2013年3月10日日曜日

蓼科だより・282号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーー2013年3月9日(土)★
★テーマ:苗代づくり,東日本大震災チャリティコンサート,

     柳田國男,阿部知事の教育改革
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  我家では昨日,今年初めて最低温度が0℃を上回り,いきなり4℃となり驚きました。種籾の浸種の水温も当初の2℃から今朝は4.5℃になりました。一日平均0.2℃上がってきたことになります。
 先週まで真っ白だった日陰にあるミョウガ畑も,本の一部を残して雪が融けました。もうじきフキノトウが採れる筈です。フキ味噌で晩酌すると春が体感できます。

 こうなると気ぜわしくなります。今年から始める稲の苗作りのために,家の前の畑に苗代(苗を育てる場所)を作る予定です。6坪(約20m2)ばかりの田んぼを作り,別の場所にある古いビニールハウスを移転してそこに架けます。水は現在浸種に使っている沢水を使って。

 以前に書いたと思いますが,仲間や先輩諸氏に意見をお聞きした結果,手植えで,33センチメッシュの1本植えにすることにしました。そのためには2〜3本分けつした大きな苗を作った方が良いということで,苗箱でではなく苗代が良いということになりました。

 手植えするのは,本格的に農楽(農業ではなく)のための稲作りモデルをつくるためです。不耕起移植栽培で手植えでやれば,トラクターも田植機も要りません。
 自給自足の米作りであればこれで行ける筈とふんでいます。正直なところやってみなくては判りませんが,全て先輩方がやってきた技術ですから大丈夫だと思います。

 農楽は私の造語ですが,農政はこれで行くべきと自負しています。下記URLにその訳を書いてあります。
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 今週は,その苗代づくりのための環境整備をしました。苗代予定地南側の大きな土手にある雑木が日照を妨げるので,隣地の了解を得て8本ばかり切り倒しました。チェーンソーで昨日一日で切り倒しましたが後処理がこれからで,息子の暖炉の薪になります。

ーーーーー東日本大震災チャリティコンサート

 今日はすばらしいコンサートを聞きました。友人が,東京初台にある東京オペラシティコンサートホールで行われた「東日本大震災復興支援 チャリティコンサート〜クラシック・エイドVol.3」に招待してくれたのです。
 このホールは,テレビでは見たことがありましたが,入ったのは初めてです。新国立劇場と並んでいて,すばらしいホールですね。

 曲目は,千住明さんがプロデュースした鎮魂と希望の音楽が選ばれていて,ソプラノの森麻季さん,鮫島有美子さん,バイオリンの千住真理子さん,ピアノは金子三勇士さん,仲道郁代さん,そしてアンサンブル・カスケードと指揮の梅田俊明さん等でした。

 特筆すべきは,福島県立葵高等学校合唱部女生徒33名の参加でした。この合唱部は平成19年度全日本合唱コンクールで金賞を受賞しているそうで,本当に素敵な合唱を聴かせてくれました。
 学校は被災者の皆さんの避難所になっており,被災した関係者も多く練習もままならなかったようですが,被災地の仮設住宅等への慰問コンサートも続けているそうです。

 ペルゴレージのミサ曲,スタジオ・ジブリのアニメの主題曲を数多く作詞した覚和歌子さん作詞の「坂道のうた」,ハンガリー舞曲第二番,ショパンのノクターンと英雄,浜辺の歌,川の流れのように,等々,書ききれません。それぞれすばらしかったです!

 そして,凄いサプライズがありました。何と,天皇・皇后両陛下がお越しになられたのです。第二部が始まる直前,後の方で(私は最前列に)大きな拍手がおこりました。振り返ると,皆,上を見上げてスタンディングオベイションをしていて,二階席後方中央に両陛下が手を振っていらっしゃったのです。

 熱烈な拍手でした。私も感動してしまいました。大きなホールなので小さくしか見えませんでしたが,テレビで見慣れたお二人でした。コンサート終了後,お帰りになった時も皆立って大きな拍手でお送りしましたが,みんな同じ気持ちなんだな,と感じました。

 プロデュースと司会が良くて,聞いていて何度も涙が流れました。鎮魂の想いと復興と人々の再起への願いに胸を打たれました。人生初,もしかしたら人生に一回かもしれない体験をさせてもらいました。持つべきは良き友です!

