2011年9月25日日曜日

蓼科だより・206号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年9月24日(土)★
★今回のテーマ: 稲刈り不調,農地,台風 & 原発 
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

  台風15号は21日に信州は通り過ぎたのですが,今日の稲刈りは,田んぼがくちゃくちゃでできませんでした。また昨夜は一番の冷え込みで10℃になり,布団を持ち出しました。
よくしたもので秋野菜は長雨の中でも着実に育ちます。総太りダイコンが本葉4枚になったので昨日おろ抜きしました。サラダで食べるととても美味しいです。自分で採った種から蒔いたナガネギが発芽しました。タマネギの苗も順調に育っています。
 私の背丈以上に伸びた長崎の七角オクラは4〜5本が風に倒されましたが,支柱で回復させました。
食べるホウヅキが収穫適期に入ったようで美味しくなりました。食べるホウヅキは他にない非常に個性的な酸味と甘みがあり,ビタミン類を多く含み,特に肝脂肪や高脂血症に良いとされるイノシトールが多いそうです。

ーーーーー農地のこと
メルマガ204号の農地法の記述で間違っているとこがありました。下記部分です。

「もっと根本的な問題があります。農地法で5000m2の制限をしながら,一方において特区申請をすれば1000m2まで下げられという。」

これを下記<>内のように,お詫びして訂正加筆致します。
農地法が平成21年に改正になり,契約による農地取得下限面積が”原則”50アールであることは以前のままですが,下限面積については地元市町村の農業委員会の判断で引き下げることができるようになりました。
引換えに,特区の認可で10アールまで減らすことができた特例は廃止されました。尚,相続による取得には,既得権として下限がありません。
 ところが,何とも呆れた仕組みになっているのです。表向き自由にしたようになっていますが,意地の悪い「農地法施工規則」(最下段に添付)がついています。
その第一項で,農業委員会が検討の際目安とするべき数的制限をかけ,第二項において,曖昧な規定で第一項の制限を外せるようになっています。これが曲者です。
第二項に,曖昧な部分「相当程度」という表現がありますが,それについては県の担当者から口頭で指導があったようです。ここが問題です。
 現実にどういうことが起こっているか,自分の立科町と隣の佐久市の農業委員会に確認しました。結果として,佐久市内で,以前特区で10アールにしていた地区が40アールになってしまい,立科町では検討した結果50アールのままです。しかも特区はもう使えません。 つまり,以前より縛りが強化された結果になりました。ですが,農水省は問いつめられれば第二項の曖昧な規定を持ち出して,「やればできますよ」と逃げることができます。
 何とも呆れた狡猾さです。「下限面積については農業委員会の判断で決める」すれば良いものを,表看板(法)だけ「地元の裁量に任せます」として,実質的(施工規則)では縛りを強化したのです。どこまでも国が管理するんだ,ということでしょう。
地方の土地の活用をなんで中央官庁がここまで口を出さなければいけないのでしょう。何故地方の問題を地方に任せられないのでしょう。>
津波,震災,原発等,全ての政治の流れをみていると,日本に地方自治など存在していないことが証明されたのではないでしょうか。国民,市町村長,県知事全員が口を開けば「国が,・・・」と言ってます。東電もまるで国営になったみたいですね。
そう感じるのは私だけでしょうか。
ーーーーー台風12号関連
 私の”まちづくり”恩師からの情報です。
<十津川村(奈良県)が今回はこれでも被害は「少し」ですみましたが、明治22年の洪水で全村崩壊、生活基盤を失った600戸の村民が北海道に入植し、新十津川村をつくったのです。札幌の北、岩見沢市の西に新十津川村はあります。「十津川物語」という本に詳しく書かれています。

