2013年3月30日土曜日

蓼科だより・285号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年3月30日(土)★
★テーマ:苗代づくり,大前氏のTPP,日米安保は不平等条約!

     預金封鎖の報道管制!
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

 苗代(なわしろ:稲の苗を作る田)の床作りがようやく完成しました。
 ミニバックホーで,砕石とコンクリートが埋まっていた場所の掘削を始めてから丁度2週間,予定の倍かかってしまいました。実は良い土があると思っていました。とんだ見込み違いでした。
 一番難航したのは粘土を粉すことでした。土壌改良材としてキノコ培地の完熟堆肥を入れて6回も耕運機で耕しましたが土粒が1~2センチ位にしかなりませんでした。

 全部で4坪ほどの小さな苗代ですので,覚悟を決めて水を入れ,手作業足作業でこなしました。粘土が水に溶けると今度は足が取られて思うように動けません。粘土は美味しい作物はできますが,扱うには始末の悪い土です。

 土づくりは冬の寒さを利用するのが最良だということがよく判りました。冬前に土を起こして,それが凍結して,春になって融解すると粉々になるのです。

 今日は,昨秋確保しておいた赤土(培土にする)を篩って,床土の上に敷き込みました。この作業をするためにいろんな工夫が必要でした。作業足場を作ったり,均等に敷き込むために木材で定規を作ったりと,如何に楽に早く正確にできるか考えながら,です。これが楽しいのです。バッチリ,キレイに仕上がりました。

 土のpH(ペーハー)調整をしました。教科書には4.5~5.5にしなさいとありますが,搬入した床土のpHは6.0,堆肥は6.0,赤土(培土)は6.5でした。教科書には氷酢酸を使うのが良いとありました。薄め方が判らなかったので先輩に聞いたのですが,「判らない。試験しながらやるしかないよ」とのことでした。

 一昨夜,土と氷酢酸と器具を家に持込み,氷酢酸液をだんだん濃くしながらpH測定を重ね,100分の1の濃度でpHが約0.5下がるのを確かめました。
 昨日それを現場で床土に実行し,今朝測定したらpH5.5になっていました。今日は更にpHを5にしようと思い,床土の上に2センチ敷き込んだ培土に50倍液を散布しました。そうしたら,pHは5.0マイナスになったのです。成功しました。

 種蒔き前にやる最期の仕事は温度管理の資材の準備ですが,それも今日は終了したので,いよいよ明日は籾を蒔ける状態にする催芽(さいが:芽の部分を膨らませる)という作業に入ります。恐らく2〜3日後には蒔ける筈です。

 種蒔きが終了しましたら,一連の作業をYoutubeにアップロードします。

ーーーーー大前研一ニュースより抜粋

<・・発効1周年を迎えた米韓自由貿易協定(FTA)ですが、韓国では関税引き下げの恩恵を受けた工業品の対米輸出が伸びる一方、懸念された輸入急増による国内農業への打撃は限定的だったとする
統計を公表しています。

 韓国でも日本と似たような懸念が強くありましたが、結局、国内農業への影響は大きくなかったのです。
 日本でも、かつて市場開放されたピーナッツ、さくらんぼ、牛肉、オレンジなどを見ると全く同じだと分かります。千葉県のピーナッツ、山形県のさくらんぼなどは、米国から輸入品が入ってきて、むしろ値段が高くなったほどです。

 またコメについては、再びミニマム・アクセスを適用する可能性が高いでしょうが、これは全く無駄なことです。
 コメの国内生産量と消費量の推移を見ると、この50年間で日本人の消費量は約半分に減少しています。高い関税を課して、見代わりに食べもしないコメを輸入するとは馬鹿げていると思います。・・>
(私)日本の現代経済史は,貿易摩擦と自由化の歴史ともいえると思います。貿易自由化に伴う恩恵と打撃の事例は山ほどある筈です。20年ほど前に大騒ぎした牛肉・オレンジはどうなったのでしょうか?何故かこういう報道はありません。それを知られると都合の悪い何かがあるように思われます。

ーーーーー日米安保は不平等条約!!

HAL通信(安中氏)に,はっとさせられる記述がありました。対話の形で記します。

(安中)
<☆同盟国☆
 68年前、米国は日本にとって戦争相手国でした。それが今では、日本にとって唯一の同盟国となっています。しかし、この「同盟国」という言葉、国際政治的には重い言葉ですが、日本人の意識はかなり鈍い??
 朝鮮半島や尖閣で戦火の匂いすらしてきた昨今、もう少し関心を持つべきと思うのです。そこで、復習がてら、日米同盟を考えてみました。

 日米を「同盟国関係」と呼ぶのは、日米安保条約を締結しているからです。そして、日米安保条約は軍事同盟です。本来、軍事同盟とは、他方が戦争になった場合、同盟国は一体となって戦うという義務条約です。
 ということは、同盟に加盟する各国は、「集団的自衛権」を有していなければならないわけです。それがなくては、「共に戦えない」からです。

 ここで、誤解のないように言っておきたいことがあります。私は、「共に戦え」と言っているのではありません。同盟という「国際的な約束事」の解釈をしているのです。私の個人的な意見や見解ではないことを断っておきます。

 日米安保条約は、世界史上、非常に特異な軍事同盟です。「集団的自衛権」に対する国民の意識統一がなされていない日本では、米国の戦争に「共に戦えません」。一方、日本が他国より軍事侵略を受けた場合、米国は、日本を守るために、その他国と戦う義務を負っています。


