2012年1月28日土曜日

蓼科だより・224号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年1月28日(土)★
★今回のテーマ:バイオマス温室検証,信州せいしゅん村台湾へ,

        加瀬英明とジョン・レノン,塩野七生,etc.
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数日前に,私の農楽の先生Sさんと一緒に,バイオマス温室の発案者の温室を御代田町に訪ねました。私は2度目です。もう一度現場を確認したかったのと,Sさんに見て頂きご意見をお聞きしたかったからです。
2011年10月15日視察時撮影
私達が着くと続いて町内の方と思しき実年の二人組が見学にきました。毎日のように役所や民間の視察があるようです。約1時間ばかり一通り理論と実際を話してくれました。

私にとって新しい情報は,植物に与える炭酸ガスの影響が非常に大きそうだということでした。とにかく植物の生長が早い。ところが抜いて見ると根が小さいのです。
根が小さいのは,空気中の炭酸ガスで育っているからではないかと推論している。信大の繊維学部との共同研究の結果が楽しみです。

 午後は,発案者とSさんに私のバイオマス温室を見てもらいました。温度に関しては発案者の温室よりいい結果(バイオマス発熱効果が12℃。発案者のそれは8℃)が出ていますが,問題は匂いでした。
 発案者の温室は全く匂いがありません。そして,その匂いのせいだと思うのですが植物の生育が悪いのです。Sさんにより,その原因が判りました。アンモニアガスでした。
 Sさんは以前仕事で堆肥工場や下水道処理施設に関わっていたので,その道のプロだったのです。アンモニアの吸着法も教わりました。

まだアンモニア処理はやってありませんが,いろんなノウハウを持った方が周りにたくさんいて本当に助かります。そのSさんから「槌の子編機」(つちのこあみき)を使いコモの編み方を教わりました。次回書きます。

3日ばかり前に,直売所「菜ないろ畑」に籾殻燻炭を50ℓ袋に入れて売りに出しましたら,何と昨日7つも売れました。一人で手を叩いて悦びました!私の直売所初商売でした。

ーーーーー今日,信州せいしゅん村小林村長から頂いたメール

信州せいしゅん村と台湾との交流がますます活発化する様子が書かれています。<>内にご紹介します。前段は高雄市の責任者に宛てた手紙です。

<日本・長野県の信州せいしゅん村の代表の小林一郎です。私達長野県には格別のご高配を賜り誠に有難うございます。お蔭様にて台湾から沢山のお客様を迎え入れることが出来ています。これもひとえに皆様方のお蔭だと深謝申し上げるところでございます。

さて、台湾から迎え入れるだけでなく、日本の方からも台湾へ行って交流しようと云う機運が高まり、この度「訪台・相互交流訪問団」を組織し、受入家庭から参加者を募り25名で訪台することになりました。

お世話になっている高雄市氾顧問を始め皆様方を表敬訪問し、阿部長野県知事の親書をお渡しし、学校訪問をして来日学生さんとの再会を果たし校舎内での交流も行い、また農村部を訪ね歩き住民の方とも交流致します。>

(私)小林さん,どんどん連れて来て下さい!

ーーーーー加瀬英明先生のホームページ

「ジョン・レノンはなぜ神道に惹かれたのか」に惹かれて,先週から加瀬さんのメルマガを読ませて頂いています。1/23日号は,天皇と神道,そして日本の文化と和の精神についてとても判りやすく書かれています。私は加瀬さんの考え方に素直に頷けます。
下記ホームページにもメルマガが掲載されていますが,ホームページからメール受信登録すると自動配信して戴けます。
http://www.kase-hideaki.co.jp/

ごく一部分を<>内に抜粋します。

<日本には「宗教」という言葉は、明治に入るまでありませんでした。それ以前に「宗門」「宗派」「宗旨」という言葉はありましたが、自分の信仰だけが絶対的に正しくて、他の信仰を全て否定し、排斥するという考え方は、日本人にはなかった。明治に入って、「religion」の訳語として、「宗教」という新しい言葉を作ったわけです。

あるいは、「nature」を指す「自然」という言葉も江戸時代には存在せず、明治に入ってから訳語として作られました。確かにそれ以前も、仏教用語として「じねん」と読ませることはありましたが、これは全く違う意味です。それまでは、人間も自然もこの宇宙の中の1つの存在でしかなく、分け隔てがなかったのです。>

