2017年10月1日日曜日

蓼科だより・519号~田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2017年9月30日(土)★
★テーマ:稲刈り準備、「東信自給圏を考える会」in 塩田、
悪魔の飲み物、
豚肉 銘柄産地も「限界感」、少子化問題を解決した、ロシア、
食品メーカーの不都合な真実、インドネシア タスリフ駐日大使 日本への感謝
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮(090-3148-0217)
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
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 今週はじめから家で暖房を入れ始めました。まだ最低気温は10度ほどですが、急に秋
が深まった感じです。先週、墓参りに行った時に山栗をたくさん拾ったことを思い出し
ました。畑では大根が大きくなり始めました。

 前回、「一応稲刈りの準備が整いました」と書きましたが、今日点検に4枚の田圃を
廻ってみると、3枚に問題がありました。水がまだ残っている部分が2箇所、柔らかく
て長靴が10センチ以上も沈んでしまうところが2箇所。

 今日、その内の1枚の田圃だけ避けを掘直しました。残りは明日です。2センチ以上
は長靴が沈まない程度に乾いていないと、稲刈り機が動けません。
 隣で米専業大規模農家がコンバインで収穫していましたが、田面は程よく乾いていて、
スピーディーに走り回っていました。流石だなあ、と感心しました。農楽と農業の違い
です。

ーーー10月12日、「東信自給圏を考える会」in 塩田

 上田市塩田自治センター内の公民館で行います。時間とプログラムはいつも通りです。
 下記URLに詳細がありますのでご覧ください。

 みなさん、日本人の主食が肉だというのをご存知でしょうか。私は2年前、この問題に
取り組むまで知りませんでした。農水省のデータによると、昭和52年頃、食べるお米の
量と肉の量が逆転しました。現在、私たちはお米の約2.3倍の肉を食べています。

 一番食べられているのが豚肉ですが、何とその95%が輸入です。但し、実物輸入量は
全需要の50%ほどです。残りの45%は、輸入の餌で育てられた豚肉です。農水省では、
輸入餌で飼育された肉は、自給率の計算上は輸入に参入しています。畜産全体で、餌の
自給率は25%ほどとありました。

 一方において、田圃も畑も大量に余っています。この現実をどのように捉えるかは、
いろんな考え方があると思います。NPO法人信州まちづくり研究会では、余剰農地を生
かすための提案をさせて頂きます。

 畜肉の特産地についてとんでもないことを知ってしまいました。松尾さんに蓼科牛を
ご紹介して、蓼科牛専門店「いっとう」で食事した時です。私が、自慢げに「蓼科牛は
美味しいでしょう?」といいましたら、「餌はどこの物ですか?」と言われ、全てを悟
した。

 肉に限らないと思いますが、外国の原料によって作られた、或いは育てられた肉や加
工品は、地域の特産なのか、という疑問です。厳密にいえば、飼い方の違いもあるので
しょうが、基本的には餌が同じであれば、どこで飼育しても同じ肉になってしまうので
はないでしょうか。

 神戸牛や飛騨牛の餌はどこのでしょうか。餌全体の自給率が25%では、自給できて
いるとは考えづらいです。こう考えると、現在の特産の根拠は飼い方と加工の仕方によ
ることになりますが、果たしてこの考え方はグローバルな特産食品の考えに照らした時
整合性があるのでしょうか。

 ワインなどすごく判りやすいですが、国、地方、地域はもちろん、場合によるとブド
ウを栽培した畑まで判るそうです。その地域のその畑のブドウで作られるから、その畑
の土や気候の特性が作物に反映し、それがそのワインの個性・特性の味になっています。
地域特産の謂れではないでしょうか。ボルドーのワインが、実はブドウはスペインから
だと言われたら、どうなるんでしょうか。

 ケチを付けるためにこれを書いているのではありません。素朴な疑問を書いているだ
けです。日本中の特産品のかなりの部分がこのような状態にあるのではないでしょうか。
「地域特産」と銘打たなければ、どうでもいいと思いますが、このことは、国の農業政
策の基本理念に関わる問題だと思います。ごまかしがあるように感じてしまうのは私だ
けでしょうか。

