2016年5月10日火曜日

田植体験イベントご案内

下記要領で参加者を募集します。子供も見学者もOK!


実行日平成28年6月5日(日)
    水の中なので、雨天決行!

体験時間:朝9時から午後5時頃まで
集合時間:朝8時30分

集合場所:立科町役場隣の中央公民館前駐車場
      場所は、下記立科町役場URL参照

http://map.yahoo.co.jp/maps?p=長野県北佐久郡立科町大字芦田2532&lat=36.27208912&lon=138.31599119&ei=utf-8&v=2&sc=3&datum=wgs&gov=20324001000#      

支度:泥に汚れてもいい服装。長靴。雨合羽。着替え。

昼 食:バーベキューを用意しています。
    
やること:田植え
     以前の動画があります。ご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=t8JSACPEOGc

参加費:お食事代として、お一人2千円頂戴致します。
    小学生以下は半額です。

申込方法


私のメールアドレス:takasuke@mitsuyakogyo.co.jp に,
住所,氏名,ケイタイ電話を書き込んで送信して下さい。

閉切りは,5月31日とします。


お楽しみ:後日、この新米を5kgお送りします。

     お米は、無農薬で、有機肥料のみで育てています。

ご承知下さい:往復の交通上、体験作業中の事故につきましては、

       自己責任でお願い致します。

泊まり〜4人泊まれる小屋があります。

イベント日の前後の予約を先着順で受け付けます。
お子さん連れの家族の場合は貸し切りにします。
素泊まりです。お一人2000円頂きます。小学生以下は無料とします。
洗面具,パジャマはご持参下さい。
小さな流しとガス台はあります。最低限の食器あります。
お風呂は,2kmにある町営「権現の湯」をご利用下さい。
シャワーはあります。


2016年3月24日木曜日

蓼科だより・437号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年3月5日(土)★
★テーマ:パソコントラブル、田舎と都会の若者、文明論之概略、

     「公」という考え方、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
 家の周りでは、日陰の雪もすっかり融けました。
 春一番の自然の恵みはフキノトウです。
 庭先のゆるやかな土手の陽だまりに真っ先に出ます。
 3日ほど前から妻が採りだして、
 昨夜はお勝手に香りが立ち込め、
 今朝、食卓にお目見えしました。

 あったかいご飯に添えて食べるのは最高です。
 晩酌に添えると、酒の味が冴えます。

ーー
 これでよし、と思った翌日から再びパソコントラブルに見舞われ、結局昨日まで
ほとんど仕事になりませんでした。丸3日くらい費やしたと思います。
8年前に立ち上げた時は、ウィンドウズからマッキントッシュへの切り替えだった
ので、何もかも判りませんでしたが、今回は新旧のシステムとバックアップデータ
との互換性のトラブルでした。

 素人の推測ですが、バックアップデータのどこかに不良箇所があって、起きたよ
うな気がします。ですが、前号にも書いたように、マックのサポートチームは、時
間はかかっても完璧に指導してくれます。
 電話の通話時間は15時間くらいになったと思いますが、フリーダイヤルなので助
かります。パソコン画面を両方で共有するシステムもすばらしいです。これを応用
したのがハッカーの手口なんでしょうね。

 終わってみて気がついたのは、ひとつのトラブルをあの手この手で解決していく
のですが、コンピューターですから当然のことですが、その全てが論理的であるこ
とです。ふと連想したのが小惑星探査機「はやぶさ」の奇跡的な帰還の話です。

 あのとき、しきりにテレビで言ってましたが、地球から遠隔操作で、はやぶさが
搭載している制御機器を様々な手法を駆使して稼働させた。私のパソコンとは次元
が違うのでしょうが、基本的には同じ気がします。

 面白いのは、そんな理屈だらけの世界でも最後には不可解な問題が残ることです。
人間の知恵が及ばない世界があることも事実です。パソコンを扱う人はどなたも経
験していると思いますが、パソコンが動かなくなった時には、電源や通信回線を切
って入れ直したりすると、復活することがあります。こうなる原因は専門家でも解
らないと言います。電子の世界が開明しきれていないということでしょうか。

ーーー田舎と都会の若者のこと

 田舎が好きな東京の友人が、前回の私の田舎と都会の若者論について視点の違う
コメントを下さいました。私の見方に偏りがあると気がつきました。
< 地方の若者と都会の若者の話、私も同感です。
でも、以下のようにも考えるのです。
地方も都会も若者の意識に差はないのでは・・
現代の若者の大半は、都会でも地方でも、刹那的で無感動、無気力なのだと思い
ます。ただ、都会は人口が多いので、積極的な考えを持つ若者が出てきます。

そして、そのような若者から見る”今まで知らなかった”地方は、魅力的な地に見え
るのでしょう。
でも、地方は若者の数そのものが少ないので、積極性を持つ者が出にくい。
かつ、地元の若者の目には、見飽きた”衰退するわが町”にしか見えないのではない
でしょうか。だから、視線は都会へと向かってしまう・・と思うのです。

私は、福岡のプロジェクトとシンクロさせる形で、地元の農業と林業の復活を目論
んでいます。それで、高知や栃木などで行われている新しい林業の取り組みを見学
したり、時には一緒に作業したりしています。

その中の話の一つですが、高知の四万十川の上流の山林で、一人で林業を営んでい
る若い女性がいる話を聞きました。
聞けば、東京の大学を出た後、現地にやってきて、頑張っているのだそうです。
次に高知に行く時には、ぜひ訪ねたいと思っています。

少し早い話ですが、今年の田植えも6月頃ですか?
弊社の社員で、二人の子持ちのシングルマザーがいますが、
ぜひ、親子で田植えに参加したいと言っています。
4月から中学2年と小学2年になる男の子の母です。
私と一緒に参加させていただけますか?  >

(私)この友人の言う通りかも知れません。圧倒的に数が違います。

ーーー「文明論之概略」(福澤諭吉著齋藤孝訳ちくま文庫)より

 今回は、少し気取って、第7章の「規則の効能」から抜粋してみます。人間の欲
望と規則の関係を見事に表していると思いました。

<・・・日本人が生糸や蚕卵紙を製造するとき不正を行なって、一時的な利益を貪
った結果、ついに国産の商品の価値を下げて、長く全国的に利益を失い、結局のと
ころ不正をした商人も損失をこうむったことがあった。これは面目と利益を共に捨
てたものである。
これに反して西洋諸国の商人は、確かな取引をして人を欺くことがない。・・・・
・・・この様子を見れば、日本人は不正で、西洋人は正しいように思える。

しかし、詳しく事情を調べてみると、西洋人の心が誠実で、日本人の心が不誠実な
わけではない。西洋人は広く商売をして長期的に大きな利益を上げようとしている
者であって、誠実に取引をしなくては後日の差し支えになるのである。自分の利潤
の道をふさがないために、やむをえずして不正をはたらかないのだ。・・・・
・・言いかえれば、日本人は欲が少ない者であり、西洋人は欲が大きい者である。

だが、だからといって、「西洋人の誠実さは欲のための誠実さであり卑しむべきも
のだ」と言って、日本人の丸出しの不正を学ぶのは馬鹿げているだろう。欲のため
にも利益のためにも、誠実を尽くして商売の規則を守らねばならない。この規則を
守ればこそ、商売も行われて、文明の進歩を助けることにもなるのだ。・・・>

(私)実に深いと感じたのは最後にある「欲のためにも利益のためにも、誠実を
尽くして商売の規則を守らねばならない。」という部分です。欲と誠実を結びつ
けています。武士道と道徳を説くだけの江戸時代の教えからは絶対に出てこ
ない考え方ではないでしょうか。

 この本を読んでいると、諭吉がいかに西洋文明から強烈なショックを受け、文
明を信奉したかがよく判ります。お籠、牛車と飛脚の世界から、蒸気機関車と電
気・電信の世界を見たわけですから、想像がつくというものです。

 そして、文明がもたらす人類のバラ色の将来を各所で夢見ています。諭吉はこ
の本を明治8年に書いていますから、その時点では日清・日露戦争を知らず、第
一次・第二次世界大戦も知らず、日本に原爆が落とされたことなど知る由もあり
ません。
 死後50年の間に、文明の所産が憶単位の人々を殺戮したのを知ったら、諭吉は
どんな文明論を書くでしょう。ちょっと想像がつきません。

ーーー「公」(Pubric)という考え

 NHKスペシャル2/1314で放映した司馬遼太郎の日本人とは何か 武士700
年の遺産」をみました。とても参考になりました。
 壮大な内容でしたが、私が一番感じたことだけ書き留めました。それは、放映
最後の、晩年に司馬が残したという次の言葉です。

「今の日本は、本来の日本人の良さを見失っている。確かな公を作り上げなけて
いかなければ、この国は滅ぶかもしれない。」
 この種の言葉はよく耳目にしますが、「確かな公」と言ってる人はいないので
はないでしょうか。
 松尾さんがこの言葉についてコメントを下さいました。
「司馬遼太郎が言っていたことですが、日本人は、日清・日露の戦争に勝ったこ
とで「大国になった」との錯覚に陥り、その後の道を誤りました。
実は、戦争に負けた今も、意識は、その延長線上にあるのだと思います。
日本人は、第三段階の意味すら知らずに、道に迷っているだと思います。
安倍首相にしても「GDP600兆円」などという無意味な目標を掲げているのです。
第三段階の入り口すら分からなくなっているのですね。」
(私)第三段階というのは、私が「蓼科便り434号」に引用させて頂いた「文明
論之外概略」にある文明の第三段階=文明国のことです。諭吉の説明を採れば、困
ったことに、「日本はまだ文明国とは言えない」という解釈になってしまいそうで
す。

 更に思うことは、地方創生で問題になる農村の再生を考える時、農地を「公」と
考えるべきではないでしょうか。欧米の”まちづくり”と同じ発想です。家の外観は
公という考えです。私有物であっても私物ではないという考え方です。そう考えな
ければ美しい街並みなどできません。
 土地は作りだせるものではないので、有効に活用しなければならない責任があ
ると考えば、自ずと公のものということにならないでしょうか。あくまでも私権
を主張して周囲と同調しなければ、農地の有効活用など不可能だと思います。