私は、仕事で新十津川村のまちづくりを手伝いました。
 13-16日、被災地に学生400名を連れてボランティア活動と学生にいかに被災地がたいへんなのかを知ってもらう目的で、でかけます。学生のめんどうだけでも大変です。教員も20名参加します。>
(私)この先生は実践派です,町おこし会社の代表取締役もやってます。こんな大学教授がたくさんいると良いのですが・・。
ーーーーー原発問題
 前号の<放射能ヒステリーの正体>を教えて下さった唯臥独村さんから,下記のコメントを頂きました。<>内。
<昨夜(09/19)のNHKBSプレミアム『宇宙の渚に立つ~世界初・生特番~』では、JAXAの科学者が「宇宙船内では1日で地球上の6か月分の放射線を浴びる」と言っていました。>

同じく唯臥独村さんからの情報です。<>内。
<三輪明宏さんが先月の週刊朝日にこんな趣旨のことを書いていました。「ナガサキでは百年生えないと言われた草木もすぐに生えだし、みんなバラックを建ててすぐに住み始めた。
 私も爆心地へも母を探しに何度も行った。当時は除染は愚か、“除染”という言葉すらなかった。それでもみんな子や孫とともに長生きしている」と>
Wikipediaより三輪さんについて:
10歳だった美輪は長崎への原爆投下時、長崎市本石灰町(爆心地から約4キロ)の自宅におり無事だったが、その後、近くの防空壕で待機した後に爆心地近くにあった生母の実家へ祖父母を1人で探しに行き惨状を目の当たりにする。>
ーー
 私がホルミシス論ばかり紹介しているので,ホルミシス論に固まっているように見えるかも知れませんが(正直なところ傾いていますが),ホルミシス論で固まっている訳ではありません。
私の感性でご紹介できる情報がないのです。反核・反原発んの皆さんの主張に共通しているのは,恐怖感と感情論が主流でデータがないことです。ですから,反核・反原発の皆さんの情報には説得力がないのです。
チェルノブイリの甲状腺がんも,非被曝地域との罹病・死亡率の比較データで発表されています。
こういうデータがあれば,説得力もあります。

 恐らく普通の人間であれば,反核・脱原発に反対の人はいないと思います。代わるものがあるならそれにこしたことはないからです。
 反戦・平和と一緒だと思います。好戦・混乱好きなんてある筈がありません。ですが,残念ながら軍隊(暴力装置)はいらないとはならない筈です。

豊かな生活の確保と,危険性のある文明(軍隊,車,ジェット機,ケイタイも)との微妙なバランスの上に現在の生活が成立っています。このバランスをどのように考え選択するかという問題ではないでしょうか。
万人の自殺者は,自分の生活と文明社会とのバランスがとれない人々が犠牲になっているのだと思います。戦後だけで200万人近い自殺者のことを何故もっと騒がないのか不思議に思っています。
先進国でダントツ1位です。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2770.html

ーーーーー閉め
まだまだ頂いている情報がありますが,オーバーですよね。
凡人にはとても言えない天才の言葉で終りにします。
「無限なものは2つ存在する。それは宇宙と、人間の愚かさだ。しかし、前者については断言できない」アインシュタイン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<わたしのサイト>・リンクを貼って頂けませんか?
田舎暮らし情報館(蓼科より): http://tateshinadayori2.blogspot.com/
田舎暮らし動画: http://jp.youtube.com/user/takasukey

2011年9月18日日曜日

蓼科だより・205号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年9月17日(土)★
★今回のテーマ: 草堆肥づくり & 放射能情報
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  この数日,本格的な草堆肥作りに挑戦しました。草がたくさんある田んぼの方の畑に積み上げました。作り方は自然農法を進めている信州なずなの会のリーダーから教わりました。自然の植生を活かした納得のいく理論だったのでやってみることにしたのです。
 ポイントは,種のついた草をできるだけ乾燥させたものを使う。微生物のたくさんいるもの,堆肥,山の腐植土等とコヌカを挟んで積み上げます。私は微生物のたくさんいるものとして,昨年秋仕込んだ腐葉土とEMボカシを使いました。
半月程前から刈っておいた田んぼの畦草を集め,1.8m×1.5mで,5段程積み上げて1.2mほどになりました。
ヒマワリの茎はチップにし,花の部分は草刈り機で刻んで草の間に積込みました。嫌気性発行をさせるので最期はシートで包みました。乾草の匂いがとても良かったです。
数日内に「草堆肥づくり」を,Youtubeにアップロードします。
 「夏の蓼科牧場」以降,3つほど新動画をアップロードしてあります。

