2015年6月5日金曜日

蓼科だより・397号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年5月30日(土)★
★テーマ:稲苗、ペンキ塗り、「スマート・テロワール」、
     日本の子供たちの将来は?反戦平和主義?
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 前回、稲苗の成長が悪いと書きましたが、すっかり回復し良い苗になりました。この様子だと6月3〜4日頃には田植ができそうです。
 毎朝ローラーをかけて苗の鍛錬と汚れ落としをやり、続いて水の補給と、薄くした有機液肥を葉面散布したことが良かったかもしれません。黄色かった葉色が、目指す若葉の緑になり、丈も20センチ近くになりました。一つ、苗作りのコツが判ったような気がします。

 今年の田植は、機械植えと手植えによる田植体験イベントは別の日に行います。イベントは6月14日で変わりませんが、機械植えの方は、一人お手伝いがいればできるので、心強い助っ人Eさんにお願いしてやるつもりです。
 手植えの苗は大きい方が良いので、14日で丁度良いかもしれません。現在イベントの参加者は4名です。丁度良いかもしれません。要領が判ってきたので、昨年より楽にできると思います。
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 自宅屋根のペンキ塗りを始めました。紺屋の白袴というべきでしょうか、錆びて穴があき始めたほど放置してしまい、お恥ずかしい次第です。思い起こせば、経営難で四苦八苦していた頃やらなければならなかったのです。

 2年ほど前から、自分でやろうとして、今年こそはと思いながらずるずると今になってしまいました。一度は、古い付き合いのペンキ屋にお願いしようかと思い、見積りしてもらいましたが、100万円以上もかかるというので諦め、一念発起屋根に登り、服を汚しながら始めました。

 ありがたいことに、そのペンキ屋さん、気の毒に思ってくれたのか、一番難しくかつ危険作業である水洗作業をやってくれて、材料と道具を一式用意してくれ、塗り方を丁寧に教えてくれました。10分の1位の予算でできそうです。

 やってみると、けっこう楽しい作業です。傷絆のように、傷んだ箇所をメンディングテープで修復した見苦さい屋根も、塗る端からきれいになっていく様は爽快です。表面はアルミ箔なんでしょうか、そのメンディングテープは10年は保つだろうという優れものだそうです。

 とんだ伏兵がいました。アカシヤの花が散り始めたのです。塗りたてにくっ付くので、風のない午前中2〜3時間しか塗ることができません。そして、難儀は熱さで、要注意は転落です。

ーーー「スマート・テロワール」で、思うこと、

 この本を評して静岡県知事の川勝平太氏が、『「スマート・テロワール」ーそれは「美しく強靭な農村自給圏」のことだ。』と書いているがずばり言い当てていると思います。しかし、これだけでは内容が判りません。

 私はNPOの一員として、先の統一地方選で当選した新町長と11名の町会議員にこの本を買っていただきました。残念ながら、1議員にだけ拒否されました。「農業と農村再生の提言が書かれています」とお願いしましたが、「何が書いてあるか判らないから買えない」ということでした。
 最初父親がそう言ったので、初当選の若い議員だったこともあり、恥をかかせても気の毒だと思い、後で直接本人に話したのですが、答えが同じだったのには呆れました。父親も本人も農業で苦しんでいるのに、です。しかし、考えてみたら、私の信用がないだけの話しですよね!(笑えない)
 
 今までに、NPOの他の会員と共に、約70冊ほどこの本を販売させてもらいました。松尾さんから出版社にお願いしてもらったのです。
 大勢の方から、「これしかないよね!」と、驚きと納得の感想を頂いています。中にはNPOに入会してくれた方もいて、嬉しかったのは地元のリーダー各の二人と脱公務員・脱東京の新規就農者が入会してくれたことです。

 今までに、地域の何らかの立場を持つ人々に、「立科町の将来について何か展望をお持ちでしょうか?」という質問を続けてきました。しかし、誰一人として「展望があります。」と答えてくれた人はいません。「どうしたら良いでしょうか?」とお尋ねすると、「どうしたら良いか判らない。」というばかりです。

 昨年、立科町は「第5次立科町振興計画」を定めました。その中に、「目指す将来像は、人と自然が輝く町」とありますが、その「3 将来人口」の項に次のような既述があります。

<・・・平成7年を境に減少しはじめ、8,000人を割り込みま した。特に年少人口の減少が大きく、・・・。平成52年(2040年)には、4,889人になると推計さ れています。また、日本創成会議が平成26年5月に発表した将来の人口減 少の試算において本町も消滅可能性都市と位置づけられています。>

 このような状況にありながら、皆困っているだけというのが現実です。問題なのは、何かしなければという意志すらも感じられないことです。
 
 本「スマート・テロワール」から、私なりに重要項目を拾ってみます。
 まず、不変の真理として「農業は消費者サイドからしか変わらない」。これは「お客様は神様です」と同義だと思います。今までの農政は供給者サイドのものでした。

 次に、耕地のゾーニング(畑地、水田、牧草地、森の効率的配置転換・整備)による耕畜連携です。新しい農業のコンセプトは「耕畜連携」だと言ってます。バランスのとれた食糧供給と循環型農業連携を考えれば当然の帰結のようです。田中角栄さんが「日本列島改造論」でこれを書いていたそうです。
 瑞穂の国(米作)神話からの脱却です。

 更に、自分の地域の誇りを持てるような美味しい食の開発、つまりスローフードであり、美食革命(ガストロのミニー)です。

 そして、美しい農村景観の形成です。「日本で最も美しい村」連合(下記URL)に加入したいものです。
http://www.utsukushii-mura.jp/

ーーー日本の子供たちは、そして将来は大丈夫なの?

