2015年6月7日日曜日

蓼科だより・398号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年6月6日(土)★
★テーマ:田植、除草、農村は、農村の、中国の実際
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 去る4日、イセキの2条植え田植機を使って、全部で3反歩ある内の2反歩の田植を済ませました。Eさんが助っ人に来てくれました。残りの1反歩は14日の田植えイベントのため残してあります。田植の参加者は現在、名古屋から女性が1名、東京から2名、地元で3名、計6名です。前泊も4名あり、交流会が楽しみです。

 前回書きましたが、苗は初々しい若緑で、丈は20センチになりました。ですが、今日気がついたのですが、葉の数は4.5~5.0枚でした。教科書によれば、成苗(せいびょう)は6葉以上であり、成苗を植えつけるのが理想ですから、1枚足りません。どうしたら良いのか、来年の課題です。

 ですが、慣行農法の苗は、促成・徒長させているので丈は20センチあっても葉は2〜3枚です。この差が病虫害への抵抗力の差になると教わっています。過去5年間全くの無農薬で栽培していますが、病虫害に会ったことがありません。

 田植機は、農作業ができなくなってしまった近所のお年寄りから頂いたものですが、前もってJAの修理工場で点検整備し不良部品は交換してあったので、調子良く使うことができました。

 30年以上も昔の機械ですが、その性能の良さに驚きます。考えて見れば、1年に1日しか使っていなかった訳ですから、標準を100日稼働とすると、30年としてもまだ1年分も使ってないことになります。
 2条刈りの稲刈り機も頂きましたが、やはり30年前の機械です。御礼には、秋の新米をお届けすることにしてありますが、稼ぎのない農楽の身とすれば、本当にありがたいことです。
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 昨日、今年からお借りした手植え予定の田んぼの水草退治を行いました。ある程度育ってしまった水草をどう退治するかを考え続けていますが、昨年まったく田の草取りに入る必要がなかった田んぼの経験から得たヒントが、深水除草代掻きでした。

 今年はこれを全ての田圃に適用してみました。昨日それをやった田んぼに浮き上がった草の多さを見て仰天しました。風で片方に吹き寄せられた状態を見ると、水面の半分近くが草で埋まっていました。毛筋ほどの小さな草から10センチほどに伸びたホタルイまで、厚い絨毯を敷いたようにビッシリでした。
 今朝、それを金属熊手で掬い採りましたが、約90分の作業でした。下記Youtubeにアップロードしました。ご覧ください。

 これなら効果がある、と思いました。今回は今までより深水にしてみましたが、その深水によって、草の根が洗われよく浮かんだのではないかと推理しています。しかし、土は5センチほどしか起こしてないので、半不耕起の原則は守ることができます。除草ができた上に、普通の田植機でも植えられる利点があります。

 苗の根が固い耕土に着くように植えれば(機械なら深植にセット)、実質的に不耕起と同じになるような気がします。大事なことは1週間以内にチェーン除草をすることだと考えています。新しい草が出ようとするタイミングで、チェーンで掻き回してしまえば良いのでしょう。最低2回は必要なのでは・・。

 私の経験から判断すると、草が目視できるほどに育ってしまったら、チェーンを引きずったくらいでは取れないと思います。植物の根は上背と同じ位伸び、強いものです。だんだん判ってくるのが嬉しいです。

ーーー農村は、15兆円の穀物産業を創造できる!

 『スマート・テロワール-農村消滅論からの大転換-』(松尾雅彦著学芸出版社)。この本を買って頂いた大勢の方々から「これしかないね」という熱のこもった感想が届いています。

 地方創生のかけ声はあちこちから賑々しく聞こえてきますが、現実的プランを語る人がいません。誰もが口にする言葉は、「何とかしなければいけないとは思っている。しかし、どうしたらいいか判らない」です。

 何とも情けないのは、農業関係のリーダー達です。先週も地元JAの畜産業組織のトップとNo2にこの本のことを話したら、「もう年で本なんか読めない」とのご返事。「息子さんに」と話したら、「会社勤めををしてるから、忙しくて本なんか読んでられない」とのこと。

 もう一人は「そんな話しは、JAの事務局を通して話すべきだ」と、訳の判らないことを仰る。自主性も問題意識も感じられません。本の内容以前の問題です。勉学心も向上心も全くない。そのような人がJA組織のトップをやっているという現実をどう理解したらいいのでしょう。
 何故、農業の世界はこんなことになってしまったのでしょう。
 ですが、救いもあります。既知の肉牛飼育業者が、まず息子に読ませたら「すごく感動している」と言ってました。将来、肉の加工も考えているそうです。
 「スマート・テロワール」の著者松尾雅彦氏が、6月28日午後、東御市のラ・ヴェリテで行われる「あべ守一後援会」総会の記念講演講師として招聘されました。本には書かれていないお話があると思います。阿部知事の思想と政策にピッタリはまる地方創生構想だと思います。

 後援会の詳細は下記URLをご覧ください。
 飛び入り参加OKですが、わたしにお知らせ頂ければありがたいです。

農村は、15兆円の穀物産業を創造できる!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2015/06/blog-post_4.html

ーーー農村の、一つの現実!