ーーーーー「ローマ人の物語」の塩野七生さん

の「公と私」についての考え方が好きです。NPO法人信州まちづくり研究会のブログに掲載しましたのでお読みください。「官と民」では不毛だと言ってます。
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2012/01/blog-post_28.html

ーーーーー唯臥独村さんより,前回に続いて下記の情報を頂きました。

いずれも右サイドバー「PLAY・・」から動画を見ることができます。
これらは何れも2002年前後の製作で,今回の原発事故とは関係ありません。
しかし,関係してますね!
放射線が我々の生活に大きく関わっていることがよく判ります。

宮崎緑の発見!こんなところに放射線  全10話
http://navicon.jp/title23722/

宮崎緑の夢・実現!ライフサイエンス  全19話
http://navicon.jp/title11376/

ーーーーー県職の期末賞与

数回前に県職の期末賞与値上げのことを書きましたが,その後知事さんから「苦渋の選択だった」と苦しい説明がありました。しかし,おつき合いのある数人の議員さん達からはノウコメント。
コメントをお願いしている訳ではありませんからなくても何の問題もないのですが,元官僚の知事さんの方が庶民感覚があることが判りました。

「苦渋」というのは,前知事の時に全国平均より少し下げ過ぎがあったということでした。しかし,今国中で論じられている大勢からみれば問題にならないほど小さな数値であり,逆流の行為です。
少なくとも,特別職(知事,議員等)分は上げないとか,辞退するとか,返納するとかということがあれば良いなと期待しましたが,そう考える方が非常識だったようです。

日頃つきあいがあって,顔を合わせれば最高の親愛感を示してくれるのに,自分が批判されても横を向いてる議員さん方のことをチョット考えてみました。
いろんな考え方はありますが,結局は,私と同じで,ただお金が欲しかっただけなんだろうなと思うことにしました。

大衆の上に立つ人が庶民感覚を持つことは大切です。しかし,庶民と同じでは困ります。言ってみれば,特別職と県職は上級武士であり,だから身分保証されているのだと思います。
徳を重んじ清貧に甘んじていたからこそ武士であり,世界史に誇るべき明治維新を大混乱なく治められたのはその徳に依ったのではないでしょうか。ナンダカンダで1000万〜2000万ももらう人達のことを清貧と言うかどうかは別ですが・・。

決して平均以下で我慢するべきなどと言うつもりはありません。しかし,身分保障にも飽き足らず,財政赤字にも係らず平均県民より好条件・高給料をお手盛りで手にする上級武士階級のことを,いったいどのように理解したらいいのでしょうか。
テレビで,公務員の呆れた「とんでも手当」のことをやっていましたが,役所というところは人間の前頭葉が麻痺する環境なのかも知れませんね。環境汚染物質は何なのでしょうか。

失うものがないというのは気楽とは言え,こんな憎まれ口ばかりきいていると,私の周囲に「千葉の仇は長崎で」なんてことが起きちゃこまるなとチョット気にしています。

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以前にご紹介した『コミュニティデザイン』の売れ行きがスゴイようです!
http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-1286-6.htm

上田真田まつりの武者行列・決戦劇の参加者を募集しています!
http://www.city.ueda.nagano.jp/hp/shokan/0500/20100302083640805.html

”田舎暮らし”のことなら
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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[メール] takasuke@mitsuyakogyo.co.jp
[Skype] takasuke6(夜可。スカイプ同士は無料です)
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2012年1月27日金曜日

槌の子編機(つちのこあみき)を作る

私の農楽の先生であるSさんから,ムシロの編み方を教わり,機具を貸して頂けるというのでお借りしてきた。

編みかけのムシロを頂いてきたので昨日はそれを完成させた。うまくできた。

今日は,その機具を作った。倉庫から古材を見つけて来て,約4時間ばかりでできた。

昨年末,バイオマス温室を作った時に木工に関してはいろいろと勉強できたので,今回は案外要領よく作ることができた。

枠組みはビス止めがいいこと。
長めのビスは先にドリルで穴を開けた方が良いこと。
そうしないと木目が影響して位置がずれるからだ。
改造する時のことを念頭に,できるだけ解体し易いようにつくること。
等だった。

