2011年8月26日金曜日

蓼科だより・198号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2011年7月30日(土)★
★ 今回のテーマ: 穂肥,灰色カビ病 & 代替エネルギー
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  今日,穂肥(穂が出る時の)としてEM活性液300倍液葉面散布を行いました。未だ出穂(稲に穂が出ること。「しゅっすい」と読みます)はしていませんが,近いと思います。噴霧器を背負って長い柄をつけて散布しました。約2時間の作業が終る頃コツが判ってきたので,来年は楽勝です!
根張り不足で分けつ不足になっている苗を見ると悲しい気持ちになりますが,稲に詫びる気持ちで来作に向けての戦術を考えています。狙いは田面5センチ位を柔らかくすることです。粘土ですから,一度柔らかくすれば,干さない限り堅くなることはないと考えています。
 トマトがすばらしい実をつけているのに,先週から灰色カビ病が出てしまいました。先輩にも相談しいろいろ悩みましたが,非常に残念ですが農薬のダコニール1000倍液を使いました。今年初めての農薬です。
 これを克服する道は,良い土作りと,強い苗作りではないかと考えています。今後の目標です。
長崎の叔母からもらった七角オクラが食べられるようになりました。大きくて歯ごたえが良くて美味しいです。ヒマワリがぐんぐん伸びていて楽しみです。
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今週は近親者の葬儀が二つできてしまい,時間的に厳しかったのですが,昨日,長野県庁で行われた松食い虫防除に関する検討会を傍聴してきました。
旧来型・典型的なパフォーマンス公開で,市民の公開質問状も無視されていました。「公開した」という言訳づくりの検討会であり,検討すべき本質部分が除外されていました。傍聴は総勢30名程,東京からの参加者もいらっしゃり,驚きました。
検討会の座長である担当課長宛に出された公開質問状はその座長によって握りつぶされたようです。その公開質問状のコピーを頂きましたが,冷静に論理的に書かれた文章だと思いました。
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 前号メルマガの配信後,安中さんから下記のようなメールを頂きました。<>内です。
<今回引用していただいた私の文章のことでお願いがあります。
以下の個所は、読者の方に誤解を受けるのではと思いました。

「私も、福島の提言案は情緒的感情論と思っています。経済は東京に依存しながら、エネルギーでの協力はしないという、東京からしてみたら「手前にばかり都合のよい話じゃねえか!」となります。」


 あまり品の良くない書き方をしてしまいました。勿論、真意は、感情のぶつかり合いになってしまうことを危惧してるということです。
それを少し面白く書いたわけですが、松本前復興相の発言と同様、誤解を受けてはマズイと思いました。ご面倒でも皆さんに真意をお伝え頂きたいのです。>
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(私)実は,ご指摘の部分は私も気になりました。何度も読み返してみましたが,安中さんの論評は信用を得ておりますので,真意を判って頂けるだろうと判断し原文のまま掲載させて頂きました。 しかし,私個人に対して書いた表現をそのまま外部に出したのは軽卒でした。ともかく気になる部分をご本人に確認もせず転載したのは,編集者としての私のミスです。安中さんにも,読者の皆さんにも友情をもってご容赦頂きたいと思います。
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 ハルシステムのホームページに下記情報が追加されました。
第14回 福島第一原発の原子炉事故を考える( 繁栄か滅亡か【1】)
http://www.halsystem.co.jp/TrainingHall/G14/G14index.html
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安中さんに下記を質問し,ご返事を頂きました。
「現在ある原発を全部火力,水力,或いは太陽光に変えるとしたら,それぞれどのくらいの数と金額が必要で,Co2と環境にどのような影響が出るのでしょうか?」
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(ご返事)
原発と放射能問題は、政治が機能していないこともあり、歪む一方ですね。牛肉騒動も、牧畜農家の被害は甚大でしょうが、マスコミは、もう次のネタ狙いに移っています。
最近、Netに、「原発での被曝が原因でガンになった人が十人以上、死者も出ている」との話が載っています。「被曝量5mCVでもガンになった人が・・」と、かなり刺激的な内容です。「亡くなった方の母の嘆き」のような情緒を煽る表題も踊っています。
ガンになったことが本当でも、5mCVでガン発症は考えられません。
(もちろん、「絶対ない」とは言いませんが)
 もし、その数値も本当だとしたら、その人は線量計を外して作業していた可能性が高いです。浴びた線量が全く分からなくなって、長期間被曝し続けたら、それは危険だし、ガンになる確率は増えるでしょう。 そして、そのような作業員の方が、相当いることは分かっています。私自身がそうですし、原発にいた頃も、そんな話は山ほどありました。このあたりの事情は、原発コーナーで書くつもりでいます。
しかし、それは原発が悪いのではなく、運営と行政の問題です。「原発さえ無くなれば、この手の話はなくなる・・」わけではありません。問題のすり替えが多すぎます。

 2009年度のデータですが、日本の総発電量は、940T(テラ=兆)whで、原発分は、28%=263Twhです。つまり、火力他の発電量は、940-263=677Twhとなります。この数字は、だいたい1988~89年頃の総発電量です。 いろいろな方が主張しているように、経済をこの水準まで下げれば原発を全部止めても大丈夫となります。ですが、21~22年前の経済構造(日本も世界も)と今はかなり違います。そう単純な話ではありません。
おそらく、日本だけが経済構造を20年前に戻したとしたら、世界の中で最貧国レベルになってしまい、経済も国民生活も破たんするでしょう。「世界全体が20年前に戻る」という前提がなければ成り立たない主張です。
となると、現在の発電量は落とせないということになります。原発を止めるのであれば、代替の発電を手に入れるより他に道はありません。(他国から電力を買えない島国ですから)
 水力は、2009年度で、6%(56Twh)ですから、原発分をまかなうとなると、(56+263)/56=5.70倍のダム・発電所が必要となります。そんなに立地がないことと、火力発電所の10倍くらいの建設費がかかることからとても無理です。自然破壊も甚大です。 火力は、2009年度で、49%(461Twh)ですから、原発分をまかなうとなると、1.57倍です。不可能ではないですが、Co2の排出量は単純計算で57%増えることになります。(火力発電所が出す量の増加分です)
原油の国際価格を跳ね上げる要因にもなり、電力費のみならず、多くの産業のコストを上げてしまいます。おそらく、国際収支が赤字になるという経済破綻に向かうと思われます。
「だから自然再生エネルギーだ」と、孫正義のような意見も多いでしょう。それで、太陽光発電に絞っていうと、四国に匹敵する面積が必要と言います。(発電効率が悪く15%程度しか使えないからです)
 その設置費用は、およそ14~15兆円ですが、夜間使えないことをカバーする蓄電設備が、およそ30兆円ぐらいになるでしょう。まあ、「たかが45兆円、国民が負担出来るさ」といえば出来るでしょう。
いろいろな計算が、マスコミ報道やネットで踊っています。どういう結論に誘導したいかによって、計算結果はすいぶん違います。先の数字は、誘導意図なしの計算結果です。
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Youtube に動画を追加しました。
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田舎暮らし情報館(蓼科より): 
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