2017年7月2日日曜日

蓼科だより・506号~田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2017年7月1日(土)★
★テーマ:革新的畜産技術を視察、「東信自給圏を考える会」in 東御、
     ブラジルの日系人、国連特別報告者の偏重、渡部昇一先生ご逝去、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮(090-3148-0217)
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
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 この数日、信州では恵みの梅雨が続いています。

 「半年終わっちゃった!」。年金世代はこんな思いに駆られている人が多いと思いま
す。自給圏構想(スマート・テロワール)などという理想を追いかけていると尚更です。
周辺から分不相応な仕事をしていると揶揄されることもありますが、私のコミュニティ
偏執狂とも言うべき性癖は恐らく死ぬまで治らないでしょう。

 スグリとラズベリーのリキュールを仕込みました。数日経ちましたが、既に鮮やかな
ピンク色になっています。桑のメドがあるから採りにきなさいと声をかけられましたが、
残念ながら行く時間がありませんでした。残念。

ーーー岐阜県高山市と飛騨市に革新的畜産技術を視察

 畜産は従来、酷い匂いが出たり、糞尿が流れ出たりして、嫌われる産業でした。今回
の視察ではその常識を覆す確証を得ることができました。

 農業・畜産以外の皆さんはこの記事に関心がなくて当然ですが、このくだりを是非読
んで頂きたいのです。その訳は、畜産問題が日本の食の安全と確保の鍵を握っているか
らです。私が言っているのではありません。高名な農業専門家が仰っていることです。

 驚いたことに今や日本人の主食は肉類です。お米の2.3倍の量を食べています。しかも、
その約9割が輸入なのです。更に問題は、厚生労働省の定めている食品の残留農薬基準
は、国内産は0.01ppmですが、輸入食品は8ppmと国内産の800倍です。少し前までは、
1000倍でした。これをどう考えたらいいのでしょうか。

 現在私たちは毎日、何不自由なくスーパーでどんな食品でも買うことができますから、
このような問題にほとんど無頓着だと思いますが、日本の食糧問題を考える時、避けて
通れないのが畜産だと思います。これがないと食の循環が廻らないからだと思います。

 去る26日〜27日と、非常に有意義な視察になりました。
 NPO法人信州まちづくり研究会の私を含む理事3名と、顧問になって頂いている松尾
さん(「スマートテロワール」著者)と4名で、株式会社スピリット(藤原孝史社長)
を訪問しました。

 松尾さんは東京から電車でしたが、我々は帰りに堆肥(商品名:リバイブソイル)を
積んで来るために4トンダンプをレンタルして行きました。慣れない4トンダンプの運
転は、狭い安房峠トンネルは緊張しました。

 酪農農家では、乳酸菌パウダーを添加した飼料で育てている畜舎の状況を視察。嫌な
匂いがなく、牛のお腹の中から乳酸発酵があるというので、糞尿の発酵が早くて、敷料
の再使用が良好に行われているのを確認。藤原氏の堆肥工場に搬出するのは、月に数百
トンだといいます。

 やはり、乳酸菌パウダーを添加している養鶏場を視察しましたが、あの鶏独特の強い
刺激臭の嫌な匂いは全くなく、清潔な飛騨地鶏を見てきました。

 酪農も養鶏も、いずれもアンモニア臭がなく「こんな状況なら、人家の側でも全く問
題ないね」というのが全員の感想でした。これは、私たちが知っている今までの常識を
破るできごとです。

 そして、藤原社長の堆肥加工場を視察。大きな屋根と簡単な仕切りとタイヤローダー
があるだけです。機械設備は、隅の方に袋詰と液肥採取の小さなものがあるだけでした。
巨大な撹拌設備もブロアーという空気吹込み設備も不要と言います。

 それもその筈、ダンプで持ってきて2ヶ月放置し、1回積み換えるだけで、3ヶ月後
には完成すると言います。完成品の匂いはゼロといってもいい程です。

 松尾さんが、今回の視察をまとめて下さいました。
「市場経済の中で、畜産業を単体で操業することは成立がむつかしいとわかりました。
藤原さんには酪農・養鶏農家など仲間がいます。そして、できた堆肥を使ってくれる耕
種農家がいます。まだ不十分ではありますが、団体戦のチーム編成ができています。
 さらにチームの運営には「契約」で結ばれた遵法精神がなければ、チームは破たんし
ます。ところが日本の農家は契約が苦手です。実はここが自給圏ではカギになると思い
ます。
 自然の生業の中で「契約」で相互の信頼を確保することです。自然のなりわいが安定
しないから契約が必要で、豊凶の波を飲み込む余裕がとれることに農業の本質がありま
しょう。」

