2015年4月5日日曜日

蓼科だより・389号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年3月28日(土)★
★テーマ:ウグイス、剪定枝焼却と焼芋、神谷農法、田植、

     農業統計、自立できない人を誰が尊重する
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 数日前に、今春初めてのウグイスの鳴声を耳にしました。毎年のことですが、実にたどたどしく聞くに耐えない鳴き方でした。その後曇天が続いたせいでしょうか、耳にしていません。
 今夜は皆既月食だとニュースで報じていましたが、残念ながら何も見えませんでした。

 今週は昨日小雨があっただけで、凍みも一部日陰を残してほとんどが融けて乾いたので、家の周りの環境整備・清掃に集中しました.ゴミのほとんどが落葉と枯れ草です。冬中の剪定枝とこのゴミで2間四角のブルーシートの下が山盛り一杯になるほどの量になりました。

 消防署に通告して、丸一日がかりで焼却し、丁度孫娘がきたので焼き芋を楽しみました。最初にトライした時は、焼き過ぎて真っ黒になっていましましたが、2度目からは時間を計ってうまくいきました。昼食は孫と3人で芋ですませましたが、とても美味しかったです。
 残った灰を、畑に入れるために篩って採りましたが、50リットルほどになりました。上質のミネラルの補給と酸性土中和剤になります。

 昨年新たにお借りし、良い豆が育った畑の荒起こしと細起こしもやりました。今年から、畑には超好熱菌由来の有機肥料を使った神谷式農法を、EM農法と並行して行うことにしたので、荒起こしする前に、今年から仲間になってくれたEさんと一緒にキラグリーンSを所定量散布しました。どうなるか楽しみです。

 少し心配なのは、今日で8日目なのに、種籾の芽がまだ出ません。過去2年は水苗代だったので4月中旬の種蒔きで6日目には発芽していました。しかし、稲作り先輩Mさんは「心配するな」と言ってくれました。
 いずれにしても、忙しくなりました。

 田植は6月第二日曜日14日の予定です。田んぼ全3反歩(30アール)の内、2反歩は機械植えで、1反歩を手植えの予定です。田植を楽しみたい方はお出かけの計画を立てて下さい。お待ちしております。

 一つ訂正があります。前回のメルマガの冒頭で「籾の播種(はんしゅ)」と書きましたが、読みが(はしゅ)の間違いでした。私のパソコン辞書で「はんしゅ」と入れるとこの文字が出てくるのですが、カナは(はしゅ)になっていました。ひとつ利口になりました。お知らせありがとうございました。
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 今日はすばらしいことが成就しました、町内ボランティアによる映画「じんじん」上映会が、運動公園にある町民体育館に約500人の町民を集めて行うことができたのです。
 私は途中から誘われてお手伝いしたのですが、数回の打合せ会議を重ね、チケットを売り、試写会と本番では司会を努めましたが、楽しかったです。

 主役の大地康男の想いがこもっているという、「絵本の読み聞かせ」で町おこしをした北海道剣淵町(絵本の里けんぶち)の実話を元に作られた映画だそうですが、感動と涙で、命の洗濯になった気がしました。
 剣淵町は、人口たった3,300人足らずの町ですが、年間80万人ほどの観光客があるとか・・。
 絵本というのは、言葉と絵を組合わせることにより、言葉では表せない何かを人の心に訴える不思議な力を持っているようです。。

 この映画は東北シネマという会社が大地康男の想いを映画化したものですが、その配給方式は「スローシネマ」というのだそうです。下記「じんじん」公式サイトを見ると、その謂れが書かれています。
 スローフード、スローライフ等の言葉に共通する響きがありますね。いそがないとか、地域密着のイメージでしょうか。とにかく心が洗われる映画です。都合3回見ましたから、私の心もかなりきれいになったと思います!


ーーー農業統計の不思議???

 日本の農業従事者数が減り続けていて大問題、という意味の記事が農業問題を論ずる時、必ずと言っていいくらい出てきますが、実は全くの的外れであると浅川芳裕氏は「日本は世界第5位の農業大国」(講談社新書)の中で述べています。私もその通りだと思っています。

 マスコミが書いているのは、戦前の大本営発表と良く似ているように感じています。
 統計が意味しなければならないことと現実が違うことを知らないで書いているとすれば余りにも不勉強ということになるし、もし知っていて、農水省とJAの主張していることをそのまま書いているとすれば、朝日の虚偽記述問題に相当する悪事だと思います。

 数値の上からだけ見ると、世界と比較すると農業人口は多過ぎるのです。ところが、日本の農業人口は全く宛てになりません。農「業」になっていない兼業の人口がほとんどだからです。それで飯が食えないし、食うことが無理なことも良く承知している私も含まれます。これを農業従事者と言えるでしょうか。