 本題から外れてしまいましたが、この種の矛盾が食産業と地域経済の中に多くありま
す。「東信自給圏を考える会」では、それらを考える材料をプレゼンさせて頂きますの
で、一緒にお考えください。

 どちらからでも、どなたでも、予約なし、無料です。お気軽にご参加ください。

 自給圏は、農業と農家だけの問題ではありません。自給とは、自分で作ったものを食
べるという意味ではなく、地域で作られた物を食べるという意味です。食の問題は、当
然、食べる人が主役です。ですから、農業をやっていない人も含めて、全住民の問題と
お考えください。地域の自給を意味します。

 今、私たちが日常食べている食品の約80%(概算)が他地域からきています。国の自
給率は最近38%と発表されましたが、当地域の自給率は20%だということです。総務省
の食費のデータによると、単純平均すると、一人当たり1ヶ月38,310円(外食・酒を含
む)となります。

 これを東信地域42万人、1年間で計算すると、年間1932億円となります。この80%が
他地域と外国に行ってしまい、20%しか地元に残りません。この自給率を50%に上げる
と、約600億円の産業が地域に生まれることになります。このためのプレゼンテーション
をさせて頂きます。

ーーー「缶コーヒーは悪魔の飲み物」!

 DIAMOND onlineからですが、これ本当ででしょうか?私はブラックしか飲まないの
で良かったと思うのですが・・。

<・・・血糖値を上げるのは、ひとえに糖質です。脂質やタンパク質などは上げません。
だから、バターで焼いた肉をたくさん食べても血糖値は上がらないし、血糖値が上がら
ないから太ることもありません。

・・・実は清涼飲料水などのメーカーは、人の至福点について計算し尽くし、商品を設
計しています。言ってみれば、糖質中毒患者を増やすことで利益を得ているのです。知
的なはずのビジネスパーソンが、それにまんまとはまってはいけません。>

「缶コーヒーは悪魔の飲み物」と医者が言う理由
http://cl.diamond.jp/c/acf2bDvhoar4wSav
ーーー豚肉 銘柄産地も「限界感」 離農、基盤弱体化

 日本農業新聞からです。

<日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉の進展を受け、養豚農家が危
機感を募らせている。・・>

豚肉 銘柄産地も「限界感」 離農、基盤弱体化・・・https://www.agrinews.co.jp/p41212.html
ーーー日本以上に深刻な少子化問題を解決した、ロシアの大胆な「奇策」

 ロシア政治経済ジャーナルから北野幸伯さんの記事です。この方の記事は素直に読め
ます。

<・・・私がメルマガをはじめた1999年、ロシアの人口は「年間70万人」という超スピ
ードで減少していました。「このままだとロシアは消滅する」と、マジメに心配してい
る学者さんもたくさんいたのです。

1999
年、ロシアの合計特殊出生率は、なんと1.17(!)だった。それがですよ、2012
年は1.72013年も1.7。死亡率の低下も手伝って、人口が「自然増」しはじめている。

・・・その秘密の1つが、「母親資本」(マテリンスキー・カピタル)という制度です。
「母親資本」とはなんでしょうか?

要は、「子供を2人産んだ家族は、大金がもらえる」という制度。導入されたのは07
ですが、当時「平均年収の2倍分もらえる」という話だった。日本の感覚でいうと、
「子供2人産んだら800万円もらえる」という感じでしょうね。
しかし、もらうお金の「用途」が決まっている。・・・>
日本以上に深刻な少子化問題を解決した、ロシアの大胆な「奇策」http://www.mag2.com/p/news/119241

ーーー「体に良さそうな食品」のメーカーが必死に隠す不都合な真実
DIAMOND online
から糖尿病専門医の記事です。

<・・・しかし、税金をたくさん納めている企業に対し、国や自治体が本気で規制に乗
り出すことはできません。アメリカでは買収された学者が「肥満を呼ぶのは糖質ではな
く脂肪だ」という説を垂れ流し、いまもそれを信じている人が世界中にいます。

詳しくは書籍『医者が教える食事術 最強の教科書』で説明していますが、糖質をとる
ことによって血中のブドウ糖が過剰になると、中性脂肪に形を変えて脂肪細胞などに溜
め込まれます。これは生化学をきちんと学んだ者にとって当たり前の話なのですが、な
かなかわかりにくいメカニズムです。・・・>http://diamond.jp/articles/-/142519

(私)我が家も妻が砂糖中毒で問題です。自分の母親が死ぬまで甘いものを食べ続けて
も85歳まで生きられたので「問題ない」という理論です。
 いずれにしても、全ての問題にたくさんの答えがあり、真偽を見極めるのは本当に難
しいですね。DIAMOND onlineの記事なので信じたい気持ちはありますが、本当でし
ょうか?