名称が判らなかったので,Sさんから電話で教わった。
大正時代に発刊されたものだという「道具の本」というのがあるらしい。
貴重品らしい。一度見させて頂きたい。

メインの横棒は編棒,二股になっている足は編又,ここに写っていないが編糸の末端につける重しのことを槌の子という。

この機具の総体を「槌の子編機」という。
明日からこの機具でムシロを編むことにする。

2012年1月21日土曜日

蓼科だより・223号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年1月21日(土)★
★今回のテーマ:大雪,寒の水,問題の報告書,プブリック・アイ賞,宮崎緑さん
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  大寒19日深夜から20日午前中にかけて今冬初の大雪となり,30〜40センチ積もりました。私は除雪機を使えるのが嬉しくて子供にかえった気分でした。
 約3時間ばかり周辺環境を含めて除雪しました。雪をどんどん吸い込んで吹き飛ばす様子は爽快です。午後は雨という予報でしたが小雪のままで助かりました。この時期に雨が降ると被害が大きいのです。
 雪の着いた木の枝に雨がかかると,それが夜凍ってしまい重みで木が折れてしまいます。路面は融けた雪が夜間に凍りついて表面がスケートリンクのようになってしまい事故が続発するからです。
ーー
 夕方は,今年こそはと楽しみにしていた御代田町草越(くさごえ)地区の伝統行事「寒の水」を見に行きました。夕方4時過ぎ家を出,小雪舞う旧中山道をときどきスリップしながら草越に向かい,5時頃駐車場に着きました。
 みんなの歩きについて約500mほど集落を歩くと,大きな焚き火があり,大勢の人達が集まっていました。その脇に置いてある大きな木桶には水が溢れており,手の付いた小さな木桶がたくさん浮いていて,その周りにも大勢の円陣ができていました。

 そこは集会所のある広場になっていて,地元商工会が大きなテントを張り「おにかけうどん」を無料でふるまっていました。おにかけとは,鬼に関係あるのかと思ったらサニアラズ,ゆでたうどんに別鍋で煮た具たっぷりの野菜汁をかけて食べさせてくれるのです。わたしは2杯もイタダイちゃいました。
 集会所の中が行参加者の支度部屋になっているというので,腹ごしらえをしてから興味津々で覗きに行きました。いや〜,スゴイ熱気でした!お酒と食事が済んで,出発前の記念写真の準備をしているところでした。
 今年は60名ということでしたが,みな頭にワラで編んだ兎巾をかぶり赤ふんどし一丁という出で立ちで興奮状態にありました。酒を適度?に飲んでいるとのことでした。
 定刻6時に赤ふんどしの一連が飛び出してきました。ここから先は,下記Youtube画像をご覧下さい。
大寒の伝統行事「寒の水」・田舎暮らし便り293号

 ひとつだけ補足を。茂木町長も行に参加されており,アップで撮らせて頂きました。

 やはり,祭も行事も伝統のあるものはすばらしい!長い歴史を持つものというのはそれ自体がアイデンティティなのではないでしょうか。世界に類のない日本の天皇制も大事に守っていくべきと思っています。 武力を持たない天皇制が何故2000年も続いたのか,この設問はわたしの理解を超えています。

ーーーーー「ヤマンバの会」からの報告書

『長野県有人ヘリ松くい虫防除検討部会・最終報告書』(平成23年11月)の「空中散布効果写真」に限定して、点検・考察した最近の実践を中心に報告します,という見出しで,里山保全「ヤマンバの会」事務局長村上様から詳細な報告書を頂きました。
 長いので,冒頭部分だけを<>内に引用します。欺瞞性が歴然と証明されていました。過去のものになっていると思っていた行政の悪い面が象徴的に出ています。
 私の下記ブログに全文を掲載致します。

<Ⅱ.現地フィールドワークで把握した「空散効果写真」の欺瞞性
最終報告書の空散効果の説明資料として2枚の『比較カラー写真』が掲載されています。それは「岩井堂山」の北側(千曲市・空散実施区)と、南側(坂城町・空散中止区)との比較写真です。空散実施区(千曲市)は「松枯れは殆ど確認できない」と、空散中止区(坂城町)は「広い範囲で松枯れが確認できる」とキャプション付けされていました。この比較カラー写真は、県民に説明したビジュアルな公的資料であり、見事に空散効果を証明していました。
 私は写真上では確かにそうであろうが、今迄の検討部会の“前科・前歴”を知っていましたので「自分の目で実際に見ないことには信用できない!」と思いました。最終部会傍聴時(2011・11・25)に、千曲市「子ども達の明るい未来を守る会」事務局長の池田靖子さんにお尋ねしたら「山の裏表で樹種が違うので比較はおかしい?」と言うのです。早速、二人で岩井堂山の現地に赴き、苦労して「写真」と同じ場所を探し当てました。そして少し山中に分け入ったら、そこには“本質”が露呈していました。>

