2017年10月1日日曜日

蓼科だより・518号~田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2017年9月16日(土)★
★テーマ:稲刈り準備完了、とうみ混声合唱団、ユシカフェ、TPPと自給圏、
再生可能エネルギーの難しさ、住宅デザインと資産価値、李氏朝鮮と明治維新、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮(090-3148-0217)
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
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 田んぼの畦草刈りと避け掘り(小さな排水溝)が終わり、一応稲刈りの準備が整いま
した。後は乾くのを待つだけ。稲刈りは10月8日(日)に予定しました。東京からお二
人が参加して頂けることが決まり、イベントも楽しくできそうです。

 今週になってキュウリとゴーヤの樹の枯れが目立つようになり、ほぼ収穫も終わりま
した。ナスとピーマンはまだ良さそうです。トマトは赤くなり方が遅くなりましたがまだ
実をいっぱい着けており雨よけシートが張ってあるので当分良さそうです。

 8月13日に採れ始めた茗荷が、このところ2日措きになり、明日採ると最後かな、と
いう感じです。地主さんが植えてから、恐らく20年以上経っていたと思いますが、植え
替えが功を奏しました。今後、私が元気な内はいけるだろうと、シメシメ、です。
ーー
 今日、NPO会員の奥さんからご招待を受けて、東御市のサンテラスホールに行き、
とおみ混声合唱大の第18回定期演奏会を聞かせて頂きました。隔年開催だというので36
年の歴史です。すごいですね。

 16世紀(「直虎」の時代)に歌われた西欧の歌だというマドリガーレ、日本の現代歌
曲、最後がオペラ「ライオンキング」でした。日本の現代歌曲には、さだまさし、中島
みゆき、坂本九の名曲が入っていて、とても癒されました。やはり、人間の肉声はどんな
楽器にも勝りますね。

ーーーユシカフェのコーヒー

 ユシカフェのことは、以前に数回書いたことがありますが、佐久市望月町の人気のカ
フェです。演奏会の後、仲間を一緒に寄りました。
 最近はたまにしか行かれませんが、私の一番大好きなコーヒーを入れてくれます。言
葉で説明できません。美味しい、というより素敵と言った方が良いと思います。

 最近、その秘密を知りました。たまたま焙煎をやっているところに行きました。マスタ
ーがコーヒー豆を一粒づつ目でチェックして、不良を省いていたのです。なるほど、と、
ユシカフェのコーヒーの素敵さについて納得しました。不良な雑味がないからだと。もち
ろん心の有り様と。

 もっと以前ですが、閉店時に覗いたら、彼が板張りの床を雑巾がけしていたのです。
毎日やっているとのこと。客が土足で上がる床です。いつも店全体に清々しさが漂って
いる秘密が判ったのです。

 外見はただの小さな古びた家。広告・宣伝は無し、看板も無しで口コミだけで評判が広
がっていますが、彼の人間性がそのまま人気を醸し出しているのだと思います。

 もっと素晴らしいことは、地域のコミュニケーションの拠点になっていることです。彼
との話の端々に地域への深い想いが感じとれますが、それが形になっています。私も、こ
のカフェでたくさんの友達とNPOの同士を紹介していただきました。

 皆さんもこの方面に来ましたらお寄りください。


ーーーTPPと自給圏(スマート・テロワール)構想
 キャノングローバル戦略研究所のメルマガからです。貿易問題についてとても判りやす
く解説しています。よく理解できます。しかし、自給圏構想(スマート・テロワール)を
目指す立場から見ると、問題意識を持つのは、この論理の基本的な価値基準が貨幣経済オ
ンリーだということです。

 これは素人の経済談義であることをお断りしておきますが、「経済」という言葉の意味
を考えてみました。

 wikipediaには、「経世済民は、中国の古典に登場する語で、文字通りには、「世を經
(おさ)め、民を濟(すく)う」の意。「経国済民」(けいこくさいみん)もほぼ同義で
ある。 略して 経済とも言う」とありました。貨幣経済とは書いてありません。
 「スマート・テロワール・農村消滅論からの大転換」に紹介されているカール・ポラン
ニー(「大転換」の著者)の主張する「互酬、再配分、交換」等の経済概念や「発展する
地域、衰退する地域」(ジェイン・ジェイコブズ著)にある地域経済の視点は全く入って
いません。

