2013年10月20日日曜日

蓼科だより・314号〜田舎暮らし情報


★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年10月19日(土)★
★テーマ:たかすけのお米,再々・玄米食,「魚に恋したシェフ」

     再度・松枯れ
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 台風26号で中断した脱穀が,豊作の確認と共に終りました。
 何よりも嬉しいのは「手一本植33」の作り方が確立できたことです。
 
 豊作といってもこの辺りの標準量の約9割でした。標準は,10アール(1反歩=10畝=300坪)当り10俵(1俵=60kg)と言われています.但し,玄米量です。
 私の田は16アールですから,16俵ということになりますが,今の米袋は30kgになっていますから,32袋で標準ということになります。

 私の収量は33袋でしたが,これは籾です。籾は殻を取ると(籾すりという)20%減量します。私の籾袋を計測してみると1袋平均32kgでした。(因に,昨年は18袋でした)
 これらの数値から計算すると,私の収量は標準の88%となりました。この結果は上等だと思います。何度も書きましたように,不耕起栽培の優先順位は,1に安全性,2に食味,3に収量ですから。

 そこで食味です。一昨日から,どきどきしながら,玄米と白米を水加減や浸し時間を変えながら2回づつ炊いて味わいました。
 私の所感を申しあげます。昨年は口に入れた瞬間にウマイと感じましたが,今年のはそういうウマサはありませんでした。しかし,自分のひいき目かも知れませんが,咬んでいるとコクがあり旨味が強い気がします。
 玄米は昨年M氏のおむすびをいただいて以来なので比較にはなりませんが,一晩浸して炊いたのですが,とても甘くて思ったより柔らかでした。

 そして今回,玄米食用コイン精米機を発見しました。地元JAの最新コイン精米機の精米度メニューに,
今までのメニューの他に,玄米用として,1分づき,3分づき,5分づきが加わっていたのです。
 そこで,普通の籾すり機で普通の玄米にしてもらい,それをこのコイン精米機にかけ,1分づきにして食べられる玄米に仕上げました。これを食用玄米と呼ぶことにします。
 出来上がった食用玄米を元の玄米と比較すると,見たところはほとんど変わりありませんが,元の玄米には,籾も,ゴミも,青米(未熟米)も入っていますが,食用の方は,籾とゴミはなく,青米が僅かにあるだけでした。私はこれを食用玄米として販売させてもらうつもりです。

 この食用玄米の千粒重(千粒の重さ)を測定しました。24gでした。Wikipediaで千粒重を見ると,玄米の状態で測定するとして,精米用(コシヒカリやササニシキ)で22g前後とありましたので,9%多いことになります。
 手前味噌ですが,稲の茎がガッシリして逞しかったのでその分米の内容が充実しているように感じています。

 そこで,「たかすけのお米」お買上げのお願いです。
 私の売りは,有機肥料のみで無農薬で育てたことです。
 少量で恥ずかしいですが,約300kg位販売させて頂きます。
 10kg〜20kg単位で,白米と食用玄米を同価格と致します。
 販売の詳細については,下記デーランボーのURLをご覧下さい。

 数量が少ないせいか,今までご注文が少ないのです。
 私の貴重な稼ぎです。
 皆さん,是非お買い上げ下さい。


ーーーーー再々,玄米食について

 前回玄米食論をご紹介したM氏ですが,不耕起栽培を数ヘクタール目標に頑張っており、その全てを無農薬で行っています。
 私はお米の科学について彼から教わること大です。米の養分についても教わりましたが,玄米の重要論点になっている糊粉層(白米の表面を覆っている糠になる部分)には数種類の酵素が多く含まれています。食品の問題でいろいろ調べてみると至る所で酵素の記述に行き当たります。

 たまたま新聞のチラシ広告に内視鏡手術の開発者新谷弘実(しんやひろみ)博士の酵素の広告があったので興味を持って調べてみました。
Wikipediaで新谷弘実読むと,次のようにありました。詳細は下記URL。

< 福岡県出身の外科医。2007年現在、アメリカのイェシーバー大学アルベルト・アインシュタイン医学校外科学教授で、胃腸内視鏡の分野の医師である。『病気にならない生き方』という健康法を提唱した著書がミリオンセラーになった。

・・・1969年9月、コロノスコープ(内視鏡)を使って、開腹手術をせずに大腸ポリープを切り取ることに世界で初めて成功し、1971年のアメリカ胃腸内視鏡学会で発表するなどの業績を残す。以後、日本とアメリカで35万人の胃腸内視鏡検査、11万例に及ぶポリープ切除。

・・・多数の胃腸内視鏡観察による経験から、乳製品など動物性タンパク質を豊富に摂取する人は健康リスクが高く肉体の老化進行が早いとし、これを「腸相が悪い」という表現で展開した。>


http://ja.wikipedia.org/wiki/新谷弘実

 下記は新谷博士自身のチラシ広告の中の文章です。
「健康に大きな影響を与えるのは食事であり,その鍵は酵素である。酵素とはタンパク質の一種で人間の体にもともとある大切な成分ですが,年齢と共に減少してしまいます。そのため良い食事を足ることが重要です。

 食事から酵素をたくさん摂るためには,肥えた土地で育てられたのもを収穫してすぐに食べることです。新鮮なものが美味しいのは酵素がたくさん詰まっているからです。ライオンなど肉食動物が獲物を内蔵から食べるのも,内蔵が酵素の宝庫だからです。
 現在の栄養学の骨子は,『カロリーの摂り過ぎと,栄養バランス』から成立っており,酵素の文字がありません。」