ーーーインドネシア タスリフ駐日大使 日本への感謝

 「加瀬英明のコラム」メールマガジンからです。
 戦争は生死の極限状態の中で狂気の行動が起こることは十分想像できます。第二次大
戦中、世界中で日常では考えられない悲劇と悪事が起きましたが、美談もたくさんあり
ます。福澤諭吉も「物事は複眼で見よ」と書いています。日本人、日本軍の美談もたく
さんあります。これはその美談の一つだと思います。

<「大東亜戦争は昭和20年8月15日に終わらなかった」今年の8月17日は晴れたので、主催者の1人としてほっとした。 私たちは午後2時前に、市ヶ谷台にひろがる防衛省の構内の一画に建立された、スディルマン将軍の像の前に集合した。・・・
・・・インドネシア タスリフ駐日大使の挨拶
大使は、先の大戦中に日本軍政下で、インドネシア独立へ向けてインドネシア壮丁を募
って、郷土防衛隊(ペタ)が結成され、1944年にスディルマン将軍が総隊長となっ
たが、日本が大戦に敗れた2日後に、インドネシアが独立を宣言すると、オランダ軍が
インドネシアを再び植民地にしようと、イギリス軍とともに侵攻してきた時に、スディ
ルマン将軍が総司令官としてペタを中心とした独立軍を率いて戦い、オランダもついに
1949年にインドネシアが独立国であることを承認することを強いられたと、日本へ
の感謝を滲ませながら、述べられた。・・・>


(私)私は歴史の勉強をしていないので確かなことは言えませんが、現在の認識を素直
に表現すれば、戦後の歴史教育は「軍は悪、日本は悪」という極めて単純な価値観の下
で間違って行われてきたように思っています。

 世の中にあるもの、起こることの全てには両面性、多面性があることは当然です。何
故、そういう教育ができなかったのでしょう。おそらく大方の意見は、「アメリカが、
マッカーサーが押し付けた」と言うような気がします。当然、そういったことがあった
と思います。日本は負けたのですから。でも、私にはどうしてもそれだけとは思えませ
ん。

 昭和24年に毛沢東革命により中華人民共和国が誕生しました。その勢いを得ていた共
産主義勢力による革命=国家転覆陣営の加担が大きかったのではないかと感じています。
その最先端を走っていたのが日教組ではないでしょうか。

 私たちは間違った教育思想で間違った歴史教育を受けてしまったのは間違いないよう
です。前号に引用させて頂いた安中さんの韓国の歴史も同様です。この面では、残念で
すが韓国に負けていないかもしれませんね。
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蓼科だより・518号~田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2017年9月16日(土)★
★テーマ:稲刈り準備完了、とうみ混声合唱団、ユシカフェ、TPPと自給圏、
再生可能エネルギーの難しさ、住宅デザインと資産価値、李氏朝鮮と明治維新、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮(090-3148-0217)
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
 田んぼの畦草刈りと避け掘り(小さな排水溝)が終わり、一応稲刈りの準備が整いま
した。後は乾くのを待つだけ。稲刈りは10月8日(日)に予定しました。東京からお二
人が参加して頂けることが決まり、イベントも楽しくできそうです。

 今週になってキュウリとゴーヤの樹の枯れが目立つようになり、ほぼ収穫も終わりま
した。ナスとピーマンはまだ良さそうです。トマトは赤くなり方が遅くなりましたがまだ
実をいっぱい着けており雨よけシートが張ってあるので当分良さそうです。