★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

農村消滅論から大転換
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/01/blog-post_17.html

「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/07/blog-post_9.html

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

蓼科だより・436号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年2月27日(土)★
★テーマ:マックの入替え、オペラ「夕鶴」、ダーティーなスイス銀行、

     国勢調査と銀行、地方の農業離れ、ヒラリーとトランプ
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
 うっかりがちょいちょいありますが、先週も日付の変更を忘れました。
 今週は、パソコンの入れ替えによるマッキントッシュの新OSと付属アプリケー
ションのバージョンアップの対応にかなりの時間が奪われました。
 古い方はちょうど丸8年使ったので、不具合が発生しても、アップルは旧バージ
ョンの製造もメンテナンスも停止しており、変えざるをえませんでした。

 スクリーンのサイズは21.5となり、若干大きくなりましたが、価格は40%
ほど安くなり、仕様も全てが数倍になっており、すばらしい進歩です。
競争がもたらした良い側面なんだろうと思います。

 マッキントッシュは一般的に必要なアプリケーションは全部ついていますので、
便利ですが、バージョンを数段階いっぺんに飛び越えたので、かなり使い勝手が
違ってしまい、戸惑いました。ですが、1ヶ月間はフリーダイヤルで無料のサポ
ートをしてくれるのでありがたいです。

 アップルのユーザーサポートシステムは最高だと思います。難しいトラブルを
完璧に解決してくれます。言葉づかいも気の使い方も、非の打ち所がありません。
さすが、パソコンの雄アップルだと感心します。30位はあるかと思えるアプリケ
ーションもすべて自社製なので、その使い方までサポートしてくれます。

 そんなわけで、今週はほとんど外へは出ずに、NPOの文書づくりをしながら
次々と発生する不明を解決しながらの一週間でしたが、ほぼ、大丈夫です。

ーーーオペラ「夕鶴」を鑑賞!

 日頃大変お世話になっている方から、上田市自慢の新文化会館サントミューゼ
で上演された「夕鶴」のチケットを頂戴しました。オーケストラのついたオペラ
を観たのは初めてです。たか〜いチケットです。私の音楽好きと貧乏が幸いし
たのだと思います。ただただ感謝です。

 ひと言、感動しました!人間の声って本当にすばらしいですね。ずいぶん前で
すが、テレビで「夕鶴」を観たことがありましたが、それとは全く違った斬新な
演出、舞台、衣装でした。わたしなどオペラを批評する知識はありませんが、
それだけは判りました。

 下段のURLの出演者・スタッフのところを見てください。この世界では日本の
最高峰のメンバーです。圧巻はソプラノの佐藤しのぶさんでした。隣にいた友
人から教わったのですが、小澤征爾さんが育てたと言われるオーケストラ・アン
サンブル金沢を指揮した現田茂夫さんはしのぶさんのご主人だそうです。ご主人
の指揮するオーケストラで歌えるなんて最高でしょうね。
 私は作曲の團伊玖磨が好きですが、音楽も素晴らしかったです。
 佐藤しのぶさんのホームページ(下段URL)から引用します。

<・・・もともとは鶴の恩返しという民話を木下順二先生が戯曲になさり、そこ
ですでに「夕鶴」という作品となり、助けた鶴が恩返しに来て、布を織り、その
姿を覗か れてしまい帰らなければならなくなった、というだけでない、深い普
遍的テーマをもつ日本の名作となりました。それが團伊玖磨先生のオペラ「夕鶴」
となった とき、「人間の普遍的な葛藤」というものがより強く浮上してくるので
す。純愛というものが、社会におけるお金や欲望という価値観によって引き裂か
れてい く。・・・>


ーーー世界中のダーティーなカネが集まるスイス銀行

 決してスイスの悪口を言いたい訳ではありません。私の無知を証明しているだ
けですが、安中さんが前号の阿部知事に絡む記事について、「さもありなん」の
コメントをくださったので披露させて頂きます。

<・・・スイスのツエルマットの電気自動車は、かなり古くからの歴史がありま
す。今でも採算にのらない電気自動車しか走れない町がなぜ維持できるのかが問
題です。それはスイスという国の特殊性にあります。

スイス経済を支えている柱の一つが、ご存知、スイス銀行です。この銀行は、
大昔から、預かるカネは無利子なのに、貸すカネには利子を付けます。ゆえに、
巨額の利益をスイスにもたらします。

その一方で、預かるカネの出処は一切問わないし、守秘義務は徹底しています。
だから、無利子であっても、世界中のダーティーなカネが集まるわけです。
その利益があってこそ、ツエルマットの電気自動車も成り立つわけです。
そして、他の国では真似できません。
しかし私は、スイスを羨ましいとは思いません。
このように、全てのことに表と裏があります。

私は、スイスの考え方を批判しているわけではありません。
このようなことを「ねずみ小僧の倫理」と名付けています。
ドラマでは悪役扱いが多いですが、江戸時代の老中、田沼意次も同じですね。
彼は、大商人たちから賄賂を受け取りながら、それを施策実行に充てていまし
た。

意次の言葉が残っています。「この銭を賄賂を送ってきたヤツのために使わず、
庶民のために使えば、悪銭も良銭になる」

似たような考え、私もしています。でも、悪行は悪行ですから、その罪は自分
が被るとの覚悟を持って行っています。スイスも意次も同様だと思います。
「倫理」とは、自分で決める自己規範であり、他人の評価など意味はありませ
ん。・・・>
(私)ねずみ小僧の倫理!ですか。世の中に、罪滅ぼしにこういう倫理で善行
をしている人が結構いるかもしれませんね。わたしなど、もう時効ですから言
えますが談合で得た利益でやってました。ですが、談合には2種類あります。
癌に良性と悪性があるように、です。その話は後ほど・・。
 いずれにしても、美味しい話も美しすぎる話も要注意ですね。

ーーー国勢調査と人口減少

 2015年の国勢調査で初めて日本の人口が減少したと報道がありました。
 一瞬、どこの国の話?と思いました。立科町では、昭和30年に合併した時に
は1万人超いましたが、今は7300人と過去半世紀以上減り続けているからです。
30%減っています。全国のほとんどの地方がそうだと思います。

 全国の人口移動分析グラフ(下記URL)があります。これを見ると、
2003年頃、三大都市圏と地方の人口が逆転しています。
 数より、問題は人口構成だと思います。わたしのような年寄りばかりが多くて
若年層と働き世代が少ないのです。
 前回、「維新の志士達も現代のやる気のある若者達も同じだなと感じます。」
と書きましたが、面白いことに気がつきました。
 明治維新は、地方の若者が国を立て直しましたが、平成維新は大都市圏の若者
が日本を救う番かもしれませんね。両方に共通しているのは、世界に目を開いて
いることのように感じます。
 こんなことを書くと叱られそうですが、地方の若者の方が都市部の若者より
思考が内向きのような気がします。実は、今書きかけの農村自給圏(スマート・
テロワール)の説明のために書いた文書があります。

「残念なことは、田舎の若者が農業を見限ってしまっていることです。
これには訳があります。零細のため農業が成立たない農家だったために、
両親から「百姓では飯が食えねえ、学校を出たら良い会社に就職しろ。」
と言われ続けて育ち、跡取を残して若者は都会に就職し、残った者は町
役場か農協、或いは通勤範囲の工場勤務になり兼業農家となったのです。
 私の世代の話です。

 子供時代に味わった過酷な農業体験も原因しています。祖父から子へ孫へ伝
承されています。事実、農業が成立つ形態ではありませんでした。ですから、
無理もないのです。今では跡取りさえも家を出てしまうケースが増えています。
 一方、そんな苦労を知らない自然志向をもった都市部の若者たちは、田舎と
農業に関するさまざまな情報を手にして、憧れを抱いて田舎に乗り
込んできま
す。そして、彼等が成功している事例が多くあります。
 
 私達の
NPOの会員の中にも六年前まで東京で国家公務員だった若夫婦が
ます。五ヘクタールほどの畑地を借りて、夏期には10人もの人を使い、野菜
の加工も手がけ、しっかりと経営しています。もう10年もしたら彼は大地主
になっているかもしれません。

 町内の高原野菜地域には茨城県に本社を持つ有機栽培会社が数年前から
入っており、小諸市の若い女性が農場長として頑張ってます。田舎の若者たち
が目覚めるまで都市部の若者の力を借りざるを得ないようです。」

ーーーヒラリーやトランプならアメリカは沈没する
 アメリカで活動している台湾民進党支持者である台湾人が書いているブロ
グが興味深い、真偽のほどは私には解りませんが、私の感覚とすれば的を得
てる話の気がします。下記の書き出しで始まっています。
 下記URLからどうぞ。

<・・・オバマはアメリカの衰退を作ったが、次の大統領が嘘言や暴言の
ヒラリーやトランプならアメリカは沈没する。・・・>


http://melma.com/backnumber_53999

★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

農村消滅論から大転換
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/01/blog-post_17.html

「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/07/blog-post_9.html

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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蓼科だより・435号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年2月20日(土)★
★テーマ:千曲川流域フォーラム、TPPのこと、阿部知事のお話、

     ニッポン農業生き残りのヒント
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
 13日夜から、パソコンが不調になってしまい、発信が遅れました。記事は14日現在です。

 数日前の雨で、深い日陰を残して雪はほとんど消えました。夜10時を廻りましたが、
温度計は5℃をさしています。まあ、こんなもんでしょうか。

ーーー「千曲川流域フォーラム」

 昨日夕方5時から、上田市内で長野大学千曲川流域学会が主催する「千曲川流域フォ
ーラム」が開催され、NPOの仲間と共に参加しました。長野大学の地域貢献活動の一環
です。
 生ゴミ処理レインボープランで有名になった山形県長井市の菅野芳秀さんと、「里山
資本主義」で著名な藻谷浩介さんの講演とシンポジウムを聞くことができました。
テーマは「山形発 食とエネルギーの自給圏づくり」。

 藻谷さんは、いつもの通り様々な人口データを用いて、鋭い世相・経済分析を示して
くれました。説得性の高い自給による経済効果の例えを2つご紹介します。

 「上田市民は一人当たり年間200万円消費します。その1%を地元産物の消費に当て
ると、32億円のお金が地元に循環して、年俸400万円の雇用が800人可能となります。」

 「上田市民は一人当たり年間50万円のエネルギー代金を使っています。もしその10%
を何らかの地元のエネルギーに変えることができれば、80億円のお金が地元に循環して
年俸400万円の雇用が2000人生まれます。」

 これはほんの一例ですが、全ての物品にこの考えを適用すれば、本当に豊かな自給圏が
できるのではないでしょうか。自給圏のスゴさが良く判りますね!

