2014年9月29日月曜日

蓼科だより・363号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2014年9月27日(土)★
★テーマ:御岳の噴火、”田舎暮らし”コミュニティづくり、
   コウノトリの奇跡、農業を数値化、パラオ、無常、
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 御岳山の噴火ニュースを見ながら夕食をとりました。意識不明の人がいるとか、灰に埋まっている人がいるとか、不確定な報道でしたが、被害者が増えそうな状況と感じました。
 つい最近のNHK放送「メガディザースター」を思い出しました。地球はまだ青年期なのでしょうか、精力が余っているようです。小笠原諸島の西ノ島もまだ噴火による拡張が続いていますし、自然が持つエネルギーは計り知れないですね。

 いつもより鳴声が少ないように感じているせいなのか、今年は虫の音のことを書きませんでしたが、これも天候不順のためでしょうか。野菜の成長も収穫も悪いので、自然の生き物である虫達も当然影響を受けているのだと思います。

 NHKのメガディザースターは4回放送されましたが、これらをみて危機感を持ったのは、現状は異常気象ではなく、これが通常と思わなければならないだろう、ということでした。
 わたしはその通りだろうと受けとっています。根本原因は地球の温暖化です。宇宙的時間で考えれば氷河期の到来もあるのかも知れませんが、現状は明らかに温暖化が進行しています。

 テレビを見ていて判ったことは、大気と海洋の温度が上がるーー特に深海の温度が上がっているーーと、海水の蒸発量が増える、すると雲が増え、雨の量が増える、というごく単純な循環です。
 このように考えれば、今年2月の記録的大雪から始まった今年の異常な豪雨は当然の結果ということになり、しかも、異常気象ではなく通常がこのようになると言われる所以です。

 何か非常に恐ろしい予感がします。災害(豪雨と熱波)の多発は食糧生産を減らし、飢餓が発生すると混乱と戦争を誘発するというのが歴史の教えではないでしょうか。

 10月5日の稲刈り体験イベントのことですが、東京から若いご家族がお子様連れで参加して頂くことになり、私の家族と友人を加えて総勢5名ばかりで楽しむことになりました。
 飛び入り体験もOKです。お気軽にお出かけ下さい。連絡は私の携帯へどうぞ。

ーーーーー”田舎暮らし”コミュニティづくり

 平成13年3月に発足したNPO法人信州まちづくり研究会が、”田舎暮らし”コミュニティづくりを推進します。ディベロッパーになるのではなく、コーディネイターとファシリテーター役を務めます。
 私はこのNPOを作った時、発起人代表を務めさせて頂き、以来理事として活動して参りました。日本と世界の”まちづくり”の視察・研修と勉強会が主な活動でした。北欧にエコヴィレッジを、英国にガーデンシティーを、アメリカにサステイナブル・コミュニティとコウハウジングを視察・研修しました。
 これらの視察内容につきましては、下段の当NPOのブログに資料が掲載されています。

 残念ながら、この5年ばかり、執行部の個人的、社会的理由により活動することができずにきましたが、今春の理事会と総会において、再出発し、具体的に「田舎暮らしコミュニティ」づくりを進めようと決まりました。
 今年度も半年が過ぎようとしていますが、まだ対外的な行動に入っていませんが、現在諸案を固めているところです。

 丁度この時期におり良く、東京に本社があり上海と北京にも事務所を持つ弁護士さんとのご縁で、月刊『ザ・フナイ』に記事を掲載させて頂けることになりました。『ザ・フナイ』は、船井総研の創業者船井幸雄さんが創刊した月刊誌で、会員への頒布と書店販売になっています。発行は、株式会社船井メディアです。

 10月3日には書店に出ると聞いておりますので、皆さんに是非お読みください。拙文ですが、我々の思いを汲み取って頂きたいのです。
 題名は『農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る』です。”田舎暮らし”をするしないに関わらず、興味を持って頂きたいのです。そして何らかの形でご協力して頂きたいのです。

 その内容は、エールを送る、会員になる、賛助会員になる、田舎暮らし志望者をご紹介頂く、勉強会に参加する等です。どうか宜しくお願い申し上げます。

NPO法人信州まちづくり研究会ホームページ

ーーーーーコウノトリの奇跡!

 この内容は、全てヤマンバの会事務局長村山隆様からのメール情報です。先月、不耕起栽培の勉強会でお会いしました。

 1706年に上田藩主の仙石政明がお国替えになった豊岡市(出石城)から、コウノトリが307年ぶりに返ってきた。このことは、20131030日に下記ブログに転載致しました。

コウノトリが問いかけるもの
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/10/blog-post_30.html
 そして昨日、今年もコウノトリが飛来したことを観察し、村山さんがミニコミ紙「東信ジャーナル」に投稿しました。その1からその4まである長い文章なので、NPOのホームページに掲載させて居たご興味の方はお読み下さい。

http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/09/blog-post_26.html
 300年もの時間を超えて出現したこの出来事は奇跡的なことですが、偶然とは思えません。コウノトリは他県にも行くのですが、降り立つのはいずれも無農薬栽培の水田だそうです。そこがスゴイですね

ーーーーー農業を”数値化”してみてわかった、成功と失敗のメカニズム

 日本蜜蜂について教えてくれる岐阜県の従兄弟からの情報ですが、私の町からそう遠くない佐久穂町のIターン農業者のお話でした。すばらしい内容に驚きました。ここに書かれているのは農業のことですが、考え方は全ての仕事に使えると思います。

