2017年9月13日水曜日

蓼科だより・516号~田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2017年9月9日(土)★
★テーマ:ショックな太陽光発電、
NPO法人上田市民エネルギー、「東信自給圏
を考える会」in 神科、稲刈り体験イベント、「スマート・テロワール通信」、
「信州小諸・城下町フェスタ」、サンフランシスコ、農業30年問題の焦点、
プーチンはなぜ北を守るのか、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮(090-3148-0217)
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★
 今朝、非常にショックな太陽光発電の新聞折込チラシを見てしまいました。

 最初にお断りしておきますが、私は太陽光発電の設置に反対しているのではありませ
ん。最も優れた自然エネルギーである太陽光の利用は大いに拡大するべきです。ここで
申し上げたいのは設置場所についての政策の問題です。

 前年度までの太陽光発電は、屋根の上か、農地転用した農地か、首傾げる条件ではあ
りますが畑地のままで太陽光パネルの下で作物を作るという条件で設置していました。
農地転用するのが基本でしたので、それが農地への展開のブレーキになっていました。
これらについてもねがね問題だと思っていましたが、見過ごしてきました。

 しかし、とんでもないことが起きていることを3日前に知りました。上田市塩田平の
優良田んぼ地帯のど真ん中に、太陽光発電が設置されていたのです。稲穂が波打つ上に
です。この話を耳にはしていましたが、まさか農業委員会が許可しないだろうとって
いました。

 そして今朝、太陽光発電用の農地の買取と借地の対象の中に田圃が入っている新聞折
込チラシが入っていたのです。そこに提示されている価格が法外ででした。

 都会の感覚では理解できないと思いますが、中山間地の農地はほとんどタダ同然です。
それを坪20007000円で買い取るとか、耕作地としては年坪15円~30円ほどにしかなら
ない賃貸料を200500円払うとい書いてあります。この条件では、皆さん跳びついてど
んどんと水田に太陽光発電が出現するでしょう。

 一帯の農地の中に虫食い状態に太陽光発電が出現するでしょう。中山間ほどこの状態
進むと思います。農業を辞めたいと考えている農家がたくさんあるからです。これは
大変なことになります。一度設置されたら、最低20年は動かせませんし、その後撤去さ
れるかどうかも判りません。

 当NPOが推進している自給圏構想(スマート・テロワール)は、ほとんど輸入に頼っ
ている穀物生産と畜産の振興が原点です。そのためには、中山間の田んぼと耕作放棄畑
再整備が必須です。細切れの農地では不効率でどうにもなりません。

 そのために農地のゾーニングと再整備が必要ですが、その中にひとつ太陽光発電があ
れば、それを含む全体がダメになってしまいます。農業改革に影響するだけでなく、美
しい景観と農村文化も大きく毀損してしまいます。この政策を大至急転換してもらわな
ければなりません。

 農地の再整備と農畜産業の振興なくして農村の再生はあり得ない筈です。関係のみな
さんのご意見を頂戴したいです。お願い申し上げます。
ーー
 実は今日、田圃のど真ん中の太陽光発電を作った組織が主催した映画上映会が上田で
ありました。「日本と再生」という自然エネルギー活用の世界の実態と推進をアピール
する映画でしたが、とても素晴らしく論理的・実証的な取材のドキュメンタリーなので
納得しました。材と撮影のために地球を3周したと解説していましたが、画面からそ
れが理解できました。

 この種の話は以前にも聞いていましたが、それをデマだと主張する人も多くて、半信
半疑でした。しかし、今回私は確信しました。自然エネルギー活用の革命的な技術進歩
と電力におけるシェアの拡大は間違いないと。

 映画の後、NPO法人上田市民エネルギーの藤川まゆみ理事長のコーディネートで、河
合弘之監督と企画・監修の飯田哲也さんとのトークがありましたが、日本と世界のエネ
ルギー政策ギャップの酷さがよく判りました。立派な皆さんだと思いました。

 藤川さん、田圃のど真ん中の太陽光発電のことは、皆さんを批判したのではありませ
んので誤解なさらないようにお願いいたします。許認可政策の問題です。

 藤川さんは、太陽光発電の「相乗りくん」という素晴らしいシステムを事業展開して
います。下のホームページをご覧ください。

NPO法人上田市民エネルギー

ーーー「東信自給圏を考える会」in 神科 は9月20日

 自給圏は農業・農家だけの問題ではありません。食産業と地域経済の問題であり、個
人の自給自足のことではなく、地域の自給のことです。全住民の問題です!

 日本人は肉を米の2倍以上(農水省データ)食べています。その豚肉は95%輸入です。
知っているようで知らない事実がたくさんあります。

 一度は是非お聞きください。きっと参考になると思います。詳細は下記ブログの広告
をごらんください。

https://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2017/08/in.html

ーーー参加者募集:10月8日に稲刈り体験イベント

 例年のように、行います。楽しみにお出かけください。
 蓼科山、白樺湖の紅葉がキレイな季節です。
 女神湖か白樺湖畔で泊まるのも楽しいと思います。
 下記ブログに詳細があります。

ーーー月刊誌『農業経営者』に「スマート・テロワール通信」が連載

 農業技術通信社が発行している月刊誌『農業経営者』の
7月号から「スマート・テロ
ワール通信」が2ページ構成で連載されるようになりました。毎号に松尾さんの「視点」
が掲載されます。

 今まで、送信するのを失念しておりました。1回から3回まで、添付致します。3回
目は長野県の取り組みが掲載されています。皆さんからも拡散をお願いいたします。

スマート・テロワール通信1
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2017/09/blog-post.html

スマート・テロワール通信2

スマート・テロワール通信3

ーーー再掲>「信州小諸・城下町フェスタ」のご案内

 信州小諸 城下町にぎわい協議会 事務局 荻原礼子さんよりご案内を頂きました。
とき 9月21日(木)〜25日(月)
ところ 長野県小諸市の城下町、北国街道小諸宿
詳しくは、ホームページをご覧ください。」http://machifes.wixsite.com/komoro
ーーーサンフランシスコは、ホームレスと同性愛者の街に!