 菅野さんは、信州まちづくり研究会が取組みはじめている農村自給圏(スマート・テロ
ワール)構想の先進地である山形県の置賜自給圏推進機構の常務理事さんであり、レイン
ボープラン推進協議会の会長さんでもあります。
 レインボープランについては、以前に放映されたNHKの番組を見た方も多いと思います。
このことで、全国農業大賞も受賞していらっしゃいます。

 ご自分では、水田4ヘクタールと1000羽の自然養鶏をやっていて、養鶏の餌には学校給
食の残飯を与えているといいます。息子さんが「俺も農業をやる」といって帰ってきてが
んばってやってると、嬉しそうでした。

 昨夜に続いて今日午前中、菅野さんがお泊りになった別所温泉の民宿チロル亭で、菅野
さんを囲んでジックリと活動の内容をお聞きすることができました。
 私はお尋ねしました。「どうやったら、レインボープランや置賜自給圏推進機構のよう
なすごい組織ができるのでしょうか?」

 その思いに到った動機から、目標と理念の大切さ、リーダーの掘り起こし、人脈づくり、
展開の仕方、組織づくり等を話して下さいました。一貫して強く感じられたのは、強い郷
土愛と人間愛、目的達成への強い信念でした。

 長井市の人口は約3万人ですが、何とその5000世帯から生ごみを集めているというので
す。相当の数のボランティアが必要ですね。下記ホームページの写真をみると、おばちゃん
連が主体のようです。それを20年!そのご苦労は並大抵ではなかったと思います。

 お話をお聞きして、やはり並な人じゃない、と強烈な実感です。大学在学中から誰もが
知ってる大きな社会的闘争に参加し、挫折し、しかしその後の人生も反骨を貫き通して、
地域循環型社会づくりの活動を、市政を動かし地域を動かし、20年以上続けておられる。

 私も生ゴミ処理のまねごとをしていますが、匂いといい、汚さといい、5000世帯を集め
るなど想像を絶します。もっとスゴイのは、当初敵方だった地域の要人達を最終的には味
方につけてしまわれていることです。本当に並じゃありません!

 どうやったら、地域を変えられるか、その考え方と取組み方をお話しして下さました。
緻密な戦略と戦術の上に粘り強い努力の積み重ね、本当に凄いお話でした。
 問題はこっちです。果して、こんなすごいことができるでしょうか!

 菅野さんのブログとレインボープランのPDFをご紹介致します。

 3つの理念がすばらしくて、今後の参考にさせてもらいます。特に、ニ番目の「共に」
です。『行政主導に住民が参加することではなく、住民と行政がともに議論し、決定し
運営する「住民自治」の原則をつらぬくこと』。
 これが、肝要だと思います。

ーーーTPPのこと・・続き

 前回のTPPの記事に関連して松尾さんからコメントを頂きましたのでご紹介します。

<アメリカとオーストラリアからの米のトン輸入の約束は、毎年の収穫量約800万
トンの1%足らずで、豊凶誤差の範囲です。

つまり、懸念されていたおコメで「アメをしゃぶらせて」、畜肉関税ゼロ、関連する
畑作物小麦など「耕畜連携」を潰すという米国の戦略(日本農業を壊す)に、農業音
痴の甘利さん・安倍さんが乗せられた格好です。彼らは、輸出で最も大きい産業の自
動車(関税15%)の消長が政権維持の鍵との認識です。>

(私)松尾さんは、畜産の振興が農業再建の鍵になると仰っていて、そのためにはその
飼料穀物・作物の栽培との連携が不可欠だと強調されています。耕畜連携です。
 畜産の堆肥が、畑作農家に循環することにより、土づくりができ、生産、加工、
販売、サービス業へと地域に循環し、地域自給圏が構築される、と。鶏糞を堆肥にし
て土に還元している菅野さんのお考えも同じで、土づくりが命だということです。

ーーー阿部守一知事のお話

 立科町商工会60周年、「まちづくり協議会ユーユーたてしな」10周年記念行事で、
竹花商工会長、米村立科町長の挨拶に続き、阿部守一知事の講演会がありました。
 知事は「地消地産」といい、地域のものを消費することが先だといい、松尾さん
は「消費者が地域の生産者に手を差し伸べる」ことが大事だと言いますが、同じこと
を言っているように受けとっています。そして次のようなお話をなさいました。

<・・・スイスのツエルマットへ視察に行った時のことです。町の中は全部電気自
動車でした。しかも、全部地元産の電気自動車だというのです。その車は、ゴルフ場
のカートを少し良くした程度のものですが、何と1000万円だというのです。その
徹底ぶりには驚きました。・・>

(私)ツエルマットといえば、マッターホルンで有名な国際観光地です。環境を保護
してこその観光地、それにしても1000万はすごい、住民の環境と景観にかける情熱が
判るというものです。

ーーーニッポン農業生き残りのヒント
 日経ビジネスオンラインからですが、スゴイ若者が出てきて頼もしいです。
田舎の青年達に奮起して欲しいですね。それには親世代の「農業見限り」対策が
必要だと感じています。

<・・・大学時代。年生のとき、米シアトルの近くの農場でカ月働いて「カルチャ
ーショックを受けた」。従業員が肥料をまくチームや農薬をまくチームなどに分か れ、
作業の目的がはっきりしていて、ビジネスとして確立されていた。「日本の農業はちょ
っとやばいんじゃないかと思いました。自分のやるべきことが分かったカ月でした」

・・・このとき浅井氏が選んだのが、トマトの栽培だった。父親が植木の苗をつくって
いたハウスの骨組みのさびを落としてペンキを塗り、ビニールを張ってトマトをつくり
始めた。0.5アールの小さなハウスだった。そのトマトが地元のスーパーの社長の目に
とまり、今度はアールのハウスを新設した。・・・>

大学博士×グローバル=浅井雄一郎はトマトで三重から世界に挑む
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/252376/021700033/?P=1

(私)
これを読むと、維新の志士達も現代のやる気のある若者達も同じだなと感じます。
積極的に世界に目を開いて学んでいることが判ります。世界に目を向けるということは、
決して日本がダメということではなく、異文化に学ぶということだと考えます。
 だから西欧人は日本をはじめとする東洋に学んでいるのではないでしょうか。お互い
に自分のことは判っているわけですから、異文化が新しい価値観を生むということでは
ないでしょうか。

★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

農村消滅論から大転換
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/01/blog-post_17.html

「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/07/blog-post_9.html

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

無農薬玄(白)米の販売
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農楽のすすめ!
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”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
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メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
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★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

蓼科だより・434号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年2月13日(土)★
★テーマ:豆の選別、文明論之概略、TPPのこと、

★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
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 今日でやっと豆の選別が終りました。最近LPを好んで聞いていますが、特に選別作業
の時は、無心になっているのでリラックスできて良いです。最近聞いたものは、喜多郎
の絲綢之路、スタンゲッツのボサノバ、オスカーピーターソントリオのジャズなど。

 年のせいでしょう、昔の名曲が良くて、30年以上も前のレコードを引っぱり出して
聞いています。何だか最近レコードブームなんだそうですね。妹のレストランにた
まに夫婦でカツ丼を食べにくる親戚の彼が言ってました。

 妻が腕を自慢する煮豆を毎日食べていますが、確かに美味しいです。小分けした4種
の豆を訪ねてくる友人へのお土産にしたり、遠くの親戚に送るのを楽しみにしています。

 手間賃がタダの農楽だからいいのですが、もし私の時間給を1000円に計算したとした
ら、そのコストは直売所価格の10倍くらいにはなることでしょう。でもいいのです。こ
れは喜んで食べてくれる人達の顔を思い浮かべながら、好きな曲を聞きながらやるコブ
(おまけ)の作業なのです。座禅のようなものかも・・(意味不明?)。

ーーー文明論之概略

 「スマート・テロワール」の松尾さんに薦められて福澤諭吉の齋藤孝の現代語訳によ
る「文明論之概略」を読んでいます。スゴイでしょう!
 当初、アマゾンで無造作に中古本を注文したら、何と旧仮名遣い、旧漢字の文庫本が
届いてしまい、読んでも意味がつながりません。仕方なく、現代語訳を注文し直しまし
た。おかげですらすらと読めます。ですが、読むのが遅いのでまだ3分の1です。

 若い頃、解説書のようなものを読んだだけだったので、ほとんど忘れているので新鮮
です。初版は明治8年とありますから、140年も前の文章です。福澤は昭和の不幸な歴
史も戦後の発展も知らない訳ですから時代背景は全く違います。

 福澤はペリーが浦賀に来た頃丁度20才位ですから、血気盛んな青年期に激動の日本の
ただ中で生きたことになります。維新前に、渡米、渡欧して欧米の文明に接し、強い衝
撃を受けたとあります。丁髷(ちょんまげ)と牛馬の世界から蒸気機関車を見た訳です
からその驚きようは想像を絶します。文明の格差の大きさに愕然としたと思います。
 大政奉還、廃藩置県の時、福澤は33才でした。

 しかし、読んでいてあまり時代のギャップを感じません。書かれている内容が、こと
の見方、考証の仕方、価値観等が主だからだと思います。むしろ、新鮮に思えることが
、今の我々が直面している問題を浮き彫りにしているような気がします。

 「異端妄説こそが世の中を進歩させる」という小見出しがあり、「最近の例を挙げれ
ば、わずか十年ばかり前に、日本では三百の諸候がそれぞれの政府を持ち、君臣や上下
の別をしっかり保った上で、藩主は人民の生殺与奪の権利を持っていた。」とあります。

