2017年8月26日土曜日

蓼科だより・510号~田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2017年7月29日(土)★
★テーマ:畔草刈り、食を変えれば 子供が変わる、
「東信自給圏を考える会」in 
丸子、PKO部隊日報破棄問題、磊庵さんの暑中見舞い、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
★発行:田舎暮らし世話人・安江高亮(090-3148-0217)
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
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 朝晩1時間くらいづつ、4枚ある田んぼの畦草刈りをして、昨日終了しました。周り
がみなキレイに刈り込んでいるのでさすがに恥ずかしさを感じてのことです。茅の大き
く伸びたのは1メートルほどにもなっていて、マメ科の細いつるが絡みあって高さ1m、
幅が2〜3mもある大きなボールのような茂みもあります。

 草を大きくしてしまうと刈るもの大変です。周囲を見ていると一般的には年に4回ほ
ど刈り込んでいるようです。私は3回ですので、周辺から白い目で見られていることで
しょう。

 しかし、刈り込んでレイキで整理した後のスッキリした緑の畦畔を眺めるのは実に気
持ちの良いものです。刈り込まれた畦畔が、ひな壇のように整然と並んで見られる景観
は見事です。兼業の皆さんはこの景観のために米作りをやっているのかな、と思うほど
素敵です。

 草刈りの合間に、断続的に、田の草取りも続いていますが、取りきれそうもありませ
ん。毎年のことですが、ある時点で諦めます。代償は収量が目減りすることですが、安
全な米を確保するためですから織り込み済みです。

 減っても2割程度で、量より質です。価格にすれば3〜4倍の価値がありますから、
十分ペイします。子供や孫たちの健康を守り、そのための田んぼは、私にとっては無料
のアスレチックジムです。

 去る26日には、「東信自給圏を考える会」in 真田町 を行いましたが、すばらしい方
にご参加いただき、短い時間でしたが本物の食のお話をしていただきました。

 大塚貢先生です。20年以上前になりますが、当時在籍していた蓼科ロータリークラブ
や立科町商工会に講師としてお呼びして以来の再会でした。当日前夜、電話でお願いし
たら、運良く当日の夜あいていて、お越しいただけました。全国的に有名な方ですから、
ご存知の方も多いと思いますが、必須の内容だと思いますのでご紹介致します。

ーーー「食を変えれば、子供は変わる」

 大塚先生は真田町在住です。平成4年から真田町中学校長を務めた時に、色々努力し
ても非行や不登校が減らないので、子供たちの食の調査をしたところ、その実態の酷さ
に気づき、学校で食の改善をすることを決意します。地元の米と食材を取り入れた米飯
給食です。

 様々な反対や攻撃を受けながらも説得し実行し続けて、だんだんと結果が出てきて、
周囲が非難から協力に変わっていくというお話。今から25年前のことです。その後、
真田町教育長、上田市教育長を務められ、その後は教育・食育アドバイザーとして、
全国を歩き、文筆と講演活動を続けておられます。国会議事堂でも何度か講演をなさっ
ています。

 今回は、15分ほどしか時間が取れませんでしたが、82歳というご高齢なのに全く衰え
を感じさせないお話ぶりに驚かされました。ご自身の食論のご証明なのだと感じました。
そこで話された内容は次の通りです。

・信大医学部の調査では、高校生の約40%、中学生の37%が生活習慣病予備軍。
1998年に日本不妊学会で森本義晴先生が研究発表をした。不妊外来以外の健康な男性
60人平均年齢21歳の精子の調査結果。60人のうち正常だったのはたったの2人でした。
どんな食生活をしているか調べてみたら、8割の人がカップ麺とハンバーガーを常食し
ていました。ハンバーガーの45%は脂肪。ダイオキシンは油に溶けるので、それが精
巣に蓄積され、精子に異常が生まれたのだと考えられる。

・近年、殺人事件を起こした少年たちを現地に行って調査しているが、ほとんどが、成
績はトップクラス。朝食はたべず、コンビニでパン・ハンバーグ・ソーセージ等の肉類
と合成飲料だった。肉食は血液がドロドロになり、物事の善悪を判断する前頭葉と前頭
側葉が働かなくなる。
・私の話を聞いて、食の改善に取り組んだ市町村では、子供も大人も健康になり、子供
達の学力はあがり、国民健康保険会計が黒字に転換している。
・国の医療費は毎年1兆円以上増え続けているが、国は消費税のと保険料の値上げを考
えるだけで、一向に医療費を減らそうとしない。

 「給食で死ぬ!」(大塚貢著コスモ21)を頂戴しましたが、その本に素敵な講演録の
DVDがついていました。そのDVDを拝見しました。論旨は20年前と変わっていないと
思いましたが、深刻な論証事例が増えて、ことの重大性が深まったと感じられました。

 今思い出してみると、私が有機栽培に関心を持っているのは、20年前にお聞きした大
塚先生のお話が出発点だと思います。

 先生は10年も前にスーパーやコンビニで買ったハンバーグやハムの入った袋を持って
いて我々に見せます。硬くならない、腐らないのです。防腐剤、軟化剤です。

 真田町の教育長をしている時、パンが腐らないことに気がつき、米はどうなっている
かと、きらら、あきたこまち、ササニシキ等を買ってきて、皿にもって、穀象虫が湧く
かどうか調べたそうです。そうしたら、地元の米は虫が湧いたが、他は湧かなかったそ
うです。

