2013年9月22日日曜日

蓼科だより・309号〜田舎暮らし情報

ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年9月14日(土)★
★テーマ:オニヤンマ,ハーベスター,嫌な殺生,

     リスクと経済性,「永遠のゼロ」
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 初夏からず〜と大きなオニヤンマが毎日朝夕我家にきます。庭をぐるぐる廻って,何回か網戸をツンツンと突きにきて去って行きます。毎年きます。
 日本最大のトンボということです。王者の風格です。オニヤンマがホバリングしている様子は,すごく威厳があって,あの複眼の緑色の目には凄みがあります。
 そのオニヤンマをインターネットで探したらスゴイYoutube画像(下記URL)がありました。スズメバチを食べていました。一昨日のテレビで都市にスズメバチ増えているという報道がありましたが,オニヤンマを養殖して放したらどうでしょう。

 11日から田んぼの水を抜き始めました。約15㎝あった水を15日までにゼロにして,29日にはハーベスター(稲刈り機)が入れるように乾かします。そのためには,周囲に細い溝を掘って排水を良くします。
 今日は,今まで虫達の住処として残しておいた水田脇の畦草を一部を残してキレイに刈り取りました。これも田んぼを乾かすためです。

 実は,今春,仲間からハーベスターをタダで頂戴しました。そのMさんはコンバインを買ったからです。修理工場で一通り点検修理してもらってありますが,一度も使ってないので,使用予定の数日前には試験刈取りをやるつもりです。

 今のところ,私の稲は健在です。今週はじめ大雨がありましたが,心配した倒伏は全くありませんでした。しかし,今日の天気予報で大型台風18号が本州上陸の恐れがあるとのこと,非常に心配ですが,自分の稲を信じることにしました。

 9月29日予定の稲刈り参加お申込みがまだお二人です。あと3名です。刈取りは機械でおこないますので,お楽しみ頂く作業はハゼかけが主です。楽しいです。奮ってご参加ください。お申し込みは,このメルマガの返信で結構です。

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 木曜日でしたが,嫌な殺生をしました。蛇を草刈り機でちょん切っちゃったのです。草の中で見えませんでした。子連れのシマヘビで,親子とも切断しちゃいました。
 目の前にちぎれた蛇がとんできた時にはギョットしました。こんなこと初めてでした。

 蛇は田んぼにも畑にいて,たまに目にすることがありますが,モグラやネヅミを食べてくれる守り神だくらいに思っていました。今まで切断するような事故が無かったのは,草刈り機は凄まじい音をたてていますから,蛇の方が先に逃げていたのだと思います。

 今回逃げ遅れたのは子供がいたからでしょうか。可哀相なことをしちゃいました。ひどい殺生をした感じで罪の意識が湧いてきました。
 そんな時ふと思うのです。ステーキやトンカツやフライドチキンを食べる時には全く罪の意識が湧きません。大きな動物が血を流している筈なのに,何故でしょう。不思議に思います。

 考えてみれば人間ほどドウモウな生き物はいません。何でも食べちゃうんですから。私は子供達には屠殺の現場を見せるべきと思っています。人間は他の命を食べることによって生かされているのだということ,動物の肉を食べる口で動物愛護を語る矛盾を知る必要があると思うからです。
 偽りのないごまかしのない事実を見る・知ることが一番の教育ではないでしょうか。

 かなり前ですが,知人の鶏飼いが,学校で子供達が飼っていた鶏を殺して,その肉でカレーライスを作って食べるという試みを指導しました。
 終ってから,感想文を書かせたのです。新聞にもでましたが,子供達が命の大切さを知ったという大きな感動を語っていたのです。私もその感想文を読ませてもらいましたが感激ものでした。

 場合によると,そんな残酷なことを子供に見せるべきでないという意見があると思いますが,それは違うと思います。私が子供の頃は,盆正月には飼っていた鶏やウサギを親が潰してそれを食べるのは当たり前でした。そうして命の大切さを自然に学んでいたのだと思います。
 今の子供達は命の大切さを知らないから,自分の命も他人の命も粗末にするのだと思います。

ーーーーーリスクと経済的利益の天秤!
 技術に100%安全は有り得ない。
 これは当たり前の話しですが,「農業経営者」メルマガ9/5に,判りやすく書いてありました。
 一部を下に引用します。

< 前略・・。真山氏の「黙示」は冒頭部分にラジコンヘリコプターの操縦ミスで子供たちに農薬被曝をさせてしまうという事件から話は始まります。読者の中には、「そんなことあるかよ」と反論される方もおいでかもしれませんが、被曝ではなくとも事故は存在します。

 農薬であれ原発であれ、遺伝子組み換えであれ、鉄道や自動車等など、すべての技術にとって、リスクゼロ、100パーセントの安全などということはありえないのです。
 だからこそ我々は農薬や遺伝子組み換え技術採用に関しても農薬取締法その他によってリスクを管理している。そのリスクと経済的利益を天秤にかけながら我々は技術を選んでいる。
 だから、不安に発する非科学的な情緒のみによる”反対”というだけでは私たちが求める望ましい未来は得られないのではないのではないでしょうか。