 上記報告書後の情報交換の中に下記のような凄い記述がありました。
<それに、今回は明らかになりましたが、県検討部会の『最終報告書』を文字として読む限りでは、全く本質把握は不可能です。”現場に立ってこそ”初めて解りますので、「地域調査」がいかに大切かです。・・・ この事実は、まだ殆どオープンになっておりません。ですから、安江さんが各分野にお知らせして頂けることは非常に嬉しく思います。私は裏表なく、全てをオープンにしていますので、いかようにお使いになっても構いません。本質が広まることが最も基本・重要だからです。「正義の通用する社会」は、”文化力の最大の源泉”だと思うからです。>

(私)この報告書は公正な立場に立って書かれているとスッキリ受けとれる文章でした。社会によくある何でも反対的な運動をするグループとは違うと思います。報告書の書き方も非常に冷静です。
 私は次のように村山様にコメントしました。

「今回の場合,公開されたデータの比較対象の仕方が整合性に欠けていること,更に意図的に整合性を欠いているとしか理解できないということは由々しき問題です。
これは県民を愚弄し騙す行為であり,明らかに犯罪だと思います。情報公開の根幹に関わる問題です。阿部知事の政治に対する根本姿勢が問われると思います。
 もしかしたら阿部知事はまだご存じないかも知れませんが,知事が正しい裁断をくだされることを強く願っています。」

ーーーーー1/15「オルタナ」森編集長メルマガより<>内。
<1月25日から5日間、スイスでいわゆるダボス会議、「世界経済フォーラム」が始まります。毎年、この会場では当地のNGO「ベルン・デクラレーション」らが「パブリック・アイ賞」を発表します。
このアワードは実は企業にとっては不名誉なもので、環境汚染や情報隠し、労働搾取など企業の社会的責任(CSR)の観点から、ワースト企業を選ぶというものです。
そのパブリック・アイ賞ですが、今年は日本のある企業がノミネートされています。
詳しくは⇒ http://www.alterna.co.jp/8043
(私)上記URLをご覧下さい。ご想像の通りです。ですが,この問題は政府と国民との合作ですから,世界は一企業の問題としてではなく,日本の価値観・仕組みの問題として捉えるのではないでしょうか?

ーーーーー唯臥独村さんよりステキな情報を頂きました。
原発問題も宮崎緑さんのような方が語ると雰囲気が変わるので不思議なものです。 あの宮崎緑さんが,恐ろしい?放射線について、様々な知識を教えてくれます。
 
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Homeless Boy Steals The Talent Show韓国がイギリスのGot talentをそっくり真似てやってます。
下記Choi Sung-bongの歌に泣けちゃいました!
http://www.youtube.com/watch?v=tZ46Ot4_lLo

「伝統の炭窯づくり」のDVDを売り出しました。
わたしのYoutubeにダイジェスト版をアップしました。
http://jp.youtube.com/user/takasukey

ブログ「デーランボー」を作りました。
代表はあの中野宏さんです。
http://daylanbo.blogspot.com/

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2012年1月14日土曜日

蓼科だより・222号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年14日(土)★
★今回のテーマ:数字の不思議,戸谷先生信州せいしゅん村へ
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  この便りもおかげさまで222号になりました。ぞろ目(2桁?)なんて言いますが,数字というのは単なる数を表すということだけではなくて不思議な力を持っているように思います。
222とキーボーッドを打ったとたん「ンッ」と思いました。意味を見つけようと・・・。同じ数が並んでいるだけなのに。ふとダ・ヴィンチ・コードのことを思い出した。この物語は筆者が,フィクションであるにも関わらず事実に基づくいていると述べたため,多くの研究者による論争が行われたそうです。
今日で新年になって14日経ちます。それだけでは何も感じませんが,1週間が1年の2%だと思ったとたん「4%過ぎたんだ」とヒラメキ,頭の中でインジケーター(進捗度表示グラフ)が動き出すのは不思議です。
人間ってやはり半分感性の生き物なんですね。日本の「道」とつくものは全て形から入るのは本質的な意味があるような気がします。トリプルセブンは優良企業の御曹司まで狂わしちゃいますものね!