 下段のURLから全文をお読み下さい。下記は抜粋です。
<・・今日は「集合知の農業へ」っていう話をさせていただきます。僕はここ佐久地域の生まれでも育ちでもないんですよね。農家の生まれでもないです。よそから移住してきたんですけども、16年前の26歳の時に佐久穂町で農業を始めました。
当時はもう、全然わけもわからず有機栽培をやってみたんですけども、まあ失敗なんですね。最初の6年間、僕の稼ぎを時給に換算したら350円だったんです。
・・・
それには結局、自然のメカニズムをちゃんと理解しないとダメだっていうことなんですね。
・・・
作物の健康と人間の健康は結構密接なものがありまして、人間の場合はマグネシウムが欠乏すると鬱病との関連が指摘されています。
マンガンというミネラルがあるんですけども、・・・これがなくなってくると人間の場合は、子どもを愛せなくなっちゃうんですね。愛情のミネラルって言われています。
・・・
お百姓さんは身に染み付いた技術を「暗黙知」と言うそうなんですけど、これを人に伝えるには一回形式知の形にしないとダメだったんですね。・・>


(私)ここに書かれていることは本当だと思います。ちょっと話が脇にそれますが、この記述から判ることは、食が人間の肉体と脳に大きな影響を与えていることです。
 学校給食による食育で、非行や登校拒否を無くした実例を知っていますが、人間は精神的にも肉体的にも食から作られることをもっと認識すべきと思います。
 悪い食が人間を狂わせるように、悪い環境物質が地球の摂理を狂わせているのではないでしょうか。私は無農薬有機栽培のお米と野菜を孫達に食べさせていますが、誇りに思っています。

「カラダで覚える」は時代遅れ? 農業を”数値化”してみてわかった、成功と失敗のメカニズム
http://logmi.jp/23123

ーーーーー何故、国の誉れを教えないのでしょう!

 第一次世界大戦後、日本の委任統治領になったパラオの話です。
 こんな素敵な話を何故学校で教えないのでしょうか。私は知りませんでした。教育を牛耳っている東大卒の文科省官僚も日教組の人達もまともな感性と理性をもっているのでしょうか。
 もしこれが、捏造だ嘘だということであれば、私も自分で確かめた訳ではありませんから、その反証をご教授ください。
誇リ高キ大日本帝国 「日本とある国のお話」
https://www.youtube.com/watch?v=5s7prx1Uh-Q&feature=share

ーーーーー無常頼み難し!

 去る23日午前10時頃のこと、たいへん親しくおつき合いしていた友人が亡くなったという電話が入りびっくり仰天しました。彼は、やはり私の親友だった公害研究所の創業社長の後継者で、食事、運動に心掛けたとても健康な60才でした。
 ふと、修証義の一節が頭に浮かびました。「無常たのみ難し、知らず露命いかなる道の草にか落ちん」。自分が70才を越したからかも知れませんが、露命という言葉が俄に現実味をもってきました。本当にはかない露命です。
 心からご冥福をお祈り申し上げます。
フッターーーーーーーーーーー

田舎暮らしコミュニティ・中山道 芦田宿:企画書
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2014年9月22日月曜日

蓼科だより・362号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2014年9月20日(土)★
★テーマ:野菜づくり、小諸市のフェスタ、蚊の功罪、

     農業問題、中国残留邦人
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 天気が回復しとはいえ、スッキリしません。この10日ばかり雨こそありませんが、半分曇り空で気温も低いです。一昨日から朝8時頃でも10℃をきっていました。数日前から、厚い毛布と布団で寝ています。居間の暖房機もONにしました。ちょっと早過ぎますね。

 今年は野菜づくりが上手になったと自負しています。種蒔きと発芽のコツが判ったのです。日頃、野菜づくりのことで、教わったり物を頂いたりしている世話好きな先輩が教えてくれました。種を蒔くときの土のpH(ペーハー:酸・アルカリ度)、栄養状態、湿度、地温等です。
 中でも、保湿が最重要なポイントだと思います。以前にも書きましたが、ワラを保湿と雨の傷害緩和に使います。良い野菜が育っています。

 だいたい一週間毎に、1〜2種類の野菜を少しづつ蒔いていきます。現在は3度目のチンゲンサイの収穫が終り、ターサイ(中国野菜)が採れ始めました。来週からは、水菜と春菊が採れそうです。3種類のトマト、ナス、ピーマン、シシトウ、インゲン、ゴーヤは、8月初めから毎日採れています。
 ダメなのはトウモロコシとキュウリです。10本ばかり植えたキュウリは全部樹がダメになり、トウモロコシは、5月から7月まで7回蒔きましたが、異常な日照不足で、終りの2回分の育ちが非情に悪いです。

 新しい畑で、大豆と黒小豆が順調に実を太らせています。3種類のダイコンの発芽も良くて、昨日はおろ抜きをサラダで美味しく食べました。その畑には、これからニンニクとタマネギを植えます。現在、タマネギの苗も育っています。

 もちろん、全くの無農薬です。「安全な範囲で使った方が良いよ」と忠告も受けますし、病気が出ることもありますが、ほとんどが大丈夫ですし、大きな問題は起こっていません。

ーーーーー信州小諸、城下町フェスタのご案内

 信州小諸・城下町にぎわい協議会の事務局・荻原様からイベントのお知らせを頂きました。島崎藤村ゆかりの宿に泊まって、懐古園や紅葉の高峰高原も合わせてお楽しみください。私は29日(月)に行ってみようと計画しています。

< 『信州小諸の、古い町並みでのまちおこしイベントのご案内』
9月27日(土)~10月5日(日)に、歴史的町並みの中の11の空き店舗や施設をギャラリー、カフェとして、まちを巡り歩いてもらうイベントを企画しました。小諸城下町には、国の重要文化財の門や本陣なども残っています。3、4には旧家や老舗の中を拝見できます。
くわしくはHPをご参照ください→http://komoro-honjin.com/

アクセス★新宿から直通バスが片道2500円/3時間であります。
http://time.jrbuskanto.co.jp/bk030660.html >

ーーーーー 蚊は、水を浄化して生物が住める環境を作る!?