 だから、今でも、米国の一部世論は「不平等条約」だと批判しています。それに対し、米国政府は、日本を守ることは「米国の国益」だと答弁しています。
 そうです。軍事同盟の義務を果たすために戦うのではなく、米国の国益を守るために戦うのだと言っているのです。つまり、日本を、同盟を結んでいる対等な国家とは見ていないのです。

 米国の権益の下にある国家と見ているのです。しかし、このことは、米国の立場から考えれば当然のことです。・・・>

(私)
<日米安保は不平等条約なんですね!そういうふうに見たことがありませんでしたが,確かにそうですね。「日本を、同盟を結んでいる対等な国家とは見ていない」のもシカリですね。
 しかし不思議ですね,国家の屈辱であるのに,マスコミ等で立派なことを言ってる先生方は何故これを語らないのでしょう。>
(安中)
<・・中国の高官の一人が、「日本は敗戦国なんだから、武力を持ってはいけないのだ」と発言しました。
こんなことを言われるのも”国家の屈辱”ですね。このような発言に対し、何らの抗議もしない外務省。
「沈黙は美徳」とでも言うのでしょうか。


 私が、若き日に米国の職場で学んだのは、「沈黙は無能の証明」でしたが。重要な問題に関しては、無口(?)な評論家先生の中にあって、西部邁(にしべ すすむ)は、良いと思っています。

 もともとは、東大全共闘の執行委員までやったのに、左翼と決別し、今では右翼思想家と呼ばれているようです。でも、TVでの発言などを聞くと、理路整然とした語り口に感心させられます。
 マスコミは、すぐに右、左と色分けしたがりますが、その主張の論旨が通っているかどうかが大切と思っています。>

(私)
<敗戦国だからといって,ここまでの屈辱を看過したら,
世界の日本への眼は蔑視しかないのではないでしょうか。
 西部さんは読んでいます。筋が通っているなと感じていました。
 進歩的とかリベラルとか言われる一連の人々が,アメリカを敵視し,真の民主主義者を標榜する傍ら,自ら自立を放棄し,結果としてアメリカに隷属するという皮肉な構造になっているように思います。アメリカに隷属している自覚さえもないのでは・・。>

(安中)
<私たちも、20代前半では、進歩的とかリベラルの傾向が強かったと思います。今から思えば、知識も経験も浅い時期の幼稚さ故でした。(それが「若さ」とも言えますが)

 しかし、世の中の辛酸をなめた今の年齢になって考えると、この種の言葉の持つ「甘たるい軽さ」が鼻に尽きます。結局、彼らが理想としている世界は、未だに「非武装」の「絶対的社会主義」なのです。
 でも、安江さんが仰っておられるように、強大な米国の武装に守られた「反米非武装」の社会が理想という矛盾です。

 学校の先生に、この思想の割合がとても高いことに危惧を憶えます。私の周りには、職業=教師の人も多いので、とても強く感じます。その理想主義の先生方の学校がどんなにヒドイことになっているかですね。・・>

ーーーーー「預金封鎖」の報道管制!

「高城未来研究所」がキプロス危機について下記のようなことを書いています。

<ニュースを知って、驚かれた方も多いと思います。今週、突如欧州の小国キプロスで、事実上の「預金封鎖」がなされました。
 日本の報道を見ると、「預金封鎖」という言葉は自主規制して使わないようにしているようですが、世界中の報道では、「預金封鎖」という言葉がヘッドラインを飾っています。なぜなら、実際「預金封鎖」は行なわれたからで、それはいまも続いているからです。・・>

(私)全員揃った自主規制って何でしょう!?これって,報道管制っていうのではないでしょうか。
 報道の自由を建て前とはしていますが,権利は主張するが義務を果たそうとしていないといったら言い過ぎでしょうか。
 いったいどこに,誰に気を使っているのでしょうか。どなたか教えて頂けないでしょうか。日本の報道の自主性と自由度が国力に見合っていないのは明白です。

 269号で書いたギャラップ社のデータでは「報道の自由度ランキング」が世界64位で,香港よりはるかに低く中国に近かったのですが,改めてジャーナリストによる非政府組織「国境なき記者団」の公表データを見ると,台湾や韓国よりも低くやはり53位でした。

 日本の報道の自由を操作している目に見えない秘密結社が存在するのでしょうか。上に書きましたが農業問題に対する報道もおかしいです。

 預金封鎖を徳政令とも言うのでしょうか,ご一新以降,日本でも二度あったと教わっていますが,その悪夢を我々に呼び起こさせまいとする崇高な思いやりなんでしょうか。ということは,その心は,「三度目がある」と言いたいのでは・・・。

http://ja.wikipedia.org/wiki/徳政令

ーーーーーーーーーーーーー
農村ツーリズムとは何か?
http://www.youtube.com/watch?v=fuQzkGU_CHA

「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey
メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

ーーーーーーーーーーーー
Topに戻る
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2013年3月24日日曜日

蓼科だより・284号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年3月23日(土)★
★テーマ:苗代づくり,残っている人に幸せを,素人の経済学
★ーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーー★


  16日から始めた苗代づくりがまだ完成しません。実際にやってみると,なかなか机上で設計したような訳にはいきません。
 ビニールハウスをかける面積は7.5坪になりますが,水を溜めて苗代になる部分はたったの4坪しかない小さなものですが,土づくり,水の温め装置,漏水防止等,一通りの作業が必要です。
 現場は建設業で使った資材置場の跡なので,掘ってみたら砕石とコンクリートばかりで,田としては使いものにならず,畑の土を2トンダンプで3台ばかり搬入しました。

