でもそのために、地盤沈下が起こり、海面より低いゼロメート ル地帯が約 180km2 もある。・・・

・・・東京湾、伊勢湾、大阪湾におけるゼロメートル地帯の面積は 577km2、そ こに住む人口は 404 万人。全国の総面積では 925 km2 にもなる。そうい うところでは降った雨は、巨大なポンプ場によって毎日 24 時間ポンプで 汲み上げて海へ排水している。・・・>


(私)中学だったでしょうか、「エジプト文明はナイル川の氾濫によって栄えた」と教わったような気がします。「毎年上流から肥沃な土砂が耕地に堆積し、豊かな農業が栄えた」と。
 もし、川より低い場所が全部農地だとすれば、エジプトのようになるでしょうか。
 それとも、だんだん大きくなる自然災害に対して、限りなく堤防を高くし続けるのでしょうか。
 この両者のどこかに、ベストミックスがあるのではないでしょうか。
ーー
 昨日は、久しぶりの青空に、気持ちがパア~と晴れやかになりました。畑の野菜たちも山の木々も悦んでいることでしょう。成りが悪くなっていたキュウリとトマトの成熟も進むでしょう。
 余りの長雨のため、黒小豆が枝についたまま発芽していたり、ふやけて大きくなったりしていました。黴が生えて鞘が真っ黒になってしまったものもありました。かなりハブキがでそうです。長岡式酵素玄米に入れるための黒小豆です。一年中のものがあるように、去年の3倍ほど作りました。市場にはほとんど無い品物です。
ーー
 長雨が続いたため、昨日やっと自宅屋根の下塗り(錆び止め)が終りました。今日から、上塗りをかけようと思ったら、6月に塗り始めた部分がゴミと汚れで酷いことになっていました。屋根なんて、雨で洗われていつもきれいになっているかと思いきや、汚れるもんですね。

 農楽で使う動力噴霧器が活躍しました。1万円で先輩から譲ってもらった機械ですが、非常に具合良いです。農楽でEM活性液や水の散布をしたり、墓石の掃除もできます。約1時間ばかりで大屋根の半分をきれいにしました。明日から塗ります。

ーーー「住みたいまちの作り方会議」上田 8月30日

 上田中心市街地にある「Hanalab.unno」(ハナラボ海野)という不思議な倉庫のような会場で、素敵な会議でした。里山資本主義の藻谷浩介さんが講演し、地元の起業家達とパネルディスカッションが行われました

 上田はダメな町だとこき下ろす人も多いですが、立科町や佐久市と比べると、やっぱり上田は進んでるな!と感じるイベントでした。そして、活躍している中年達はよそ者がほとんどなのにも驚きです。

 コワーキングスペース(ハナラボ海野・他)の経営者と、地域通貨・蚕都上田くらぶ・ま~ゆの代表は名古屋生まれ、太陽光パネル相乗りくん事業を運営しているNPO法人上田市民エネルギー理事長は広島県生まれ、と、イベントの主要メンバーは皆よそ者でした。やっていることもすばらしい。それにしても地元の中年達は何をしているのでしょう。

 「”まちづくり”は、馬鹿者、よそ者、若者」とよく言われるのは本当だな、と実感。立科の農業も新規に始めているのはよそ者ばかりです。しかも、都会から、全くの素人が挑んでいます。それを冷ややかな目で監視しているのが田舎の若者たちです。「失敗して、今に逃げ帰るに違いない!」と。

 イベントの内容を全部書ききれないので、藻谷さんの常識を覆す話の中から幾つかピックアップします。
・日本が貿易で稼がせてもらっているのが、欧米とアジア、特に米国と韓国はお得意様。
・その稼ぎの大部分を、中東の産油国と他の鉄鉱等の資源国に貢いでいる。
・東日本大震災の2011年以来、原発が全部止まっていても石油輸入は増えていない。
 省エネと自然エネルギーの普及が原因。
・年間一人当たりのエネルギー使用量は50万円。このお金はほとんどが外国に行ってしまう。
 その1%5000円を地元で買い物すれば、上田市の人口を15万人とすると、7.5億円。
 すると、一人300万円の年収で250人分の雇用が発生する。
 全て里山資本主義の内容です。石油輸入の話、凄いですね。メディアの触込みと違うと思います。こういう話を聞くと、本当に原発は無くてもやっていけるかも知れないと思えてきます。政治色のない検証をお願いしたいですね。