 小寒以降,寒い日が続きますが,立科(私の家が標高約700m)でマイナス12℃になったのは,昨年冬至の頃と今月5日と12日の3回です。平年並みだと思います。
 バイオマス温室は順調です。プラス2℃以下にはなりません。バイオマス内部温度は55℃になりました。もっと大量のウッドチップを使えば風呂も沸かせそうです!
 雪は全く少ないです。昨年と同じような状況で,日本海側に皆落ちてしまうようです。人間ばかりでなく神様もあまり理性が働かないようです。

不耕起田の冬期堪水は順調です。昨日久しぶりに田んぼへ行って見ると半分くらいに減っていましたので,早速水を入れました。底が数センチの氷で固まっている水路に水を通すと流れが速いのに驚きました。
周囲の田は雪もすっかり溶けてしまい土がむき出しになっていますが,わたしの田んぼは氷が張っているので雪が残っていて真っ白です。今日行って見るとその雪も半分水没していました。満水までにはもう1日かかりそうです。

ーーーーー戸谷先生が信州せいしゅん村へ!
住宅生産性研究会の戸谷理事長さんに去る9~10日と信州せいしゅん村に来て頂きました。信州せいしゅん村が新たに取組もうとしている村おこしNPOづくりのためのアドバイスを頂くためでした。
信州せいしゅん村の拠点は上田市下武石,典型的な山村です。小林村長の悩みは,その地域は街道筋からも外れ,歴史的文化的遺産も乏しいので,あるもの探しが難しいということでした。

とは言いながら,小林村長が見つけ出したせせらぎの清流や岩と大樹に囲まれた渓流,そして夢を語るにふさわしい山裾の丘陵地や小径,更に村内に点在する立派な造りの空家や一人暮らしで跡取のいない家などは魅力的で活用を待っているように見えました。

田舎者のわたしでさえ「良いなあ!」と声をあげる場所がたくさんありました。まさに地元学(NPO法人信州まちづくり研究会のブログに掲載/最下部にURL)にある「あるもの探し」の実践でした。その詳細を戸谷先生がメルマガに書いて下さいました。その一部を<>内に抜粋します。

<議論の中心は、現代の日本人にとって、都市空間と農村空間をエベネツアー・ハワードの「ガーデンシティ」の提案にあわせてどのように学ぶべきか、という視点で検討する問題提起をしました。「都市か」、「農村か」、それとも、「ガーデンシティか」、という3肢1択ではなく、都市と農村という2つの生活モードを、時間空間の利用として、双方を同じ世帯がITのネットワークで都市生活と農村生活を選択的に享受できる「デュアルモードの村造り」という議論です。>

住宅生産性研究会(HICPM)のホームページ(下にURL)からこのメルマガ438号を読むことができます。
このホームページは,我々にとってもっとも高価で重要な住まいを扱う住宅産業を通して,日本社会の課題を語り続けています。毎年10回位は出かけるという海外視察を通して,グローバルで偏らない研究報告と論評はとても勉強になります。
47才まで官僚だった先生が庶民の目線でお書きになっているのでスゴイのだと思います。尚,メルマガの配信申込み(無料)は,ホームページのフッターの中にあります。

 キーワードは,「アグリカルチュラル・アーバニズム」。横文字ばかりで抵抗がありますが,農業による”まちづくり”です。都市と農村を,対立的関係から相互依存関係に移行させようということです。世界にはたくさんそのモデルがあることを教えられました。
ここで大事なことは,農業生産だけが農業ではないということです。小林さんがつくりあげた農村セラピーはサービス業としての農業であり,今そのサービス内容を広げようとしているのです。
是非みなさんも応援して下さい。

ーーーーー佐久市へ引っ越した”田舎暮らし会社”のお話
昨年暮れでしたが,たまにお邪魔する佐久市の理容店さんの紹介で,横浜から昨秋会社もろとも佐久市に引っ越しされた方にお会いしました。”田舎暮らし”をどのように考え,そして今どうなのかをお聞きしました。
 その方は超音波技術の開発研究をなさっている私より4つ先輩でした。ずばり移転した理由は,3つ。1:東京への時間距離が横浜と変らない。2:家賃が4分の1になった。3:空気。水,ソバが美味い。そして,結果は上々であるとのことでした。

最初に市役所に相談に行ったところ,とても親切に対応してくれたそうです。その時,市役所に提示した条件は「駅,スーパー,病院が近いこと」だと話してくれました。
最近佐久平駅に聞いたら,東京へ通勤定期をもって通われている方が300人以上いるとのことでした。(因に県内通勤は約700人)新幹線の持つ良い側面のひとつだと思いました。こんな方が増え続けて欲しいものです。
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「地元学」は,すばらしい!