 ドア日新聞9/15より。下段のURLから全文が読めます。

<・・●世界中で最も危ない生物は「蚊」
WHO(世界保険機構)のデータ等をもとに、ビル・ゲイツ氏が自身のブログ上で「World’s Deadliest Animals(人間を死に至らしめる世界で最も危ない生物)」を発表しています。

これは、ある生物が年間に何人の人間を死亡させたかをまとめたランキングで、例えばサメは年間10人、ライオンは年間100人と意外にも(?)少ない数字になっています。

3位はヘビで年間5万人が犠牲になっており、2位はなんと人間でした(年間475000人が人間によって殺されています)。そして1位は、蚊。年間725000人が亡くなっており、そのうち約60万人はマラリアが原因で死に至っています。
蚊はマラリア以外にも、デング熱や黄熱病、脳炎を媒介する危険な生き物です。小さな身体からは想像できない恐ろしさですね。
・・・
●蚊がいなくなったらどうなるのか?
調べれば調べるほどやっかいな蚊。しかし、自然界において蚊はとても重要な役割を果たしています。

・水を浄化して生物が住める環境を作る
蚊の幼虫のボウフラは水中の有機物を分解し、バクテリアを食べています。バクテリアも有機物を分解するのですが、排泄物で水を汚してしまいます。さらにバクテリアが増えすぎると水中の酸素がなくなり生物が住めなくなってしまうことも。

ボウフラは、バクテリアを食べ呼吸は空気中から行うので、水を浄化しながら生物が住める環境を作っているのです。

・役割2:受粉の手助け
蚊は花の蜜を吸って生きており、植物の受粉を手助けしています。蚊がいなくなると受粉できない植物が増えて、果実ができないという困ったことにもなりかねません。・・>

http://news.livedoor.com/article/detail/9252077/

(私)人間を一番多く殺す蚊が、水の浄化や植物の受粉に必要だとは、なんとも皮肉な仕組みになってるんですね。人間が悪だ有害だと決めつける微生物や細菌も自然界には必要なんだと思います。排斥・抹殺するのではなく、共存を考えるべきなのでは。

 その共存のもっとも有効な手段は、私の知る限りでは、自分自身に免疫力をつけることだと思います。歴史上、大流行したペストやコレラでも全員が死んだ訳ではありません。免疫力があればどんな菌とでも共存できるのではないでしょうか。
 話が飛躍しますが、一神教の人々は宗教戦争を続けていますが、異文化に対する精神的免疫力の欠如ではないでしょうか。免疫というのは生き残りのキーワードに思えてきます。
 更に飛躍しますが、見事に国作りの民主主義戦争をやってみせたスコットランド人は、異文化・異価値に対する免疫力が強いんですね。イスラム国の人々には理解できないでしょうね。免疫力は包容力=共存する力、とも解釈できるように思います。

ーーーーー農業は自ら価格を付けられない!?

 と、よく言われています。本物の農業誌・月刊『農業経営者』メールマガジン9/19より引用します。

<・・ よく「農業は自ら価格を付けられない」という農家がいます。それは本当でしょうか。市場社会ではどんな大企業でも好き勝手に販売価格を決めることなどできないのです。店頭などで表示される価格は「希望小売価格」なのであり、その価格設定もマーケットでの競争や市場環境に支配されているわけです。

農家が価格を付けられないというのは、ただ生産して市場あるいは農協に白紙委任で販売委託しているからに過ぎないのです。

顧客との相対で価格提示をする場合であれ、中間流通を介した取引であれ、その商品が顧客やマーケットが求める“満足”にこたえるものであれば、相対的に高い価格設定でも納得されたり、市場での競争力を持つことは可能です。価格とは顧客の満足の対価だからです。

価格が付けられないなどというボヤキごとをいう前に、自らの生産物や農場は顧客市場にとってのどのような“満足”を提供できているかを考えてみるべきではないのでしょうか。そもそも、出荷しているのは「原料」であって「商品」にすらなっていない場合がほとんどなのではないでしょうか。・・>


(私)ここで言っていることは本当です。農水省の2009年統計で、主業(専業)農家と副業もあるが農業収入の方が多い農家も含めた農家数は35万戸であり、農家総数370万戸の9.5%です。つまり、約9割の農家はそれで飯を食っていないのです。ですから、商品にする気など最初からありません。
 不思議というか狡猾と言った方がいいのか、農水省は9割を占めるその農家を対象に、大真面目で農業政策を行っているのです。業をやってない人を対象にした産業政策って何でしょうか。日本の農業が衰退の一途を辿っている根本的原因だと思っています。

 ただ、業にはなっていなくも、9割を占める農家には大切な役割があると思っています。環境保全や地域農業インフラ管理です。農村ではほとんどが農地と山林ですから、農業インフラといえば、地域インフラと凡そ同義です。農業政策を誤らないためにも、環境政策として行った方が良いと思います。