 「里山資本主義」と「スマート・テロワール」は地方創生(日本創生とイコールと思ってます)の必読書だと思います。何れも重農主義に基づき、地域社会で相互の関係性を重視する非市場経済を導入し、地域内で必要なものを移入(輸入)にから地域内生産に置換する、という共通の思想を持っています。

 これでは判らないと思います。気取っていたい訳ではありませんが、松尾さんと藻谷さんの感化を受けて難しいことを言ってますね、(笑)。下に解説します。

 松尾さんの本によると、重農主義とは、国を豊かにする上で、農業を重視する政策であり、18世紀にフランスの経済学者ケネーが唱えた経済思想です。詳しくは下記URLをどうぞ。

 非市場経済とは、本「スマート・テロワール」85ページからありますが、オーストリアの人類経済学者カール・ポランニーが提唱したシステムです。グローバル市場主義の限界を補完する考え方として、再配分、家政、互酬の3つをあげていますが、ここでは説明しきれません。本をお読み下さい。
 下記URLもどうぞ。「社会統合のパターン」のところに記載があります。私が松尾さんから読むように薦められた本は、「市場社会と人間の自由」(カール・ポランニー著)でした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/カール・ポランニー

 勘違いしてはいけないのは、決してグローバル市場主義と資本主義を否定している訳ではありません。

 置換とは、松尾さんから薦められた本「発展する地域 衰退する地域」(ジェイン・ジェイコブス著)にある「地域が自立するための経済学」の言葉です。実は、私もまだ読み切れていませんが・・。
 でも、答えは明快です。「地域内で必要なものを、移入(輸入)に依存していれば「衰退の地域」となり、地域資源を活用して域内の供給に転換(置換)し、域外へ移出できれば、「発展する地域」となる。」
 外に出してしまったお金は戻って来ないが、地域内で廻せばみんなの富みになるということです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェイン・ジェイコブズ

ーーー命からがらの「脱出 」
 
これを読むと、日本と世界の違いがいかに大きいか判る気がします。JBpressのメルマガからです。

ドイツに国境を開けさせた幼いシリア難民の死
知性と教養、人間性が問われる問題に日本人も直面している [伊東 乾]http://miu.ismedia.jp/r/c.do?qUB_D5y_LE_sds

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2015年9月5日土曜日

蓼科だより・411号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年9月5日(土)★
★テーマ:セミとアゲハ蝶、ダイコンの種蒔き、LPレコード、

     味の箱舟、発達障害、西洋の愛とおもてなし
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 今週始めから、アゲハ蝶がやってくるようになりました。玄関前にたくさんおいてあるナスタチュームの花を渡り舞う姿はとても優雅です。いつの間にかオニヤンマが見えなくなっています。キリギリスの鳴声もほとんど聞こえなくなり、コオロギとスズムシが賑やかです。(スズムシはコオロギの一種のようです)
 あちこちにセミの亡がらが落ちているのも夏の終りを実感させられます。知らぬ間に季節は間違いなく移ろっています。
ーー
 相変わらず悪天候の中で、遅れていた秋野菜の種蒔きをしました。昨日と今日の晴間を逃さず、ダイコンを直播きし、タマネギを苗床に蒔きました。いつものEさんが手伝ってくれるので楽しく早くできます。
 ダイコンは、北信地方の地ダイコン・あじまるみ、そして青首と総太りの3種。タマネギは、ネオアースと泉州中甲高という種類です。いずれも私の先生の推奨品種です。

 実は、タマネギが連続不出来で妻から馬鹿にされているので、何としても立派なものを作って見返してやりたいのです。そんな思いをこめて種蒔きしました。苗作りは、発芽までの管理が最重要と教わり、稲藁を使ってしっかり養生しました。保湿と保温なのかな、と思います。
ーー
 最近、LPレコードを聴きながらパソコンを叩いています。懐かしの名版を順次聞いていますが、気分のせいでしょうかとても優しく美しく聞こえます。もう30年も前のオーディオですが、ダメになった機器を、友人の電気屋から中古品をほとんど無償で頂いて入れ替えていますが、スピーカーが大きいのでいい音がします。

 往年の、もう他界しているミュージシャンもあります。喜多郎の絲繍之路、ヴィヴァルディの四季、オスカーピーターソントリオ、オイゲンキケロのチャイコフスキー、グレンミラー、プレイバッハ、MJQのヴィブラホン、ルイアームストロング、等々です。これらのLPに共感を覚える方は私と同じ年代でしょうね。
 やはり、世界に名を馳せた名プレイヤーの演奏はすばらしいですね。

ーーーニホンミツバチとそのハチミツが「味の箱舟」に!