 去る25日のNHKクローズアップ現代で、少年犯罪についてとりあげていました。保護観察付きの少年たちの犯罪が増えているというのです。テレビでは連日のように、高校生、中学生が関与した殺人事件などが報道されています。

 丁度同じ頃、リアルインサイトのメルマガに、青少年に関する下記がありました。これ、本当?と、疑いたいような事実です。

<・・内閣府が発表している『子ども・若者白書(旧青少年白書)』の最新2014年度の結果で、日本は国際比較データ「特集:今を生きる若者の意識~国際比較から見えてくるもの」で、次のような結果が出ています。
・自己肯定感 ワースト1
・意欲 ワースト1
・心の状態 ワースト1
・社会形成・社会参加 ワースト1
・自らの将来に対するイメージ ワースト1

自己認識の項目で他調査国と比較できるもの、10種目中全てでワースト1位という結果になっています。
さらに、2014年度内閣府『自殺対策白書』では、15歳から34歳の世代で男女ともに、死因のトップは自殺です。この世代における死因のトップが自殺なのは、アメリカやドイツなど先進7カ国の中で日本のみ。しかも人口10万人あたり20人というその数は、2番目に多いカナダの12.2人を大きく上回ります。

なぜこんなことになってしまったのか?それはもちろん私たち大人の責任でしょう。子供達や若者が未来に希望を抱くことができない国に、未来などありません。今ほど日本再生が求められる時はない、と言っても過言ではないでしょう。・・・>
(私)下記URLからデータの全てを見ることができます。もちろん中には良い結果の項目がないわけではありません。ですが、悪いことが多過ぎるのです。

平成26年版 子ども・若者白書(全体版)(PDF形式)
http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/pdf_index.html
 更にあります。スタンフォード大学フーヴァー研究所リサーチフェロー西鋭夫(にしとしお)氏の講演録(下のURL)に次のようなことが語られています。

<・全員奨学生で、全寮制のスタンフォード大学・大学院生1万5千人の中に日本人ゼロ。過去20年間入学者なし。
・日本のノーベル賞学者15名の内、佐藤総理を除く全員がアメリカの大学で研究した人達。日本にいるとノーベル賞はもらえないのか。
・スタンフォードには36名のノーベル賞受賞者がいる。文武両道をやっているのはアメリカ。
・日本は世界で一番智恵を崇める国であり、今日本人は世界から崇められている。なのに、世界の大学ランキング10位内に、日本の大学はゼロ。8校がアメリカ。何故、日本は1位になれないのか。
・英語テスト・トエフルのアジア27ヶ国のランキングは、日本は26位、25位が北朝鮮。
・日本の教育は完璧に潰れた。・・>


西鋭夫講演録「新説明治維新」
http://you.prideandhistory.jp/freemeiji_content/
(私)ほっとステイの子供たちは一見良い子供たちです。しかし、一緒に作業をしてみると、ごく単純な生活動作ができない子が多いのに驚きます。独りよがりの行動が多いのも気になります。赤子のような未熟さと危うさを感じるのは私だけでしょうか。

 話しがそれますが、上記の講演録にある歴史観(明治維新は大英帝国の策略)を聞いたのは初めてでした。スゴくエクサイティングです!ですが、何故か納得してしまいます。皆さんもこのYoutubeを見てください。そして、ご感想をお聞かせ下さい。
 次のように結んでいました。
<日本は今、真実に飢えている。頭が良い=お金持ちではなく、秩序と思いやりの美学を持つのは日本だけ。日本の黄金時代はこれから来る。>
ーーー反戦平和主義?

 俗に言う反戦平和という当たり前すぎる日本語が特別な意味で使われています。藻谷さんに「私もそうです」と言われてハタと困りました。藻谷さんは、俗に言う反戦平和の人とは明らかに違うからです。

 そう言われてみて気がついたことは、私も安中さんもほとんどの友人達も反戦平和主義者だということです。そもそも好戦動乱主義者などこの世にいるのでしょうか。そして、日本を代表する反戦平和主義者は自衛隊員であり、一番戦争をしたくないと思っているのも自衛隊員だと思います。
 もちろん、例外と気違いと不心得者はどこにもいることは前提としてですが。

 「平和」の意味が違うのではないでしょうか。世界は平和であることが当然・通常と考えるか、戦争があることが普通であって、平和は守り築くものと考えるかの違いでは。

 前者の考え方が俗にいう反戦平和主義者ではないでしょうか。価値観が現実とずれている結果だと思います。

フッターーーーーーーーーーー
農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

団塊世代の地方移住が日本を救う
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post_10.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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