 「文明には段階がある」というところには、「野蛮」、「半開」、「文明」という3
 段階があるとして、第二段階の部分に次のように書いてありました。

「農業が大いに盛んになって、衣食は足りている。家を建て、都市を作って外形として
は「国」だけれども、内実を見てみると不足しているものははなはだ多い。文学は盛ん
だが実学を学ぶ人は少ない。人間の交際については、猜疑心と嫉妬心が強いくせに、物
事の道理を議論する際には、疑いをもってわからないところについて聞きただすという
勇気を持たない。
真似は巧みだが、新しく物を作ることについての工夫には乏しい。旧来の物を学ぶこと
は知っているが、それを改めることは知らない。社会にルールがないわけではないが、
習慣の力が強くてルールとして機能していない。これを「半開」という。まだ文明に
達しているとは言えない」

 第三段階には次のように書いてあります。
「自然界の物事を法則としてとらえる一方で、その世界の中で、自らが積極的に活動し、
人間の気風としては活発で古い習慣にとらわれず、自分で自分を支配して他人の恩恵や
権威に頼らない。
自身で徳を修め、知性を発達させ、過去をむやみに持ちあげず現状にも満足しない。
小さなところで満足せず、将来の大きな成果を目指して、進むことはあっても退くこ
はなく、達成することがあってもそこに止まることはない。
学問は虚学ではなくさまざまな発見発明の基礎になっており、商工業は日に日に盛んに
なってますます幸福の源になっている。すでに智力を用いながらも、後世にさらなる発
達を期するところがある。これがいまの「文明」というものだ。」

 ここを読んだ時愕然としました。日本は文明国ではない、と明治の人から言われた
気がしました。福澤は当時の日本は第二段階にあり、第三段階を目指すのだ、と書いて
いますが、今の日本は果して第三段階にあるでしょうか。

 一体、明治維新から150年、我々は何をやってきたのでしょうか。戦前も戦後も体力だ
けはしっかり付けたが、その体力を何に使ったのでしょう。今の国会や地方議会、
土地改良区、部落集会を見て、何が進歩しているのでしょう。全て我々自身の結果です。
 体力を持てなかったなら仕方ありませんが、有り余る体力を持った、今でも持っている
にも関わらず、です。私は決して悲観論をとるものではありませんが、すごく寂しい
気持ちです。これが文明の文明たる由縁なのでしょうか。

 この少し後に次の記述があります。
「文明には外にあらわれる「事物」と、内側に存在する「精神」の2種類がある。事物の
文明は採用しやすいが、精神の文明は得ることが難しい。国を文明国にしようと思ったら
、難しいことを先にし、簡単なことは後回しにするのがよい。」 

 「作文道場」の書評から福澤の人物評について引用します。
「幕末から明治において日本の社会は劇的に変化している。そのような時代こそ日本の
現状分析ができ、日本の歩む道をわかりやすく提示できる神様みたいな人が必要だった
のである。
  福沢は数回の西洋への旅行を経験しており、日本がいかに西洋に遅れているかを痛
感していた。遅れるだけならまだいいが、福沢は日本が清やインドみたいに西洋に植
民地化されるのを極度に恐れた。福沢はとにかく、西洋と付き合いながら、日本の独立
を守ることを真剣に考えたのである。そのため、たくさんの啓蒙書を書いた。その1つ
が「文明論之概略」である。」

福澤諭吉 

 今日は、自分の過去も顧みず、ずいぶん気取っちゃいました。ですが、正直です。
 先を読むのが楽しみですが、今、NPOの仕事が遅れていて時間がありません。 
 皆さんも読み直してみて下さい。但し、「現代語訳」です。
 高校生の教科書にしたらどうでしょう。
 
ーーーTPPのこと

 いや〜難しいです。下段にURLを添付しましたが、TPPの協定書概要を見つけまし
た。ですが、腰を据えてじっくり読まないと判りません。専門用語も多いので、いち
いち調べなければ意味が通じません。なので、識者からのご意見に期待しています。

 前回ご紹介した農業技術通信社の記事に対しても反論があります。信条としてはこ
の人を信じたいというものがありますが、本当にそうか、と問われれば、悲しいかな
自分で勉強していませんから確信が持てないのです。

 近い内に地方事務所の農業関係部門と懸案について会合を持つことになっています
ので、その時に農業関係者を集めて説明会をやって欲しいと要望しようと考えてい
ます。

環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定の概要

下の2つのURLは、反対派と賛成派の記事です。

TPPはアメリカの言いなり」の噓 浅川芳裕(農業ジャーナリスト)
http://shuchi.php.co.jp/voice/detail/2671?


TPPはアメリカの言いなりの噓」にある下記記述は、私には正しいように思えます。
< コメについて要約すれば、自由化は避けた(現在の国産米より高い㎏341円の高
関税を維持)。その見返りに、輸入枠は増やした(米豪から
56万t、13年目以降784万t)。その分、政府が買い上げる国産米の量を増やしていく。その結果、
コメの供給量は変わらないから、米価の下落を抑えられるはず。加えて、補助金を増
額するから安心してくれ、とのメッセージである。

 総理はTPPでコメを守ったというが、これでは日本の稲作産業は衰退まっしぐらだ。
今回のTPP交渉でコメと競合となる麦については、関税に相当するマークアップ(農水省が輸入時、徴収する差益)は45%から最大50%削減されることになる。つまり、麦の価格は下がっていく一方、コメの価格は高止まりをめざす、といっているのだ。よって、麦を使った食品開発はさらに進み、買いやすくなる一方、人為的にコメ離れが進んでいく。さらには、農水省は飼料米への補助金額を大幅に増額し、家畜用の作付面積を増やすことで人間が食べられるコメを減らし、隔離する愚策強化を図っている。

ーーーちょっとコマーシャル!
 私のfacebookには主に農村自給圏(スマート・テロワール)関連のトピックスを
載せますので、皆さん、リンクと友達リクエストをお願いいたします。応援して下さい!


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農村消滅論から大転換
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2016年2月23日火曜日

蓼科だより・433号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年2月13日(土)★
★テーマ:豆の選別、来たれ!TPP、You are what you eat.
     先輩Sさんに誉められて、日本を救った男、★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

 シャーベットになった雪の後は、大寒らしい冷え込みが続いていて、先月20日
に積もった雪がまだ半分は残っています。しかし、それ以来雪が降りませんので
異常は変わりません。南南東を向いて、あまり気候が狂わないことを祈りなが
ら、恵方巻を食べました。今年のは美味しかったです。

 一日に1〜2時間、先週はじめた豆の選別をまだ楽しんでいます。このところ
の日課は、豆の選別以外はほとんどNPOの仕事で、パソコンか同志勧誘の出歩
きです。朝昼夜と30分位づつ気分転換に最適です。
 妻が、黒豆、青豆、白豆と、鍋にとっていって煮込んでいます。毎日食べてい
ますが、自分で手をかけたものの味はどこか違います。妻は「私の腕が良いか
ら」と言います。(笑)

 最後に残ったのが黒小豆で、もう2〜3日かかりそうです。悩ましいのは不良
率です。今までの計測だと約3割です。多すぎます。更けて白い黴が付いている
ものが多い。原因は判っています。昨秋の天候は偏っており、長い日照りと、長
雨が交互にきて、豆の収穫時期に長雨が重なったので収穫できなかったからです。
私の友人など、鞘の中から芽が出てきたと嘆いていました。

 特に黒小豆が酷くて、半分くらいダメです。10kg以上になりそうな屑豆は全
部田圃の肥料になりますが、NPOが取組みはじめている農村自給圏(スマート
・テロワール)構想では、耕畜連携の考え方の下で、穀物のハブキは全て畜産の
餌になる設計です。

ーーー来たれ!TPP(前編・基本講座)
 これは、農業技術通信社が出している月刊誌『農業経営者』の記事タイトルで
す。そのWeb版を購読しています。最も信頼のおける農業情報誌だと思っていま
す。読んでみてビックリです。こんなことがあって良いのかと思うことばかりで
す。

 日頃TPPについて勉強してないせいだと思いますが、新聞テレビで一般的に言
われていることとは大違いです。ただ、TPPの解釈には両極端があり、いろんな
主張や反対論があるので、正直なところ素人にはどれが本当なのか判断が難しい
です。

 私は一応読みましたが、あちこち理解しきれないところがありますので、これ
からしっかり読みこなそうと思っています。農村自給圏(スマート・テロワー
ル)を掲げている以上必須だと思っています。これをよく理解しその上をいく
戦略・戦術をもたない限り成功はあり得ないと思えます。

 きっと、この問題を論じている新聞を始めとする情報源はたくさんあると思い
ますが、これは是非目を通してほしいと思います。正しいかどうかではなく、
TPPが何を意味しているのか、本当の問題は何なのかが書かれていると思うから
です。

 これを読むと一般に行われている報道が茶番劇に見えてきます。何故、日本の
農業が衰退の一途なのか、一般報道されないー恐らくメディアもグルになってる
ー深〜い闇の世界があることも判ります。下段にURLを添付します。

 TPPは経済のグローバリゼーションの話ですが、我々が取組もうとしているの
はローカリゼーションの農村自給圏づくりです。一見、敵対する考えのように思
えてしまいますが、そうではなくて、うまくリンクさせて調和させるべきことで
あり、それにはまず自立することが条件だと感じています。
 うまく言えませんが、自分と社会の関係と同じかな・・と思うのです。

 ショッキングな内容をひとつ紹介します。豚肉についてです。
 難しい専門用語が出てきますが、とばして読んでも意味は通じます。(笑)

<【よくある説明】
TPPで最も大きな影響を受ける品目は豚肉である。なぜなら、関税が現在の1㎏
当たり482円からTPP発効後10年で、50円へと大幅に下がるからだ。その結果、
安い輸入豚肉が大量に入ってくることになる。
また、豚肉は外国産と国産で味の差がつきにくいため、価格を重視する消費者が
多い。そのため、関税引き下げによって、国内価格が値下がりして、養豚農家に
大きな打撃を与える。その影響額は4140億円に及ぶ(日本養豚協会の試算)。

【実際の報道】
「豚肉の関税の大幅削減などで譲歩を余儀なくされた」(1月4日付北海道新
聞)、「関税50円はもはや撤廃と同じ」(週刊東洋経済15年12月12日号)

【農水省の説明】
差額関税制度・分岐点価格を維持するとともに、セーフガードを設置。コンビネ
ーション輸入が引き続き行なわれるのではないかと想定されることから、当面、
輸入の急増は見込みがたい。生産減少額は、約169億円から322億円と試算。

【ほんとの説明:差額関税制度による脱税ポークの常態化】
もし現在、輸入豚肉に対して1㎏当たり482円の関税がかかっているのであれば、
【よくある説明】はもっともだ。しかし、事実はそうではない。輸入時の関税を
財務省に問い合わせると、1㎏当たり482円支払っているケースはゼロである。
平均すると、その20分の1以下の平均23円となっている。それを実質の関税率
に直すとわずか4%強だ(図1参照。関税収入を輸入額で割って算出した)。
TPP以前に自由化しているも同然である。
一体どういうことか。豚肉には差額関税と呼ばれる特殊な制度がある。・・>

来たれ!TPP(前編・基本講座)
http://agri-biz.jp/item/detail/4240

(私)全部は引用できませんが、闇の世界を感じとれたと思います。
   上記URLから全文をどうぞ。

ーーーYou are what you eat.