 畑の土だから良いだろうと思ったのですが,やはり粘土質が強くて,耕運機で何度かき回しても細かくなりませんでした。最終的には,水を入れてから耕運機かバックホーの足で掻き回そうと考えています。
 水を温めなければなりません。水温は,今日も5℃でしたが10℃以上にはしたいので,500L入る平型鉄製タンクを3つ連結して,そこで温まった水を苗代に入れる仕掛けをつくりました。うまいぐあいにそのタンクがあったので助かりました。
 水漏れ防止は再生樹脂製の畦波板を使いますが,皆悩まされているコーナーの作り方では,良い方法を見つけました。ハンドガスバーナーであぶると直角に曲げることができました。

 何れの作業も,叔父から借りたミニバックホーが大活躍です。何でも持っていて何でも直してしまう叔父なので本当に助かっています。
 近くにあるホームセンター・コメリへ行くと,こまごまとした部品や材料が何でも手に入るので,これまた大助かりです。本当にありがたいことです。

 一連の作業が完了したらYoutubeにアップロード致します。

ーーーーー「残っている人に幸せを!」という地域づくり

 今日は,長野市のトイーゴで,長野県定期借地借家権推進機構が主催した「地域の活力を生み出すまちづくり」セミナーに参加しました。NPO法人信州まちづくり研究会の理事でもある親友が活躍していますので協力しています。

 帝京大学経済学部地域経済学科の溝尾良隆教授が,交通公社や立教大学観光学部長時代の研究や実地指導体験に基づいて”まちづくり”について話されました。
 もう10年以上も前のことですが,溝尾教授には,視察研究旅行でアメリカやヨーロッパへ連れていってもらい,観光とリゾートについて様々な勉強をさせてもらいました。

 溝尾教授の話しの中で印象深かったのは,オーストリアでのお話。現地で農業後継者について尋ねると,「まず,自分の家族に当る。ダメだったら親戚や友人に当る。それでもダメだったら役場に行き探してもらう。そうすれば大抵見つかる」とのこと。
 な~るほど,と思ったのは,「農地を捨てて出て行けば,その農地と家は没収され希望者に売却される」,そして,「残っている人に幸せを!」というのが地域のコンセプトだと。すばらしい!日本とは逆ですね!これは真似るべきだと思いました。

 もうお一人は,内閣府大臣官房審議官(経済社会システム,PFI担当)渋谷和久さん。「PFI/PPPの活用で地域をもっと元気に」というテーマで,法律づくりの最先端にいる方だけあって,過去の経過を示しながら現在の取組みと今後の展望について判りやすく話して下さいました。

 PFIとPPPというのは,いずれも民間の資金と活力を採りいれた官民連携の地域開発手法で,国がこの手法の推進に注力していることがよく判りました。
 PFIはサッチャー首相が始めたと言われていますが,サッチャー首相は日本に来て日本道路公団を研究して,「これはすばらしい」として取り上げ,英国でPFIとして始めたのだそうです。

 既にたくさんの事例があるそうですが,東京国際空港国際線ターミナルや衆議院新議員会館などもPFIだそうです。しかし,全体とすれば,この制度を活用しているのはまだ全自治体の10%ほどだそうです。
 
 初めて知ったのは,「コンセッション」という仕組みで,公共施設の運営権だけをPFI事業者に売る方法だそうです。港湾や空港に始まり,自治体の持つあらゆる公共施設がその対象になるようです。私はふと,地元立科町が経営しているスキー場のことを考えました。経費が減り,サービスが向上するのではないかと!

 質問させてもらいました。
 「観光地や商店街で,放置され見るも無惨な施設や家がたくさんあり,残って頑張っている人達が困っています。地域振興を考える時,街並の美化は最低限の条件です。
 しかし立科町では,町長から『個人資産なので,本人が始末してくれる以外には方法はない』という回答しかなく途方にくれています。このような場合,放置された建物と土地は没収し,適切な処置をとれるように法整備をするべきではないでしょうか?」
 
 渋谷審議官から,「全く同感です。実は私もそのように考え法案を作りました。しかし,法制局で『個人の財産権を侵害してでも公共の福祉を実現するための優先順位からすると,街並景観は100位近くと低いのでこの法案は対象にならない』として却下されてしまいました」との回答でした。

 地域振興が課題だ,問題だとこれだけ叫ばれている時に,街並景観整備の順位が低く,法整備ができない。裏返せば「必要ない」ともとれる価値観はおかしくないでしょうか。
 一緒に行った鹿教湯温泉の友人も「国の考えがこれじゃどうしょうもないよ」とぼやいていました。

ーーーーー素人の経済学!