ーーーーー本「あの戦争から遠く離れて」

 ”まちづくり”の恩師M教授から読むように勧められて、「あの戦争から遠く離れて」(城戸久枝著/情報センター出版局)を昨日読了しました。2009年に、NHKがドラマ化し「遥かなる絆」として放送し、再三再放送もされたそうです。
「流れる星は生きている」(藤原てい著)以来の感動でした。無料で配送してくれる県立図書館から借りました。

 1945月。終戦時の混乱の最中の中国満州で、まだ3歳だった日本人男児が、家族と生き別れ、極貧の中国人の家で育てられる。中国人養父母の下で、様々な苦難と命がけの帰国努力の末、まだ国交回復前に中国から帰国を果たし、日本で新しい生活を築き上げる。
 その娘が、中国留学し、父の生涯を探り、戦争と革命の悲劇と人間の愛憎を書き綴ったノンフィクションです。

 エピローグに次のようにありました。
「あの戦争の反省から、戦後60年以上の間、まがりなりにも日本は戦争をしない国であり続けてきた。そのこと自体はもちろん誇るべきことだと思う。戦争の悲劇からは遠く離れた時代に生きて、牡丹江のシェンカが言った「両親と一緒にいられる幸せ」を改めて思う。
だが、一方で、あの戦争についての記憶は、時の流れのなかで確実に風化の速度を速めている。風化を加速したのはほかでもない、戦後に産まれ戦後を生きる私たちの意識だ。
・・・
本来世代を超えて語り継がれてしかるべき大切なことが沈黙のなかで失われていき、弱者への想像力が希薄化していくこの時代。だからこそ私は、あの戦争に端を発する父の物語を、もうひとつの「戦後史として記録しておきたかった。」
 上記のエピローグから、作者城戸久枝さんの強い平和への危機感が伝わってくる気がします。下記URLは書評です。
http://rizhong.biz/nityu-okayama/syohyou/syohyou4.html
 国が発表している太平洋戦争の犠牲者は320万人ですが、その中には兵隊だけでなく、空襲や原爆による犠牲者も含まれています。しかし、軍人と原爆被爆者以外は何の補償も受けられずにいるということです。そのことが詳しく政府の下記報告書に書かれています。

 私も拾い読みした程度ですが、欧米では基本的に軍人・一般の区別なく平等に補償されているようです。

 日本では、シベリア抑留者も中国残留邦人も空襲被害者も補償がなく、南方の島々で戦争のために死んだ人達の遺骨収集も未だに終っていません。どっかおかしくないでしょうか。何のための経済大国なのでしょう。罰があたるのではないでしょうか。 

戦後処理の残された課題 ―日本と欧米における一般市民の戦争被害の補償―
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/refer/200812_695/069506.pdf
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2014年9月13日土曜日

蓼科だより・361号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2014年9月13日(土)★
★テーマ:再び草堆肥、稲刈り助っ人募集、野菜の氏・育ち、

     地方創生、ハイパーソニック、武士道精神
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 去る木曜日から雨が止まったので、まだ土のコンディションは良くありませんが、昨日は、ホウレンソウの種を蒔きました。晴天の持続を祈る気持ちです。
 全ての野菜の生育が悪いようで、直売所でもキュウリやトマトが手に入らないという話もありました。

 前回のこの便りで、「畑の土作りに初めての手法を使いました」と草堆肥のことを書きましたが、重大なミスをしたことに気がつきました。雑草の種がどっさりと入っていることを忘れていました。
 好んで、種の着いた草を使っているので、それを死滅させる必要があったのです。私にとっては初めてのことなので、EMメーカーのサン興産業さんにお聞きすると、「80℃にすれば死滅する」ということでした。

 前回はコヌカを微生物の餌にして、65℃になったところまでは確認していますが、「80℃まで上げるには乾燥鶏糞を使うと良い」と教えて頂きました。
 県内のホームセンター全部と養鶏場も幾つか当りましたが、「発酵鶏糞ならあるが乾燥鶏糞はない」とのこと。弱ってしまいましたが、日頃農作業の指導を頂いている先輩が鶏を飼っていることを思いだしました。

 「いつでもいいよ、袋を持参して、鳥小屋から持っていきなさい」。但し、「背中を見せると飛びかかって来て引っ掻く雄鶏がいるから気をつけるように!」とのこと。
 行ってみて驚いたのは、鳥小屋の糞はベタベタのものかと思っていたのですが、砂のようにカサカサに乾燥していて匂いもないのです。意外でした。しかも厚く積もっていて、私は宝物を見つけた気分でした。

 自家用プラスアルファー程度の養鶏ですし、その先輩は良心的な農業をやっている方なので、この鶏糞なら問題ないだろうと判断しました。
 偉そうにしている雄鶏には背中を見せないように構えて、肥料袋に6つほど頂いてきました。草堆肥に使うのは僅かですが、野菜の畝間にも撒くつもりです。

 という訳で、昨日、2度目の草堆肥を仕込みました。今回は80℃まで上がったら畑に入れます。タマネギの栽培予定地です。
ーー
稲刈りの助っ人を募集します。
10月5日(日)です。機械で刈った稲を、ハゼを作ってそこに架ける作業です。
私のロッジに、前泊或いは後泊できます。
前日、当日が雨天でしたら延期します。
お子様連れでも結構です。お気軽にご参加ください。
詳細は私の下記ブログ「稲刈り体験イベントご案内」をご覧ください。
不明な点は、電話でお問い合せ下さい。