(私)藤原さんは、まだ契約まで行っていないようですが、30年来の長い取引の間で培
われた信頼関係で結ばれているようです。堆肥が有償であること、耕種農家から飼料の
提供がないこと等、今後の課題が残ってはいますが、藤原さんの崇高な理念と旺盛な研
究心と地域農業への愛着が間違いなく、この挑戦を成功に導くだろうと実感しました。

ーーー「東信自給圏を考える会」in 東御 開催

 いよいよ、今週水曜日午後7時〜9時です。東御市中央公民館にて、開催いたします。
詳細は下記ブログをごらんください。
 地域の未来に不安を覚える方、耕作放棄地が気になる方、食の安全・安心に関心のあ
方、地消地産を考える方、はお出かけください。


ーーー「ブラジルでは日系人は人口の1%なのに、大学生は10%」

 国際派日本人養成講座からです。下段のURLから全文をどうぞ。

<筆者がアメリカに留学していた時に、ブラジルから来た留学生から「ブラジルでは日
系人は人口の1%しかいないのに、大学生は10%も占める」と聞いて、嬉しく思った
事がある。

たとえばサンパウロ大学は、ブラジルのみならずラテンアメリカ世界での最難関大学
であり、多くのブラジル大統領を出しているが、そこでの日系人学生は14%を占めて
いる。

筆者が嬉しく思ったのは、日本人が優秀だ、という事ではない。ブラジルに移住した日
本人も、親は子のために尽くし、子もその恩に応えて頑張る、という日本人らしさを発
揮しているのだろうと想像したからだ。・・・

・・・親が子を思い、子が親の恩に応えるという、いかにも日本人らしい成功物語が地
球の裏側で展開されたと私は受け止めていたのだが、それがいかに浅薄な理解であるか
を、深沢正雪氏の『「勝ち組」異聞─ブラジル日系移民の戦後70年』を読んで知った。

深沢氏は長らくサンパウロ市の邦字紙「ニッケイ新聞」の編集長を勤め、この本でも現
地で集めた多くの史実を紹介している。それらを通じて、ブラジルの日系移民が今日の
地位を得たのは、一世紀もの間、幾多の苦難を乗り越えてきた苦闘の結果である事がよ
く分かった。
そしてその苦闘ぶりにこそ、日本人らしさが現れていることも。・・・>


http://blog.jog-net.jp/201706/article_7.html

ーーー国連特別報告者という偏重した報告者たち
 これは、ハルシステム設計のメルマガの記事です。私にはこの種の記事を論評する能
力はありませんが、率直な感想を述べるなら、正しいと感じています。

<・・・1996年に特別報告者であったクマラスワミ氏が「慰安婦を性奴隷と位置づける
報告書」を出し、それが「性奴隷」という言葉を拡散させたことは、読者のみなさまの
記憶にあることと思う。
そこにも日本の協力者たちがいたのである。今では、この報告書が非常にずさんな調査
に基づいたものであることが判明しているが、未だに「性奴隷」という言葉で日本を攻
撃する者がいる。
このように、特別報告者にはこうした怪しい人脈に依存して調査している者が多くいる
のである。では、なぜ国連はこうした偏重した報告者たちに「特別報告者」なる肩書を
与えるのであろうか。

そこには、第二次世界大戦の戦勝国クラブである国連の体質が色濃く反映している。
彼らは、日本を「永遠の敗戦国」として封じ込めておきたいのである。
「ならば、ドイツだって」と思うであろうが、ドイツは白人国であり、彼らの仲間な
のである。日本は、「敗戦国」という重荷の他に、「有色人種国」という差別も背負
っているのである。
「特別報告者」たちを泳がせている国連の裏側には要注意である。・・・>
ーーー4月に、渡部昇一先生が亡くなられた
 若い頃、誘われてドイツの経営学であるパートナーシャフト経営の勉強会に通い、何回か
講義を聞かせて頂いた。中でも印象に残っているのは南京大虐殺の虚構性の話でした。元より
私には歴史のことなど検証する余地はありませんが、私の今までの情報を総合すれば、渡部教授
の論説は正しい気がします。心より哀悼の意を表します。
「加瀬英明のコラム」メールマガジンhttp://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi
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「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/07/blog-post_9.html

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス

http://tateshinadayori2.blogspot.com/
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