 自給自足の農業は、本来の農業ではありません。自給自足にコストも経営もありません。商売(業)になっていないのです。する気もありません。農地を持っていれば農業にカウントされるだけです。これらの農地の面積や、その従事者の数に何の意味があるでしょうか。数字そのものに意味がないのです。

 一口で表すなら、農業の実態を表す数字がないとしか言えません。頭の良い官僚の皆さんは、このどうしょうもない矛盾の中で、きっと酷い苦しみをしているのではないでしょうか。もし、良心なるものを持ち合わせていればですが・・。

 楽しみと実益を兼ねて、電気製品や木工製品を作っている人はたくさんいると思いますが、経産省はその人達を工業の諸統計にカウントするでしょうか。答えは明らかです。なぜ、農業だけが違うのでしょう。
 私の答えは一つです。農業だけ、国家統制経済(共産主義)をず~と引きずっているからではないでしょうか。

 もっと大問題は、農業を打ち立てようにも、その基盤が未整備なことです。40%も余らせている田んぼと山間放棄農地の畑地と牧草地への転換が必要です。米作以外の農業をやる基盤が未整備なことです。しかし、話題にも上がっていません。これらは「スマート・テロワール」を読んで判ったことです。

 日本の地方と農村の再生は農業にかかっていると思います。そして、日本の将来は地方創生にかかっていることは自明ではないでしょうか。

ーーー自立していない人を誰が尊重するでしょうか?

 よく引用させて頂いていますが、上海に拠点をおくアクアビジネスコンサルティングの高田様から、ガ~ンと一発殴られたようなショックを受けたメールを頂きました。長いですが、ご了解を頂いたので披露させて頂きます。
 高田様は世界を跳び歩く中で日本を客観的に見ております。今回のメルマガもアメリカ滞在中に書かれたものです。文中に出てくる中村教授は、ノーベル物理学賞を受賞された中村修二氏です。

 ここに書かれていることこそ、日本の最大の問題だと大きく頷いてしまいました。

<・・・日米中韓の現在のポジションと文化習慣の違いに及び、中村教授より、韓国の日本に対する態度に関し高田はどう思うのかと聞かれましたので、以下の通り回答しました。

「韓国は中国と米国という大国の間に挟まれて、常に大国の顔色を見ながらしぶとく生きてきた国ですよね。日本の弱みもよくわかっていて、そこはしっかり突いてくるけど、日本が下手に反論してもエスカレートするばかりで何にもならないのではないでしょうか。

まずは、日本が米国とそして次に中国と大人の付き合いをできるようになれば、韓国も自ずと日本に対する態度を変えてくるのではないでしょうか。」

大人の付き合いとは簡単なことです。
日本が、軍事的に米国に頼っているのである程度米国に干渉され持ちつ持たれぬ関係を維持するるのはやむを得ないとしても、自分の意思と自分の頭で自国の将来像を描いてもらいたいということです。そうすれば米国に対してもこれはイエスこれはノーという是々非々の判断ができ、その上で妥協点を見出す事が出来ると思います。

私は政権の中枢にいるわけでないのでわかりませんが、外から見ていると自国の将来像である国家戦略までも米国に丸投げしているかのような印象を持ってしまいます。中韓もそう見ていると思います。だから尊重されない、簡単に言えばなめられていると思います。

要するに米国との関係を維持しつつももう少し精神的に自立する必要があると思います。自立していない人を誰が尊重するでしょうか?安江さんが問題提起される農業問題も根は同じと思います。米国だってこちらのガッツを認めればそれなりの扱いになると思いますしそう望んでいるかも知りません。

日本は敗戦により日本という国が成り立ってから数千年経って初めて異民族による統治を経験したわけです。最初は茫然自失になっても仕方ありませんが、そろそろその茫然自失から少しづつ立ち直ってもらいたい、でもまだまだ時間がかかるので焦ってはいけないと思っています。

そういう意味では中国、韓国も欧米各国も日本の大先輩です。彼らは異民族による統治という苦しみの中から生き残りのノウハウを民族のDNAに蓄積してきたとおもいます。憎たらしいと思ってもまだまだ彼らからは学ぶところはあると思います。

私はたまたま中国人と議論し、時には論争する機会が多いのでこうした視点に少しづつ気がついてきました。日本にいるみなさんにも気づいてもらいたいと思い情報発信しております。

米国はまだまだ力強いと思います。以下の個人の金融資産額の推移を見ていただければわかります。リーマン後も米国のそれは順調に伸び日本の総額と同じくらい伸びています。日本のそれは米ドルベースで見るとほとんど伸びていません。

米国は貧富の格差ゆえ治安問題はあると思いますが、米国を支える中間層以上は健全でモラルも高いと今回感じました。米国で街を歩き、買い物をし、音楽を聴き、ディズニーランドで遊び、商談をし、車を運転するあらゆる局面でそう感じました。

http://www.nicmr.com/nicmr/data/market/retail.pdf・・・>

フッターーーーーーーーーーーー

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

団塊世代の地方移住が日本を救う
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post_10.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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