 でも、真山氏のストーリー展開は、よくある反農薬とは違います。話はさらに、農水官僚と政治家、様々な立場で農業に関わる人々を登場させて、日本の農業、政治家と官僚そして現代の日本人へと話は広がります。・・後略。>

(私)技術とリスクのことは上記の通りだと思います。私はこの考え方に賛成です。
 「黙示」はまだ読んでいませんが,本人の下記ホームページに粗筋が書いてありました。農薬のリスクの物語です。又,図書館に注文してみます。
http://www.mayamajin.jp/books/mokushi_t.html

 昨日の新聞に,昨年9/15日に反日デモで放火・破壊されたジャスコの山東省青島の店を11月から再開したが,今年8月には前年同月比10%増の売上となったとあり,ジャスコの責任者は取材インタビューに応えて,次のような納得の発言をしています。
 「反日リスクより,消費市場開拓をやめる”出ないリスク”の方が大きいと判断した」と。
 更に,「今後,山東省だけで年間2〜3店の新規開店を狙う」と。
 選択とリスクの問題は,基本的にこういうことではないでしょうか。


 我々の日常生活の中で一番大きなリスクは車です。世界大戦を除けば,戦争より大きな犠牲者を出し続けています。
 下記URLをご覧下さい。主要国の交通事故の統計です。
 このグラフから平均値を見ると,人口10万人当たり年間交通事故死者数は約10人ほどです。私の勝手な試算ですが,車社会の人口が40億人あるとすると,毎年車で死んでいる人は,40億÷10万×10人=40万人となり,毎日1096人死んでいることになります。負傷者数はその50倍〜100倍です。因みの日本の負傷者は130倍です。
 
 仮に車の歴史を50年をすると,40万×50年=2000万人死んでいることになります。負傷者の中には障害者になってしまった人が死者の10倍くらいいても不思議ではありません。
 衝突のショックは非常に大きいです。脳みそも腑も飛び出しているかも知れません。火がつけば黒焦げになっているでしょう。

 しかし,テレビでも新聞でも事故被災者の現場写真は載せません。そういえば,事故死の写真を公開しているのは原爆だけではないでしょうか。死亡事故は何れも悲惨極まりないと思います。
 しかし,人間はこの車のリスクは許容しています。車のリスク問題は”保険”で済みになっています。何故毎日千人以上死んでいるのに是認されているのでしょう。私の理解は,車の利便性が大きいということと,自分が注意すればかなり防ぐことができるということでしょうか。

 片や問題の原発の場合は,利便性がある筈ですが実感できないのと,自分ではどうにもならないということがあります。その上,一度事故が起きるとその被害数が膨大になる可能性がありそうです。一方で,科学技術がこのリスクを軽減して行くだろうという期待があるのも事実です。

 ともかく世界は,”事故リスク”と”止めるリスク”を比較して,現実とすれば大半の国が”止めるリスク”の方を採って継続・新設しているように思えます。


ーーーーー「永遠のゼロ」にコメント!

 ありがとうございます。造園家の杉尾伸太郎様から,特攻隊についてコメントを頂きました。

< 神風特攻隊の事ですが、今年の初夏にテレビを漫然と見ていたら、4歳から7歳頃にかけて、兄の様に慈しんでくれた叔父が飛行服姿でクローズアップされ名前迄放映されていました。叔父が呼んでいると感じ7月末に鹿屋の海上自衛隊にお参りに行きました。
 敷地内に鹿屋航空基地史料館があり、ここで70年ぶりに対面することができました。白いマフラーを首に巻き微笑む姿は国や家族の為、死に対面する人間として、優しく見えます。
 京城の薬専から学徒動員で志願して海軍航空隊に入り、真っ先に第一金剛隊(朝鮮半島からの志願者)として250キロの爆装零戦に乗り米駆逐艦に命中し撃沈せしめた事は昭和19年12月11日の事でした。
 12月中には海軍の将校が遺骨を納めるべき白布に包まれた箱に僅かな遺髪を捧げ挨拶に見え父母とともにに報告を受けました。出征が決まってから、私の守り刀である短刀を軍装してもって行きましたので、自分自身も共に出撃したものと思っています。
 その後終戦となり、生まれ故郷を失った私たちは昭和20年12月にボートピイプルとして着の身着のままで玄界灘を渉るのです。戦争体験等を私は他人に話す事をためらい近頃に至ってきました。私たちの世代は皆小説の題材になる激動の体験をして、間もなく消え行こうとしています。
 同窓会が毎年小、中、高、大学に応じて学年やクラス別に年中開かれるのは、せめて友人には伝えたいとの思いかも知れません。>
(私)10年ほど前に読んだ「流れる星は生きている」という満州から引き揚げの悲惨な物語を思い出しました。長野県出身で,藤原正彦の母で,新田次郎の奥様に当る藤原ていの著書です。読んでいる間,涙が止まりませんでした。
 又,お世話になった株式会社林友会長の穂苅甲子男氏の著書「シベリア俘虜記」も衝撃の本でした。しかし,両著書はあまり世には出ていないようです。何故でしょう,これではいけない気がするのですが・・。

 何れにしても,「永遠のゼロ」(百田尚樹著)がベストセラーになり映画化されたことはすばらしいことだと思います。

フッターーーーーーー
「穏やかな道」
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/08/blog-post.html

「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
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”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
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メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
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