ーー
 最近の私の動画です。

日本蜜蜂の巣の中

鹿避けフェンスづくり

ーーーーー「氏」「育ち」「頃合」「たて」

 家柄のことではありません。続ナチュラル☆ライフ実践メルマガ 第41回に、「野菜の品質、4つの視点」というなるほど記事がありました。

<・・野菜においてその品質を決定する要因に「氏」「育ち」「頃合」「たて」の4つがあるといわれています。
「氏」とは品種ですね。土地や栽培時期にあった品種かどうかは重要ですね。
「育ち」は栽培。有機野菜ブームなどで取り上げられることが多い栽培方法はこの「育ち」の部分に当たります。
そして「頃合」は作物における適期という意味ですね。頃合がいいということです。これは収穫の頃合、食べる頃合の二つがあります。
そして「たて」は「もぎたて」転じて鮮度を意味します。つまり流通上の鮮度保持技術がこの「たて」となるわけです。・・>(私)このメルマガが実践普及している「自然栽培」は、農薬を使わないだけでなく肥料も使いません。一般的な農業の常識では考えられない方法ですがとても関心があります。稲の不耕起栽培も常識からは外れている農法ですが、それを実践していますので、もう一つ非常識があっても驚きません。

 似ていますが、自然資材だけを使う「自然農」を提唱している方もおります。人により、考え方により、微妙にやり方が違うようです。県内で「自然農」を普及している方がいらっしゃるので、今月中に見学に行くことに決めてあります。

ーーーーー国家が主導して再生した田舎はない

 大前研一さんが、9/12付メルマガで下記抜粋のようなことを言っています。私はその通りだと思いました。地方が自分で気がついて、その気になって動き出さない限り、地方の再生はあり得ないと思います。国の仕事は教育と同じで産婆の役割でしょう。国は自分で産もうとしてはしてはいけない筈。

< ▼ 国家が主導して再生した田舎はない
安倍政権が重要課題に掲げる地方創生の司令塔となる「まち・ひと・しごと創生本部」が5日、本格始動したとのことです。全閣僚が参加する初会合を12日にも開き、今月半ばから首相と関係閣僚を加えた有識者会議で具体策の検討に入るそうですが、これは「最悪の戦略」だと私は思います。

まず世界を見渡してみても「国が主導して」田舎を再生できた例はほとんどありません。私が知るかぎりで言えば、フランスのラングドッグが唯一の成功事例です。

私はUCLA(カリフォルニア大学)で地域国家論の授業を担当したこともありますが、都市に人口が集中しすぎるという「都市問題」は、世界中の全ての国に共通するテーマ・問題です。
ゆえに、世界中の国がどのようにすればよいか?を考えて対処しようと試みています。しかし、国策として取り組んで田舎を再生できた国は、ほとんどありません。

では田舎は再生できないのか?というと、そんなことはありません。田舎の再生というのは「国が主導」して成功するものではなく、「自然に」成功するものなのです。
・・中略
世界の事例を見ても、田舎が再生する理由のほとんどは「何もしなかったから」です。まず、この事実を知る必要があるでしょう。
・・中略
安部総理が農業補助を叫んでいるのは、選挙対策でしょう。皮肉な言い方をすれば、地方に雇用創出をして地方創世をするためではなく、「自民党の」雇用創出をするための施策だと言うことです。非常に情けない限りです。・・>

(私)第3の矢政策についても全く同じことが言えると思います。民活をどうやって引き出すか、農村がどうやったら動き出すかだと思います。国はあくまでも産婆の役目に徹しなければ、また新たな失われた10年になってしまうと思います。

 大前さんのメルマガは1週遅れですが、下記ブログ内の「大前研一ニュースの視点」のバックナンバーで読むことができます。そこから、メルマガの無料配信の申込みもできます。


ーーーーーハイパーソニック・エフェクト!

 我々が聞いているCDは、人間が聞くことのできない20キロヘルツ以上の音はカットされているそうですが、実際は人間の脳は聞こえない音に反応しており、20キロヘルツを越える高周波音が人間に良い影響を与えるというのです。自然界の音に関することなので、重要なことだと思います。
 これはメル友O様から頂いた日経ビジネスオンラインの情報ですが、 下段のURLから全部読むことができます。ごく一分を抜粋します。

<・・つまりハイパーソニック・エフェクトとは、高周波を含む音を「聞く」ことで、基幹脳が活性化するだけでなく、それに伴い、音が心地よく聞こえ、免疫細胞の活性が高まり、ストレスホルモンが少なくなる……といった一連の効果を指すことになる。

・・熱帯雨林の環境音が、ハイパーソニック・エフェクトを発現するということは、ことさら大きな意味を持つと考えられている。研究の推進力であり続けてきた大橋力博士は、熱帯雨林の環境音を「究極のハイパーソニック・サウンド」と位置づけた上で、このことがきわめて「深刻な問題」を提起しているとする。
というのは、[熱帯雨林環境を鋳型として構成された私たち人類の遺伝子と脳においては、ハイパーソニック環境こそスタンダードであり正常であり健全であると考えるのが妥当だ]、と考えなければならないからです。

いいかえれば、ハイパーソニック・サウンドがほとんど存在しない近現代文明社会の都市環境というものは、ハイパーソニック環境を標準として構成された人類の脳機能を本来のレベルに維持できず、何らかの病理を必然的に招き寄せる一種の「情報的栄養失調」状態かもしれない、ということを意味するからです。(「科学」20133月号)・・>


月刊誌「ナショナル ジオグラフィック」
http://nationalgeographic.jp/nng/article/20140129/381790/
(私)これは私の勝手な解釈ですが、 自然の中で過ごすことや生演奏の音楽を聞くことが、心地よく感動が大きい原因が判った気がします。自然の中では、たえずいろんな音が出ています。小鳥のさえずり、虫の音、木々のざわめき、水の流れ、風の音等々です。
 もしかしたら、環境の良い所で座禅とか瞑想とかをやると宇宙からのハイパーソニックの影響がるのではないでしょうか。この解釈は私の願望ですので、信じないで下さい。(笑)

ーーーーー海戦の最中、450名の英国水兵を救助した!

