2015年5月14日木曜日

蓼科だより・394号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年5月9日(土)★
★テーマ:畑の様子、田植体験イベント、コミュニティづくり、

     飼料米政策、「スマート・テロワール」
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 昨年からお借りした畑に蒔いたジャガイモが、元気に芽を出しました。その隣にある、昨秋種蒔きしたニンニクとタマネギも、日照りにもメゲズ順調に成長しています。
 最近2〜3回小雨がありましたが、大地が乾き切っているせいか、お湿りにもなりません。4月12日に種蒔きした葉物類が芽を出しているものの一向に成長しません。

 4月には長雨と日照不足により不作と告げられた野菜類も、今度は日照りで不作なのではないでしょうか。そして、台風が接近しているとか、うまくいかないものです。気象が偏っていますよね!

 今週は、以前から借りている家の前の2枚の畑の土作りにせいを出しました。まず、昨秋から貯め込んでおいた草木灰を撒いて荒起こしして、約1週間おきます。次は、無農薬キノコ培地による土壌改良材と籾殻燻炭とキラグリーンS(吉良商店の有機ケイ酸を多く含む有機堆肥)を撒いて細起こしします。
 
 無農薬キノコ培地による土壌改良材は、障害者授産施設「とんぼハウス」が生産している堆肥です。スーパーつるやさんが販売していますが、今年は売れ行きが良く、生産が間に合わないくらいだと悦んでいました。私は軽トラで、直接工場に買いに行きます。完熟なので作物には最高の堆肥だと思います。

 昨秋種を採取しておいたマリーゴールドや日本オダマキもトレイに種蒔きしました。10日前にポットに種蒔きしたトマト3種はまだ発芽しません。ので、毎年この時期に、ホームセンターからトマトとキュウリの苗を2本づつ買ってきて定植します。早く食べたいので。(笑)

ーーーNPO総会と、田植体験イベントのご案内
(以下の文章でNPOというのは信州まちづくり研究会のことです)

 NPOの会員ではない方は、田植イベントの部分だけお読み下さい。
 NPOの総会は5月16日に計画していましたが、お楽しみを加える為に、田植体験イベントの前日6月13日に変更致します。

 NPO会員の方は、12日の総会に出席して、その夜は「NPOの家」に泊まり、翌日田植体験イベントを楽しんで下さい。泊まりで田植をなさる方は、パジャマ、洗面具、タオル、着替え、長グツ等をご持参下さい。12日の夕食は近くの食堂で懇親会とし、13日朝食はコンビニ調達とします。但し、新鮮な野菜が目の前の畑で採れますよ!
 田植体験なさる方の昼食はバーベキューです!
 詳細はお問い合せ下さい。
 NPO会員以外の方の田植体験とお泊まりも歓迎です。既に、安中さんの予約が入っています。寝具が足りなかったら寝袋持参になるかも知れません!

 お申し込みは、このメールの返信でお願いいたします。

ーーー”素敵なコミュニティづくり”に参加しませんか!

 今週もまたこの記事には全く反響がありませんでした。根本的に考え直さなくてはいけないかも知れません。
 
 そんな状況ではありますが、良いこともありました。連休最終日の夜、地元町区の住人でかつ日頃”まちづくり”の活動をしている数人に声をかけて、地元NPO会員と共に、「芦田町区の将来を考える会」を立ち上げようと提案し、検討会をもちました。

 活発な討論をした結果、過去の町区”まちづくり”活動の経緯が絡んでくるので、新規に”まちづくり”の組織をつくるより、NPOの地元メンバーを増やして、NPOがやった方が良いのではということになり、仕切り直しすることになりました。

 そして、この検討会に新規参加してくれた熱意ある二人がNPOに入会すると言ってくれました。更に、以前にこのメルマガに佐久市望月地区に本物の新規農業経営者が現れたことを書きましたが、その吉田さんも入会すると言ってくれました。プロの農業者が加わってくれれば勇気百倍です。

 実は、この3名が入会する大きな動機になったのは、「スマート・テロワール」を読んだからでした。この本に感動し、「これしかない」と感じられたようです。

 「スマート・テロワール」とは、「美しく強靭な農村自給圏」のこと、と、静岡県知事川勝平太さんが推薦しています。彼らは、集落の”まちづくり”はこの考えの中に包括されると考えたのです。そして、この方が、区民の皆さんが乗ってき易いと考えたようです。
 私の提案が仕切り直しにはなってしまいましたが、嬉しい結果です。

 皆さん、地方創生にご関心のある方は是非『スマート・テロワール-農村消滅論からの大転換-』(松尾雅彦著学芸出版社)をお読み下さい。必ず何か得るものがあると確信します。
 同時に、「里山資本主義」(藻谷浩介、NHK広島取材班著角川oneテーマ21新書)をどうぞ。人とのつながりと自然とのつながりの価値を再認識して、人間の尊厳を取り戻し、「お金しか頼るものがない」という不安に対するセーフティーネットにしよう、という提言です。この両書は補完し合う関係にあると思います。

 統一地方選挙で、我が町立科町も選挙戦がありましたが、まだ在住12年という無名の新人が町長に当選し、定員12名の町会議員も半分が新人となり、正副議長は両方とも女性になりました。この町もすごいことをやってみせますね。新たな挑戦への好機と捉えたいと思います。

 NPOの活動として、新町長始め、全議員の皆さんに「スマート・テロワール」を買っていただきました。党派を越え、小異を捨てた新たな”まちづくり”機運が起こることを期待しています。

ーーー信じがたいほど大きな財政負担を必要とする飼料米政策

 下記は、『農業経営者』のメルマガからの引用です。信じられないことが行われています。誰の為、何の為なんでしょう!