(私)酵素の効能に関してはあまり異論はないようです。そして,玄米論も種々ありますが,無農薬米が良いというのは共通しているようです。

ーーーーー「魚に恋したシェフ」

 この話しの理念は我々の不耕起移植栽培の「生物資源型農業」と同じです。
 NHKオンデマンドで「How I fell in love with a fish.」を再度見ました。105円でした。

 主人公はDanBarber。ニューヨークの有名シェフ、ダン・バーバーは、2匹の魚に恋してしまった。だが、最初の恋は、すぐに冷めた。理由は養殖場で与えられていた餌の正体を知ってしまったこと。
 一方、もう一つの恋は続いている。“甘くて清らかな味”のその魚は、画期的な方法で養殖されていた。

 「餌を与えない養魚場,生態系ネットワークが植物連鎖を機能させている,成功の基準は魚の天敵が健康かどうか,不純物がない,今必要なのはおいしさを重視した新しい農業の形,餓えの問題は生産量ではなく分配の不平等だ,食糧問題の原因は供給の減少ではなく資源の枯渇,・・・」

(私)不耕起移植栽培では肥料の要らない米づくりを目指しています。餌を与えない養魚場と同じ原理です。これは現実です。是非このビデオを見てください。きっと納得されます。

ーーーーー松枯れについてコメント

 ちょうど年前にお会いした石川県のメル友からスゴイ情報を頂きました。今まで聞いたことのない,しかし,すごく単純で簡単な松枯れ・ナラ枯れ防止法でした。

 『野にも山にも炭を撒く』(宮下正次著 五月書房)です。
 元関東森林管理局勤務
「森林(やま)の会」代表・森びとプロジェクト委員会理事・日本熊森協会顧問が書いています。既に実験・実行済で実績をお持ちですから確かな情報だと思います。
 インターネットに要約(下にURL)がありましたので,論旨を抜粋します。本は東御市図書館にあったので借りることにしました。前号でご紹介した村山様の論旨とも合致すると思います。

 文章の中に,松やナラが枯れるのは土壌の酸性化が原因であり,pHが3レベルになっているとありましたので,早速,県指定重要文化財になっている中山道松並木のpHを測定しようと思っています。

「はじめに」から抜粋
< 日本列島は松枯れからナラ枯れへ
 松枯れを許してきたら、ナラ枯れが起こり始めました。このまま広葉樹を失なってしまうとこの後には森が残りません。これほどの短時間に、しかも大量に、生きていた樹が枯れ広がったことは今までありません。
 熊は餌を求めて山を下りてくるようになりました。熊などの獣害は何百億円にものぼります。大変恐ろしいことが忍び寄っていると思われます。
 国は松枯れを抑えようと法律に基ずいて農薬散布を続けてきました。マツノザイセンチュウという虫が松を枯らすと法律で結論ずけたのです。運び屋のマダラカミキリを殺せば松枯れは止まるとして、30年以上にわたって猛毒の農薬散布を続けてきましたが、松を守ることができませんでした。
 国が行った行政評価でも効果無しの「C」評価が下りました。それに要した1兆円もの巨費が無駄になったばかりでなく、森の生き物をも殺りくし、生命循環の根幹をなす微生物をも殺してきました。
・・・「森林(やま)の会」は2000年に、萩原弥惣治前橋市長に炭による松枯れ対策を提案しました。市長から「是非、炭を撒いてほしい」というメッセージが届きました。
 皆さんからカンパをいただいて初年度に1.5ヘクタールに3トンの炭と木酢液を撒きました。次年度も1.5ヘクタールに同量の炭と木酢液を撒きました。枯れはピタリと止まりました。中には90%も枯れの進んだアカマツも含まれていましたが元気になりました。

・・・私は立ち枯れを追って25年、炭を撒き続けて15年、日本から世界へ450か所踏査、125か所で炭撒きを続けてきました。
 この様子をまとめたのが『野にも山にも炭を撒く』です。
・・後略。>

 詳細は下記URLから:
http://chikyuza.net/n/archives/31267
 宮下正次氏については,下記URLをご覧ください。
http://www.miyashitashoji.com/profile.php


(私)この情報を下さったメル友からのメールの中に,「わが社の松も炭で生き返りました。写真を撮らなかったことを後悔しています」という記述もありました。
 現役時代に連続炭化プラントをもった森林資源リサイクルの会社を設立し,現在も籾殻燻炭を大量に焼いている私とすれば,断定はできませんが,今までの知見から言ってこれは正しいと感じています。
 この問題にご興味のある方は是非お読み下さい。そしてご意見を下さい。前回ご紹介した村山隆様の活動とも符合します。もしこれが本当なら,まで農水省がやってきたことはどういうことになるのでしょう。

 国は,9年間水銀原因論を受入れなかった水俣病の失敗と同じ轍を踏むことになるのではないでしょうか。水俣病の場合,チッソや昭和電工や国の補償額全部併せても1千億円に届かないと思いますが,1兆円もの無駄遣いをどう考えたら良いのでしょう。しかも問題は全く解決させないばかりか広がっていくばかりです。

フッターーーーーーーー

世界のまちづくり・都市づくりの原則を判りやすく開設したセミナーの記録
英国・ドイツの”まちづくり”−1
http://www.youtube.com/my_videos?o=U&pi=1

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
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