2014年9月22日月曜日

蓼科だより・362号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2014年9月20日(土)★
★テーマ:野菜づくり、小諸市のフェスタ、蚊の功罪、

     農業問題、中国残留邦人
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 天気が回復しとはいえ、スッキリしません。この10日ばかり雨こそありませんが、半分曇り空で気温も低いです。一昨日から朝8時頃でも10℃をきっていました。数日前から、厚い毛布と布団で寝ています。居間の暖房機もONにしました。ちょっと早過ぎますね。

 今年は野菜づくりが上手になったと自負しています。種蒔きと発芽のコツが判ったのです。日頃、野菜づくりのことで、教わったり物を頂いたりしている世話好きな先輩が教えてくれました。種を蒔くときの土のpH(ペーハー:酸・アルカリ度)、栄養状態、湿度、地温等です。
 中でも、保湿が最重要なポイントだと思います。以前にも書きましたが、ワラを保湿と雨の傷害緩和に使います。良い野菜が育っています。

 だいたい一週間毎に、1〜2種類の野菜を少しづつ蒔いていきます。現在は3度目のチンゲンサイの収穫が終り、ターサイ(中国野菜)が採れ始めました。来週からは、水菜と春菊が採れそうです。3種類のトマト、ナス、ピーマン、シシトウ、インゲン、ゴーヤは、8月初めから毎日採れています。
 ダメなのはトウモロコシとキュウリです。10本ばかり植えたキュウリは全部樹がダメになり、トウモロコシは、5月から7月まで7回蒔きましたが、異常な日照不足で、終りの2回分の育ちが非情に悪いです。

 新しい畑で、大豆と黒小豆が順調に実を太らせています。3種類のダイコンの発芽も良くて、昨日はおろ抜きをサラダで美味しく食べました。その畑には、これからニンニクとタマネギを植えます。現在、タマネギの苗も育っています。

 もちろん、全くの無農薬です。「安全な範囲で使った方が良いよ」と忠告も受けますし、病気が出ることもありますが、ほとんどが大丈夫ですし、大きな問題は起こっていません。

ーーーーー信州小諸、城下町フェスタのご案内

 信州小諸・城下町にぎわい協議会の事務局・荻原様からイベントのお知らせを頂きました。島崎藤村ゆかりの宿に泊まって、懐古園や紅葉の高峰高原も合わせてお楽しみください。私は29日(月)に行ってみようと計画しています。

< 『信州小諸の、古い町並みでのまちおこしイベントのご案内』
9月27日(土)~10月5日(日)に、歴史的町並みの中の11の空き店舗や施設をギャラリー、カフェとして、まちを巡り歩いてもらうイベントを企画しました。小諸城下町には、国の重要文化財の門や本陣なども残っています。3、4には旧家や老舗の中を拝見できます。
くわしくはHPをご参照ください→http://komoro-honjin.com/

アクセス★新宿から直通バスが片道2500円/3時間であります。
http://time.jrbuskanto.co.jp/bk030660.html >

ーーーーー 蚊は、水を浄化して生物が住める環境を作る!?

 ドア日新聞9/15より。下段のURLから全文が読めます。

<・・●世界中で最も危ない生物は「蚊」
WHO(世界保険機構)のデータ等をもとに、ビル・ゲイツ氏が自身のブログ上で「World’s Deadliest Animals(人間を死に至らしめる世界で最も危ない生物)」を発表しています。

これは、ある生物が年間に何人の人間を死亡させたかをまとめたランキングで、例えばサメは年間10人、ライオンは年間100人と意外にも(?)少ない数字になっています。

3位はヘビで年間5万人が犠牲になっており、2位はなんと人間でした(年間475000人が人間によって殺されています)。そして1位は、蚊。年間725000人が亡くなっており、そのうち約60万人はマラリアが原因で死に至っています。
蚊はマラリア以外にも、デング熱や黄熱病、脳炎を媒介する危険な生き物です。小さな身体からは想像できない恐ろしさですね。
・・・
●蚊がいなくなったらどうなるのか?
調べれば調べるほどやっかいな蚊。しかし、自然界において蚊はとても重要な役割を果たしています。

・水を浄化して生物が住める環境を作る
蚊の幼虫のボウフラは水中の有機物を分解し、バクテリアを食べています。バクテリアも有機物を分解するのですが、排泄物で水を汚してしまいます。さらにバクテリアが増えすぎると水中の酸素がなくなり生物が住めなくなってしまうことも。

ボウフラは、バクテリアを食べ呼吸は空気中から行うので、水を浄化しながら生物が住める環境を作っているのです。

・役割2:受粉の手助け
蚊は花の蜜を吸って生きており、植物の受粉を手助けしています。蚊がいなくなると受粉できない植物が増えて、果実ができないという困ったことにもなりかねません。・・>

http://news.livedoor.com/article/detail/9252077/

(私)人間を一番多く殺す蚊が、水の浄化や植物の受粉に必要だとは、なんとも皮肉な仕組みになってるんですね。人間が悪だ有害だと決めつける微生物や細菌も自然界には必要なんだと思います。排斥・抹殺するのではなく、共存を考えるべきなのでは。

 その共存のもっとも有効な手段は、私の知る限りでは、自分自身に免疫力をつけることだと思います。歴史上、大流行したペストやコレラでも全員が死んだ訳ではありません。免疫力があればどんな菌とでも共存できるのではないでしょうか。
 話が飛躍しますが、一神教の人々は宗教戦争を続けていますが、異文化に対する精神的免疫力の欠如ではないでしょうか。免疫というのは生き残りのキーワードに思えてきます。
 更に飛躍しますが、見事に国作りの民主主義戦争をやってみせたスコットランド人は、異文化・異価値に対する免疫力が強いんですね。イスラム国の人々には理解できないでしょうね。免疫力は包容力=共存する力、とも解釈できるように思います。

ーーーーー農業は自ら価格を付けられない!?