 環境専門雑誌オルタナのメルマガからです。
「食はあなたそのもの」と。食について納得のいくお話です。

< 英語で You are what you eat. という言い回しがあります。
米国でダイエットの先生もよく使う通り、「あなたはあなたが食べたものでで
きている」という意味ですが、もう一つの解釈もできます。

つまり、どんな食材でどんな食事を作り、あるいは食べ物を買い、どのように食
べるのかがその人の生き方や考え方を表し、しかもそれは周りに見られているー
ーという意味合いです。

今年4月の電力自由化が近付いてきましたが、実は「電気を選ぶ」ことも、食を
選ぶことと同じなのです。いまテレビでは盛んに電気料金の安さを訴えるCMが
増えています。もちろん価格もサービス選択において重要な要素です。ただ、
その電気はどう作られているのか、だれから買うのか、その結果、私たちは社会
をどう変えていきたいのかーーも同時に問われているのです。
この続きは⇒ http://www.alterna.co.jp/17358  >

(私)このメルマガは無料で読ませて頂けます。とても参考になります。
下記URLの上部メニュー「編集長メルマガ」から申込めます。

http://www.alterna.co.jp/

ーーー先輩Sさんに誉められて!

 日本を代表する大手企業の役員を務められ、現役時代にお世話になった先輩S
様からコメントを頂きました。誉められるとすぐその気になる私です。(笑)

<・・いつも蓼科便りのメルマガ配信有り難うございます。ご活躍ぶりに感心し
ながら、毎回楽しみ拝読させていただいております。
こちらは相変わらず竹の活用に専心でもう10年近くになります。
農業・畜産・食品への活用から、バイオマスプラスチックへの複合の工業製品へ
と用途を広げ、最近は乳酸発酵竹粉から抽出したエキスの化粧品の開発と抽出後
の超微細粉末のサプリメントの開発を始めています。
今回の号で家畜改良センター 佐久市場長の記事を読み、勉強したいので、
下記PDF資料を宅ファイル便で送信いただけませんか。・・・>

(私)農村自給圏の活動が軌道に乗り出したら、技術提携したくなります。
その時は宜しくお願い申し上げます。

ーーーちょっとコマーシャル!
 私のfacebookには主に農村自給圏(スマート・テロワール)関連のトピック
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ーーー日本を救った男、破滅に追い込んだ男

 下記のような記述がありますが、その訳を知りませんでした。とても納得の
いく話です。下段のURLを読んでみて下さい。この著者は、米国スタンフォード
大学フーヴァー研究所の教授で日本人です。どうして、こんなスゴイことを教え
てくれなかったんだ、と言いたい!
<日本海海戦で、史上まれに見る圧勝をしたとしても、国力の差は圧倒的だっ
た。武器弾薬を買う戦費は底をつき、陸戦で勝っていても、追撃するだけの弾
薬も尽きていた。そのため、ロシアが戦争を継続したら、圧倒的な物資の差で
日本は必ず負けていた。日本にはこれ以上、戦争を続ける体力はなく力尽きて
いた。

一方でロシアは、「まだ局地戦に負けたにすぎない」と思っていた。しかし、
 ロシアは負けたまま戦争を停止し、講和条約に応じた。
なぜロシアは戦争を継続しなかったのか?なぜ日本を叩きのめさなかったの
か?>

http://you.prideandhistory.jp/nirk2_sp1/

★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

農村消滅論から大転換
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2016年2月12日金曜日

蓼科だより・432号

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年1月30日(土)★
★テーマ:大豆の選別、ライ麦のパン、国立長野種馬所、蓼科高校、
     なぜホンダアコードは、国境なき医師団日本
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 昨日の雨が夜半には雪になったようで、上は真っ白でも下はベタベタのシャーベット状になっていました。除雪機は掃き出し口が詰まってしまい使えず、除雪は人力になってしまいました。

 サラサラな雪ならサッサと短時間で済んでしまいますが、ベットリしていたのでいつもより良い運動になりました。それにしても大寒だというのになんという気候でしょう。自然界も春の準備スケジュールを狂わせていることでしょう。

 今週から、大豆の選別を書斎の中で始めました。食を楽しめるように4種類作りましたが量は全部で30kgほどです。篤農家からお借りした選別の道具を机の上に置いて、少し斜めにして、少しづつ流しながら悪い豆だけ拾い除きます。
 道具を貸してくれた人は、以前に脱穀のところでご紹介した方ですが、何でも教えて、貸して頂けるので本当にありがたいです。

 facebookにその様子をアップロードしましたので、下記を覗いてみて下さい。
https://www.facebook.com/takasuke

 大量に処理するにはこの道具を挟んで、両側に人が立ち選別するのだそうです。
 本当は動画でお見せしたいのですが、実は、ビデオカメラが悪いのかパソコンが悪いのか判らないのですが、昨年春から動画のアップロードができなくなってしまったのです。古いのでメーカーのサポートも切れているので、残念です。

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ーー
 前号で、家畜改良センター長野支場で作った厳選ライ麦を使って作ったパン「佐久ミッシュ」のことを書きましたが、一昨日佐久へ出向いた折に買いました。
佐久市野沢地区に、工場とカフェを併設した瀟洒なお店「りあん」がありました。
お母さんがそこの生まれというのが縁でお店を構えたようです。


 お店にいた可愛いお嫁さんから察するにまだシェフも30代だと察しますが、このシェフは佐久地域の職人グループ39BAR(さくばる)の代表で、今後、彼を含めて数名の関係者とともに、CFV(千曲川フードバレー)構想を進めていくことになっていると聞きました。すばらしいですね。
 我々NPOとリンクさせてもらうようにお願いするつもりです。

 パンの味は、加藤さんが仰るライ麦のものなんでしょう、一般のパンとは違うほのかな香りがして、中身がしっかりしていて、これがパンだという感じです。
昨日、今日と食べていますが美味しいです。加藤さんはワインに合うよ、と仰っていました。味は少し違いますが、地粉で焼いてるユシカフェのパンに似ています。

パン屋リアン
http://www.lien2008.jp/

ーーー国立長野種馬所のこと

 前号に続き、「お世話になった先輩」から、家畜改良センター長野支場(旧国立長野種馬所)に絡む貴重なお話を頂きましたの披露致します。

<・・佐久の種畜牧場の件では思い出があります。小生の父は陸軍の騎兵連隊の獣医官でしたが、昭和の初めころ除隊し、長野県衛生部に勤務した時、種畜牧場の前身である当時の国立長野種馬所へ出張になり、1日がかりで佐久へ行き、夜は接待を受け、翌日仕事が終わったので少し遅くなったが須坂の自宅へ帰り、次の日の朝、県庁へ出勤したところ、「あなたは今日は帰ってくる移動の日だから、出勤してはいけない」と注意され、乗りもしない2等車の旅費と2日分の宿泊代を支払ってくれたので、「1泊しかしていない」と申し出たら、「皆そのように清算しているのだから黙ってもらいなさい」と言われ、厳しい軍隊で育った者から見て、役所は楽でかえっていづらかったそうです。

父は高田師団の騎兵連隊にいましたが、軍縮で軍隊が縮小され高田師団は廃止になり、また、その後花形であった騎兵の時代は終わり、馬は軍隊では最も卑下された輜重(しちょう:軍需物資)隊の運送馬になり、獣医も馬と一緒なので、次の招集時は宇都宮師団の輜重連隊と言う部隊に配属されたようです。
輜重兵は運送人夫のことから「輜重輸卒が兵隊ならば、電信柱に花が咲く」と言って輜重兵をバカにした小唄が流行ったそうですが、体格が貧弱で兵隊扱いされなかった輜重兵には、高等教育を受けた立派な人も沢山いたと言っていました。・・・>

(私)昔からあの場所を皆が「しゅばしょ」とか「種畜牧場」と言ってましたが、今その意味が判りました。「種馬所」だったんですね!

 今まで、家畜改良センターはどちらかというと脇に押しやれていた感じもしますが、由緒もあり、日本農業の再生がかかる耕畜連携の拠点として是非大切に温存・発展させて頂きたいものです。
 TPPに関する政府の動きを見ていると、畜産関連施設に危機が迫っているように感じるのは私の思い過ごしでしょうか。
関係の皆さん、アドバイスをお願いいたします。

ーーー地元蓼科高校について

 立科町の同郷会・横浜すずらん会の太田会長さんから届いた挨拶状に地元蓼科高校のことが書かれていました。私自身は蓼校の卒業生ではありませんが、地元なので、応援します。次のようなアピールをされています。

< 第一に蓼科高校は、立科町の先輩が学校組合を作りその組合立の学校として創立された、いわば立科町の学校であります。
第二に県下でも9番目に古く、115年の歴史と伝統のある高校で、多くの立派な卒業生を排出している立科町が誇れる学校です。

第三に少子化などで全国的に高校の定員割れが発生している中で、蓼科高校は定員に近い応募が続いている頼もしい、地域でも重要な高校であります。
第四に最近ではジャズバンドで全国的に、更には国際的にも名を馳せたことでもみられるように、みな明るく礼儀正しい在校生が活動している高校です。>

(私)遠くから応援して下さる方が大勢いらっしゃいます。特に横浜市には長野県人が多いと聞いています。明治から昭和にかけて、長野県が生糸生産高日本一を誇り、出荷が横浜港が多かった関係で関連の商売人が移り住んだとも聞いています。ともかくありがたいことです。なのに、町を消滅させてしまっては面目が立ちません。

ーーーなぜホンダアコードは
アウディA6の半額なのか?