 この話はご存知の方も多いかと思いますが、改めて感動しました。日本軍の捕虜への悪待遇や一般人への虐殺が問題になっている中で、このような美談があることも確かです。冷静に事実を見ていくことが大事だと思います。
 殺し合という過酷な現実の中で、狂気の悪行もすばらしい美談も、両方ありだと思っています。この情報は、リアルインサイトのメルマガに掲載されていました。

<・・昭和十七年三月一日午後二時過ぎ、英重巡洋艦「エクゼター」(一万三〇〇〇トン)、「エンカウンター(一三五〇トン)は、ジャワ海脱出を試みて帝国海軍艦隊と交戦し、相次いで撃沈された。その後両艦艦長を含む約四五〇人の英海軍将兵は漂流を開始した。
翌三月二日午前十時ごろ、この一団は生存と忍耐の限界に達していた。結果一部の将兵は自決のための劇薬を服用しようとしていたのである。まさにその時「雷」に発見されたのだ。
・・略
これが日本人の武士道精神 日本軍人 工藤俊作艦長の話

https://www.youtube.com/watch?v=WeUsX7wmZwM&index=5&list=FLvxgQNGBZ92yoohin0Axlwg
・・>

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メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
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時間と自然のリズム


下記メルマガの内容が、”田舎暮らし”には非情に大事なことなので転載させて頂きました。

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続ナチュラル☆ライフ実践メルマガ 42回 「時間と自然のリズム」
日時: 2014913 19:12:04JST



時間。
忙しい毎日……
だからこそ、より充実した時間を求める方は多いことと思います。

世の中にも時間を売る商売は多いですね。

「5分でわかる○△☆□はとっても便利……」
「3分間クッキング!!」
「1000年の歴史をたった3日のツアーで体験」

などなど。

そんな中、時間を切り詰めることももちろん大切ですが、
今回は、ちょっと壮大な宇宙的視点から「時間と自然のリズム」について、
ナチュラルライフのまなざしを共有できればと思います。

夏が近づくと青いサンゴ礁で、のんびりと過ごしてみたいと
思うのは私だけでしょうか。

ところで実はこのサンゴ礁のサンゴ、
考古学的にも貴重な生き物だそうですね。

というのもサンゴは毎日毎日、成長しているわけですが、
その際、カルシウムの層を毎日毎日作っていることをご存知でしょうか。

1年に365日、365枚の層を作っているわけです。このサンゴの化石を見ることで、
その時代の時のうつろいを垣間見れるというのです。

今から丁度、4億5,000万年前、
デボン紀の頃には、サンゴは1年に400枚の層を作っていました。
つまり1年は400日あった……。

どういうことかというと、地球の自転のスピードが速く、
一日は22時間だったそうです。

そして地球は太陽の周りを1年で、
400回も自転しながら回っていたのですね。

さらに、9億年前には、サンゴの化石に1年で485枚の層があり、
1年は485日あったことが報告されています。

自転のスピードがデボン紀よりもさらに
速かったことになります。なんと1日は18.2時間だったそうです。

こんな話を聞くと、デボン紀が1日22時間だったなら、
1日2時間、時間をつめられると1年間で35日、
約1ヵ月分も時間を手にすることになる。

そんなふうに改めて思っている自分がいました。

それとともに、宇宙の大きな仕組みと悠久の時の流れを感じずにはいられません。
ロマンが広がりますね。

サンゴも太陽や地球の動きと連動しながら
時間を自分の身体に刻んでいたのですね。

現代に生きる私たちも、
同じくさまざま太陽や月の影響を受けているわけです。
月の影響でいえば、月経がありますよね。そして海の干満があり、
多くの生命がその干満のリズムと、生殖のリズムを重ねています。

そしてこの太陽や月の側に膨らんだり縮まったりするのは、何も海だけでは
ありません。

たとえば2001年9月11日に崩壊したアメリカ合衆国の世界貿易センタービル。
ご記憶の方は多いと思います。

その崩壊前のビルでの記録があるのですが、あのビルは、月や太陽の力で
35cmも上下していたそうです。これは地球潮汐といって、地球の地殻自体が
太陽と月の影響で膨らんだり縮んだりしていることを意味しています。

また、太陽が東から昇るときには
5cmも東のほうにビルが傾いていたというのです。

これだけの引力を天体が持っているわけですから、
私たち地球上の植物や動物がこの影響を受けないわけがないですよね。

私たちには、地球や太陽や月の働きが深く作用している。
これらの事実のひとかけらは、
私たちが大きな宇宙の一員であることを実感させてくれます。

そして悠久の時を私たち自身が刻んでいることに気付かねばなりません。
人間をはじめとする多くの生物が体内に時計を持っている、
そのことを多くの科学者がたくさんの事例とともに指摘しています。

そのメカニズムを解明すれば、
ノーベル賞は間違いないといわれるほどだそうです。

自然栽培の農家がいいます。

「地球も春夏秋冬と呼吸をしてリズムを持って動いている」

そして

「どんなことも、枯れた冬から順序を追って春になり夏を過ぎて実りの秋を
迎え、また枯れて蓄える冬を迎える。
そして年輪を刻み、徐々に徐々に大きく強く生長していく。それが自然の姿だ」