 8月13日に採れ始めた茗荷が、このところ2日措きになり、明日採ると最後かな、と
いう感じです。地主さんが植えてから、恐らく20年以上経っていたと思いますが、植え
替えが功を奏しました。今後、私が元気な内はいけるだろうと、シメシメ、です。
ーー
 今日、NPO会員の奥さんからご招待を受けて、東御市のサンテラスホールに行き、
とおみ混声合唱大の第18回定期演奏会を聞かせて頂きました。隔年開催だというので36
年の歴史です。すごいですね。

 16世紀(「直虎」の時代)に歌われた西欧の歌だというマドリガーレ、日本の現代歌
曲、最後がオペラ「ライオンキング」でした。日本の現代歌曲には、さだまさし、中島
みゆき、坂本九の名曲が入っていて、とても癒されました。やはり、人間の肉声はどんな
楽器にも勝りますね。

ーーーユシカフェのコーヒー

 ユシカフェのことは、以前に数回書いたことがありますが、佐久市望月町の人気のカ
フェです。演奏会の後、仲間を一緒に寄りました。
 最近はたまにしか行かれませんが、私の一番大好きなコーヒーを入れてくれます。言
葉で説明できません。美味しい、というより素敵と言った方が良いと思います。

 最近、その秘密を知りました。たまたま焙煎をやっているところに行きました。マスタ
ーがコーヒー豆を一粒づつ目でチェックして、不良を省いていたのです。なるほど、と、
ユシカフェのコーヒーの素敵さについて納得しました。不良な雑味がないからだと。もち
ろん心の有り様と。

 もっと以前ですが、閉店時に覗いたら、彼が板張りの床を雑巾がけしていたのです。
毎日やっているとのこと。客が土足で上がる床です。いつも店全体に清々しさが漂って
いる秘密が判ったのです。

 外見はただの小さな古びた家。広告・宣伝は無し、看板も無しで口コミだけで評判が広
がっていますが、彼の人間性がそのまま人気を醸し出しているのだと思います。

 もっと素晴らしいことは、地域のコミュニケーションの拠点になっていることです。彼
との話の端々に地域への深い想いが感じとれますが、それが形になっています。私も、こ
のカフェでたくさんの友達とNPOの同士を紹介していただきました。

 皆さんもこの方面に来ましたらお寄りください。


ーーーTPPと自給圏(スマート・テロワール)構想
 キャノングローバル戦略研究所のメルマガからです。貿易問題についてとても判りやす
く解説しています。よく理解できます。しかし、自給圏構想(スマート・テロワール)を
目指す立場から見ると、問題意識を持つのは、この論理の基本的な価値基準が貨幣経済オ
ンリーだということです。

 これは素人の経済談義であることをお断りしておきますが、「経済」という言葉の意味
を考えてみました。

 wikipediaには、「経世済民は、中国の古典に登場する語で、文字通りには、「世を經
(おさ)め、民を濟(すく)う」の意。「経国済民」(けいこくさいみん)もほぼ同義で
ある。 略して 経済とも言う」とありました。貨幣経済とは書いてありません。
 「スマート・テロワール・農村消滅論からの大転換」に紹介されているカール・ポラン
ニー(「大転換」の著者)の主張する「互酬、再配分、交換」等の経済概念や「発展する
地域、衰退する地域」(ジェイン・ジェイコブズ著)にある地域経済の視点は全く入って
いません。

 「発展する地域、衰退する地域」には次のように論じられています。
「発展と衰退は、経済学の永遠のテーマである。しかし、経済学はその草創期から、基
本の視覚をまちがえてきた。
・・・中略。
経済学はその成立以前から現在に到るまで、国を単位と考え、それを考察することで対策
を得ようとしている。そこに根本の問題がある。なぜなら、経済の発展を先導するものは、
国ではなく都市であり、停滞や衰退も都市との関係において分析すべきものだからだ。」
 この文章を素直に理解すれば、自給圏構想が大事だということではないでしょうか。私
は、上記の都市を地方中核都市と理解しています。東信地域では上田市と佐久市です。そ
れを核とした周辺地域との経済関係が発展と衰退を決めるというのです。
 そこで、人口42万人の東信自給圏の発想が生まれるのは必然だと思います。

・アメリカ抜きのTPPを推進せよ-いまなぜ多国間貿易協定が必要か-
研究主幹 山下 一仁   (913日更新)
http://f.msgs.jp/r/c.do?1uC_6ui_zG_arv