 「イタリアに本部があるスローフード・インターナショナルが5月22日、日本で古くから自生してきた固有種のニホンミツバチとそのハチミツを、”The Art of Taste(味の箱舟)”にリストアップしました。」
 これは「これは日本みつばちの会だより」7月号冒頭の記事です。日本在来種みつばちの会が、4年前にスローフード銀座を設立し、「味の箱舟」登録に向け運動してきた結果です。

 スローフードについては、Wikipediaに次のようにありました。
<スローフード(英: slow food)は、1986年にイタリアのカルロ・ペトリーニによって提唱された国際的な社会運動。ファストフードに対して唱えられた考え方で、その土地の伝統的な食文化や食材を見直す運動、または、その食品自体を指す。

より広い概念の「スローライフ運動(英語ではSlow movement)」の一部として提唱された。この活動は現在150カ国以上10万人以上の会員を持つまでに広がっている。
持続可能な食文化を見直し、地元の小規模事業を支える等のその目的は、農産物のグローバリズムに反対する政治的な位置づけでとらえられることもあり、さらにスローシティ運動へと発展した。>


 「味の箱舟」については、下記URLに次のような説明がありました。
<各地方の伝統的かつ固有な在来品種や加工食品、伝統漁法による魚介類などのなかには、このままでは消えてしまうかもしれない、小さな生産者による希少な食材がたくさんあります。

「味の箱舟」プロジェクトとは、こうした食材を世界共通のガイドラインで選定し、プロモーション活動などの支援策によって、その生産や消費を守り、地域における食の多様性を守ろうというものです。

1996年に設立され、現在903を越える動物、果物、野菜の品種と加工食品などが「味の箱舟=アルカ」認定され、良質な食材の調達、販売促進に興味のある人への情報提供に繋がっています。>


http://www.slowfoodjapan.net/ajinohakobune/

(私)味の世界遺産とでも言えるのでしょうか。嬉しくもあり、悲しくもある事実です。嬉しいというのは、世界から注目され、保護に力を貸して頂けるからです。悲しいというのは、絶滅の危機にあることが証明されたことです。

 私は、銀座4丁目に近い日本パルプ会館の屋上で、たくさんの巣箱が置かれており、ミツバチが通っている様子を見せて頂いたことがあるので、強い感銘を受けます。一昨年だったか、白鶴酒造本社屋上のイベントで、200リットルのハチミツが採れたという報告を聞いて驚いたことを思い出しました。

 前回のメルマガに書きましたが、私よりベテランのニホンミツバチ飼育者が去年もほんの僅かしか入らず、今年は全滅だと嘆いていいました。全体にハチが減っていることも感じられ、絶滅の危機が実感としてあります。何か対策は打たれているのか、非常に心配です。
 まさか、田舎より東京のど真ん中の方が環境が良い、なんてことはないでしょうね!

 実は、スローフードの考え方と美食は、自給圏(スマート・テロワール)構築のための重要課題のひとつです。

ーーー発達障害をもっと研究するべき

 私は4年前、ほっとステイを始めるまで発達障害を知りませんでした。普通でない行動を目撃して調べ始めたのですが、知るほどに問題の大きさに驚きます。

 Wikipediaで「発達障害」には、次のような既述がありました。
<米国:
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、3-17歳児童の約17%について発達障害があり、ADHD、自閉症スペクトラム、脳性麻痺、難聴、知的障害、学習障害、視力障害、およびその他の発育不全などを1つ以上抱えているとしている。

たとえば難聴乳児の25%は、胎児期のサイトメガロウイルス感染によるものである。
CDC1997–2008年の研究によれば、発達障害の有病率は13.87%、うち学習障害 7.66%ADHD 6.69%、その他の発達不全 3.65%、自閉症 0.47%であった。