というのです。即席はないよということでしょうか。

忙しい時間の中で、私たちはともすれば、カンタンにできるだけ効率よく、
結果を得ようとします。そのことは決して悪いことではありません。

しかし、どうしてもいきなり理想を求め、理想を知るとそれ以外のものや
途中段階にあるものを否定してしまう場合がありますよね。

たとえば、自然栽培の農産物ひとつをとっても、
作物がしっかりと育つ土ができるようになるには時間がかかります。

ということは、理想の途中段階の農産物や土も受け入れ
認めなければならない。

冬の枯れた時代から芽を出し、夏の盛りを生長して過ごし、
秋に実を実らせていく。その歩む時間をじっくりと待ち、
ものごとを計画するときも、その時間を見なくてはならないというのですね。

自分や人の成長に対しても、物事を成し遂げていくにしても、
決して裁かず、あせらず、その事柄に応じて
時間を見る必要があるというのです。

サンゴが一年で365枚の層を重ね、さらに木々が年輪を刻み、
鍾乳石が何千年もかけて柱となるように、
そして地球が何億年もかけて自転の速度を変えてきていることに思いを馳せて、
積み重ねる力を持たねばならない。

自然栽培やサンゴの日々重なるカルシウムの層、
樹々の年輪を思うたびに教えられている気がします。

時間は大切にしつつも、あせらず急ぎたいものですね。

今回は「時間と自然のリズム」を通して
ナチュラルライフについて考えてみました。

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2014年9月7日日曜日

蓼科だより・360号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2014年9月6日(土)★
★テーマ:悪天候、土作り、稲刈り、モンスターペアレント

     アマゾン、明治憲法草案、中国・開き過ぎた格差
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 それにしても酷い気候ですね。西日本は連日のように大雨注意報が出ていて、本当にお気の毒です。今夜の天気予報でも、時間30ミリから50ミリの雨が予想されると言ってました。先の山口の大災害では一度に1000ミリとかでしたね。信州では想像できない雨です。
 立科町のある東信地区は全国的にも寡雨地帯であり、年間で1000ミリ前後です。その当地でも、台風11号以来、量は少ないですが毎日のように雨があります。明日も雨予報です。
 この影響でしょうが野菜不足と値上がりがニュースになっていますね。今春、1mもの大雪でビニールハウスが大量に潰されたことも影響していると思います。幸い我家では野菜がまあまあに育っているので、子供達に送り続けています。

 雨が多い影響で困ることがもう一つあります。草刈りです。草の成長は日照よりも水の影響の方が大きいようです。とにかくよく伸びます。昨日も1日中腰廻しのトレーニングである草刈りでした。
ーー
 畑の土作りに初めての手法を使いました。種が付いた雑草を半乾きにしたものを押し切りで刻むと、良い草の匂いがするしっとりとした草堆肥の素材ができます。予めガレージの中に集めた草を雨降りに刻むのです。100kg作るのに2時間位でした。

 その素材に、EMボカシで処理した生ごみと、サイオン式EMボカシ(コヌカにEM活性液を混ぜて作る)とコヌカを混ぜ込んでよく撹拌し、山にしてシートで空気を遮断して寝かせます。そして、程よく発酵中のものを畑の土に混ぜ込んで、黒マルチで保温し、1ヶ月以上置きます。

 この方法は、吉田式生ごみ土作り造りと、自然農の人達がやっている草堆肥作りを合体した手法です。専門家に相談したら、「大丈夫でしょう」というのでやってみましたが、結果が判るのは10月です。
 吉田式生ごみ土作りは、野菜づくりでやってみましたが、とても良い野菜ができています。
ーー
 今日、稲の籾を潰してみると真っ白な胚乳(はいにゅう:白米の部分)が出てきました。満杯にはもう少しという感じです。このところの悪天候で登熟が遅れているのでしょう。
 稲刈りの日程を決めました。10月5日(日)にします。体験なさりたい方はご参加ください。前日、当日が雨天でしたら延期します。
 お子様連れでも結構です。お気軽にご参加ください。
 詳細は私の下記ブログ「稲刈り体験イベントご案内」をご覧ください。


ーーーーーモンスターペアレント

 前回の「傲慢な小学生」についてSNS仲間Tさんからコメントを頂きました。

< 小学生の横断の方法や道路の通行の仕方には私も何度かぞっとしたことがありますよ。「危ないじゃないか!!」とよく注意するような方もいるかもしれませんが、注意されている子供をそっちのけで大騒ぎしているのがモンスターペアレント化している保護者の存在です。
「あなたの運転が危ないんじゃないんですか!?」なんて逆にこっちが怒られてしまったり・・・。
後でごたごたに巻き込まれるのは嫌なので結局のところは我慢するという選択肢になってしまいます。>

(私)何時の世でも全て良しとはいかないと思いますが、戦後半世紀かけて排斥して来た徳育の結果なのだと思います。日の丸、君が代、道徳を口にすると、軍国主義だと批判する人々がいますが、非常に短絡的で本質を理解していない批判だと思います。

 包丁が人を殺すことがあったとしても、それは包丁が悪い訳ではないことは当然です。道徳も軍隊も同じだと思います。使い方、運用の仕方、統治の仕方の問題ではないでしょうか。文民統治のシステムをシッカリつくることだと思います。
 勝てないと判っていた太平洋戦争に突入してしまったのは、このシステムが脆弱だったことが大きな原因だったということは大方の理解のようです。