「伝統の炭窯づくり」のDVDを売り出しました。
わたしのYoutubeにダイジェスト版をアップしました。
http://jp.youtube.com/user/takasukey

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2012年1月8日日曜日

蓼科だより・221号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2012年1月7日(土)★
★今回のテーマ:小寒のバイオマス,糸川英夫,原発 &堂本さん
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  寒に入り,バイオマス温室のことが一番気になっていますが,ニモカカワラズ,昨夕防寒のブルーシートを掛けるのを忘れてしまいました。
朝8時,何というご粗末と思いながら行って見ると,温室内の最低温度はプラス3度をキープしていました。
嬉しい驚きでした。「これじゃあ,ブルーシートを掛けなくも同じじゃあないか!」と一瞬思いましたが,良くデータを見ると温室効果が14℃から12℃へと2℃下がっていました。
6日小寒の朝,外気はマイナス12℃まで下がりましたが温室内はプラス2℃でした。木屑がこんなスゴイエネルギーを持っているのに感心しています。

 20m3ほどの木屑が入っていますが,もし火を着けたなら丸一日ももたずに燃え尽きてしまうでしょう。ですが発酵燃焼であれば,発案者の推測だと3~5年持つだろうと言ってます。微生物を使って静かに燃やしてる,ということなんですね。

そこで,一気に燃してしまうというのが核爆弾だとすれば,静かに燃やすのは原子炉ということになるのではと,変な対比を考えました。しかもウランと違って木屑の原子炉は制御可能です!
しかも一気に燃やせば灰しか残りませんが,静かに燃やせば良質な堆肥が残るのです。処理に困っている木屑ですから,もっと活用を考えようと思っています。
ーーーーー
私がガラにもない般若心経のことを書きましたら,唯臥独村さんから良いコメントを頂きましたので<>内に引用致します。

<故糸川英夫氏の『般若心経と最新宇宙論』によれば最新の宇宙理論と「般若心経」とには深い共通点があり、量子力学から導き出される宇宙の構造は「色即是空」であると言っています。
 つまり、話を縮めて申せば、万物(勿論、人間も)は真空から生まれたのであり、その意味で「色即是空」も、「足るを知る」も,あるいは「手を開けば無一物」も、「生死,唯一大事因縁」もみんな同じことを言っているのだと、私も思います。・・中略・・
「過剰に危険を訴えるほうが、安全を訴えるほうより有利」というのは全くそのとおりだと思います。その結果が現在の状況だと思います。
除染など、ほとんどの地域では不必要だと思っておりますが、ただ、現実には、ごく微量の放射線を恐れて外出を控えている人々がたくさんいます。
特に、子供は家の外に1歩も出られず成長が阻害されています。ですので、不必要だと思う除染を、私は今年も手伝おうと思っております。>

(私)最後の一行がスゴイと思いました。そして詳細なその体験記録が下記ブログにあります。

ーーーーー
前回ご紹介したハルシステム設計(安中社長)のホームページには原発問題の本質が書かれていると思います。
 特に次の部分です。『でも、「ならば、どうして、世界的に原子力利用の推進が容認されてきたのか。反対派の主張が主流にならなかったのか」これらの検証が必要なのではないか。』と,『その意味からも、来年4月からの(セシウム摂取)新基準導入は急ぎ過ぎである。次の選挙までに政府の責任を薄くしておこうという意図が見え隠れしている。』 すばらしい論証だと思います。下記URLです。

いろいろ読ませてもらっている内に,頭の中でもやもやしていたものがだんだん形になってきました。
緒方貞子著「満州事変」や猪瀬直樹著「昭和16年夏の敗戦」を読み,安中さんのホームページを読んでいると,共通して導かれている結論は国の統治機構・システムの問題です。

今日本は敗戦前の状況と酷似しているのではないでしょうか。橋下大阪知事が変えようとしているのはこのことではないでしょうか。
2000年の本ですが,ウォルフレン著「人間を幸福にしない日本というシステム」という下記本も同様です。
http://ac-net.org/common-sense/00b-wolferen.html

「昭和16年夏の敗戦」の書評の一部<>内にをご紹介します。  
<本書の読みどころは2点ある。一つ目は、日本が如何にアメリカとの戦争に突入していったのかという史実を学ぶという点。
本書を読む前は、日米開戦は軍部の暴走と独断専行により勢いのみで決定され、それを中心となり推進した人物が軍部出身の内閣総理大臣である東条英機、というような理解をぼんやりしていたのだが、それが全くの間違いであることを本書を通して知り、歴史認識を改める非常に良い機会となった。>
http://d.hatena.ne.jp/ktdisk/20110810/1312927811