 上海で活躍している(株)アクアビジネスコンサルティングの高田さんのメルマガからです。

<・・・日本企業でブランディングが上手く行っているところはどの企業と思いますかと、車を運転しながらそのイギリス人に聞いてみた。その時私が運転していた車がホンダだからかどうかわからないが、ホンダは上手くやっているとの回答があった。・・・

・・・ただ、私が素人目に見て残念なのは、私が上海で乗っている広州ホンダのアコードはUSアコードがベースになっており、エンジンは3リッターで走行状況によって6気筒と3気筒に変わる日本では売っていないモデルだが、車格、スペック、内装、性能はアウディーのA6、BMWの5シリーズ、ベンツのEクラスとおそらく同クラスかそれ以上(とホンダの関係者も言っていた)であるが、それらの中国での販売価格は概ねアコードの倍。この差は何であろうか?(私はいい車を半額で乗れて全く文句はないのではあるが)。・・・>

なぜホンダアコードは
アウディA6の半額なのか?
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5933?page=1

 (私)ブランディングという言葉はよく使っていますが、私にとって判っているようでいまいち判らない言葉です。そうしたら、次のようなコメントを頂戴しちゃいましたので、真剣に勉強しなくちゃ!

<・・・安江さんの農法もブランディングを意識されると将来の付加価値が違ってくると思います。いずれにしましても日本人共通の課題だと思います。ところで日本人がブランディングで学ぶべき一番短な先生は誰だと思いますか。
私は天皇家だと思います。神話の時代からのストーリーが正にブランディングだと思います。>

(私)な〜るほど、ですね!言われてみれば、絶対的なブランドですね。今年は皇紀2676年ですから、世界最古のブランドですね。すごすぎて参考にしようがありません。誇るべき日本のブランドだと思います。

ーーー国境なき医師団日本 Medecins Sans Frontieres Japan

 無視できないものがまた届きました。
 1992年に設立された国境なき医師団日本は、2014年には、70〜80名のスタッフを126回世界に派遣したそうです。民間の寄付金だけで運用されており、約70億円集まり、内約50億円が援助活動・支援金として使われているようです。

 フランスが発祥の地だそうですが、ヨーロッパという地域は、植民地政策で世界から搾取した一方、赤十字やこの医師団等のような崇高なこともしますね。
 現在のアフリカや中東の悲劇は、かつての植民地支配の結果とみることもできるような気がしますが、その罪滅ぼしかといったら叱られるでしょうか。

http://www.msf.or.jp/library/annualreport/pdf/AR/AR2014.pdf

★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
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http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html
農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html
”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
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メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
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2016年2月10日水曜日

蓼科だより・431号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年1月23日(土)★
★テーマ:除雪、家畜改良センター長野支場、囃子は江戸の中心部から、
     松の剪定、無農薬なんて、スウェーデンで起こっていること
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
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 今週は月火と待望の雪が降り、今年初の除雪を楽しみました。
クボタの除雪機ですがとても快適です。ですが、よそ目に見るほど楽でもありません。
地面の凹凸に降られたり、方向転換する時などかなりの力を要します。
ですから、半日も続けると、腕や肩に適度な披露がたまり、良い運動になります。
真っ白い雪が吹き飛んでいく様は、陽が当るとキラキラと輝いてみごとです。

 全て済んだので書きますが、昨年1月妻が、駐車場で車から降りる時、氷で滑って
転び足首を骨折し、手術を受け、鉄片を添えてねじ釘で固定されました。
順調に回復して、リハビリを受け、3ヶ月後には普通に(多少引きづりましたが)
歩けるようになりました。

 そして10日前、その鉄片とねじ釘を外す手術を受け、今日退院してきました。
内科の手術と違い、精神的な心配はありませんでしたが、本人に聞くと、
最初から最期まで、痛みを感じたことはほとんど無かったようです。
きっと、日本の医術はすばらしいんでしょうね。日本人であることに感謝です。

 記念品だと言って、医者がくれたそうですが、10センチほどのビニール袋に入った
鉄片とねじ釘を見せられた時は、一瞬、病院が組み立て工場に思えました。

ーーー家畜改良センター長野支場を訪問

 聞き慣れない名称だと思います。昨日、NPO法人信州まちづくり研究会の会員
5名と紹介して下さったYさんと共に訪問し、とても勉強になり楽しい3時間を
過ごしました。
 佐久市の中心部に、約100ヘクタールの、まるで北海道に行ったかと思うような
別天地にあります。昔は軍馬の飼育と研究をしていたようです。

 この施設は、農水省管轄の独立行政法人で、本所は福島県にあり、1つの支場と
10の牧場が全国に散らばっています。設置の目的には次のように書かれています。
「・・・独立行政法人家畜改良センターは、我が国における畜産の発展と国民の
豊かな食生活に貢献することを使命とし、家畜の育種改良、遺伝資源の保存、
飼養管理技術の改善、優良な飼料作物種苗の供給による自給飼料の生産拡大に
努めています。・・・」

 耕畜連携を重要な方針とする自給圏構想には欠かせない施設だと判りました。 
 支場長の部屋で2時間懇談し、NPO側から、NPOの説明と自給圏構想の
プレゼンをさせてもらいました。とても熱心に聞いて下さいました。

 この後、支場長からご本人の経歴と業績、そしてこの支場で現在取組んでいる
事業内容を聞きましたが、我々の知らないことばかりで、特に畜産とその飼料と
種子については世界規模で活動していることを知り驚きました。

 支場長は、国連のFAOやGATやTPPに実際に携わり、南米にも滞在・研究し、
ベトナム政府の委託を受けて農業改革を提言したりと、まさしくグローバルに
農業のことを理解し考えておられます。

 又、その知見と経験をこの佐久の地で、市井に出ていろんな取組みをなさって
いることも判りました。一つの例が、佐久の小さなパン屋さんリアンで作り販売
している佐久ミッシュという、長野支場で栽培しているライ麦の厳選素材で
作られたパンです。非常に人気が出て売れているそうです。
 今回、行かれませんでしたが近い内に買いに行ってみます。

 厳選素材であるが故に可能になっているそうですが、この考え方はまさしく
畜産振興と飼料栽培の重要性と共に、松尾さんの提唱する農村自給圏
(スマート・テロワール)構想の中核をなすものです。
 厳選された農産物がインプロビゼーション(一口で表せば”経済発展”:428号
で解説)を起こすとジェイン・ジェイコブスが主張していますが、その実例です。

 地元佐久商工会議所でも注目しているのでしょう。会議所の月刊誌に、
「農業・自然との共生」というテーマで連載しています。私のところに9号まで
掲載されたPDFがあります。すばらしいです。
 ご要望の方には別送致しますので、お知らせください。
 これらの話がすばらしいと思ったのは、何れの事例もビジネスとして取組まれ
ていることです。補助金や自己犠牲の影が感じられないことです。

 昼食は支場長のご紹介で、東京生まれ北米育ちの若夫婦が、中込地区の古民家
を改築して営業しているレストランで食べました。
 拘りの地元食材を使ったストーリー性の高いカレーを戴きました。

 美しい景観と街並、そして美味しい食事というのも支場長の重要なテーマです。
 拘りが感じられて美味しかったです。下記ホームページがスゴく素敵です。

Marucafeホームページ
http://www.maru-cafe.com/

ーーー囃子は江戸の中心部からドーナツ状に
 前号の御田屋祭に因んで、江戸のS様からコメントを頂きました。
 テロワールという言葉をこうして使うとしっくりきますね。

< 今代々木囃子の演奏から帰ってきました。囃子は江戸の中心部からドーナツ状に
 周辺部に広がり、根ずいた場所で其処のテロワールにより熟成した地域の音として
今に伝わっています。
代々木囃子も神田、葛西の華やかな演奏に比べ、武蔵野の大地の様にやや泥臭い
響きです。しかし、この音が、地元の音なので、飽くまでも拘って伝えるべきで
しょう。それを代々木囃子保存会会長として、いつも主 張しています。>

ーーー松の剪定

 現役時代にお世話になった先輩O様から、庭木の剪定について面白いコメント
を戴きました。チャント手入れをするとすばらしいですが、素人の庭には、
松は要注意のようです。

<・・・小生は庭木の剪定は秋に済ませ、新年は果樹の剪定を梅を第一、
続いてネクタリン、クルミ、栗、柿、ブドウと花の咲く順に行い、3月には
石灰硫黄合剤の消毒をし、4月になるとジャガイモの種まきから今年の野菜作りが
始まります。

松には全く困っています。9本ありますが、松だけは植木屋さんに頼んでいます。
梯子の届く5本は小生が芽摘みをしますが、大木は危険なのでやりません。
小生が芽摘みをする5本中2本は大分高いので、植木屋に上を切って欲しいと頼んだ
のですが、「てっぺんを切ったことはない」と言って切ってくれません。

小生は「法隆寺へ行ったら、松が倒れた時建物に当たる部分は松を切っている。
建物は文化財だが松は文化財ではないので、不格好でも良い」と言う事を説明し、
写真を撮ってきて植木屋さんに見せたが、解ってくれないので、
そのうちに小生が切る積りです。・・・>

ーーー安全のための無農薬なんて「馬鹿のすること」?