ーーーーーアマゾン熱帯雨林の誤解

 最近読んだ雑誌に「地球の酸素の1/3を供給する」という記述があり、オヤッと思い、Wikipediaを読むと下記のようでした。詳細は下段のURLからご覧ください。

< アマゾン熱帯雨林(Amazon Rainforest)とは、南アメリカ・アマゾン川流域に大きく広がる、世界最大面積を誇る熱帯雨林である。面積は550万平方kmに及び、700万平方kmのアマゾン盆地の大部分を占め、地球上の熱帯雨林の半分に相当する。省略してアマゾンとも呼ばれる。7カ国が含まれ、60%はブラジルにある。

植物はエネルギーを得るために二酸化炭素を利用して光合成を行い、炭素を固定するとともに酸素を放出しているが、アマゾンは二酸化炭素を吸収する量が多いため「地球の肺」、「地球の酸素の1/3を供給する」と思われている。

しかしこれは間違いであり、実際にはアマゾンの熱帯雨林は極相状態にあり、酸素や二酸化炭素の消費と放出が均衡しているため、大気成分に影響を与えない。この「アマゾン地球の肺」説は、アマゾン研究の第一人者にインタビューを行ったジャーナリストの勝手な誤解が広まったと言われる。>


http://ja.wikipedia.org/wiki/アマゾン熱帯雨林

(私)「地球の酸素の1/3を供給する」という説は、今までさんざん聞かされてきました。自然保護団体が大合唱していた言葉です。間違いだったんですね。それとも嘘だったのでしょうか。驚きました。

 キーワードは「極相状態」という言葉でした。上記の説明にありますように、極相状態では「酸素や二酸化炭素の消費と放出が均衡している」ということです。元気な植物が吸収するCO2量と、枯れたり倒れたりした植物が朽ちて放出するCO2量が吊り合っている、ということのようです。

 但し、森林が無くなることによって、炭酸ガスの吸収が減るので、結果としてその分だけCO2が減らない(増える)ことになります。Wikipediaには次のようにあります。
<・・世界自然保護基金(WWF)は、2030年までに、最大でアマゾン熱帯雨林の60%が破壊され、この影響で二酸化炭素の排出量が555億トンから969億トンに増える可能性があることを報告した。>

(私)日本全体のCO2排出量は、環境省のデータによると約12億トンだとありますので、アマゾンの熱帯雨林破壊の影響の甚大さが判るというものです。凄いことですね。
 日本と世界の異常気象と、先のNHKスペシャル「巨大災害 MEGA DISASTER」の内容や、このアマゾンの話を組み合わせると、地球の温暖化は深刻さを増すばかりという気がします。

 もっと、真剣に取り組む必要がありますね。私が仲間とやっている無農薬、無化学肥料の不耕起栽培はCO2の削減に大きく貢献することが判っています。農薬や化学肥料による環境汚染の重大さも判っています。
 石破さんの「地方創成」政策の中で、農家の役割として環境保全型農業を強力に打出して欲しいものです。農水省は自己保身で手一杯のようですから。

ーーーーー40数カ所で憲法草案が作られていた!

 月刊『ザ・フナイ』5月号の記事の中に、このことが書かれていて驚きました。改めて、明治維新を断行した明治人の凄さを認識しました。徳川の治世が良かったということでしょうか。
 下記は、昨年の皇后陛下お誕生日(1020日)に際し、宮内記者会の質問へのご回答文書です。前段で東日本大震災と原発事故に触れられた後、憲法草案について触れています。その部分だけ引用します。下段URLから全文を読むことができます。素敵なお言葉です。

<・・5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。

明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。

当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。

長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。・・>

皇后陛下お誕生日に際し(平成25年)
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/gokaito-h25sk.html

(私)明治憲法制定に当って、40もの草案が作られていたとは、何という明治人の民意の高さでしょう。昭和人、平成人はもっと明治に学ぶべきという気がします。
 皇后陛下は、この歴史的事実を示すことによって、憲法論議に対して「自主憲法を制定すべき」と言いたかったのではないかと感じました。私の考え過ぎでしょうか。

ーーーーー中国:開き過ぎた格差

日経ビジネスオンライン9/5より引用します。

< 食肉偽装で中国に漂う無力感・・開き過ぎた格差
 食の安全を脅かす事件が再び集中して起こり始めた裏で軋みをあげているのは何なのか。私は、持つ者と持たざる者の差があまりにも開き過ぎてしまったことが、大きく関係しているのではないかと思っている。

 私は今年の5月、上海の都心部内で引っ越しをしたのだが、1年前まで住んでいたエリアに戻ろうかと、かつてのアパートの家賃を調べたところ、わずか1年の間に1.52倍に高騰していて驚いた。
 近年の物価上昇のペースを見て、都心部に住むのを断念せざるを得ない日がそう遠くない将来にやって来るだろうとは思っていたが、それにしても値上がりのペースが速過ぎる。

 不動産を所有する人たちにしても、物価の上昇は生活を直撃するわけだから、値上がりを望む半面、このままのペースで走り続けるのはそろそろ限界だということに気付き始めてもいる。
 しかし、経済成長が年率7%を割り込めばたちまちハードランディングの懸念が高まるという現状下、走り続けないわけにはいかないというジレンマも感じている。一方で、現時点で不動産を持っていない人たちにとって、不動産を持つ人たちの間に絶望的な距離ができはじめている。・・>



(私)1990年頃の日本のバブル期でも1年の間に1.5〜2倍ということは無かったので、相当のインフレということができます。きっと世界のヘッジファンドが殺到しているんでしょうね。

フッターーーーーーーーーーー

田舎暮らしコミュニティ・中山道 芦田宿:企画書
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無農薬玄(白)米の販売
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籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
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”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
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