ーーー再生可能エネルギーの難しさ:縦型風力発電装置

 10年来のメル友Fさんから再生可能発電についてコメントを頂戴しました。
 私は太陽光発電について推進派でも反対派でもありません。無責任な時の流れ派とでも
言いましょうか。理由は、ちゃんと研究したことがないので、本当のところが判らないか
らです。結果として、どちらにも行けずフラフラしています。

 気になっているのは、私がおつきあいさせて頂いている太陽光発電を仕事上本気で導入
を検討した人達が導入を断念していることです。もちろん信頼できるプロの皆さんです。
この皆さんは再生可能エネルギーの実質を論じていると思います。

 片や、FIT(固定価格買取制度)に守られて、エコという側面と経済投資効果だけを狙
って推進している人々がいます。孫正義さんもそうですね。

 この両者は根本的に取組方針が違うように感じますが、私には解明不可能です。コメン
トをいただいたFさんは、前者に属すると思います。

<前号と今号の光発電の問題、同意して読んでおりました。
ローカル発電を考えるとき、水力発電は「水利権」の壁が厚くなかなか進みません。

風力発電も、現在主流の高い塔に取り付けるプロペラ型は費用対効果に疑問がありますし、
プロペラ型の限界で一番発電できる強い風の時は回転を止めるという矛盾したシステム。
また景観を損ねるとかバードストライクの問題、低周波公害、そして既に起きていますが
塔そのものが倒れるという問題もあります。

光発電も、最近は変換効率は良くなったとは言え製造原価や光発電パネルの製造に使われ
ている電気などを考えると、本当の意味でコストバランスが取れているのかと疑問です。

・・・中略。風力発電では既に稼働していますが、青木村の道の駅に設置されている縦型
風力発電装置です。光発電に比べるとローテクノロジーで製造でき、事実青木村の縦型風
車は青木村の会社で作られています。

・・・縦型風力発電は、光発電のように日が出ているときしか発電しないと言うこと無く、
わずかな風でも24時間発電するので水力の次に可能性を考えています。また高さもそれ
ほどでなく12mぐらいです。低周波騒音も理論的に考えられません。規制の壁がある水力
発電を考えると、実用化では一番でしょう。

長々と書きましたが、光発電パネルは製造がハイテクノロジーで限られた半導体製造工場
でしか作られないこと、パネル自体も風害などで壊れる可能性が充分有ること等を考えて、
最近の光発電の動きを見ていると果たしてこれで良いのかと考えてしまいます。>
YouTube
の画像
https://www.youtube.com/watch?v=pmWQDVw0pug
東信ジャーナルのブログ「ハイブリッド発電システム」の第1号機」
http://shinshu.fm/MHz/22.56/archives/0000522327.html

(私)「果たしてこれで良いのか」と問われても、この問題は私の手には負えません。で
すが同様の意見を、太陽光発電を本気で研究した人々が述べていることは留めておくべき
と考えています。
 私が経営していた会社も現在太陽光発電設備を販売していますので、複雑な気持ちです。

 やはり、尊敬する経営者から次のようなコメントも頂きました。

<太陽光発電、推進と反対の溝は埋まりませんね。
議論の前提となる考え方が違いすぎますから、議論しても噛み合いません。
部分最適の積み重ねが全体最適にならないことは、永遠の論理です。
会社で言えば、社員一人ひとりが頑張るだけでは経営は良くならない。ゆえに、全体最適
を俯瞰して戦略思考ができる経営者が必要なわけです。

技術者出身の私は、どうしても社員レベル(つまり部分最適)に落ちてしまいます。
創る
ことが何よりも好きですから、分かっていても技術者思考に負けてしまうのです。
弊社が苦闘している理由もそこにあります。
二代目の経営者は、私と真反対の思考の持ち主が良いです。>

(私)実は私も全体最適ができなかった人間です。

ーーー
『戸谷の言いたい放題』序章ー住宅デザインと資産価値ー
 
住宅生産性研究会の戸谷英世理事長が素敵な
YouTubeをリリースしました。 下に添付したブログのデータと見比べると、日本の住宅政策の問題点がよく判ります。
https://youtu.be/KBTQt5H6_so
 