 今週はじめ,テレビのクイズ番組で「東京都の物価高は世界第3位」というのをやっていました。私は日本のデフレ問題で常々疑問に思っていたことがあり,この話しを聞いてやっぱりそうだ,と思いデータを探してみました。

 かつてバブルの崩壊で日本の土地価格が暴落した時に,「世界標準に近づいているだけ」と言ってた学者・評論家がいましたが,国立国会図書館「リサーチ・ナビ」に掲載されている日本不動産鑑定協会による下記データを見ると,その通りになっています。
 11ページにある図3「東京を基準とした主な都市の戸建住宅地の価格の推移(購買力平価による)」を見ると2000年から2009年までロンドンが最高で,日本は二位です。
 平成2年にバブルが崩壊して以来下がり続けた結果が世界第二位。この現実はどう解釈したら良いのでしょうか。下がってもまだ高いのです。これを崩壊とか暴落と言えるのでしょうか。

「世界地価等調査結果」
http://www.fudousan-kanteishi.or.jp/japanese/material_j/pdf/tikatyousa_h21.pdf

 同じことを物価デフレで考えました。デフレなのではなく,世界標準に近づいているだけなのではないでしょうか。デフレではなく,日本の高価格システムの変革現象と見るべきではないのでしょうか。

 Wikipediaによると,日本のデフレは1995年頃から18年続いているそうです。しかしです。18年間デフレが続いた結果が,「東京都の物価高は世界第3位」なのです。下記URLをご覧下さい。データが事実を物語っています。
 ただこのデータは80円/ドルの頃ですから,現在100円/ドルだと仮定すると,海外の価格を0.8で割り戻す必要があります。尚,購買力平価を使ってないようなので,疑問が残ります。それを考えたにしても日本の物価が世界より安いとは思えません。

各国の物価水準(日本の物価との比較)
http://www.jcif.or.jp/docs/prices/08010002012004.pdf

 結果が,世界標準と同じか,まだ高いという現象がデフレなんでしょうか。
 私は何だか判らなくなりました。どなたか優しく教えて頂けないでしょうか。

ーーーーーーーーーーーー
「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

「街並づくり」の理念にご興味のある方は
http://www.youtube.com/watch?v=nn5OVYAwJnQ

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/
ーーーーーーーーーーー
Topに戻る
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


2013年3月17日日曜日

蓼科だより・283号〜田舎暮らし情報


★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年3月16日(土)★
★テーマ:啓蟄,剪定枝焼,ほっとステイ親睦会,
     TPPとカリフォルニア米,ワークショップとは
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

 3月6日が啓蟄でした。Wikipediaで見ると次のように書かれていました。
「大地が温まり冬眠をしていた虫が穴から出てくるころ。『暦便覧』には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されている。柳の若芽が芽吹き、ふきのとうの花が咲くころ。」

 私のためにこの記述があるのではと思うくらいこの通りになりました。翌朝,毎日一巡する畑の通路にモグラの活動の跡がボコボコと5ヶ所程あり,夕食には妻が散歩道で採ったというフキノトウの味噌と天ぷらを食しました。ガイア理論のラブロック博士の「地球は生きている」を実感です!

 余談ですが,ラブロック博士は,地球温暖化を指摘したようですが,下記のようなことも言っており「え~!」と思っちゃいました。やはりWikipediaより。

「彼が原子力支持を公に表明したのは最近だが、その考え方は長年持っていた。1988年の著書 The Ages Of Gaia で、彼は次のように書いている。
『私は常に放射性崩壊や原子力を、正常で必然的な環境の一部としか見ていない。我々の原核生物の先祖は、超新星による様々な元素の合成で生まれた惑星規模の放射性降下物の塊り上で進化したのだ』」
ーー
 昨日は,冬中に貯まった庭の剪定枝と,先週開伐した隣との大きな土手から出た薮ゴミを焼きましたが,松や栂の類は余りにも煙りが酷いので消防署に届けました。カーボンニュートラルとはいえ,田舎だから許される行為だなと思いながら・・・。

 ただ,プラスがありました。稲の苗床に使う赤土の殺菌ができました。12月に凍みに合わせるため畑の隅に広げておいた赤土の上で焼いたのです。約5時間,3m2程の広がりに灰が10センチ積もる程燃やしましたので,完全に殺菌と雑草種子退治ができたと思います。新技術の開発ができました。

 今日から,叔父のミニバックホーを借りてきて,約7坪の苗代づくりをはじめましたが,積年の粗大ゴミを片付ける方が大仕事です。
ーー
 12日には,町営温泉「権現の湯」で,立科町のほっとステイ家族の懇親会があり,創始者である信州せいしゅん村の小林村長(むらおさ)も来賓出席され盛り上がりました。
 昨年実績は,ほっとステイ(日帰り農村体験コース)が2500人,ホームステイ(宿泊)が中国・台湾から9台ということでした。年々増加しているようで今後が楽しみです。
 長野県下では約2万人,海外からも1450人がきてくれたと報告がありました。

 我々が楽しいだけではなく,来た子供たちにとっても有意義だと思いますし,前後泊が近隣ホテル・旅館であるので地域経済にも大きな貢献をしていると思います。
 この事業のすばらしいのは,よく言われる三方良しを実現しているところだと思います。
 今年も5月から始まります。
ーー
 前々回のメルマガで記載ミスがありました。お詫びして訂正致します。
 塩水選の塩水の比重のことです。

「人により,籾の種類や出来により塩水の比重は多少変わるようですが,標準は1.13と教わりました。」
を,「不耕起栽培では1.15ですが,一般的には1.13と教わりました。」と訂正致します。

 私の苗作りは,現在浸種中,一時沢水の温度が5℃まで行きましたが今朝は4℃でした。
ーー
 3日に,蓼科牧場で初体験したスノーシューハイキングをアップロードしました。
http://www.youtube.com/watch?v=gmM2uQfscII 

ーーーーーTPPとカリフォルニア米

農業ビジネス・ブログより。山下氏「内外価格差は直接支払いで補償」

<私は,日本がTPPに参加するなら内外価格差については直接支払いで補えばいいという主張ですが,反対派は、過剰な予算が必要になるという意見です。

 しかし,それも嘘だよね。過剰な予算が必要になるという主張だが、その算出方法を見ました? 国産の米価を1俵1万4000円、外国産を3000円で比較しているんだから。実際のところはカリフォルニア米なら8000円でしょ。