ーーーーー
 元長野県人&前千葉県知事堂本暁子さんの新年メルマガ<>内をご紹介します。堂本さんは,GLOBE(地球環境国際議員連盟)第5代世界総裁を務めた環境問題のオーソリティです。10年以上前ですが,小諸で講演して頂いたことがありました。

<あけましておめでとうございます。
今年は、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで「地球サミット」が開かれてから20年になります。「リオ+20」の年です。私がこの間フォローしてきた「生物多様性条約」が、「リオ+20」にしっかり盛り込まれるように、国内外で活動を続けます。

また、今年は、ノルウェーのロアール・アムンセンとイギリスのロバート・スコットが南極点初到達を競い、日本の白瀬隊も南極大陸に到達してから100年になる年でもあります。
私は四半世紀前の1988年に『南極にいどむ--アムンセンとスコットの物語』という絵本を出しました。私が書いた1冊目の本です。絶版中ですが、「100周年記念」に再版できたら……と、夢を描いています。>

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「伝統の炭窯づくり」のDVDを売り出しました。
わたしのYoutubeにダイジェスト版をアップしました。
http://jp.youtube.com/user/takasukey

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私のブログ
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

[所在地] 〒384-2305 長野県北佐久郡立科町芦田2076-1
[連絡先] 090-3148-0217、0267-56-1033
[メール] takasuke@mitsuyakogyo.co.jp
[Skype] takasuke6(夜可。スカイプ同士は無料です)
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2012年1月1日日曜日

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます

昨年は,メルマガ「蓼科便り」だけしか掲載しませんでしたが,
今年は,もっと細かな情報の数を増やして参ります。

年末は,バイオマス温室の経過が順調でしたので,
嬉しい新年を迎えることができました。

Youtubeにアップロードしました。ご覧下さい。
バイオマス温室づくり・田舎暮らし便り288号(蓼科より).mov

ご意見やご投稿などをお願い申し上げます。

安江高亮

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蓼科だより・220号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年12月31日(日)★
★今回のテーマ: 2011年を振り返って & 安中さんの便り
★”田舎暮らし”と長野県東信地区の情報をお伝えします
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  長男家族と妻の母と一緒の年とリを過ごして,夜9時,パソコンに向かっています。パソコンからどんな音楽でも聞くことができてとても便利です。
チョット気取った気分で,今は亡き現代クラシック・ギターの父と呼ばれたアンドレス・セゴビアの奏でるバッハをBGMにして書き始めました。とても気持ちが落ちつきます。

今年も無いないづくしの中で,妻や家族をはじめとして周りの人に迷惑をかけながらも,一つの割り切りの中で自分勝手な充実な日々を送れたような気がします。
腹は良いが口の悪い友人が,「お前は失うものがないから,気楽なもんだ,好きなことが言える」と言いますが本当です。きっと,私にもっと言えと言いたいのでしょう。

 無いないづくしと言いながら,自分のやってきたことや自分の環境を見回すと,有形無形のたくさんの現役時代の遺産に与っていることが判ります。
 一番は友人・知人です。名義は変ってしまっても,誰も私から取り上げなかった今の家があります。従来通り,家の前の畑も田んぼも使わせてもらっています。
 使ってくれと言わんばかりの里山の恵みも目の前にあります。
思うに,やはり日本は豊なんだと思います。私のような立場の人間でもちゃんと活かしてくれるのですから。

親父はよく「足るを知る」,「手を開けば無一物」という言葉を書いていました。この言葉の難しい解釈は知りませんが,今のわたしにはとても胸に落ちるのです。
市川覚峯先生のおかげで,10年以上も前から般若心経を唱えることができるようになり,今年は毎朝修証義を少しづつ読んでいますが,やはり数千年の歴史をもつ仏典が説く内容は静かに心に沁みこんできます。

判らないながらも自分なりの解釈では,般若心経も修証義も生きる勇気を与えてくれるものだと思います。「足るを知る」,「手を開けば無一物」も「色即是空」や「生死,唯一大事因縁」も皆同じことを言っているように思います。

こんな知ったようなことを書くと「この馬鹿が」と笑われそうですが,無一物ですから馬鹿丸出しにできるのです。これが幸せです。 

 今年も「蓼科便り」をお受取り頂きありがとうございました。そして,Youtubeの動画もたくさん見て頂き感謝申し上げます。Youtubeは1日平均250回位の閲覧がありましたので,年間では9万回以上のヒットになります。