ーー
 来週24日に稲刈りを計画したいのですが,台風15号に妨害されて怪しくなってきました。体験希望の方と一緒に楽しみたいのですが,24日を逃すと10月1日になりそうです。
ーー
過去に数回,そして前2回農地法のことを書きました。このメルマガは農政通で知られる羽田孜,篠原孝両衆議院議員事務所にも送らせてもらっています。ご両人とも面識もあり,羽田さんには随分応援もさせてもらいました。しかし,両事務所から一回もご意見を頂いたことがありません。
 わたしは所詮は素人,間違えているかもしれないという思いは常にあります。もし間違っていたら教えて頂きたいし,私の批判に対して弁明や説明も頂きたいと思っています。
しかし,とるに足らぬ問題,或いは相手にせぬ方が良い人間とされているのか,それとも忙しすぎてとても付合っていられないというのか,その理由が判りませんが,無視されていることをどう解釈したらいいのでしょう。
どなたかそのへんの裏事情を教えて頂けないでしょうか?

ーーーーー
原発・放射能のことについての情報が溜まってしまいました。要約して転載致します。
メル友から頂いたまぐまぐのメルマガ下記「放射能ヒステリーの正体」は説得力があります。<>内に一部分抜粋。下段にURL,読んでみて下さい。ホルミシス論の総集編みたいな記事です。
<微量の放射能は健康に良い、という学説を最初に唱えたのは、ミズーリ大学の生命科学の教授トーマス・D・ラッキー博士だった。ラッキー博士はアメリカ航空宇宙局(NASA)から、宇宙における放射線の、宇宙飛行士への影響を調査することを依頼された。 宇宙船内では、毎時45マイクロシーベルト(μSv)の放射線を浴びる。宇宙船内で約半年間を過ごすと、19万μSvほどになる。地上で我々が浴びる自然放射線量は世界平均で年間2400μSvなので、その80倍程度である。
また福島第一原発から20~30Kmのエリアでは8月末現在で1万μSvだから、宇宙飛行士の被曝量はその19倍ほどにあたる。
(1000μSvは1ミリシーベルトmSvに相当するが、本稿では分かり易いように、すべてμSv〔マイクロシーベルト〕で統一する)
しかしラッキー博士が10年以上をかけて、多くの宇宙飛行士の健康状態を調べると、宇宙に行く前よりも、行った後の方が、良くなっている、という事実が明らかになった。

「我が国は世界で唯一の被爆国」というのが反核勢力の常套文句だが、それなら放射能の被曝の影響を科学的に突きとめ、合理的な対応を世界に示す事が我が国の役割だろう。>

(私)ラドン温泉のこと,広島・長崎の追跡調査のこと,核施設労働者の追跡調査のこと等,科学的論評がされており,素人の私には断定はできませんが,データも示されており,感情的雰囲気の強い反対派の論よりも説得力を感じます。

ーー
 ハルシステムのホームページ原発シリーズ第17回に再生エネルギー派の日本総研寺島理事長の意見が載っています。私は中庸を得た現実的な意見だと思います。要点だけご紹介します。<>内。
<一方、「脱原発」は、日本という国が、清貧の思想で、「貧しくともつつましく生きる」という選択をするということである。
実施に移せば、今の経済力を維持し、国際社会での発言権を維持することは出来なくなるであろう。果たして、その国民的合意が出来るかという点が問われるのである。>