 それ以上におかしいのは、コメの年間生産量を900万tで計算していること。コメの生産量は800万tしかないのに、なぜ900万tになるのか。そうやって意図的に数字をいじっているから、おかしな金額が出てくるんだ。
 800tには農家が個人でやっている縁故米や自家飯米もある。それらまで直接支払いをするんですかと。戸別所得補償の対象量は600万tもないでしょう。


 それに、さっき話したように減反を廃止すればコストは下がって収益も上がるから、直接支払いの額もそれほど大きくはならない(前回参照)。事実無根のTPPおばけには気をつけないと。

 いま、トウモロコシは関税ゼロで輸入している。だけど、デンプン用のトウモロコシが餌用に横流れするのを防ぐために圧片しているので、コストが高くなって日本の市場に流されているんだ。

 もしデンプン用のトウモロコシを含めて、全てのトウモロコシの関税をゼロにすれば、横流れ防止策が必要なくなる。これで国内の餌の価格はぐっと下がってくる。だから牛肉の関税は38・5%ですか、これを下げられても、トウモロコシの価格が安くなることと不足払いの増額で対処できる。>

(私)カリフォルニア米について,インターネットで調べてみましたが,上記は合っていました。最近の円安で計算すればもっと高くなります。
 何故,このような嘘が許されるのでしょうか?嘘の情報を流すことは,プロパガンダを通り越して明確な詐欺行為ではないでしょうか。もし,一民間企業がこのようなことをしたら許されるでしょうか。JAという世界は治外法権なんですね。

 今夜初めて気がついたのですが,山下氏が所属している「キャノングローバル研究所」のホームページはすばらしいと思いました。宮家 邦彦氏なども所属しています。ですが,こういうグループをアメリカの手先と言うのでしょうか。しかし,妙に胸に落ちます。洗脳されているのでしょうか。
 ちょっと覗いてみてください。懸案が全部載っていました。

ーーーーー”ワークショップ” とは?

 高速バスで東京に行くと,本が一冊読めるのが楽しみです。
 先の東日本大震災チャリティコンサートでは,木下勇著「ワークショップ(住民主体のまちづくり方法論 学芸出版社)」を読むことができました。
 ”ワークショップ”という言葉は,”まちづくり”と同様,どこかマニアックで手垢がついた感じがありますが,この本を読むと真の意味が判ります。誤解と誤用が多いことも判ります。

 ワークショップについて,その歴史,思想・哲学,心理学的な考証から,自らの実践体験とその後の経過まで含めて判りやすく書かれていました。これはコミュニティの科学であり,人間生存のための科学でもあることが判ります。素人でも読めるように書かれたすばらしい本だと思います。
 今のところプレミアムがついていて高くてだめですが,中古本が下がるのを待って蔵書にしようと思っています。町の図書館でも買ってもらいました。

 ほんのサワリですが,下記のような記述もありました。

<今日,誰もが昔よりは民主的で自由な社会になていると胸を張って言うだろう。しかし,その豊かさに潜む影の部分にも目を見張る必要がある。我々は,物質的に豊かな社会にどっぷりつかっているうちに,与えられた牧草地の中を牧人に誘導されるままに動く羊の群れになってしまう。現代はそういう危機にある。

・生活が豊かで便利になると,人間は一人でも生きて行けるという錯覚がおきる。

・アメリカの言語学者チョルムスキーは,アメリカの体制を批判したが,一方でアメリカの救いは異議申し立て文化が存在する点であると言う。反対の意見を述べる自由が保障されている。
 わが国にも,本来ならそれは保障されているはずであるが,メディアによってある発言が誇張されると,一斉にバッシングが起こり,反対意見は黙殺される。イラクの人質となった若者たちへのバッシングがその象徴でもあった。

・初めてフィリピンから日本に来たPETAの友人が都心の電車に乗った時に,「なぜ,皆の目に輝きがないのか,空虚な目だ」と言ったことを印象強く覚えて記憶している。我々は皆,健全だと思っているだろうが,異なる文化圏から見ると異常に映る。

・結果そのものよりもプロセスに重要な意味をみ出すのは,ワークショップの根本の精神であり,モレノの方法論はワークショップの原点とも言える。>

ーーーーーーーーーーーー
「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

「街並づくり」の理念にご興味のある方は
http://www.youtube.com/watch?v=nn5OVYAwJnQ

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

ーーーーーーーーーーー
Topに戻る
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2013年3月10日日曜日

蓼科だより・282号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年3月9日(土)★
★テーマ:苗代づくり,東日本大震災チャリティコンサート,

     柳田國男,阿部知事の教育改革
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
  我家では昨日,今年初めて最低温度が0℃を上回り,いきなり4℃となり驚きました。種籾の浸種の水温も当初の2℃から今朝は4.5℃になりました。一日平均0.2℃上がってきたことになります。
 先週まで真っ白だった日陰にあるミョウガ畑も,本の一部を残して雪が融けました。もうじきフキノトウが採れる筈です。フキ味噌で晩酌すると春が体感できます。

 こうなると気ぜわしくなります。今年から始める稲の苗作りのために,家の前の畑に苗代(苗を育てる場所)を作る予定です。6坪(約20m2)ばかりの田んぼを作り,別の場所にある古いビニールハウスを移転してそこに架けます。水は現在浸種に使っている沢水を使って。