ーーーーー「農業ビジネス」メルマガ3/6より

Q:――ところで、山下さんのご著書を読んでいて面白かったのは、民俗学者の柳田國男の話です。彼は旧農商務省の役人時代、農業の構造改革論を述べていたんですね。
 私は大学時代に民俗学を専攻していて柳田の本は色々と読みました。でも農政論は未読でして、彼があのような論文を書いていたのはまったく意外でした。

(山下)僕が一人だけで主張していれば無視されただろうけど、あの柳田國男も同じことを言っているんだぞと(笑)。彼は1900年に東大法学部を卒業後、農商務省に入ったんだね。

 いわば僕の大先輩。それで経済産業研究所に飛ばされた時に柳田の農政論に関する本を読んだら、僕もびっくりしたよ。 当時は今と同じで、農業界では「日本の農業は土地が狭いからアメリカに勝てない」という風潮だった。

 それに対して彼は「関税の他に対策はある。農地の改良だ」というんですね。また、こうも語っている。「たかだか3反、4反の小農の目には世界の市場なんて見えないだろう。だからある程度規模の大きい農業を作る必要があるんだ」と。これが柳田國男の主張なんだね。

ーーーーー阿部知事の県教育改革への挑戦

「驚くべき教員評価システムの実態!」

 長野県の教員評価システムについて,メル友木口 博文氏(コーチングファシリテーター,学習塾経営)が判りやすいリポートを書いています。

<私は現在、小学生の子ども二人を持ち、塾をやっている関係から他の子どもや親からも様々な情報が入ってきます。
 その中で、「この先生で良かったな」と心底思える先生と「この先生は何とかして欲しい」と心底(?)思える先生がいます。
 絶対に誰が見ても同じ評価では納得できない先生がいるにもかかわらず、評価全員横並び、ハッキリ言って同じ評価なら一生懸命やるのが馬鹿馬鹿しくなってもしかたありません。つまり、良い先生が育たない土壌があるのです。

 現在の長野県の教員評価システムは以下のようになっています。
(1) 給与査定の元になる評価シート…これは3段階評価で全教員がB評価です。
 この評価は教員に対しては校長一人が評価し、校長に対しては市町村教育長一人が評価します。まず、この時点で問題があります。
 我々一般企業では職員の評価は一次評価者、二次評価者といった段階を踏み、客観的評価になるよう、また一人に責任が負わされないようになっています。
 校長が一人で評価するとなると校長は非常に評価しにくいものです。悪い評価をつければ、その先生との関係が悪くなります。
 さらにそういった情の面を省いたとしても評価システムには大きな欠陥があります。
 この評価は項目として①学習指導、②生徒指導や学級経営、③自己の研究や研修、④進路指導や部活指導、地域との連携活動など、の4項目があり、それぞれに対して意欲、実践力、成果という要素があって、そのそれぞれの要素に対してA~Cの3段階評価をします。
 つまり、12個のA~Cの評価が出てきます。その各要素の評価を元に総合評価をします。総合評価のしかたは『A:「A」が8割以上かつ「C」がない』『C:「C」が3割以上』『B:それ以外』となっています。
 ここでも良い先生でもAにはなりにくく、悪い先生でもCにはなりにくいバイアスをかけているのです。よって、県内一万人以上の先生は全員がB評価となります。
・・・中略。
ことほどさように,ボーナス査定も5段階評価で全員がC評価です。
・・・後略。 >

(私)いったい誰がこんな無意味なシステムを考え承認したのでしょうか。ここまでシステムを無意味にさせた側の破廉恥さには呆れますが,認めた側の無責任はもっと酷いと思いました。

 木口氏は,この他にも問題解決のための提言も書いています。全部お読みになりたい方は下記木口氏アドレス宛に,「蓼科便りを読んで,レポート『長野県の教員評価システムについて.pdf』を所望致します」とメールしてください。お送り頂けることになっております。
kiguchi@po4.asama.ne.jp

 阿部知事は,様々な教師の不祥事、またその不祥事を隠蔽する体質を変え、長野県教育を復興させるには『教育ムラ』にメスを入れる必要があると考えていると言います。
 阿部知事は,昨年夏,「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」を立ち上げ,5つの部会に分けて20回以上の会議を重ねていますが,問題なのは,「教育村」からの組織的反対運動が活発化していることだといいます。

 この3月にこの検討会議で,改革の方向性を纏めることになっているようですが,木口氏は阿部改革が潰されないように,支持の輪を広げましょうと言っています。私もこの考え方には賛成です。
 このメルマガを読んで戴いている皆さんも是非阿部教育改革を支持していただき,その声を広げてください。お願い申し上げます。


 現在の農業は農協の力によって農業基本法の理念とは逆の方向に動いている(山下一仁著「農協の大罪」より)と言われていますが,その主役・責任者によって歪められているという意味では教育界も全く同じ構造ですね。
 日本らしいシステムと言うべきか,それとも欧米も似たようなものなのでしょうか?外国でこのメルマガを読まれている方,コメントして頂けないでしょうか?お願い申し上げます。

ーーーーー私のYoutubeを更新!

塩水選と浸種・田舎暮らし便り231号(蓼科より)
http://www.youtube.com/watch?v=hFSEnJx4uCQ

ーーーーーNPO法人信州まちづくり研究会のブログを更新!

世界の住宅産業の取組み目標
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/02/blog-post_25.html

家造り建設業とは何か?
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2013/02/blog-post_2715.html

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「田舎暮らしコミュニティ」のすすめ!
http://shinshumachidukuri.blogspot.com/2011/10/blog-post_9187.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

「街並づくり」の理念にご興味のある方は
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メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/
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