もっと売ろうとしている”田舎暮らし”ですが,”まちづくり”の関係でご指導を頂いている先生方のお話を総合すると,人間社会の根本的なパラダイムチェンジが起き始めており,田舎が新たな価値を持ってくるように思います。

そのパラダイムチェンジを裏打ちするような論説が今朝の産経に載りました。12/31付,1面「人界観望楼」・「道しるべなき世界を後に」岡本行夫著です。

「夜の海で漆黒の闇に潜ると無重力の世界なので,体が逆立ち状態にあるのかも,どっちが海底なのか海面なのかわからない。」という言葉で,今年の世界の混沌を振り返っています。
 今まで正しいと信じ込んでいたことが,本当にそれで良いのかという国際社会の根本原則に対する疑念が書かれていました。民主主義,反独裁,進歩,発展というような言葉が世界の常識としてきた価値観への疑問です。
私は,岡本さんがつくった日本最大のNPO新現役ネットの準会員ですが,同じことを感じていたので,反骨精神のある元高級官僚でさえそう思っていることが判って変な納得をしました。

ーーーーー安中さんから締めくくりに相応しいメールを頂きましたのでご紹介します。ーーとーーの間です。
ーー
本日31日に「原発コーナー:第29回」をHPにアップします。
これが、本年最後の仕事になります。
正月のお暇な時にでもお読みください。
http://www.halsystem.co.jp/column/detail.asp?id=87

低レベル放射線をめぐる論戦を私なりに解説しました。
結局は、「個人が何を信じるか」の問題なのですが、
過剰に危険を訴えるほうが、安全を訴えるほうより有利です。
「安全を訴えて」、「災禍が起これば」、徹底的な糾弾を受けます。
しかし、「危険を訴えて」、「災禍が起きなくても」、何も言われません。
だから、過剰に危険を訴えるほうが強気になり、支持を集めやすいのです。
それゆえ、危険派は、安全派をとにかく攻撃します。
「けしからん奴だ!」と正義の味方を気取るわけです。
しかし、安全派が危険派を攻撃することは、まず無いです。
立場が弱いですからね。
常に「100%安全」が勝ってしまうのです。

それでも、原発に事故は必ず起きるのです。
だから、事故が起きることを前提として、
事故発生の確率をいかに低くするか、起きた場合の災禍をいかに小さくするかの
議論・方策が必要だったのです。
しかし、それが出来なかったことが、今回の事故の一番の原因なのです。
なにしろ、東電も政府も「原発は100%安全です」と言ってしまったからです。
いや、正確には「言わされた」からです。
100%安全だから、事故発生は考える必要がない ⇒ 考えてはいけない。
こうなってしまったわけです。
ーー
(私)本当は違うと判っていることでも何十年も繰り返していると自己暗示に罹ってしまうのでしょうね。それに,もし事故発生を仮定した発言をしたら,たちまち「それみろ,だからダメだと言ってるんだ」となってしまいますね。それを恐れたからではないでしょうか。
しかし,その危険な技術のおかげで今の世界の繁栄があるのだと思います。だから非難するのではなく,克服して行くべき課題と考えるべきだと思います。

 日本でも昭和初期まで,家計の足しに我が娘を身売りする程貧しく飢えていたと教わっています。
 大正中期から昭和初期のたった30年程の間に,ヨーロッパだけで約8000万人,日本を含むアジアで約1000万人,そこに世界で起きた共産革命を含めると少なく見ても1億人以上が戦火の犠牲になっています。
 その原因は失業と飢餓だと教わっています。それを解消してきたのはリスクを伴った技術・経済の発展だと思います。日本は江戸時代は3000万人が食うのが精一杯だったのが,今1億2千万人が食っています。こんな素晴らしいことがあるでしょうか。

世界には飢餓の問題が残っているのも事実ですが,ともかく60億を超える人間が食えているのは技術と経済の発展のおかげだと思います。
もし,江戸時代のエコ社会に戻したら40億人くらいは餓死するのではないでしょうか。
やはり,「足るを知る」べきではないでしょうか。
最後に力み過ぎましたが,(笑)
ともかく,今年1年間ありがとうございました。
良いお年をお迎え下さい。

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ついに「伝統の炭窯づくり」のDVDを売り出しました。
わたしのYoutubeにダイジェスト版をアップしました。
ブログ「デーランボー」を作りました。
代表はあの中野宏さんです。

私のブログ
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

[所在地] 〒384-2305 長野県北佐久郡立科町芦田2076-1
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