住宅の投資額と資産額の日米比較
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2016/12/blog-post_30.html
ーーー
日清食品HDが持続可能な調達方針
 オルタナのメルマガからです。

日清食品HDが持続可能な調達方針、認証パーム油調達へhttp://c.bme.jp/17/2802/1938/2596646

ーーー李氏朝鮮と明治維新

 安中さんのメルマガは、私と同じで、長いので一部を引用しますが、下段のホームペー
ジから全部読んでください。勉強になります。

<その高麗王朝ですが、軍人だった李成桂という男に倒されてしまいます。
李成桂はすぐに中国(この頃は明)に使者を送り皇帝に国名を選んでもらいました。
つまり、いつの時代も朝鮮の王は中国皇帝に認めてもらう必要があったのです。
ともかく、こうして出来た王朝が「朝鮮」という国で、李成桂の名を取って「李氏朝鮮」
とも言われました。

李氏朝鮮は、それから20世紀初頭まで、約500年も続きました。その間、日本では、室町
時代から戦国を経て江戸時代へと時代が流れていますから、李氏朝鮮は長く続いたもので
す。

19
世紀末、日本にペリー提督率いる黒船が現れ、太平の平和は崩れていきました。
その前から、近代化された軍事力の西欧列強の前にアジアはどんどん侵略され、大国であ
った清國も阿片戦争で血祭りにあげられ、日本や朝鮮も風前の灯火の状態でした。

当初、日本では外国人は国に入れるなという「攘夷論」が大勢でしたが、下関戦争、薩英
戦争の惨敗で目が覚め「このままでは欧米の植民地にされる」との危機感から、欧米流の
中央集権国家になるべく明治政府に移行しました。

我々は学校で「薩摩と長州が手を組み幕府を倒した」と習いましたが、これは間違った教
育でした。実際は、徳川幕府が天皇を中心とした国家への衣替えを決断したのです。

確かに、鳥羽伏見の戦いや会津藩の悲劇等がありましたが、あれは手違いや一部の陰謀に
踊らされた結果で、幕府はその戦力の大半を投入することなく政権を明け渡したのです。
これを主導したのが、幕府の老中筆頭であった阿部正弘であり、後を継いだ大老井伊直弼
だったのです。阿部正弘は激務が祟り39才の若さでこの世を去り、井伊直弼はご存知、桜
田門外の変により44才の若さで生涯を終えています。

でも、彼らの奮闘がなければ今の日本はなかったかもしれないのです。・・・>


http://www.halsystem.co.jp/

(私)歴史っていうのは、勝者に都合のいいように書かれるということですね。でも、そ
うだとしたら、歴史学者って何者でしょう。明治の歴史学者が薩長のいうことを聞かなけ
ればならなかったことは容易に想像できますが、昭和の学者がそうせねばならない理由は
何でしょう。岸信介も佐藤栄作も長州だったからでしょうか。安倍さんも。今でも引きず
っているのですね。

 歴史を見直すのに100年かかるなどと聞きますが、明治維新から今年はちょうど150年
です。世の中って、本当に難しいですね。
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蓼科だより・517号~田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2017年9月16日(土)★
★テーマ:太陽光発電、
畑作技術と子実とうもろこしが水田農業を救う、
     部分最適と全体最適、ローカルに自足した島国根性、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮(090-3148-0217)
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
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 こたつが欲しいほど寒くなりました。薄いジャンバーをはおり、室内用ブーツを履
き、ひざ掛けをしてこれを書いています。将軍様のミサイルのサイレンと台風の予報で
気持ちも冷えています。

 週初めにニンニクと玉ねぎの定植予定場所の土作りが終わり、今日は田んぼを乾かす
ための畦草刈りをやりました。周囲の田んぼが綺麗になっているので、引け目を感じな
がら・・。

ーーー太陽光発電について

 前回の記事を読み返してみると、上田市塩田平の一件が悪いことのように皆さんに伝
わっいるだろうと思いました。悪いと思うのは太陽光発電ではなく景観です。

 農業改革の面から私が問題にしたかったのは中山間地の田圃です。そこは、稲作が採
算に合わず、既に耕作放棄がかなり進んでおり、早晩、団地化して農地再整備が必要に
なると思われるからです。その時、一団の中に太陽光発電施設があれば団地化すること
ができず、全体が
死んでしまうからです。