ーーーーー
 ”まちづくり”の出版社学芸出版社のメルマガからで紹介された「コミュニティ・デザイン」(山崎亮著,副題が「人のつながりをつくる」)を読みました。あまり本を読まない私ですが,この前の長雨から読書づいています。(笑)
 私がライフワークにしている”まちづくり”のことだったので格別な関心を持って読みましたが,目から鱗の斬新でエクセレントな考え方と実践が書かれていました。これが本当の”まちづくり”だと感じましたが,決して難しいことだとは思いませんでした。 副題にあるように「人のつながりをつくる」という仕組み,つまりソフトウェアをデザインするのです。コミュニティのソフトをデザインすると言ってるのです。 実際に日本の各地で困難な問題をいくつか解決しています。その解決への発想と取組み過程と結果を書いた本でした。
 デザインというと,モノを設計することと思っていましたが,「本来のデザインという意味は記号的な美しさを表すsign からde つまり抜け出すという意味であり,本質を探るということ」だと書かれていました。な〜るほど,と納得です。 私の稚拙な説明ではお判り頂けないと思います。この本にある考え方と手法は,”まちづくり”ばかりでなく,どんな組織にも適用できると思いますので,読んでみて下さい。 彼は,「デザインとは,社会の課題を解決するツールである」,「現在日本では,100万人以上の鬱病,3万人の自殺者,3万人の孤独死があります。これらの結果は,『人のつながり』の問題であることは間違いないと思います。」とも書いてます。 この状況から脱出する方法を”まちづくり”という視点から見たのがこの本だと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<わたしのサイト>・リンクを貼って頂けませんか?
田舎暮らし情報館(蓼科より): http://tateshinadayori2.blogspot.com/
田舎暮らし動画: http://jp.youtube.com/user/takasukey
「夏の蓼科牧場」をアップロードしました。
186号以前のアーカイブス: http://archive.mag2.com/0000200505/index.html

Topに戻る

2011年9月11日日曜日

蓼科だより・204号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年9月10日(土)★
★今回のテーマ: 農地法の怪!つづき
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 9月に入ったあたりから蓼科の里は,キリギリスとコオロギの声が小さくなり,澄んだスズムシの音が草むらを支配しています。やはり,スズムシの音は一番です!だから虫の音は”秋”なんですね。
12号が去った後,天気が続いて久しぶりに畑に水やりしました。ダイコンとタマネギの発芽が順調です。稲の熟成がイマイチで,まだ黄金色にならないのが気になります。盆すぎの低温と長雨が影響しているのだと思います。
台風12号の影響で,和歌山県の南東の地域で,5日間で1800ミリの雨を記録とテレビで放映していました。1日に360ミリです。こんな雨,想像がつきません。
私が住んでいる信州東信地域は日本でも最も雨の少ない地域で,年間に1200ミリ前後です。たった5日間でこの1.5年分です。たまったもんじゃありません!それこそ想定外ですね!
100人以上の犠牲者と報じられていました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
ーーーーー
 もう一回農地法について書きます。メル友から「農家の相続も同じですか?」という質問を受けました。実は,農家の子供は農家の資格があるということで,面積制限がありません。
 たの産業にはこのような差別はありませんが,やはり食に関する産業だというので特別扱いになったのだと思います。
しかし,配給はとうの昔に終り,農地を特別扱いする時代は終ったのではないでしょうか。
私は農村にいます。約8000人の町に,指で数えられる程の専業農家はありますが,2000戸以上あると思われる農家の90%以上が兼業です。役場・農協か通勤可能範囲の会社に勤務して給料を稼ぎ,土日と朝晩に作業するのです。