 この問題はとても難しいですJBpressのメルマガから転載です。
 下段のURLから全文をどうぞ。一部抜粋です。

<・・・無農薬に対する考え方を次のように分類してみました。
(1)農薬を危険だと考え、安全な農作物を作ろうとする農家

(2)高収益を得る手段として無農薬を選択する農家

(3)自分の栽培スキルを高めようとする農家

(4)生き方、ライフスタイルとして無農薬を選ぶ農家

25年ほど前、北海道でリンゴの無農薬農家が隣の農家から訴えられるという
事件が発生しました。訴えられた理由は、無農薬栽培を行うリンゴ農家が農薬を
かけて防除をしないために隣の自分の果樹園にも害虫がやってきて被害が出ている
というものでした。無農薬の是非をめぐって当時大きく報道され、
社会の関心を集めました。・・・>

農薬は危険と信じる無農薬栽培農家が農村で嫌われる理由
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45802

(私)私の無農薬に対する考え方は、(4)に相当するような気がします。
その大きな理由は、本当のことがよく判らないからです。ただ、強い志向は
持っているので取組んでいるということです。
 それも農楽だから成立っていることで、農業で生計を立てるとしたら、
果して現状のことができるかと問われれば、自信がありません。

ーーー現実にスウェーデンで起こっていること

 メルマガPride&Historyよりですが、すごくショッキングです。
 何故、日本のマスコミはこういう事実を伝えないのでしょうか。
 ですが、もし、この記事の方が間違いだとしたら、どうか教えてください。
 下段のURLをお読み下さい。

< あなたの町の8割以上が外国移民になり、
放火や犯罪におびえて暮らす状況を想像できますか?
町の公園では知らない言葉ばかりが聞こえてきて
安心して子どもを1人で外へ行かせられない、そんな状況です。

きっと想像できないことでしょう。
しかし、これは現実にスウェーデンで起こっていることです。

(証拠写真はこの無料プレゼンテーションの23分35秒頃で見られます…>

http://directlink.jp/tracking/af/1406978/5zDn0E94/)

★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

農村消滅論から大転換
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/01/blog-post_17.html

「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/07/blog-post_9.html

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

農楽のすすめ!
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”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
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蓼科だより・430号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年1月16日(土)★
★テーマ:庭木の剪定、おたや祭、ジェイコブスさんの本、
     塩野七生さんの安全保障、北朝鮮破綻処理
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

 今週は庭木の剪定作業をしました。家の前と後に全部で大小合わせて20本ほど
あります。雑用を交えて3日ばかりやりましたが、約半分です。もう2日ほど
かかりそうです。昨春、通称バリカンと呼ばれている剪定用電動鋏を買ったので、
作業は捗っています。

 6尺と12尺のアルミ三脚ハシゴを使いますが、それでも手が届かないほど育
った庭木には悩まされます。庭師を頼めばお金がかかるし、長いハシゴをロープ
で固定して立てる方法を知らない訳ではないが、面倒なのと危険が伴います。
毎年体力も落ちます。
 結局、悩んだ末に、昨年も1本、今年も1本、12尺ハシゴで手が届く高さま
で頭を切りました。長年手をかけてきた庭木を切るのは殺生をするようで嫌な気
分ですが仕方ありません。

 一番立派なのは、妻の実家から頂いてきたイチイ(トガ)、その隣にある高野
槙です。高野槙の方は昨年頭を切りましたが、両方とも形もよく仕上がっていて、
堂々としてすばらしい庭木です。
 ですが、日本庭園は手とお金がかかりますね。特に松は剪定が難しくて時間も
かかり大変です。我家の松は私がやっているので、残念ながら出来が悪く他人に
見せられません。今のは父が築いた庭ですが、私が造るとしたら、たぶん洋式に
するでしょう。

ーーー御田屋(おたや)祭

 去る14日夕刻、たまたま長和町を通りかかり、「おたや祭」を楽しみました。
おたや祭は、我家から車で10分ほどのところにある長和町長久保古町に200年以
上前から行われてきた豊受大神宮の例祭です。

 過去に数回お参りしたことがありました。祭はいつもそうですが、色とりどり
で美味しそうな匂いを漂わせている露天商の通りを歩くと、子供の頃のワクワク
した気分に戻り、それでいて社殿にお参りする時は厳かな気分に浸り、楽しみな
がら歩きました。

 豊受大神宮の参道でおみくじをうる男性に「おたや祭」の意味と由来を尋ねる
と、説明書をくれました。それによると、豊受大神宮というのは、伊勢神宮の2
つの正宮の1つだということです。なので、20年毎に遷座祭が行われ、例祭は毎
年1月14日の夕方から15日昼頃まで行われるとのこと。

 この祭の特徴は、人形でこの地ゆかりの歴史に因んだ山車が数カ所作られるこ
とです。今年はNHKの大河ドラマ「真田丸」を題材にして5ヶ所に山車が飾られ
ていました。何れも10坪ほどの面積をつかって作られており、力作の人形と舞台
装置は見事でした。

 この地が実際に真田との縁があったことも書かれていました。大阪夏の陣を前
にして、真田信繁(幸村)が、「最期を覚悟してか」と書かれていますが、長女
おすえ(お菊)を、後に中山道長久保宿の本陣となる石合十蔵道定のもとへ嫁し
たとあります。娘の身を案じて上のこと、と。

 そんな縁がある地とは知りませんでした。その後石合家はどうなっているのか、
一度訪ねてみたいものです。
 因に、私の御神籤は「吉」、「願望 心長くして騒がねば時いたりて叶う」と
あったので、良しとしました。私の願望はご承知の通りです。

 田屋(たや)とは、旅の宿を意味するようです。1835年の旧家の日誌に「御田
屋(おたや)賑わし、かざり物数ケ所美事也」とあるそうで、昭和38年に長野県
無形民族文化財選択に指定されたそうです。

 長久保古町は、私の推定ですが人口500〜1000人足らずの小さな集落なのに、
5つの保存会があり、毎年新しい作品を作っています。よくぞこれだけの祭を続
けていると、感心します。

 今年は諏訪の御柱祭もあります。日本には大きな祭がたくさんありますが、
信じられない程のとてつもなく大きなエネルギーと誇るべき日本の伝統と文化を
感じます。祭がGDPに及ぼす影響も大きいでしょうね。

ーーージェイコブスさんの本は学生必読の書!

 私の”まちづくり”の先生でもある元立教大学観光学部長を務められた(その後
帝京大学教授)M先生から、「発展する地域、衰退する地域ー地域が自立するた
めの経済学」についてコメントを下さいました。

<・・・ジェイコブスさんの本、考え方は、都市や地域の研究者、学生必読の書
です。しかし、日本の都市政策ではなかなか採りいれられません。
なぜか、彼女の提案は、元の日本のまちの姿だったからです。
これでは新しい?都市ができないからです。
私は、川越でなんとか実現したいと思っています。・・・>

ーーー久しぶりに塩野七生さんの記事を読みました。

 塩野さんは私に、官民と公私(Public とPrivate)の違いを教えてくれた方です。
日経ニュースメールからです。あちこち、拾ってみました。

< 日本も中小の国々のひとつだから、同盟による安全保障は当たり前な話であ
って、ヨーロッパでは安倍晋三首相の安保法制は全然問題になっていない。
問題にならないどころか、『当然』という感じで受け止められています。・・・

・・・今のイタリアで中道左派政権のレンツィ首相がやろうとしていることもす
ごいですよ。まず上院を事実上なくしました。上院議員は選挙では選ばれないこ
とになった。つまり、ねじれ現象が起きない。

・・・安全保障の面では、イタリアは海外派兵を1万人くらいやっている。海外
派兵を決めるときはイタリアでも国会が承認する必要があります。そのときには
必ず野党まで一緒になって協議している。そうしないとヨーロッパの一国として
やっていけないから。・・・>

(私)いろんな見方があるもんですね。塩野さんは、ヨーロッパから日本を見て
いるので、意見を尊重したいのですが、迷っています。
つまるところは、一国平和主義でやっていけるのか、という課題に行き着くよう
に思います。

この記事は登録すれば無料で読めます。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO95103560U5A211C1000000/

ーーー問題になるのが、北朝鮮破綻処理のシナリオ

 【Vol.098】冷泉彰彦のプリンストン通信からです。冷泉彰彦氏は、『ニュー
ズウィーク』日本版のコラムニストということですが、来歴は下記URLをご覧く
ださい。この先生の論説に惹かれるのですが、どういう方なのでしょう。
最近、疑い深くなっています。自分に確信(核心)がないからです。
自分が学んでないというのは悲しいですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/冷泉彰彦

 冷泉さんの自己紹介には次のようにあります。
「アメリカ北東部のプリンストンからの「定点観測」です。テーマは2つ、

「アメリカでの文脈」をお伝えする。
「日本を少し離れて」見つめる。

この2つを内に秘めながら、政治経済からエンタメ、スポーツ、コミュニケ
ーション論まで多角的な情報をお届けします。」

 プリンストン通信からの引用です。私には頷ける話でした。
<・・・旧年中に「日韓合意」をやっておいたことの重要性が浮き彫りになりま
した。仮に順序(核実験との)が逆になっていたら、果たして政府間合意が可能
になったかどうか分かりません。・・・

・・・そこで問題になるのが、北朝鮮破綻処理のシナリオです。破綻のプロセス
で起きる危機にどう対応するか、あるいは破綻後に起きる「統一韓国」が中国と
米国の間でどのような立ち位置を模索するか、こうした点に関しては真剣な議
論が必要と思います。

その際に大切なのは「統一韓国」と日本の外交です。明治維新、いや関ヶ原戦
以来の日本外交というのは、「韓半島を日本の敵対勢力とはさせない」という
ことを、「国のかたち」の根幹に据えてやってきたのです。そのために徳川
政権は豊臣政権を武力殲滅したのですし、維新後の藩閥政権も衝動的な征韓論
を潰す一方で、地政学的な成り行きの結果として日清・日露の戦役に進んだわ
けです。・・・

・・・1950年の韓半島の戦火の飛び火を防いだこと、65年までかかったもの
の日韓正常化を行ったことも、その延長上にあります。仮にも、新「統一韓
国」が、統一に付随した混乱を収拾するための求心力に「反日カード」を使っ
てしまい、将棋のコマを流れのままに打った結果「対馬水道の東西」が緊張す
ることになれば大変です。日本の過去450年の国策が破綻するばかりか、そ
の緊張のコストは老いた日本経済を打ちのめすでしょう。

 そのようなシナリオをどう回避するか、今回の『水爆騒動』を契機に真剣な
議論が必要と思います。>

(私)「韓半島を日本の敵対勢力とはさせない」ということを、「国のかたち」。
なるほど!ですね。言われてみればその通りですね。そして、地政学的にみれば、
世界の常識かもしれないと思いました。何が起こるか判らない大陸勢力との緩衝
地域として、ですね。

 冷泉さんのこの考えにとても惹かれます。
 どなたか論評して頂けないでしょうか?