 4月のことでしたが、水田の中山間地域農業直接支払事業の補助金を受けている地元集落の総会に出席しました。政権が変わると多少名称が変わりますが、農水省が20年ほど続けている作業効率の悪い水田地帯に補助金を出す政策です。耕作を放棄させないための策だと思います。1反歩当り2万4千円ほど毎年くれます。

 私が所属している地域団体は20戸ほどの農家の集まりです。下記のような発言がありました。
「年で、もう作れないから退会させてくれ、という農家がある。しかし、放棄されて荒れ地になっても困るので、みんなでその田んぼの草刈りをして、お金はみんなで分けたらどうだろう。」

 他の人が、「実は、隣の集落では、作れない人が多くなってしまい、この助成事業を止めたそうだ。」

 この会合に出席している人達を見ると、平均年齢は70才と言っていいでしょう。もう10年したらと考えると、ぞっとします。できなくなった農家の面倒を見るどころではありません。
 条件の良い場所にある水田は、専業農家に集約されて行くでしょうが、傾斜が強く畦畔の大きな田んぼは捨てられていくことでしょう。

 この数字は私の腰だめですが、立科町全体の水田面積700ヘクタールの内、20%位が上記の状況になるのではと思います。いずれにしても、現状のままではどうしょうもない状況に陥ります。
 「スマート・テロワール」に書かれているゾーニングによる農地と里山の再構築が急務だと思いますが、早急に着手しなければ、再構築もできなくなってしまうような気がします。

ーーー反戦平和主義という言葉の特異性!

 一般的に次のように使われることが多いように思います。下記は私のメル友Yさんからのコメントですが、私はこの考えに同感です。
<・・・天皇、皇后陛下のパラオ訪問について
広島長崎に原爆を落とされたのも、全国主要都市に徹底的な無差別爆撃が行われたのも、全ては日本が悪かったからで、日本にその全ての原因がある、と反戦平和主義者は言います。そして、両陛下訪問に対するパラオの歓迎内容も否定するでしょう。
しかし、敵将のミニッツ提督でさえ、
Youtube画像の中にあるような言葉を残している訳です。日本軍を称えることは愚か、私たちの親や先祖を「極悪非道」にしておいた方が理知的だ、あるいは良心的だ、と考える人たちには、日本に感謝している国が他にもたくさんあることを知ってほしいものです。

『アジア諸国の独立と日本の果たした役割』https://www.youtube.com/watch?v=Yi6t6r7FbjM&feature=share >


(私)勘違いをされると困りますが、決して極悪非道なことが無かったと考えている訳ではありません。相当に酷いことがあったことも事実だと思いますが、それは日本軍に限らず、世界共通のことだと思います。もちろん、共通だから許されるとも思っていません。ただ、日本軍にだけ特異な問題だとするのは如何なものでしょう。

 藻谷さんに「私も反戦平和です」と言われて気がついたのですが、考えるまでもなく私も反戦平和です。そして、例外は別として、一般的に戦争やりたい派などいないと思っていますが、違うでしょうか。
 特に、一番戦争をしたくないと思っている人達は自衛隊員ではないでしょうか。彼らは戦争するためではなく、戦争しないために隊員になっていると私は思っています。
ーーー中国の実際
 
宮崎正弘の国際ニュース・早読み4/17からです。
< 在日華人らの中国語新聞は華やかに出そろっているが、最近は日本批判の記事に混ざって自省の色彩を帯びてきた。

 なかでも「中国のGDPは日本の二倍だが、実質の経済実力で中国は日本に40年遅れている。ひとりあたりのGDPは中国7000ドル弱、日本は40000ドルである」(華風新聞、2015年4月10日号)

エンゲル係数、乳児死亡率、第一次産業への依存度、個人の電力消費量などを勘案すると、「中国はまだ日本の1970年代の状況にあり、たとえGDPが世界二位と雖も日本に遅れること40年だ」と分析する同紙は次のように続けた。

「1980年の統計で中国のGDPは日本の27.9%でしかなかった。2014年統計で中国のGDPは日本の1・87倍までに成長したが、輸出生産基地としての中国の経済性格が変わり、また日本からのカネの流れも変わった。

1979年から2007年まで日本が貸し付けたカネは3兆3164億円で、くわえて日本企業の直接投資は10兆300億円にものぼった。近年は中国の対日投資が14兆3000億円となって、資金の流れも双方向となった」
しかし中国の対日投資の中味は日本とはまったく異なることには触れていない。>

フッターーーーーーーーーーー

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

団塊世代の地方移住が日本を救う
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post_10.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/

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