家庭菜園と言ってもいい人が大部分です。しかも面積が過小なのに機械を使い,売上はほとんどないので赤字になります。ですが,その経費は所得から控除されるので赤字になっても苦にならない仕組みになっているのです。経費を一切認められないサラリーマンがこのことを知ったら何と思うでしょうか。
 そういう農家の子供達は農業をやったことがない人が大半です。基本的に務めていれば他のことをやる時間はありません。少し前までは田植と稲刈りくらいは手伝ったものですが,今はその手伝いも,大型機械の導入或いはレンタルで,半日もかからずに片付いてしまいます。農業を全く知らない子供達がほとんどです。
片や,非常に稀ではありますが,農業をやりたいと思っている非農家(サラリーマン)がいます。”田舎暮らし”にきて家庭菜園を持ちたい人もいます。その人達は前回書きましたように5000m2の農地を一度に取得或いは借りなければ農に従事することができません。全く非現実的だと断言できます。
ここで考えて頂きたいのです。農家に育ったけど農業を知らずやる気もない人と,農家ではないけれどもやる気の人と,どちらが農業と農地を守ってくれるのかということです。
ーー
 前回300坪の畑を買ったけれども登記ができないで困っているという話を書きました。ですが,その方はその畑を使っています。実は法律違反です。しかし農業委員会も町当局も見ぬ振りをしています。こんな人は全国至る所にいると思います。
ーー
もっと根本的な問題があります。農地法で5000m2の制限をしながら,一方において特区申請をすれば1000m2まで下げられると言ってます。
また,サラリーマンが家庭菜園もできないなんておかしいじゃないか,という批判をかわすために「市民農園法」とか「特別農地貸付法」という法律をつくり,所有はできませんが使えるようにしました。農地は50〜150m2に分割できます。
 それらの法律により,立科町にもクラインガルテン15戸があります。しかし,基本的に自治体と農協しかできない仕組みになっています。民間でもできることにはなっていますが,実質的にできないようにややこしくできているのです。つまり民間にはやらせないが,役所がやるのであればどんなに小さくしても良いとなっているのです。
これって,おかしくないでしょうか。見て見ぬ振りをしたり,1000m2でも良い,50m2でも良い,というのであれば,何故5000m2の制限を廃止しないのでしょうか。これを”怪”と言いたいのです。
この農地法と市民農園法のために,地方・中央で,書類を机に積み上げてどれだけ大勢の役人が飯を食っていることか,全く不毛だと思えてなりません。誰のための農地法なのでしょうか。
ーー
農水省のホームページで「2010年世界農林業センサス結果」(下記URL:5年前との比較)を見ました。北海道では30ha以上の農家が増えており,100ha以上などは28.7%も伸びています。30ha未満は減り続けています。
それを,都道府県で見ると,5ha以上が伸びており,30ha以上は142%も述びています。要は,零細農家(農業とは言えない家庭菜園クラス)は減り続け,大規模農家が猛烈に増えているのです。これって,良いことではないでしょうか。
農水省は農業就労人口減を問題視していますが,零細農家が減り大規模が増えている訳ですから当然の流れです。しかも,世界的に見るとまだまだ就労人口が多すぎるのです。(浅川芳裕氏の主張)

田舎の耕作放棄地も,昔の使い勝手の悪い小さな工場と同じで,効率が悪すぎて使えない土地なのです。(これも浅川氏の主張であり,私もそう思っています)
 つまり,我々は農水省の大本営発表で騙され続けているように思います。ですから,上記のような内容を農水省はニュースや解説で流していないように思います(調査していませんが)。ホームページには載っていますが,一般の人はそこまで見ないのではないでしょうか。

 農水省は,いろんな規制をかけている理由に,大規模農家の育成をあげていますが,わたしは詭弁だと思っています。
工業,商業でそのような政策をとったことはありません。しかし,世界のトヨタ,世界のセブンイレブンを生みました。政府がやったことは規制を外しただけです。
農業は,ロシアと中国で失敗した統制農業をやっているから伸びないだけだと思っています。農水省が一切の干渉をやめて,現在使っている予算を本当の農業振興に使えば,たちまち世界一の農業国になるのではないでしょうか。
誤解を恐れずに言えば,農業も産業の一つであり,経済原理は他の産業と同じだと思います。
ーーーーー
今回,原発問題も溜まっていて添付したかったのですが,長くなってしまったので次回に致します。一つだけ,ハルシステム設計ホームページに下記シリーズが掲載されました。
第17回 福島第一原発の原子炉事故を考える(繁栄か滅亡か3)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<わたしのサイト>・リンクを貼って頂けませんか?
田舎暮らし情報館(蓼科より): http://tateshinadayori2.blogspot.com/
田舎暮らし動画: http://jp.youtube.com/user/takasukey
  「夏の蓼科牧場」をアップロードしました。
186号以前のアーカイブス: http://archive.mag2.com/0000200505/index.html