 「発展する地域、衰退する地域」には次のように論じられています。
「発展と衰退は、経済学の永遠のテーマである。しかし、経済学はその草創期から、基
本の視覚をまちがえてきた。
・・・中略。
経済学はその成立以前から現在に到るまで、国を単位と考え、それを考察することで対策
を得ようとしている。そこに根本の問題がある。なぜなら、経済の発展を先導するものは、
国ではなく都市であり、停滞や衰退も都市との関係において分析すべきものだからだ。」
 この文章を素直に理解すれば、自給圏構想が大事だということではないでしょうか。私
は、上記の都市を地方中核都市と理解しています。東信地域では上田市と佐久市です。そ
れを核とした周辺地域との経済関係が発展と衰退を決めるというのです。
 そこで、人口42万人の東信自給圏の発想が生まれるのは必然だと思います。

・アメリカ抜きのTPPを推進せよ-いまなぜ多国間貿易協定が必要か-
研究主幹 山下 一仁   (913日更新)
http://f.msgs.jp/r/c.do?1uC_6ui_zG_arv

ーーー再生可能エネルギーの難しさ:縦型風力発電装置

 10年来のメル友Fさんから再生可能発電についてコメントを頂戴しました。
 私は太陽光発電について推進派でも反対派でもありません。無責任な時の流れ派とでも
言いましょうか。理由は、ちゃんと研究したことがないので、本当のところが判らないか
らです。結果として、どちらにも行けずフラフラしています。

 気になっているのは、私がおつきあいさせて頂いている太陽光発電を仕事上本気で導入
を検討した人達が導入を断念していることです。もちろん信頼できるプロの皆さんです。
この皆さんは再生可能エネルギーの実質を論じていると思います。

 片や、FIT(固定価格買取制度)に守られて、エコという側面と経済投資効果だけを狙
って推進している人々がいます。孫正義さんもそうですね。

 この両者は根本的に取組方針が違うように感じますが、私には解明不可能です。コメン
トをいただいたFさんは、前者に属すると思います。

<前号と今号の光発電の問題、同意して読んでおりました。
ローカル発電を考えるとき、水力発電は「水利権」の壁が厚くなかなか進みません。

風力発電も、現在主流の高い塔に取り付けるプロペラ型は費用対効果に疑問がありますし、
プロペラ型の限界で一番発電できる強い風の時は回転を止めるという矛盾したシステム。
また景観を損ねるとかバードストライクの問題、低周波公害、そして既に起きていますが
塔そのものが倒れるという問題もあります。

光発電も、最近は変換効率は良くなったとは言え製造原価や光発電パネルの製造に使われ
ている電気などを考えると、本当の意味でコストバランスが取れているのかと疑問です。

・・・中略。風力発電では既に稼働していますが、青木村の道の駅に設置されている縦型
風力発電装置です。光発電に比べるとローテクノロジーで製造でき、事実青木村の縦型風
車は青木村の会社で作られています。

・・・縦型風力発電は、光発電のように日が出ているときしか発電しないと言うこと無く、
わずかな風でも24時間発電するので水力の次に可能性を考えています。また高さもそれ
ほどでなく12mぐらいです。低周波騒音も理論的に考えられません。規制の壁がある水力
発電を考えると、実用化では一番でしょう。

長々と書きましたが、光発電パネルは製造がハイテクノロジーで限られた半導体製造工場
でしか作られないこと、パネル自体も風害などで壊れる可能性が充分有ること等を考えて、
最近の光発電の動きを見ていると果たしてこれで良いのかと考えてしまいます。>
YouTube
の画像
https://www.youtube.com/watch?v=pmWQDVw0pug
東信ジャーナルのブログ「ハイブリッド発電システム」の第1号機」
http://shinshu.fm/MHz/22.56/archives/0000522327.html

(私)「果たしてこれで良いのか」と問われても、この問題は私の手には負えません。で
すが同様の意見を、太陽光発電を本気で研究した人々が述べていることは留めておくべき
と考えています。
 私が経営していた会社も現在太陽光発電設備を販売していますので、複雑な気持ちです。

