2013年9月8日日曜日

蓼科だより・308号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年9月7日(土)★
★テーマ:米づくり,稲刈り,農業を始めるには,
     「永遠のゼロ」,ヒロシマ・ナガサキは?
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 やはり9月の虫の音はすてきです。
 キリギリスとセミの声が少なくなり,コオロギとスズムシの声が際立っています。

 8月までの虫の音はどちらかというとウルサイというくらいたくさん鳴いていますが,9月に入るとそのウルササが消え,美しく上品になります。そして哀愁を誘います。だから,虫の音は秋なんですね。
 驚くことに,たまに夜中の2時頃におしっこに起きることがありますが,その真夜中にも鳴き続けているのです。いったい虫達は何時眠るのでしょうか。
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 前回,米づくりのことで肝心なことを書き落としてしまいました。前回,収量のことに拘っている書き方をしてしまいましたが,実は,不耕起移植栽培の考え方は,第一に無農薬,第二に食味,第三に収量です。
 このことは,昨年通った自然耕塾@高山村でしっかり教えて頂きました。
 無農薬で,生物(人間と自然環境)にやさしい安全・安心なお米を作るのが第一だと。
 この無農薬で栽培するために不耕起(耕さない)なのです。そうすることによって,第二と第三は自然についてくるという考え方です。
 現実には,栽培方法を習得できれば,食味も良く,収量も平均値の確保は難しくないと思います。
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 この2週間ばかり非常に天候が不順です。テレビで放映されているヒドイ豪雨や竜巻がないだけありがいのですが,土の乾く時がなく,所作業が遅れています。
 日照が足りないので,トマトも赤くならず,野菜全般の実りが悪くなりました。食べるホウヅキも良い樹になりましたが,実が一向に色づきません。ただ,草だけはよく伸びています。
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 稲刈りは今月29日(日)の予定です。私と一緒に楽しんで頂ける方を5名募集します。現在2名お申し込みを頂いております。
 参加要領は田植えの時と同様です。下記<>内の通りです。

<募集条件は,朝9時から終るまで,終らなくとも終了は夕方5時とします。昼食はバーベキューを召し上がって頂き,10月末にはこの田んぼから収穫したお米5kgを送らせて頂きます。
 尚,服装は土に汚れてもよい作業服に長グツです。前日に雨が降ると中止しますが,当日の小雨は決行致しますので,雨具と着替えをご容易ください。>
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 前回,弘法大使を弘法太子と訂正しましたが,正しくは弘法大師です。お恥ずかしいながら,この程度です!

ーーーーー農業を始めるには!

 不耕起栽培仲間のメーリングリストより反骨精神溢れる前向きなお話を引用します。

< 米農家で起業するには、設備で5千万円,建物で同じだけ掛かるように思います。新規認定農業者に指定受ければ、無利子での借り入れが可能ですが、不耕起の無農薬農家には、残念ですがびた1文支給は期待できません。
 
 そのことが幸か不幸か。友人が教えてくれた逸話。
 北海道の牛飼いの農家は補助金で作った暖房付きの最新式の牛舎で、息子は大きな外車に乗って優雅に暮らしていたが、借金は返済不能になって減少の一途だ。
 一方、脱サラ組みは、支援を受けられずに,電柱製の吹きさらしの牛舎なのにも拘らず、一頭当たり飛躍的な乳量を絞り出して、利益を出して生きている。>

(私)日本の農政(食糧・農業・農村基本農,農地法,JA)は,「永遠のゼロ」に描かれている軍隊と重なって見えてきます。何のため,誰のため農政なのでしょうか。

ーーーーー「永遠のゼロ」(百田尚樹著)を読みました

 今年12月には映画公開が予定されているこの著書のことをWikipediaで見ました。下記<>内です。

<『永遠の0』(えいえんのゼロ)は、百田尚樹による日本の小説、およびそれを原作とした漫画・映画作品。
放送作家として『探偵!ナイトスクープ』などを手がける百田の作家デビュー作であり、2006年に太田出版から書き下ろしで発表された。
 本作の執筆にあたっては、太平洋戦争中に出征した著者の父親や親族が影響を与えている。
 2009年に講談社文庫から文庫化。2012年10月15日付『オリコン“本”ランキング文庫部門』で歴代13作目のミリオンヒット作となり、2013年には文庫化から3年9ヵ月を経て初の首位を獲得するロングセラーとなった。2013年8月、実売部数は文庫本で257万部を突破し、湊かなえ著『告白』(2008年・双葉社)を超える歴代1位を記録した。>

 もうだいぶ前に読んだよという知合いが何人かいました。わたしはかなり遅れてるな,と実感です。(笑)
 きっと,特攻に関する本はたくさんあるのだと思いますが,私は読んだことがありませんでした。ですが,Wikipediaにある記述から思えば,やはり卓越した著作なんですね。

 読んでいて何度も涙を拭きました。
 一番感じたのは,無謀で無益と思える作戦に出撃せざるを得ない無念さを心の奥に押し込んで,それでも愛する人,お国のためにと信じて死に赴く潔さです。敵艦に近づくこともできない状況が判っての出撃です。私にはそれがたまらなく虚しく感じられました。

 何が虚しいといって,どこかに書かれていましたが,特攻の全滅も戦艦大和の撃沈も,勝つためではなく軍のメンツのためだったのだと!こんなヒドイ話しがあるでしょうか!