Topに戻る

2011年9月3日土曜日

蓼科だより・203号〜田舎暮らし情報

 ★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年9月3日(土)★
★今回のテーマ: ホームページの刷新 & 農地法の怪!
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 台風12号さんはゆっくりで困りますね。土が乾かないので,土作りができず,他の畑仕事が進みません。雨が気にならずにできるのはミョウガの収穫です。とても良いミョウガが毎朝小ザルに一つづつほど採れます。妻がアチコチに自慢して送っているようです。
ーー
稲刈り体験イベントの予告です。
9月24,25のいずれかで行います。どちらになるか,1週間前には決めます。
参加ご希望の方は予定調整をお願いいたします。
ーー
 昨日は思いきって,問題だったブログのホームページを作り直しました。googleのブロガーを使っているのですが,Youtubeとの関係でアカウントが混乱してしまい,ログインできなくなってしまったのです。
いろいろやってみて,ブロガーにも問合せしたのですが返事ももらえず解決できないので新規に作り変えることにしました。雨のおかげでできました。
ぼつぼつリニューアルしなければと思っていたので,バージョンアップもできて丁度良かったです。URLが変りましたので,下記よりご覧下さい。前より見やすくしたつもりです。「蓼科便り187号」以降はブログにも載せてあります。

「自己紹介」の中にある「私の想い」や「世話人の”まちづくり”奮闘記」などお目通し頂ければ幸いです。
ーー
 これも雨読の巧妙ですが,島根県の尊敬するメル友さんが発行した冊子「志高く生きる」をご紹介します。元山口県立高校長佐古利南先生の講演録でした。
人間の尊厳に係ることを誰でも知ってる有名人を例に取り,子供にも判るように書かれていました。日本中の中学生・高校生に是非読ませたいと思う冊子です。
下記(有)大島建材店(社長が発行者)さんのホームページに内容がありますのでご覧下さい。
ーー
以前に一度書きましたが,パール・バックが日本にいた時に遭遇した「つなみ」が詩になり,それが素敵なアニメ動画になってYoutubeにあります。その死生観は上記冊子に共通するのではと感じています。
「人は死に直面することで たくましくなるんじゃ。」,「だからわしらは 死を恐れんのじゃ」,・・・。
ーーーーー
 今回は農地法のことを書きます。
 先月から,私が関係している農地のことで,農地法第3条「農地の所有権移転許可」申請をやっていますが,20年程前に自分のことで同様の手続きをやった時と全く同じ問題がそのままになっていました。
 2年程前だったと思いますが,立科町に田舎暮らし移住をされた方が,約300坪の畑を買ったが登記できなくて困っているということを「蓼科便り」に書きました。その事実が発生したのは7~8年前だと思います。
今夜,その方に「その後どうなりましたか?」と確認したところ,役所から「1500坪(5反部)の土地を1年間借りれば登記できますよ,と言われている」とのことでした。

この言葉が何を意味するかお判りでしょうか?「5反部(1500坪=5000m2)買うか借りるかしなければ,非農家は農地を使うことはできない」という農地法の条件をクリアするためのごまかしを指導しているのです。
このようなゴマカシを役所自身が指南している根拠になっている農地法とはいったい何のためにあるのでしょうか?5反部という数字が遵守されなければならないものであるとすれば,このようなゴマカシを指南できない筈です。
ですから裏返せば,役所自身が現在の農地法が現状にそぐわないものであることを,認めていることに他ならないと思うのですが如何でしょうか。
ーー
 今申請しているのは首都圏の方で,一昨年その農地の一部に自宅を造り移住するとして分筆し,農業委員会の許可を受けて宅地に転用し,買取り,登記も完了しています。
今回は,その周りにある現在仮登記(決済も済んで)になっている農地を所有,登記しようとしているのです。そのことは宅地転用を申請した書類にも全て書かれています。
なのに,です。一通り書類審査も聞き取り調査も終った数日前,「再調査することになった」と連絡があったのです。担当者に理由を尋ねると,「本当に農業をやる気があるか疑問だから」とのことでした。
「ちょっと待ってよ。それを言うなら,最初の宅地転用の時に言ってよ」ですよね。