 以前に書いたと思いますが,仲間や先輩諸氏に意見をお聞きした結果,手植えで,33センチメッシュの1本植えにすることにしました。そのためには2〜3本分けつした大きな苗を作った方が良いということで,苗箱でではなく苗代が良いということになりました。

 手植えするのは,本格的に農楽(農業ではなく)のための稲作りモデルをつくるためです。不耕起移植栽培で手植えでやれば,トラクターも田植機も要りません。
 自給自足の米作りであればこれで行ける筈とふんでいます。正直なところやってみなくては判りませんが,全て先輩方がやってきた技術ですから大丈夫だと思います。

 農楽は私の造語ですが,農政はこれで行くべきと自負しています。下記URLにその訳を書いてあります。
ーー

 今週は,その苗代づくりのための環境整備をしました。苗代予定地南側の大きな土手にある雑木が日照を妨げるので,隣地の了解を得て8本ばかり切り倒しました。チェーンソーで昨日一日で切り倒しましたが後処理がこれからで,息子の暖炉の薪になります。

ーーーーー東日本大震災チャリティコンサート

 今日はすばらしいコンサートを聞きました。友人が,東京初台にある東京オペラシティコンサートホールで行われた「東日本大震災復興支援 チャリティコンサート〜クラシック・エイドVol.3」に招待してくれたのです。
 このホールは,テレビでは見たことがありましたが,入ったのは初めてです。新国立劇場と並んでいて,すばらしいホールですね。

 曲目は,千住明さんがプロデュースした鎮魂と希望の音楽が選ばれていて,ソプラノの森麻季さん,鮫島有美子さん,バイオリンの千住真理子さん,ピアノは金子三勇士さん,仲道郁代さん,そしてアンサンブル・カスケードと指揮の梅田俊明さん等でした。

 特筆すべきは,福島県立葵高等学校合唱部女生徒33名の参加でした。この合唱部は平成19年度全日本合唱コンクールで金賞を受賞しているそうで,本当に素敵な合唱を聴かせてくれました。
 学校は被災者の皆さんの避難所になっており,被災した関係者も多く練習もままならなかったようですが,被災地の仮設住宅等への慰問コンサートも続けているそうです。

 ペルゴレージのミサ曲,スタジオ・ジブリのアニメの主題曲を数多く作詞した覚和歌子さん作詞の「坂道のうた」,ハンガリー舞曲第二番,ショパンのノクターンと英雄,浜辺の歌,川の流れのように,等々,書ききれません。それぞれすばらしかったです!

 そして,凄いサプライズがありました。何と,天皇・皇后両陛下がお越しになられたのです。第二部が始まる直前,後の方で(私は最前列に)大きな拍手がおこりました。振り返ると,皆,上を見上げてスタンディングオベイションをしていて,二階席後方中央に両陛下が手を振っていらっしゃったのです。

 熱烈な拍手でした。私も感動してしまいました。大きなホールなので小さくしか見えませんでしたが,テレビで見慣れたお二人でした。コンサート終了後,お帰りになった時も皆立って大きな拍手でお送りしましたが,みんな同じ気持ちなんだな,と感じました。

 プロデュースと司会が良くて,聞いていて何度も涙が流れました。鎮魂の想いと復興と人々の再起への願いに胸を打たれました。人生初,もしかしたら人生に一回かもしれない体験をさせてもらいました。持つべきは良き友です!

ーーーーー「農業ビジネス」メルマガ3/6より

Q:――ところで、山下さんのご著書を読んでいて面白かったのは、民俗学者の柳田國男の話です。彼は旧農商務省の役人時代、農業の構造改革論を述べていたんですね。
 私は大学時代に民俗学を専攻していて柳田の本は色々と読みました。でも農政論は未読でして、彼があのような論文を書いていたのはまったく意外でした。

(山下)僕が一人だけで主張していれば無視されただろうけど、あの柳田國男も同じことを言っているんだぞと(笑)。彼は1900年に東大法学部を卒業後、農商務省に入ったんだね。

 いわば僕の大先輩。それで経済産業研究所に飛ばされた時に柳田の農政論に関する本を読んだら、僕もびっくりしたよ。 当時は今と同じで、農業界では「日本の農業は土地が狭いからアメリカに勝てない」という風潮だった。

 それに対して彼は「関税の他に対策はある。農地の改良だ」というんですね。また、こうも語っている。「たかだか3反、4反の小農の目には世界の市場なんて見えないだろう。だからある程度規模の大きい農業を作る必要があるんだ」と。これが柳田國男の主張なんだね。

ーーーーー阿部知事の県教育改革への挑戦

「驚くべき教員評価システムの実態!」

 長野県の教員評価システムについて,メル友木口 博文氏(コーチングファシリテーター,学習塾経営)が判りやすいリポートを書いています。

<私は現在、小学生の子ども二人を持ち、塾をやっている関係から他の子どもや親からも様々な情報が入ってきます。
 その中で、「この先生で良かったな」と心底思える先生と「この先生は何とかして欲しい」と心底(?)思える先生がいます。
 絶対に誰が見ても同じ評価では納得できない先生がいるにもかかわらず、評価全員横並び、ハッキリ言って同じ評価なら一生懸命やるのが馬鹿馬鹿しくなってもしかたありません。つまり、良い先生が育たない土壌があるのです。