 その場所のことだけを考えるであれば、「太陽光発電をやることによって有効活用で
る」ということになりますが、一団の地域のことを考えれば障害になってしまうこと
もあるということです

 現在農水省から出されている営農型発電(支柱を高くして下で営農できるようにする)
の設置基準では、下で作物を作ると言えばどこにでも設置できてしまいます。自分でも
使えず、借りてくれる人もいない農地がお金になるとなれば、日当たりの良さそうな場
所にはどんどん設置されることでしょう。農地転用手続きが要らなければ簡単です。

 このことが、農業を好転させることにつながると思えれば敢えて反対する理由はない
のですが、中山間地の狭小な管理費のかかる農地でそんなことが成り立つとは考えにく
いのです。作物を作るは名目だけで、実質は太陽光発電のためだけになる気がします。

 一番の問題は、現在の農政では中山間農地を再整備する発想がないので、農地の構造
は現状のままで、農業生産、特に稲作のほころびを太陽光発電の収入で繕おうとするし
ているように見えてしまうことです。

 副業を悪いとは言いませんが、農水省の本業である農業はどうするんでしょうかと申
し上げたいのです。それにしてもというのはこのことです。

ーーー畑作技術と子実とうもろこしが水田農業を救う
 
 2日前ですが、茨城県猿島郡境町で、農水省畜産課、茨城県畜産課及び(社)日本草
畜産種子協会の主催で、「自給飼料増産に係る子実とうもろこしの生産拡大に向けた現地
研修会」が行われ、NPO法人信州まちづくり研究会として、私とH理事が参加しました。

 目的は、現在28%の畜産の飼料自給率を、平成37年度までに40%とするために、自
飼料増産に向けた取組を行っているが、子実とうもろこしの生産・利用拡大と畜産農
家の利用拡大を図るため、ということでした。

 午前中は養豚業塚原牧場さんの子実とうもろこしの転作圃場で刈取り実演を見学しま
した。ジョギングくらいの早いスピードで、クボタとヤンマーのコンバインが動いてい
ました。100馬力とか、大きな機械です。

 午後は講演とパネルディスカッションが行われ、5名の講師の報告や事例発表があり
ました。私が感じた要点を書いてみます。

 昆さんが初めて子実とうもろこしの栽培に取り組んだのが2011年。今年で7年目。こ
の数年、50%位づつ作付け面積が増え、そして今年、初めて農水省が子実とうもろこし
のための予算要求を出したそうです。昆さんが感無料と仰っていました。
(昆吉則さんは私がよく引用する雑誌『農業経営者』を出版している農業技術通信社の代表取締役)

 参加者全員の共通の意識は、稲作依存への危機感だと感じました。なので発表者の強
調点は「どの作物にも対応できる圃場作り」を目指す。子実とうもろこしの需要の大き
さと採算性の良さへの魅力。そして省力化のための機械化等でした。

 昆さんの次の言葉が強く印象に残りました。
「稲作の呪縛から離れること。畑作技術と子実とうもろこしが水田農業を救う」

 農水省が国産の本格的畜産飼料の生産に、やっと重い腰をあげたという感じです。し
かし、農業政策全般から見れば、飼料米やWCS(ホールクロップサイレージ)とバッテ
ィングする気がしますので、省内調整が難しいでしょうね。

 農業経営者である塚原さんと小泉さんの取り組みは本当にすばらしく感動しました。
特に、一人で42ヘクタール耕作している小泉さんの谷津田への取り組みをみれば、どん
なところだってできると思います。我々は泣き言ばっかり言っていて不甲斐ないと思わ
されました。

 収穫の見学をさせて頂いた塚原牧場さんでは梅山豚(メイシャントン)という日中友
好の贈り物だという日本にわずか100頭しかいない豚を飼育して精肉・加工して販売し
ています。私は味わいたいと思い、注文しました。