農政が一番恐れるのは,農業をすると言って買っておいて,後で農地転用して高く売り飛ばすことです。しかし,その時も転用許可を審議するのは上記農業委員会です。仮に騙したとしたら,それを理由に却下できる筈です。そんな危険なことを敢えてやる人間がいるのでしょうか。
 しかも,その土地は元々長年放置された荒廃農地なのです。何をか言わんやではないでしょうか。最終的には,その方は本気ですし,委員会の方にも拒否する正当な理由もないと思うので許可を降ろすと思いますが,もしそうなるとしたら,いったい何のための審査なのでしょう。

増え続ける荒廃農地を横目で見ながら,上記のような審査を「農地を守るため」と称していますが,私には農地を守っているとは思えません。許可しなければ従来の荒廃のままとなるからです。
第一,農地が農地のままで売買されていくのであれば,買い手がどんな個人であろうと法人だろうと,無条件で売買させれば良いと思うのですが,わたしの考えはおかしいでしょうか。農地としての諸条件に違反したら没収してもいいと思うのです。
お店や工場には,土地利用規制はありますが売買には何の制限もありません。
有り余っている荒廃農地を,あうでもない,こうでもないと言っていじくり廻して得をしている人はどこにいるのでしょうか?

ーー
 別件ですが,一昨年メルマガに載せた内容ですが,当時私は下記の新聞記事を真に受けていました。<>内です。
<「産経新聞21/2/27,石破茂農水相の「ポスト麻生」という記事の中。」
「・・前略。むしろ怖いのは,主に農業に従事している基幹的農業従事者の6割が65才以上のことだ。あと10年で75才以上と,極端な高齢化になる。平成2年から15年間の農業総所得も6兆1千億円から3兆4千億円に半減した。農地面積も減り,転用の歯止めがかからない。耕作放棄地は39万ヘクタールだ。産業として持続可能性があるといえるだろうか。後略・・」>

(私)ところが,平成2211月のことでした。「日本は世界第5位の農業大国」(講談社新書)という本にであい私の農業に対する認識は全く変わりました。上記産經新聞の記事は事実だとは思いますが,日本農業の負の側面だけを表している内容だと判ったのです。良いところもたくさんあったのです。
 判り易く説明します。日本中どこでも問題になっている旧商店街を想像してください。旧商店街はどこも衰退しています。しかし,日本の商業(小売業)は衰退しているでしょうか?当然平気変動も,激しい競争もありますが大きな衰退はありません。
そこで考えて下さい。全てが下がって行く旧商店街のデータだけ見せられて日本の商業を語ったらどうなるでしょうか?全く夢も希望もなくなります。上記産経記事はそういう書き方なのです。

田舎の財産と言えば農地しかありません。その農地がこのあり様で,どうやれば地方が良く成れるのか大きな疑問です。
ーー
またしても長くなってしまいました。
外からちょっと寂しげな虫の鳴き声が聞こえています。
去り行く夏への惜別のようです。 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<わたしのサイト>・リンクを貼って頂けませんか?
田舎暮らし情報館(蓼科より): http://tateshinadayori2.blogspot.com/
田舎暮らし動画: http://jp.youtube.com/user/takasukey
186号以前のアーカイブス: http://archive.mag2.com/0000200505/index.html

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

Topに戻る

スライドショウで見る”まちづくり”事例


クリックしてPICASAが開いたら、スライドショーを選択して下さい。


☆ 御牧ケ原<田舎暮らしメッカ> ・・・・・コミュニティ開発予定地近隣の様子
 デンマークでエコヴィレッジを見る ・・・・・・    〃
☆ フォレストヒルズ平井 ・・・・・・三矢工業(株)が創った”まちづくり”開発