 現在の長野県の教員評価システムは以下のようになっています。
(1) 給与査定の元になる評価シート…これは3段階評価で全教員がB評価です。
 この評価は教員に対しては校長一人が評価し、校長に対しては市町村教育長一人が評価します。まず、この時点で問題があります。
 我々一般企業では職員の評価は一次評価者、二次評価者といった段階を踏み、客観的評価になるよう、また一人に責任が負わされないようになっています。
 校長が一人で評価するとなると校長は非常に評価しにくいものです。悪い評価をつければ、その先生との関係が悪くなります。
 さらにそういった情の面を省いたとしても評価システムには大きな欠陥があります。
 この評価は項目として①学習指導、②生徒指導や学級経営、③自己の研究や研修、④進路指導や部活指導、地域との連携活動など、の4項目があり、それぞれに対して意欲、実践力、成果という要素があって、そのそれぞれの要素に対してA~Cの3段階評価をします。
 つまり、12個のA~Cの評価が出てきます。その各要素の評価を元に総合評価をします。総合評価のしかたは『A:「A」が8割以上かつ「C」がない』『C:「C」が3割以上』『B:それ以外』となっています。
 ここでも良い先生でもAにはなりにくく、悪い先生でもCにはなりにくいバイアスをかけているのです。よって、県内一万人以上の先生は全員がB評価となります。
・・・中略。
ことほどさように,ボーナス査定も5段階評価で全員がC評価です。
・・・後略。 >

(私)いったい誰がこんな無意味なシステムを考え承認したのでしょうか。ここまでシステムを無意味にさせた側の破廉恥さには呆れますが,認めた側の無責任はもっと酷いと思いました。

 木口氏は,この他にも問題解決のための提言も書いています。全部お読みになりたい方は下記木口氏アドレス宛に,「蓼科便りを読んで,レポート『長野県の教員評価システムについて.pdf』を所望致します」とメールしてください。お送り頂けることになっております。
kiguchi@po4.asama.ne.jp

 阿部知事は,様々な教師の不祥事、またその不祥事を隠蔽する体質を変え、長野県教育を復興させるには『教育ムラ』にメスを入れる必要があると考えていると言います。
 阿部知事は,昨年夏,「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」を立ち上げ,5つの部会に分けて20回以上の会議を重ねていますが,問題なのは,「教育村」からの組織的反対運動が活発化していることだといいます。

 この3月にこの検討会議で,改革の方向性を纏めることになっているようですが,木口氏は阿部改革が潰されないように,支持の輪を広げましょうと言っています。私もこの考え方には賛成です。
 このメルマガを読んで戴いている皆さんも是非阿部教育改革を支持していただき,その声を広げてください。お願い申し上げます。


 現在の農業は農協の力によって農業基本法の理念とは逆の方向に動いている(山下一仁著「農協の大罪」より)と言われていますが,その主役・責任者によって歪められているという意味では教育界も全く同じ構造ですね。
 日本らしいシステムと言うべきか,それとも欧米も似たようなものなのでしょうか?外国でこのメルマガを読まれている方,コメントして頂けないでしょうか?お願い申し上げます。

ーーーーー私のYoutubeを更新!

塩水選と浸種・田舎暮らし便り231号(蓼科より)
http://www.youtube.com/watch?v=hFSEnJx4uCQ

ーーーーーNPO法人信州まちづくり研究会のブログを更新!

世界の住宅産業の取組み目標
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/02/blog-post_25.html

家造り建設業とは何か?
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/02/blog-post_2715.html

ーーーーーーーーーーーーー
「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

「街並づくり」の理念にご興味のある方は
http://www.youtube.com/watch?v=nn5OVYAwJnQ

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/
ーーーーーーーーーーー
Topに戻る
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2013年3月3日日曜日

蓼科だより・281号〜田舎暮らし情報

ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年3月2日(土)★
★テーマ:塩水選と浸種,TPP1&2,勇気ある日本人,
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

 暦の上では春になりました。昨日は,立科町でも今年初めての雨が降り,最低温度は今年最高となりマイナス2℃でした。
 先週はじめに降った20センチの雪も,陽当たり部分は数日前にほとんどなく,昨日の雨で日陰の畑も一部で土が顔を出しました。名実共に春の訪れを感じさせます。

 先週書きました塩水選と浸種を26日にやりました。私の初苗作りの開始であり,今年の初農楽作業でした。
 塩水選というのは,種籾の選別作業で,籾を塩水に入れ,浮いた不良の籾を除去し,沈んだ良い籾だけを種にしようという作業です。一般的には,農家の皆さんは塩水選を済ませて且つ消毒済の種籾をJAから買っています。

浮いた籾をすくい上げています
塩水の作り方が案外難しいのです。初めてでしたので,インターネットでいろいろ調べ,求める比重を作るための塩の量の計算方程式を作りました。久しぶりにこんな計算をやってみたら,学生時代を思い出し懐かしい気持ちになりました。

 人により,籾の種類や出来により塩水の比重は多少変わるようですが,標準は1.13と教わりました。塩についていろいろ覚えました。見かけ比重は1.2ほどですが,真比重は2.16もあること,お湯でないと融けないこと,塩水はなかなか冷めないこと等です。 因に海水の比重は,15℃で1.0263とありました。

 厳密に考えると,水温によって比重が変わってしまうので,塩水を一定の比重に作るのはすごく難しいのですが,要は籾を善し悪しのバランスよく分ければ良い訳ですから,あまり神経質になる必要もないようです。
 私もやってみたら,最初全部浮いてしまったので,少しづつ水を足していって善:悪=7:3程の感じで分けました。

 浸種は,前回書きました装置(小さな沢水を引いた50リットルのポリオケ)に漬け込むだけです。現在の水温は2℃です。浸種日数は,積算温度で100日度が目標です。日度とは,その日の水温かける日数です。稲の生理に基づき計算されています。