<『水田農業と財政負担について考える 』
【講師/叶芳和氏(日本経済大学大学院経営学研究科教授・元国民経済研究協会理事長】
 叶氏には『農業経営社』4月号のシリーズ・水田農業イノベーションにおいて「食料自給率とトウモロコシ国産化の寄与度」(下記URL:無料会員登録で読むことができます)というタイトルでご寄稿いただいています。
http://agri-biz.jp/item/detail/4034
その中で叶氏は、政府がカロリーベース食料自給率の向上目標を45%に下方修正しましたが、その実現のための方策としてある「飼料米政策(標準反収で80,000円、多収性品種で117,000円の転作助成)」では、1%自給率を向上させるのに必要な財政負担は4,210億円~4,920億円になります。
一方、それを「トウモロコシ(飼料作転作助成35,000円)」で行なうなら、財政負担は1,030億円で済むと試算しています。・・・>
(私)これはごく一部の抜粋ですので、上記URLから詳細をお読み下さい。財政負担というのは税金のことです。要らない田んぼを造り続けた結果、40%も田んぼが余っています。しかし、田んぼのままでは、採算のとれる畑作物が作れないので、無理やり飼料米により農業政策を維持しようとする結果です。
 この負担をしているのは消費者である国民です。

 尚、下記は、参考資料です。
「水田における麦、大豆、非食用米等の所得(10a当たりのイメージ)」
http://agri-biz.jp/contents/kijityu/0512semi.jpg


ーーー何故「スマート・テロワール」なのか!

 下記は『農業経営者』メルマガからの引用ですが、表題の意味が判ります。

<『農業経営者』編集長の昆吉則です。
2015年第2回目の「農村経営研究会」のご案内です。

今回は、トーマス・ライソン著『シビック・アグリカルチャー』の翻訳者である北野収氏(獨協大学教授)を講師としてお招きします。
・・・北野氏は、米国への留学以前に農水省に勤務し、 “村づくり対策”を担当する仕事をしてていました。米国留学時の研究テーマも「グローバル化時代の農村活性化対策」でした。
しかし、留学中の研究、その後のメキシコなどで調査を通して、地域おこしをやって観光客を集めたり、特産品の開発や販売ルートづくりで成功しているケースを農水省で表彰していく、ということでは問題解決にはならないということに気づいたそうです。

そこで表彰されるような村も、もっとすごいことをやる村にとって代わられるし、同じ条件なら東京に近い村が有利になるという市場競争をしているに過ぎないのではないか。グローバリゼーションに対抗してと言いながらナショナルレベルで競争をするということになり、それは本当の答えにならないと北野氏は言います。

松尾雅彦氏が『スマート・テロワール』で言う、“自給圏”という概念はこうした北野氏あるいはトーマス・ライソン教授が『シビック・アグリカルチャー』の語る問題意識に発しています。
「農村経営研究会」は“自給圏”という概念だけに縛られるものではありませんが、この本質的なテーマを脇に置くことはできないし、ローカリゼーションをいかに実現していくべきかを考えるべきだと思います。
さらに、北野氏は、メキシコでの調査などを通して、ローカリゼーションの国際化という事例も報告しており、これも地域おこしのもう一つのヒントになるものだと思います。

『農業経営者』の2013年2月号・3月号で松尾雅彦氏による北野収氏のインタビューをご覧いただけます。
 専門家インタビュー 美しい村を生むローカルの視点(前編)
 専門家インタビュー 美しい村を生むローカルの視点(後編)
・・・

セミナーへのお申込み、詳しい内容は下をご覧ください。
http://www.farm-biz.co.jp/2015/04/22-111522.php

・・・もう一つのご案内は、弊社の主催ではありませんが、「農村経営研究会」のアドバイザーをお願いしている松尾雅彦氏が主催する新品種産業化研究会のセミナーです。

『特別講演会 “アクリー教授 信州と甲州を巡って” 
日時:5月22日13:30~16:30 場所:東海大学校友会館(霞が関ビル35階)
会費:無料

講師はアクリー教授(コーネル大学)に「ワイン産地形成の急所」というテーマで、ベスタ―教授(ハーバード大 ライシャワー日本文化研究所)には「和食とワイン」というテーマで、さらに、高橋悌二氏に「地理的表示制度」についてお話をいただき、最後に松尾氏が「見えてきた日本の田園」というテ
ーマでお話します。

公式のご案内と申込みはこちらをご覧ください↓
https://www.jataff.jp/news/seminar/kouen0522/kouen0522.pdf


・・・>

(私)22日のセミナーの聴講を申込みました。実は、アクリー教授の「信州を巡って」については阿部知事部局がバックアップしています。そして、松尾氏はワイン産地形成と自給圏構築をリンクできないかとお考えになっているようです。どうやったら自給圏が構築できるのか、とても興味深いところです。ご一緒しませんか?

フッターーーーーーーーーーー

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

団塊世代の地方移住が日本を救う
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post_10.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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