自己紹介


写真は、女神湖と蓼科山(標高2,530m)

安江高亮のオフィス

安江高亮(やすえたかすけ)
昭和18年8月15日生
〒384-2305
長野県北佐久郡立科町大字芦田2076-1

認定NPO法人信州まちづくり研究会
理事長

連絡先:090-3148-0217
yasue@smk2001.com

2001年、建設業をしながら、NPO法人信州まちづくり研究会を設立。
2008年に建設業の社長を辞任(営業譲渡)して,家庭菜園をやりながら,NPOの理事と事務局を務めて、2014年まで「サステイナブル・コミュニティ」に取り組みいました。
2015年から農村自給圏(スマート・テロワール)構想に取り組んでいます。
求めているのは両方とも「サステイナビリティ」です。

2018年に理事長に就任しました。

下記は農村自給圏(スマート・テロワール)のことを知る前の文章ですが、
平成26年月刊『ザ・フナイ』10月号に私の寄稿文が掲載されました。
お恥ずかしい内容ではありますが、私の半生記です。

私のライフワークは”まちづくり”です。
農村自給圏(スマート・テロワール)=地方創生 も”まちづくり”です。

”まちづくり”の研究の中で判ったこと=日本人が豊かになれない理由。
「何故、日本の住宅は買った途端に価値が半値になるのか?」
日本と欧米の住宅の価値観の違いが判ります。



「スマート・テロワール」とは、下記2つの資料をご覧ください。

 NPO法人信州まちづくり研究会のホームページをご覧ください。

 ”まちづくり”に関する情報を掲載しております。

メルマガ「蓼科だより」を、隔週土曜日に発信しております。無料です。
自分の農楽生活や、地方の様々なできごとや、農業や地方創生に関わる問題を
扱っています。
首都圏を中心とした約2000名の方々に発信しております。
ご希望の方は、上記メールアドレスまでお申し込み下さい。

Youtubeに「田舎暮らし便り(蓼科より)」というテーマで動画を
アップロードしていした。(近年、休止しています。)
現在約300本,下記URLからどうぞ。

尚,Webを私の名前で検索して頂くと,功罪合わせていろんな情報が載っています。

♡ 私の想い

まちづくり=コミュニティづくりの理想を追いすぎて建設業経営に苦しみました。
しかし今でも、田舎に理想のコミュニティを創りたいと思っています。


 日本を良くするにはコミュニティの再生しかない,これが私の信念。 
そのためにできる最良の仕事が「田舎暮らしコミュニティ」づくりだと考えています。 


農山村は国の網細根、地方都市は枝葉、大都市は幹。
網細根を枯らしたら、必ず幹も枯れると思います。
だから私は田舎でまちづくり宅地造成に取り組みました。
しかし、一定の成果は残しましたが事業としては失敗しました。


今後は、今までの経験を踏まえて, 自分でできることをコツコツと積み重ねようと思っています。
その第一歩が、自給と楽しみと健康保持の”農楽”を実践することです。(別項に説明)
第二に、正しい田舎情報を知ってもらうためにメルマガを発行し、
Youtubeに”田舎暮らし”動画をアップロードします。
第三に,都市部の皆さんに体験の場を作っています。 
この3つは実現し継続しています。


いよいよ,「田舎暮らしコミュニティ」づくりに着手します。

2011年9月2日金曜日

「農楽サロン」について


「農楽サロン」は、農楽に興味のある方のいこいの場です。


そもそも、農楽とは?

場所は私(プロフィール参照)の自宅脇にあるロッジです。場所は下記URLです
    http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=36.26712253&lon=138.31919153&sc=5&mode=map&pointer=on
   立科町役場に着いたら、私にケイタイを下さい。
   安江のケイタイ:090-3148-0217

何時でもどうぞ!
但し、前日にはお電話を下さい。


ちょっと、一休みしていこう!
何をやってるのかな?
話したいことがある!
聞きたいことがある!
ちょっと、土いじりしてみたい!
  等々、何でも結構です。

♫♫♫ お気軽にお立ち寄り下さい。