 前号のポートランド記事に、安中さんからコメントを頂きました。サンフランシス
コの同性愛者の街は、私が行った時は観光名所になっていました。

<・私も団塊の世代ですが、水商売でなんとか息を付くまでは、貧乏のドン底でした。
でも、時代のせいだとは思いません。どんな時代であれ、どんな環境であれ、個人の
ことは自助努力が基本と思っています。
これからも、その思いは変わりません。
ポートランドはサンフランシスコの後追いですね。昔話になりますが、20代と30代の
初めに、サンフランシスコを何度も訪れました。大半は仕事で滞在したのですが、新
婚旅行の最初の街にもしました。そのくらい好きの街でした。

ところが、40才の時、仕事で訪れた街は荒れていました。議事堂前の美しい公園には
ホームレスのテントが溢れ、仕事相手の米国人からは、「あそこは行かないほうがい
いよ」と言われました。
わずか10年足らずで、サンフランシスコは、ホームレスと同性愛者の街になっていまし
た。同性愛者を差別する気はありませんが、現地の人から「男の独り歩きは危ないよ」
と、真顔で説教された時は、絶句でした。
ポートランドの話を読んだ時、真っ先にサンフランシスコのことを思い出しました。
ポートランドの事情はサンフランシスコとは違いますが、米国という国の難しさを感じ
ました。
なにやら、”まちづくり”が怖くなってきましたが、教訓とすべき話ですね。・・・>
ーーー『農業経営者』の昆氏が「30年問題の焦点」
 私は昆さんの仰っていることが正しいと思います。農家必読だと思います。次のよう
に強調しています。
「本誌が何度も指摘している通り、コメ問題はコメを語っているだけでは解決しない。
畑作技術体系の導入と子実トウモロコシなどコメに代わる新たな作物に取り組むことな
しに解決の術はないのである。」
 このことに目を背けて農業再生はもちろん、農業と山林しかない地方の創生はあり得
ないと思います。この主張は自給圏構築を訴える「スマート・テロワール・農村消滅論
からの大転換」(松尾雅彦著学芸出版社)が提言していることと重なります。
 次に一部引用しますが、下段のURLから全文をお読み下さい。読めなかった方はお知
らせ下さい。PDFでお送りします。

<平成30年を機に国による生産調整配分の廃止と10a当たり7,500円の直接支払いの廃止
が決まったのは、いまから5年も前の第二次安倍内閣が成立した平成24年(2012年)の
ことである。
平成30年とは団塊世代が全て70歳代になるという時期でもあり、一気に離農が進み、コ
メ生産が大きく変化すると思われる。そんな大転換にもかかわらず、農業界ではやっ
と最近になって「平成30年問題」をどうするという話題が喧しく語られるようになった。
この我が農業界の能天気さこそ問われるべきである。
さらに、国による生産調整配分の廃止によるコメの供給過剰は避けられないものと思わ
れるが、ここに至って先物市場の本上場を先送りするという農水省あるいは農林族の暴
挙まで起きている。
・・・我が国のコメ農業を破たんさせようとしているのは政治家、農業団体そして農水
省そのものだというべきだ。

・・・先進国、イタリア、フランス、オーストラリア、アメリカで、ロータリーでコメを
作っている農業ってあり得ない。みんなチゼルやディスクあるいはボトムプラウを使って、
時速6~8kmで耕しているわけですよ。ところが日本ではロータリーで2.kmで耕して
いる。春作業でどれだけの面積をこなせるかで耕作規模が決まってくる。

・・・日本農業のコストが高いのは規模が小さいからとか、圃場が小さいからというけ
ど、技術体系が金と時間がかかる形になっているからです。・・・>

http://agri-biz.jp/item/detail/4595

ーーー
プーチンはなぜ北を守るのか

 私には不向きな記事ですが、読んだらすごく判りやすくて本当に思えてきました。
 DIAMOND onlineからです。読み始めたらやめられませんよ!

<・・・ロシアでは、今からちょうど100年前、「ロシア革命」が起こった。そして、
世界で初めて「共産主義」をベースとする国家、ソ連が誕生した。共産主義の産みの親
カール・マルクスは、「人類歴史は、階級闘争の歴史」と断言する。階級闘争は、奴隷
所有者vs奴隷、地主vs農奴、資本家vs労働者と続いていく。

・・・さて、歴史は、マルクスの予言とは、まったく異なる方向にむかう。彼の歴史観
によると、社会主義・共産主義国は、資本主義の次に来る段階であって、より進んでい
るはずだったのだが、ソ連は米国に負け、1991年末に崩壊してしまった。・・・>
金正恩暴走の影にロシアの支援ありhttp://diamond.jp/articles/-/140798
★フッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

0 件のコメント:

コメントを投稿