日本2002年、文部科学省が調査したデータによれば、知能発達に遅れはないが、日常の学習や行動において、特別な配慮が必要とされる、「発達障害などの」児童が6.3%いることが判明した。
2006年に名古屋市西部地域医療センター調査した結果によれば、当該地域に居住する6歳から8歳までの児童13558名の内、2.07%を占める281名が広汎性発達障害(PDD)の診断を受けた。その内、知能指数が71以上の「高機能自閉症」は177名であった。>


 更に、「発達障害の原因」で検索し、「東京健康クリニック 発達支援外来」(下にURL)を読みました。
<人間の身体(特にタンパク質)の設計図として、遺伝子が細胞の核内に存在し、これにより個人差が生まれます。この個人差の一つとして、有害重金属を排泄させるタンパク質の反応スピードに違いが出て来ます。

環境汚染物質である水銀が体内に侵入した時、排泄に関係する遺伝子の個人差で、水銀を速やかに体外へ排泄できる子供と、そうでない子供が存在します。微量の水銀でも、体外への排泄が遅れると脳内へ移行して、神経細胞を傷つけ、子供たちの神経の発達に影響を及ぼします。
このような遺伝的な原因と、環境的な原因が重なって発達障害へつながる可能性があります。・・・

・・・10年前にアメリカで行われていた広汎性発達障害のカンファレンスで、医療者のみならず、患児の家族が積極的に治療の説明をし、さらにその効果について自分の子供たちを例に挙げて説明をしていました。

日本国内ではまったく考えられないことでしたが、10年を経過しても日本国内の状態はその時のままで、変化していません。大森は、この10年近くの間に、世界中から報告されている広汎性発達障害関連の文献を1万件以上調べ、そこから発展的に広汎性発達障害の発症メカニズムを解き明かすことが出来ました。

その発症メカニズムは、同時に発症原因を明らかにすることになり、そこから臨床的な治療へつながるものであります。その治療は個人差を考慮し、複数の検査方法を組み合わせることから、統合的個別化治療と呼んでいます。・・・>

http://www.tokyokenko-dd.jp/cause

(私)
これらを総合的に考えると、外的要因が大きそうに思えてきます。原因を突き止めて欲しいですが、何故か日本ではアメリカのような研究がないようですね。不思議に思っています。
 発達障害は大問題だと思うのですが、何故か一般的にも問題視されていませんね。

ーーー西洋の契約の愛と、日本のおもてなし

 加瀬英明先生の9/1メルマガから転載です。「おもてなし」ができる日本人は幸せだと思います。

<・・・5月に奈良で講演したところ、与えられた演題が『日本人として誇りを取り戻そう』というものだったので、開口一番、「せっかくですが、私は占領下の少年時代から今日まで、一度として日本人としての誇りを、失ったことはありません」といいました。

 日本を海外から訪れる観光客が、年間1400万人を超えるというなかで、「おもてなし」という言葉が流行(はや)っています。日本に来た多くの外国人が、日本人がちょっとした小さなことでも、親切なことに驚いて、感動します。

 「おもてなし」は、何をしてほしいのか、相手の心のなかを察して、相手を思い遣る心から、発するものです。何よりも人のあいだの和を尊ぶ、日本に固有な精神です。他国にみられないものです。

 私は6月の最後の週を、ワシントンで過しました。「おもてなし」は、英語の「サービス」とまったく違うものです。「サービス」は客が要求することに、こたえるものです。チップという、代価がついています。
 海外でよいサービスを受けようとしたら、口にはっきりとだして、要求しなければなりません。何ごとにつけ、取り引きが人間関係のもととなっている、殺伐な社会です。

 日本では昔から思い遣りが深い人が、うやまわれました。旅行者はまろうど――客と呼ばれて、見ず識らずの人に対して、心を働かせる国柄であってきました。
 ユダヤ・キリスト教は神を愛すれば、神がその人を愛してくれるという、聖書(バイブル)にそう書かれているように、「契約の宗教」です。それに対して、日本は相手が誰であっても、無償で慈しみあう、和の心の国です。
 「おもてなし」は、日本人の慎み、優しさ、謙譲の心から発しています。・・・>
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