 1日1トンの餌が必要といい、現在食品加工残渣から作られるエコフィードで75%賄
っているが、その量を減らして、その分を100トンの子実とうもろこしで賄う計画だと
話していました。ただ、この目標達成のためには、近隣農家の協力が必要だとも。

 内容が盛りだくさんでとても書ききれませんが、詳細が必要な方はお知らせください。
 概要は、下記信州まちづくり研究会のURLにあります。

ーーー「いかに優れた部分最適も全体最適には勝てない」

 ちょっと気取ったことを書きます。ふとこの言葉を思い出したのです。
 「経営者の条件」で有名なドラッカーの言葉です。

 私は太陽光発電のところで次のように書きました。
「その場所のことだけを考えるであれば、「太陽光発電をやることによって有効活用で
る」ということになりますが、一団の地域を考えれば障害になってしまうこともある
ということです。」

 表題の言葉について、もうその本が見つかりませんが、私のメモから引用します。元
企業経営のことなので、言葉を農業の言葉に置き換えてみました。

「部分最適」は、それぞれの農地について品種の選択や土地の活用について最適を選
択することを意味します。
・それぞれの農家がバラバラな形で最適化されていくことも部分最適です。
・但し、部分最適には、一団の地域の土地利用効率を低下させるという問題があります。
・それに対して、全体最適は一団の地域全体の最適を図ることを意味します。
・全体最適化のプロセスでは、その地域の関係者・住民が歩調を合わせて同じ方向に最
適化されていく必要があります。
・全体最適化を図れば、農業の流れが地域組織全体として管理されるため、有効活用や
生産効率の向上をもたらします。
・部分最適をいくら積み上げても全体最適にはなりません。

 全ての物事に集合性の有利さがあるように思います。特に生活の集落や農業には言え
ると思います。分散とスプロール化はよくありません。特に水路と農道などは集合して
いなければできません。農地の整備は、周囲との関連もあり、工事費も大きいので公共
事業として一団でやらなければできません。

 前回の太陽光発電の記事を読んだ山形のSさんから、次のようなコメントを頂きまし
たが、その通りだと思いました。
固定される太陽光発電も農村のデザインに組み込む必要があります。

 東京のT
さんからは、
田舎をでてきた人間が言えた義理でありませんが、自然のど真ん中にギラギラした
陽光パネルは、見事に景観を壊します。」

 デザインというのは、一団の地域の土地活用の設計のことです。松尾さんをこのこと
を「農村計画」と呼んで、まず「地域のビジョンを作ろう」と呼びかけています。デザインがなければ、スプロール化は避けられません。太陽光発電設備がスプロール化したら、農村景観は破壊されてしまいます。

 部分最適と全体最適については、時代の変化で意味が違ってきているかも知れません。
お気付きの方にはご教授をお願い申し上げます。

ーーーローカルに自足した島国根性が停滞と衰退をもたらす

 JBpress
からです。
<・・・この正体不明の数字に一喜一憂するのは馬鹿馬鹿しいことです。それでも大域
的な傾向をつかむことはできるでしょう。・・・>
世界の大学ランキング、日本の惨状はなぜ
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51030
(私)先日の「東信自給圏を考える会」に遠方からご出席いただいた
K様と意見交換を
させて頂いていますが、日本の世相について「ひょっこりひょうたん島」だと下記のよ
うに評していました。
<・半開国を卒業するには、親戚筋を広く他国に広げ、普通の文明圏の中核国となるし
かないと思います。しかし、それは日本の精神風土のひっくり返しですし、日本人の精
神的閉じこもり性からして、ありえないでしょう。
異論反論、質問を控え、和してつるんでしまうところの集団的閉鎖性といえるのでは
ないでしょうか。特殊なぬるい文明圏「ひょっこりひょうたん島」を進めていくことが、
我が国が基本とすべき拠り所だと思います。>
(私)この通りだと思います。表記の言葉「ローカルに自足した島国根性」と通じてい
るような気がします。昨日昼食を共にした友人も「もっと政治や宗教の話をするべきな
のに、まともな意見交換や討論ができる人がいない」を嘆いていました。
「異論反論、質問を控え、和してつるんでしまうところの集団的閉鎖性」。なんという
寂しい表現でしょう。ですが、言い当ててる気がします。
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