 と、よく言われています。本物の農業誌・月刊『農業経営者』メールマガジン9/19より引用します。

<・・ よく「農業は自ら価格を付けられない」という農家がいます。それは本当でしょうか。市場社会ではどんな大企業でも好き勝手に販売価格を決めることなどできないのです。店頭などで表示される価格は「希望小売価格」なのであり、その価格設定もマーケットでの競争や市場環境に支配されているわけです。

農家が価格を付けられないというのは、ただ生産して市場あるいは農協に白紙委任で販売委託しているからに過ぎないのです。

顧客との相対で価格提示をする場合であれ、中間流通を介した取引であれ、その商品が顧客やマーケットが求める“満足”にこたえるものであれば、相対的に高い価格設定でも納得されたり、市場での競争力を持つことは可能です。価格とは顧客の満足の対価だからです。

価格が付けられないなどというボヤキごとをいう前に、自らの生産物や農場は顧客市場にとってのどのような“満足”を提供できているかを考えてみるべきではないのでしょうか。そもそも、出荷しているのは「原料」であって「商品」にすらなっていない場合がほとんどなのではないでしょうか。・・>


(私)ここで言っていることは本当です。農水省の2009年統計で、主業(専業)農家と副業もあるが農業収入の方が多い農家も含めた農家数は35万戸であり、農家総数370万戸の9.5%です。つまり、約9割の農家はそれで飯を食っていないのです。ですから、商品にする気など最初からありません。
 不思議というか狡猾と言った方がいいのか、農水省は9割を占めるその農家を対象に、大真面目で農業政策を行っているのです。業をやってない人を対象にした産業政策って何でしょうか。日本の農業が衰退の一途を辿っている根本的原因だと思っています。

 ただ、業にはなっていなくも、9割を占める農家には大切な役割があると思っています。環境保全や地域農業インフラ管理です。農村ではほとんどが農地と山林ですから、農業インフラといえば、地域インフラと凡そ同義です。農業政策を誤らないためにも、環境政策として行った方が良いと思います。

ーーーーー本「あの戦争から遠く離れて」

 ”まちづくり”の恩師M教授から読むように勧められて、「あの戦争から遠く離れて」(城戸久枝著/情報センター出版局)を昨日読了しました。2009年に、NHKがドラマ化し「遥かなる絆」として放送し、再三再放送もされたそうです。
「流れる星は生きている」(藤原てい著)以来の感動でした。無料で配送してくれる県立図書館から借りました。

 1945月。終戦時の混乱の最中の中国満州で、まだ3歳だった日本人男児が、家族と生き別れ、極貧の中国人の家で育てられる。中国人養父母の下で、様々な苦難と命がけの帰国努力の末、まだ国交回復前に中国から帰国を果たし、日本で新しい生活を築き上げる。
 その娘が、中国留学し、父の生涯を探り、戦争と革命の悲劇と人間の愛憎を書き綴ったノンフィクションです。

 エピローグに次のようにありました。
「あの戦争の反省から、戦後60年以上の間、まがりなりにも日本は戦争をしない国であり続けてきた。そのこと自体はもちろん誇るべきことだと思う。戦争の悲劇からは遠く離れた時代に生きて、牡丹江のシェンカが言った「両親と一緒にいられる幸せ」を改めて思う。
だが、一方で、あの戦争についての記憶は、時の流れのなかで確実に風化の速度を速めている。風化を加速したのはほかでもない、戦後に産まれ戦後を生きる私たちの意識だ。
・・・
本来世代を超えて語り継がれてしかるべき大切なことが沈黙のなかで失われていき、弱者への想像力が希薄化していくこの時代。だからこそ私は、あの戦争に端を発する父の物語を、もうひとつの「戦後史として記録しておきたかった。」
 上記のエピローグから、作者城戸久枝さんの強い平和への危機感が伝わってくる気がします。下記URLは書評です。
http://rizhong.biz/nityu-okayama/syohyou/syohyou4.html
 国が発表している太平洋戦争の犠牲者は320万人ですが、その中には兵隊だけでなく、空襲や原爆による犠牲者も含まれています。しかし、軍人と原爆被爆者以外は何の補償も受けられずにいるということです。そのことが詳しく政府の下記報告書に書かれています。

 私も拾い読みした程度ですが、欧米では基本的に軍人・一般の区別なく平等に補償されているようです。

 日本では、シベリア抑留者も中国残留邦人も空襲被害者も補償がなく、南方の島々で戦争のために死んだ人達の遺骨収集も未だに終っていません。どっかおかしくないでしょうか。何のための経済大国なのでしょう。罰があたるのではないでしょうか。 

戦後処理の残された課題 ―日本と欧米における一般市民の戦争被害の補償―
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/refer/200812_695/069506.pdf
フッターーーーーーーーーーー

田舎暮らしコミュニティ・中山道 芦田宿:企画書
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/03/blog-post.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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