★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

農村消滅論から大転換
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「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
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農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
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蓼科だより・429号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2016年1月9日(土)★
★テーマ:大豆の脱穀、長野大学で開放授業、農業センサスの読み方、
     過剰な衛生意識、明治世界遺産ビデオ
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

  小寒に入ったというのに、まだマイナス10℃に届いたことがありません。
今朝はほんのうっすらと白くなりましたが、すぐ融けてしまいました。

 今週中頃、大豆の脱穀とトウミ(唐箕:はね車の風でゴミを飛ばす)処理を
行いました。量は大したことはないのですが、黒豆、緑豆、糀いらずの3種類です。
 昨年末に旧家の蔵から頂戴した年季ものの足踏み脱穀機が活躍しました。
最初動きが鈍かったので、よく見ると、
回転部分の歯車に油と埃がこびりついて溝が半分埋まっていたので、
マイナスドライバーで削ぎ落としオイルを注したら調子よくなりました。

 やはり機械は必要です。効率がいい。ですが、段取り時間がかかるので、
少量のものは打ち棒で叩いてしまいました。昨年作った弓形にしなった棒が
役に立ち、豆は良く乾いていたのでよく落ちました。

 唐箕かけは、旧家に豆を袋で持込み、使わせてもらいましたが、
電動なので、あったいう間に終了しました。
旧家の主人はNPOの会員であり、とても親切な方で、要領を得ない私に全ての
作業を丁寧に教えてくれました。最後には、「自宅でやれば良いよ」と言って、
手製の屑豆選別道具も貸して下さいました。明日やってみようと思います。

 驚いたのは夜です。屑豆も入ったまま、全重量を計ったら約30kgでした。
豆を作った畑の面積と収量から1反歩当たりの収量を計算してみると、
何と、たったの125kgです。屑を除けば100kgを切るでしょう。ガックリです。
 長野県の営農指導目標は300kg/反です。農業雑誌に出てくる篤農家の収穫量は
400kg〜500kg/反です。素人が勉強もせずに初めて作ったようなものですから
当然なのでしょうが、穀物作りの難しさを痛感させられました。

ーーー長野大学で地産地消と自給圏構築の開放授業・講座

 長野大学が地域貢献度ランキングで全国1番になったことは以前に書きましたが、
次のように紹介されています。
「長野大学は、1966年に公設民営大学として開学し、上田市塩田の地に
50年地域と共に歩んで参りました。  本学は、「地域貢献」を大学憲章のひとつに
掲げ、今日も「地域に根ざした大学」を目標に様々な地域貢献活動を行っており、
その結果、日本経済新聞社産業地域研究所が行っている「大学の地域貢献度ランキング」
において、私立大学部門6年連続第1位にランクインしました。」

 因に、信州大学は総合で第1位です。長野県の大学はすばらしいね。

 今回の開放授業講座は、長野大学に事務所がある千曲川流域学会が主宰し、
古田環境ツーリズム学部学部長が仕切っていました。
この環境ツーリズム学部が大きく地域貢献に貢献している感じました。

 午前中は、「地産地消論」の開放授業。開放授業とは、学生対象の授業を
一般に公開しているということです。
 今回は、学生が30名、我々一般参加が30名ほどでした。当NPOの関係では14名の
参加でした。たまたま横浜に来ていたアメリカポートランド市で商社経営をしている
私の古い友人夫妻が参加して下さったのは嬉しかったです。

 「地産地消論」では、『スマート・テロワール-農村消滅論からの大転換-』の
著者松尾雅彦さんをお招きし、90分の講義をやって頂きました。
 何回かこのメルマガに書いていますが、「スマート・テロワール」の意味は、
川勝平太さんは「美しく強靭な農村自給圏」とカッコよく訳しています。

 地産地消という言葉は1980年代初頭に農水省が農工両立論と一緒に提唱した
ものだそうですが、諸事情の中でうまくいってません。私は地産地消論(実践)が
行き詰まっていると感じていますし、松尾さんも壁にぶつかっている、と表現しましたし、
古田さんも同様なことを言ってました。

 松尾さんは、「スマート・テロワール」の考え方はその壁をぶち破るものだと仰るし、
この考え方を聞いた大部分の方がこれに賛同するだろうと思っています。
 このまま行ったら、本当に地方は消滅する、という危機感は共有されていると思います。
どうしたらその危機から逃れることができるのか、日本中で議論されていますが、
処方箋がないのが実態ではないでしょうか。

 私はこの考えをコロンブスの卵だと思うし、静かな革命だと思っています。
講義の内容をメルマガの片隅に書けるものではありませんが、敢えて要点を
纏めれば次のようになると思います。

・このまま行ったら、畜産は壊滅し、農業も立ち行かなくなる。
・日本人の生命線を外国に握られてしまう。
・重農主義を尊重しなければならない。
・生産、加工、流通、消費が循環する一定の自給圏を構成しなければならない。
・活用されていない農地と森林を有効活用する。
・他地域から買っている物で、自分で生産できるものは置換える。

 午後は、「松尾さんを囲む会〜東信で何ができるのか」というテーマで
質疑応答形式で90分行われました。
 やはり、TPPと日本農業のこと、アメリカの農業政策とEUの話が多くでました。
日本はアメリカの農業政策に押しまくられ、EUは地域認証制度とフローフードで
アメリカを撃退したとなるようです。

 最後に今日の目的。時間を頂き、我々NPOがやろうとしていることを説明し、
脱公務員の若者が農業で成功している実例も話しながら、次のように訴えました。
「田舎の閉塞感の壁をぶち破る為に、自給圏構想を掲げて立ち上がりましょう。
仮称ですが、「東信自給圏構築協会」を皆で立ち上げましょう。」と。

 ドジのために、反応を確かめずに話を止めてしまいましたが、
最後に松尾さんに「第一歩を踏み出しなさい!」檄を頂き、
それを受けて、古田学部長が閉会の言葉で「一歩を踏み出します」と
締めて下さり、うまく行ったのかな、と希望的受け止めをしています。

 これを読んで頂いている皆さんもご協力とご支援をお願い申し上げます。

ーーー「2015年センサスの『農業経営者』的読み方」

 統計は読み方により、前提条件により全く違った解釈になります。
一つの事例を紹介します。これは表題の記事の冒頭にあるものです。
これを読むと、本音を語れないセンサスを纏めている農水省の官僚が
哀れに思えてきます。

<『農業経営者』編集部です。・・・
・・・昨年11月末に農林水産省が5年ぶりに行なった『2015年農林業センサス』の
結果の概要を公表しました。この結果をどう捉えて、時代を読むのか。
特集では農水省のコメントと合わせて、編集長による『農業経営者』的読み方を
項目ごとに載せました。

図1 農林業経営体数(全国)
農林業経営体数(15年2月1日現在)は140万2千経営体で、5年前に比べて
18.8%減少した。このうち、農業経営体数は137万5千経営体、林業経営体数は
8万7千経営体となり、5年前に比べてそれぞれ18.1%、38.1%減少した。

『農業経営者』的読み方
農業経営体数の減少率は5年間で18.1%(30万4千戸)、さらに10年前の
32.6%(63万4千戸)でほぼ同じ減少率である。この農業経営体数の減少を
どのように見るべきなのか。さらに、後述の農家数、農業就業人口の減少を
含めてその現象を嘆くのが農業界一般の読み方と思われるが、本当に
そうなのであろうか。むしろ、農家数あるいは擬似農家が多すぎるところに
日本農業の根本問題があると言うべきなのである。・・・

・・・図11 年齢別農業就業人口の
構成(全国)
販売農家の農業就業人口は209万人で、5年前に比べて51万6千人
(19.8%)減少した。この結果、農業就業人口の平均年齢は66.3歳となり、
65歳以上が占める割合は63.5%となった。

『農業経営者』的読み方
「農業就業人口のうち、65歳以上が占める割合が63.5%に増えた」という毎度
おなじみの農業就業人口の「高齢化」という農業界のボヤキを示す統計である。
これに関してはかねて本誌が主張している以下のことを考えられたい。

そもそも、普通の勤労者であれば60歳、あるいは65歳になると定年で「無職」
となる。一方、「農家」とは職業概念ではなく、「世帯」概念である。定年退職で
会社を辞めた人が農業就業人口にカウントされるから勤労者より農業就業者の
年齢が高くなるのは当然なのであり、この高齢化の傾向は農業就業者の高齢化
を示しているのではなく、日本人の高齢化を示しているだけなのだ。 ・・・>

(私)ことほど作用に、全ての項目に似たような現象があります。
皆さん、これを読んでどう思われますか?

「2015年センサスの『農業経営者』的読み方」
http://agri-biz.jp/item/detail/23476

ーーー過剰な衛生意識についてコメントを頂きました

  Aさんからです。
< 環境問題について、
「特に女性の過剰な衛生意識と日本人の潔癖性が影響していると思います」と
ご指摘がありましたが、全くそのとおりだと思います。
ただ毎日そのような感覚にさせるCMがテレビで流されており、
そのようにさせられているのだといった面もあるように思います。
何が本当に大事なのかをよく考えなければなりません。 >

ーーー明治日本の産業革命遺産のビデオ

 探せば何でもありますね。ITのパワーに本当に驚きます。
 このビデオは内閣府(Cabinet Secretariat,Government of Japan)から
ユネスコ世界遺産へ贈呈されたもののようです。明治に造られた工場、
設備等が今でも動いているものがあり、これもビックリです。
日本のインプロビゼーション能力はスゴイですね。

明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
https://www.youtube.com/watch?v=c0CpPLnz4Mk#t=1391

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農村消滅論から大転換
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「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
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農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
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無農薬玄(白)米の販売
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