 ご紹介したのはほんの一部です。本についていたDVDを見して判ったことは、子供や
孫をまともな人間にしたかったら、自分がガンになりたくなかったら、是非この本を読
まなければいけないということ。きっと納得し生き方が変わります。
 
 お気づきだと思いますが、大塚先生の主張は食の地消地産に直結する話です。しかも
「子供が変わる」とありますが、本を読むと判りますが、大人も同様です。当たり前の
ことですが、子供も大人も食と体と心の関係は同じです。

 健康になるだけでなく、明るくなり、活力が出て、学力が上がり、会社の業績が上が
り、地域が発展するのです。その事例をいくつか発表しています。

 食物は遠方から持ってくるとどうしても防腐剤を使わざるを得ません。海外からの
ポストハーベストの残留農薬基準が国内のそれの800倍であることがその証明です。
つまり、地消地産=自給圏でなければ大人まで含んだ食の安全=地域の発展は確保でき
ないということになります。

 大塚先生から、我々の活動について大きなご評価を頂きました。

ーーー「東信自給圏を考える会」in 丸子

 よく「私は農業をやってないから関係ない」と言われますがそれは違います。当然、
農業の問題を含んでいますが、農家の問題ではありません。食と地域経済の問題です。

 食と地域経済に関係ない人はいない筈です。そして大きな雇用と所得を生み出すのは
加工場であり、食関連産業の中でもっとも比率が大きく40%ほどになります。
 更に強調したいのは、買い物と料理をする主婦と女性の役割の重大性です。
 ですから、全市民の問題なのです。

 農村や地域経済の現状を「今のままで良い」という人は誰もいません。そんな現状に
あって、ただ悩んでいるのではなく、考えられる最善の方法を提案いたします。
 下記の要領で開催致しますので、お気軽のお出かけください。

・日時   8月8日(火) PM7:00~9:00
・場所   丸子文化会館 セレスホール 中会議室 0268ー42ー0001
      上田市上丸子1488番地 
案内図  グーグルマップで、「上田市上丸子1488番地」で検索

ーーーPKO部隊 日報破棄問題の茶番劇
 PKO部隊の日報破棄問題は茶番劇にしか思えません。この種の問題は素人ですし扱い
たくないのですが、余りにも馬鹿げていると思うので、皆さんの意見をお聞きしたいと
思い書きます。

 戦闘という言葉がどうのこうの、誰が隠蔽したか、破棄したか、報告したかしなかっ
たか、聞いたか聞かなかったか、等々が延々と論じられていますが、こんなことは枝葉
末節な問題だと思います。

 問題の本質は、日報に記載されていた事実が現在の自衛隊海外派遣条件に合致してい
るかどうか、更に現在の派遣条件が自立した主権国家として妥当なのかどうかではない
でしょうか。

 もし合致していなければ、部隊を撤収させた上で、その判断を誤った関係者は処罰し、
国会ではその妥当性を論じるべきです。もちろん隠蔽は文民統制への叛逆なので厳罰に
処すべきだと思います。

 ですが、そのようなことが議論されたという報道を聞いたことがありません。枝葉末
節の問題に延々と時間を費やし、本質が論じられないままうやむやの内に喧嘩両成敗的
ないい加減な結末になっているのはおかしいと思います。

 問題の本質が全く出てこないのは何故でしょう。関係者はみんな気がついている筈な
のに何故それを問題にしないのでしょう。これではまるで福澤諭吉のいう半開の国です。
民進党もこの辺りをきちっと突けば、躍進のきっかけを掴めるのかもしれませんが、無
理そうですね。それだけのものを持っていないように思えてなりません。

 文明論の概略(福沢諭吉著)より、P37より第二段階を引用します。
「第二段階 農業が大いに盛んになって、衣食は足りている。家を建て、都市を作って外形としては「国」だけれども、内実を見てみると不足しているものははなはだ多い。
文学は盛んだが実学を学ぶ人は少ない。人間の交際については、猜疑心と嫉妬心が強い
くせに、物事の道理を議論する際には、疑いをもってわからないところについて聞きた
だすという勇気を持たない。真似は巧みだが、新しく物を作ることについての工夫には
乏しい。旧来の物を学ぶことは知っているが、それを改めることは知らない。社会にル
ールがないわけではないが、習慣の力が強くてルールとして機能していない。
これを半開という。まだ文明に達しているとは言えない。」
 柄にもないことを書いてしまいましたが、素直な気持ちです。ご意見をください。

ーーー磊庵(そば処らいあん)さんの暑中見舞い

 常にクリエイティブな素敵なお蕎麦やさんです。

<フランスのそば食文化の勉強に娘と二人旅です。
フランスの蕎麦料理の代表といえば 「ガレット」 Garette そばのクレープです。
ブルターニュ地方では100年前から各家庭でガレットが食べられてきました。
(現在はガレット店が主)
約20年前に日本にこのガレッツトが入ってきました。ベルトランさん(カンカル出身)
が日本へ初めてガレットを紹介しました。
日本では若い女性を中心に人気を集めています。>

http://raianhagiwara.blog.fc2.com

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