 やはり、尊敬する経営者から次のようなコメントも頂きました。

<太陽光発電、推進と反対の溝は埋まりませんね。
議論の前提となる考え方が違いすぎますから、議論しても噛み合いません。
部分最適の積み重ねが全体最適にならないことは、永遠の論理です。
会社で言えば、社員一人ひとりが頑張るだけでは経営は良くならない。ゆえに、全体最適
を俯瞰して戦略思考ができる経営者が必要なわけです。

技術者出身の私は、どうしても社員レベル(つまり部分最適)に落ちてしまいます。
創る
ことが何よりも好きですから、分かっていても技術者思考に負けてしまうのです。
弊社が苦闘している理由もそこにあります。
二代目の経営者は、私と真反対の思考の持ち主が良いです。>

(私)実は私も全体最適ができなかった人間です。

ーーー
『戸谷の言いたい放題』序章ー住宅デザインと資産価値ー
 
住宅生産性研究会の戸谷英世理事長が素敵な
YouTubeをリリースしました。 下に添付したブログのデータと見比べると、日本の住宅政策の問題点がよく判ります。
https://youtu.be/KBTQt5H6_so
 
住宅の投資額と資産額の日米比較
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2016/12/blog-post_30.html
ーーー
日清食品HDが持続可能な調達方針
 オルタナのメルマガからです。

日清食品HDが持続可能な調達方針、認証パーム油調達へhttp://c.bme.jp/17/2802/1938/2596646

ーーー李氏朝鮮と明治維新

 安中さんのメルマガは、私と同じで、長いので一部を引用しますが、下段のホームペー
ジから全部読んでください。勉強になります。

<その高麗王朝ですが、軍人だった李成桂という男に倒されてしまいます。
李成桂はすぐに中国(この頃は明)に使者を送り皇帝に国名を選んでもらいました。
つまり、いつの時代も朝鮮の王は中国皇帝に認めてもらう必要があったのです。
ともかく、こうして出来た王朝が「朝鮮」という国で、李成桂の名を取って「李氏朝鮮」
とも言われました。

李氏朝鮮は、それから20世紀初頭まで、約500年も続きました。その間、日本では、室町
時代から戦国を経て江戸時代へと時代が流れていますから、李氏朝鮮は長く続いたもので
す。

19
世紀末、日本にペリー提督率いる黒船が現れ、太平の平和は崩れていきました。
その前から、近代化された軍事力の西欧列強の前にアジアはどんどん侵略され、大国であ
った清國も阿片戦争で血祭りにあげられ、日本や朝鮮も風前の灯火の状態でした。

当初、日本では外国人は国に入れるなという「攘夷論」が大勢でしたが、下関戦争、薩英
戦争の惨敗で目が覚め「このままでは欧米の植民地にされる」との危機感から、欧米流の
中央集権国家になるべく明治政府に移行しました。

我々は学校で「薩摩と長州が手を組み幕府を倒した」と習いましたが、これは間違った教
育でした。実際は、徳川幕府が天皇を中心とした国家への衣替えを決断したのです。

確かに、鳥羽伏見の戦いや会津藩の悲劇等がありましたが、あれは手違いや一部の陰謀に
踊らされた結果で、幕府はその戦力の大半を投入することなく政権を明け渡したのです。
これを主導したのが、幕府の老中筆頭であった阿部正弘であり、後を継いだ大老井伊直弼
だったのです。阿部正弘は激務が祟り39才の若さでこの世を去り、井伊直弼はご存知、桜
田門外の変により44才の若さで生涯を終えています。

でも、彼らの奮闘がなければ今の日本はなかったかもしれないのです。・・・>


http://www.halsystem.co.jp/

(私)歴史っていうのは、勝者に都合のいいように書かれるということですね。でも、そ
うだとしたら、歴史学者って何者でしょう。明治の歴史学者が薩長のいうことを聞かなけ
ればならなかったことは容易に想像できますが、昭和の学者がそうせねばならない理由は
何でしょう。岸信介も佐藤栄作も長州だったからでしょうか。安倍さんも。今でも引きず
っているのですね。

 歴史を見直すのに100年かかるなどと聞きますが、明治維新から今年はちょうど150年
です。世の中って、本当に難しいですね。
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