 では,特攻と大和の死は無駄だったのか,というと決してそうとは言っていないのがこの本です。

 この小説のテーマは,「生きてへ帰る」という妻との約束にこだわり続けた男が,なぜ特攻を志願したのか?ですが,そこに至るまでの帝国海軍の無惨な戦歴描写を背景に,主人公の生に執着した生き様が描かれています。
 別な表現をすれば,特攻の死をどうやって受入れたかがテーマとも言えると思います。

 この小説はフィクションですと最期に書かれていますが,著者は記録を丹念に調べあげた上で書いていると思いますので,登場する人々はフィクションでしょうが,ことは全て事実なのではないでしょうか。
 もとより,私自身それを検証する術がありませんが,如何でしょうか?

 私の解釈は,著者は,無謀で無責任で人道にもとる軍のやり方を暴くと同時に,無謀で過酷で虚しい戦場においても,主人公が貫き通した隣人愛,人間愛を書きたかったのではないかと思いました。
 そういう意味では,「海賊とよばれた男」の求めたものもやはり主人公の家族と国家をへの愛情だったと思います。

 特に強く印象に残った言葉をメモりました。・・・は中略です。

・国のために命を捨てるのは,日本人だけではありません。・・・そして実は我々日本人もまた天皇陛下のために命を懸けて戦ったのではありません。それはやはり愛国の精神なのです。

・どんな過酷な戦闘でも,生き残る確率がわずかでもあれば,必死に戦える。しかし,必ず死ぬと決まった作戦は絶対に嫌だ。

・1943年,アメリカ軍はヒットラーとナチスを倒すために,昼間爆撃をやめませんでした。そしてアメリカ軍の兵士たちも戦闘機の護衛無しに勇敢にドイツの空に突入しました。B17の搭乗員の戦死者は5千人を越えているのです。この数は神風特攻隊の戦死者4千人を上回るものです。これが戦争です。

・特攻は十死零生の作戦です。アメリカのB17爆撃機搭乗員たちも多くの戦死者を出しましたが,彼らには生きて帰れる可能性がありました。だからこそ勇敢に戦ったのです。

・最初は死を受入れることができなかった。こんな不理尽なことはないと思っていた。しかしそれが徐々に死を受入れる気持ちに傾いていった。これは決して時代に流されたものではない。また易々と死ぬことを決意したのではない。
 ・・・しかしこれだけは言える。私たちは熱狂的に死を受入れたのではない。喜んで特攻攻撃に赴いたのではなかった。あの時ほど,真剣に家族と国のことを思ったことはなかった。あの時ほど,自分がなき後の,愛する者の行く末を考えたことはなかった。

(私)どこかに書いてありましたが,戦争末期の無謀な作戦にはどこか殉死の思想が漂っています。
 何れにしても,このような本がベストセラーになり,映画化されることはすばらしいと思います。私たちは余りにも現代の事実を知らなさ過ぎるようにように思います。敗戦から60年以上経って,やっと冷静に振り返ることができるようになったということでしょうか。
 阿部首相には,学校教育における近現代史の充実を是非やって頂きたいと思っています。

 世界を跳び回って,国連本部へも赴き「The winds of Got.」(神風)という自分で作った映画を上映して歩いている人もいます。これもすばらしいです。下記URLから見ることができます。

ーーーーーアメリカさん,ヒロシマ・ナガサキは?

 facebookのN様の記事をコピーさせて頂きました。

< 世界120カ国以上に事務所を持つロイター通信が米国務省定例記者会見においてシリア化学兵器使用疑惑問題を巡り鋭い質問を行った。
 8月29日の会見で国務省副報道官はシリアの化学兵器使用を断定し国連決議無くとも軍事介入する可能性大と発表。「シリアのアサド政権は化学兵器を使い多数の市民を無差別に殺害した」のは国際法違反になると強調。

 これに対してロイターの記者が「アメリカは核兵器を使用し、広島、長崎で大量の市民を無差別に殺害した事は、あなたの言う同じ国際法への違反だったのか?」と質問。副報道官はコメントを避けた。
 私は現実的な平和主義者故にアメリカは大事だと思っています。でも日本人として許せないものは許せない。やっと、この様な質問が出る様になったのかと嬉しかった。
 「ロイター通信よ、よくぞ言ってくれた」と感謝の想いも湧いて来た。>


(私)この内容も,上記「永遠のゼロ」のことと符合しますね!日本人からなかなか言えない言葉を世界のローターが口にてくれたことは歴史的発言ではないでしょうか。
 実は,以前に紹介致しました『Mirror for Americans: Japan』 (アメリカの鏡・日本/ヘレン・ミアーズ著)は,マッカーサーの部下だった米軍の女性将校が書いた本ですが,その中にもチラットですがこの記述があったと思います。

ーーーーーフッター

「穏やかな道」
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html

「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
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