動画:沢水を桶の中に注入してます
私の場合,予想では,2℃で10日,3℃で10日,5℃で10日で,合計30日で100日度となります。

 そもそも,何のための浸種かについては次回,私の勉強の成果を披露致します。全ての種子に共通の生理のようですから面白いです。ブログの方には写真を掲載します。

 明日は,蓼科山麓で行われるスノーシューハイキングツアーに参加します。天気も良さそうなので楽しみにしています。ハイビジョンの映像が楽しみです。

ーーーーーTPPー1

「農業ビジネス」メルマガより

< TPPは「農業問題」ではなく「農協問題」という、キヤノングローグローバル戦略研究所・研究主幹の山下一仁氏(東大卒,元農水官僚)。農協はなぜTPP参加に強く反対するのか。それは本当に農家のためなのか。国内有数の農政通である同氏に話を聞いた。

(山下)これから日本の国内マーケットが縮小することも想定しなければいけない。輸出をしなければ日本の農業は生き残れないし、食の安全保障に必要な農地などの農業資源を維持できない。つまり、人口減少時代では自由貿易こそが食の安全保障の基礎になる。
 その時にコメのように高い価格、高い関税で守るという保護を続けては、海外市場に打っていけない。そうじゃなくて、直接支払いというアメリカやEUがやっているような政策に転換すべきだ。

 JAグループが1000万人以上の反対署名を集められたのは,何より、『日本農業新聞』の大洗脳能力だよね。
 彼らは時々、嘘を書く。例えばTPP反対キャンペーンを見ていると、野菜農家を登場させて、「TPPに参加すると、小さな野菜農家は壊滅的な打撃を受ける」と言わせている。でも、野菜の関税はおおよそ数%と非常に低い。

 花農家にも反対と言わせているけれど、花は関税がゼロでしょ。TPPに参加してもゼロはゼロのままなわけで、それがなぜ壊滅的になるのと。不思議で仕方ないよね。日本の農家のかなりの人は、『日本農業新聞』がJAの機関紙だということを知らないんじゃないの?
 あれだけ報道している新聞はほかにないから、あそこに書いているのが全て真実だと思っているんじゃないかな。 >

(私)インターネットで「日本農業新聞」を検索すると,
『日本農業新聞は1928年「市況通報」として発行を開始、2002年8月には、農業協同組合法に基づく「農協組織」から、オールJAを結ぶ株式会社となりました。80余年、日本で唯一の日刊農業専門紙、食と農の総合情報メディアとして現在に至っています。』とありました。

 役員は全員全国農協中央会の会長さん方です。「唯一の」ですから対抗社はなく,農業情報独占体制ということになります。近くの国を見ても判るように,独裁とか独占というのはダメですね。

 こういう組織を容認している日本というシステムの問題ではないでしょうか。いつもの癖で,ウォルフレンの「人間を幸福にしない日本というシステム」を思い出しますが,当事者に問題があるのか,それともやらせておく社会の方に問題があるのかどちらなんでしょう?

ーーーーーTPPー2

 3/1,産経に岡本行夫(MITシニアフェロー)さんも書いています。
TPP交渉参加は怖くない
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130301/plc13030103320003-n1.htm

<不思議なのは、TPPが日本にもたらす利益についての議論が少ないことだ。日本の貿易開放度は高い。各国が関税を原則的に撤廃すれば、もともと保護水準の低かった日本は大きく得をする。>
ーーーーーアメリカで,嬉しくなる日本人発見!

 2/22でしたが,まぐジャーナルで見つけました。尾中泰さん,50才。グッと惹きつけられたのでメルマガを申込みました。下記は抜粋です。
<シアトルに来てから就労ビザのない状況下での就職活動も経験。
 崖っぷちに立った人生で一番の賭けに出たのは40歳半ばを過ぎていました。
 そして、永住権の取得を切欠に50歳の誕生日に独立し、今日に至っています。
・・・
 日本は建国記念日の週でした。建国とか日の丸というと戦後教育のせいか右翼と捉える人がまだいるのは否定できない気がします。海外にいると国旗、国歌に敬意を感じ、祖国を思わない人は相手にされません。 祖国嫌いの根無し草がグローバルな人には決してなれない。
・・・
 デルの上場廃止は、企業の在り方を問いかける大きな試金石になると思います。以前から常に違和感を持っていたのが、会社は「株主のもの」という考え方です。
 以前「三方よし」で触れましたが、会社の存在意義は、従業員、顧客そして社会に対して求められるもの。株主は会社を支える点では従業員と同じであり、同時に顧客、社会です。
 顧客満足(CS)、従業員満足(ES)のバランスを保ちながら社会貢献もする。 善因善果で当然株主も結果的に喜ぶ。 それで「よし」ではないでしょうか? >

(私)勇気ある行動と発言をするグローバルに通用する人物だと思いました。TPPに関しては慎重論を展開しています。こんな青年が増えて欲しいですね。
尾中泰氏のブログ

ーーーーーNPO法人信州まちづくり研究会のブログを更新!


家造り建設業とは何か?
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/02/blog-post_2715.html

ーーーーーYoutubeを更新!

二十三夜講・田舎暮らし便り330号

ーーーーーーーーーーーー
「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

「街並づくり」の理念にご興味のある方は
http://www.youtube.com/watch?v=nn5OVYAwJnQ

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

ーーーーーーーーーーーー
Topに戻る
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー